『超かぐや秘め! 〜月下の多重同期(オーバーリンク)〜』 作:坂本太郎
【沈む夕日と、張り詰めた糸】
放課後の進路指導室。オレンジ色の西日が差し込み、埃がキラキラと舞う静寂の中、彩葉は一人で進路届を見つめていた。第一志望「東京大学」。バイトと学業、そしてかぐやのプロデュース。限界まで自分を追い込む彩葉の横顔を、ドアの隙間から芦花が見つめていた。
美容系インフルエンサーとして、常に「完璧な自分」を演出し、周囲の期待に応えてきた芦花。だが、幼馴染である彩葉に対してだけは、言葉にできないドロドロとした感情を抱えていた。かぐやが現れてから、彩葉は明らかに変わった。振り回されながらも、どこか楽しそうで、生き生きとしている。
「彩葉、また無理してる」
芦花の声に、彩葉が肩を揺らす。
「芦花……。なんだ、まだ残ってたの?」
「……彩葉こそ。進路届、出したらもう、ここにはいられなくなるんだよね。遠くに行っちゃうんだよね」
芦花はゆっくりと歩み寄り、彩葉の机に手をつく。至近距離で見つめ合う二人。芦花の瞳には、これまでの「物分かりの良い親友」ではない、飢えたような光が宿っていた。
【崩壊する理法】
「かぐやちゃんのこと、好きなんでしょ?」
直球の問いに、彩葉は言葉を詰まらせる。
「それは……放っておけないっていうか……」
「嘘つき。彩葉はあの子に夢中だよ。私が見てきた『酒寄彩葉』を、あの子が全部塗り替えていくのが耐えられないの」
芦花の指先が、彩葉の震える唇をなぞる。彩葉は、芦花がずっと自分に対して特別な感情を抱いていたことに気づいていた。けれど、踏み込めば今の関係が壊れてしまう。その恐怖が、二人を「親友」という安全な檻に閉じ込めていた。
「ねえ、彩葉。一回だけでいい。私を、あの子よりも深く刻んで」
芦花の手が、彩葉のブラウスの第一ボタンを外す。彩葉の脳裏に、かぐやの無邪気な笑顔がよぎる。けれど、目の前で泣きそうな顔をして自分を求めている親友を見捨てることは、「チョロ葉」と呼ばれてしまう彼女の優しさが許さなかった。
「……芦花、ごめん。私……」
「謝らないで。壊して、彩葉」
抗うことをやめた彩葉の体に、芦花がしがみつくように重なった。
【露わになる欲望の形】
芦花の指先が彩葉の制服のスカートをたくし上げた。冷たい床に直接触れる肌の感触に、彩葉は小さく身震いする。下着のクロッチ部分に沿って指を這わせると、既に湿った感触があった。
「もう濡れてるじゃん。彩葉、敏感すぎ」
嘲笑うような口調とは裏腹に、芦花自身の呼吸も浅くなっている。床に膝立ちになった彩葉の股間に顔を埋めると、躊躇なくショーツをずらした。
ペチャッ……クチュ……
「あっ! 芦花……待って……!」
初めて味わう粘膜同士の接触に、彩葉の声が裏返る。芦花は構わず舌先を尖らせ、秘裂を何度も往復させる。唾液と蜜が混じり合った粘着質な音が狭い教室に響き渡る。
ジュルッ! チュパッ!
「んっ! ……やだ……そんな音立てるな……!」
彩葉が片手で芦花の頭を押さえつけようとすると、逆に芦花がその手を掴んで自分の胸へと押し当てた。
「触って。私も、彩葉のこと考えるとこうなるから」
ブラ越しに伝わる鼓動と、固くなった先端の感触に彩葉は目眩がした。無意識に指を動かすと、芦花の喉からくぐもった声が漏れる。
「もっと……強く……!」
要求に応えてブラジャーのカップをずらし直接乳房を揉むと、芦花の動きが激しくなった。クリトリスを包皮の上から執拗に舐め上げたかと思うと、次の瞬間には膣口へ舌を差し込む。
ズニュッ!
「ひっ! ……そこは……!」
衝撃と共に強烈な快感が走り、彩葉の太腿がビクッと跳ね上がる。反射的に逃げようとする腰を芦花が両腕で固定した。
「逃がさないよ? ほら、自分で開いて」
命令口調に逆らえず、彩葉は恥じらいながらも自ら内腿を開いた。羞恥で潤んだ瞳と、蜜を滴らせる秘部が同時に芦花の視界に入る。芦花は喉を鳴らし、指を一本二本と増やして内部を探った。
クチュ……クチッ……
「ああっ! ……指…動いてる……! 中に……当たる……!」
ポイントを見つけた途端、彩葉の喘ぎが一段階高く鋭くなる。芦花は指で刺激を与え続けながら、同時に勃起したクリトリスへ息を吹きかけた。
「ヒャアッ! 同時に……ダメぇ……!!」
突然の強い刺激に彩葉の背筋が伸びきる。快感が脊椎を駆け上がり、視界が白く霞んだ。芦花はさらに攻めを加速させる。
カリッ! グチュグチュッ!!
