『超かぐや秘め! 〜月下の多重同期(オーバーリンク)〜』 作:坂本太郎
【嵐の前の、二人きりの四畳半】
「卒業ライブ」の開始まで数時間。防衛軍のヘリが空を飛び交い、街が戦場の気配に震える中、彩葉のアパートだけは不自然なほど静まり返っていた。
かぐやは、いつものように彩葉の黒Tシャツを借りて、窓の外に浮かぶ不気味なほど巨大な月を眺めていた。その金髪は月光を浴びて、今にも透けて消えてしまいそうなほど白く輝いている。
「彩葉。私、怖くないよ」
かぐやが振り返り、いつもの自由奔放な笑みを浮かべる。けれど、その指先はわずかに震えていた。
「……嘘つき。あんたが一番、この部屋から出たくないって顔してる