「んんっ! 出る……何か……止まらない……!!」
絶叫と共に彩葉の体が硬直し、次の瞬間には全ての力が抜けた。絶頂の余韻に浸る彩葉を見上げながら、芦花は指についた蜜を妖艶に舐め取った。
「ふふ、イっちゃったね。でもね……」
立ち上がった芦花が鞄から取り出したのは、シックな黒の収納ケース。蓋を開けると、中にはローションと銀色に鈍く光る双頭ディルドが収まっていた。
「……いつから準備してたのよ」
呆気に取られる彩葉に、芦花は事もなげに答える。
「こういう時のために常備してるの。親友だし?」
そう言いながらも手際よく潤滑剤を塗布していく。一方で自分もショーツを脱ぎ捨て、彩葉に背を向けた。
「後ろから。最初はこの角度で」
促されるまま彩葉が芦花の腰を掴むと、尻の間に光る物体が挟まれているのが見える。息を呑む彩葉に対し、芦花が囁いた。
「今からひとつになるよ。嫌なら今すぐ逃げて」
逃げられるはずがないことを知りながら告げる残酷な優しさ。彩葉は覚悟を決め、前方に突き出たディルドを自らの秘部にあてがった。
グリ……グチュッ……
「んっ! 入ってくる……!」
拡張される感覚と異物感が一度に襲いかかる。それでも構わずに押し込むと、同時に芦花が後方から圧を加えた。
ズニュゥッ!!
「ひぁっ! 二ヶ所……!」
双方向からの挿入により、互いの粘膜が強く擦れ合う。予想以上の圧迫感に彩葉が思わず腰を引くと、芦花が両手を彩葉の腰に回して引き寄せた。
パンッ! グチャッ!
「んんっ! 動いちゃ……だめぇ……!」
初めての共同動作に翻弄される彩葉。しかし慣れてくると少しずつ呼吸を合わせ始めた。前後に交互に突く動きは徐々に連動し、二人の絶妙なコンビネーションとなっていく。
パンッ! パンッ! ズチュズチュッ!
「芦花っ! 深いっ! 子宮……当たってる……!」
彩葉が喘ぐと同時、芦花も快感に背中を波打たせる。
「あぁっ! 彩葉のも……感じる……!」
互いの体温と鼓動が一体になり、境界線が曖昧になっていく。そのうち彩葉が腰を引き、反転しようとした。
「体位……変えて……! もっと近くなりたい……!」
仰向けに寝転ぶ彩葉。芦花が覆いかぶさりながらディルドを再度挿入すると、座位に移行できた。
ズブッ!!
「んっ! ああ……すごい……全部……つながってる……!」
体重がかかる分より深い結合感を得て、彩葉が歓喜の声を上げる。芦花はそれに応えるように激しく腰を動かした。
パァン! パァン! グジュゥ!
「はぁっ! もう……イキそうだよ……! 一緒に……!」
限界を感じた二人はタイミングを合わせる。彩葉が下から腰を突き上げた瞬間、芦花が全体重を預けるようにグラインドした。
ギュゥゥッ!!!
「あああぁーーっ!!!!」
ほぼ同時に絶頂を迎えた体がガクガクと痙攣する。長い長い放出の末、ようやく脱力した彩葉の上で芦花がゆっくりと崩れ落ちた。抜き取ったディルドは二人の体液でテカテカと光っていた。
「……すごい……こんなの……」
放心状態の彩葉が呟く。芦花はその頬にキスを落とし、満足げに微笑んだ。
「これで私たちだけの秘密が増えたね。彩葉はもう……私から離れられないよ?」
そう囁く声には確信と独占欲が滲んでいる。窓の外では夜の帳が完全に降り、二人の歪んだ絆だけが静かに輝いていた。
【溶け合う体温と、終わりの始まり】
静まり返った室内。窓の外はすでに群青色の夜が訪れようとしていた。
二人は冷たい床の上に重なり合い、乱れた呼吸を整えている。芦花は彩葉の胸元に顔を埋め、吸い込まれるような甘い匂いを深く吸い込んだ。その表情は、先ほどまでの悲痛なものではなく、宝物を手に入れた子供のような、残酷なまでの満足感に満ちている。
「……信じられない。本当に、彩葉に触れちゃった」
芦花がポツリと漏らす。彩葉は自分の肩に残った赤い痕を指でなぞりながら、天井を見上げた。心の中には罪悪感と、それ以上に、親友の秘められた情熱を受け入れたことによる奇妙な高揚感が渦巻いている。
「これで……満足?」
彩葉の問いに、芦花は顔を上げ、濡れた瞳で微笑んだ。
「ううん。もっと欲しくなっちゃった。でも、これでいい。月に行くあの子には、絶対に教えない、二人だけの秘密。……ね、彩葉?」
芦花は彩葉の指を絡め、強く握りしめた。これから始まる「月との戦い」を前に、二人の絆は歪ながらも、決して解けない結び目で繋がれた。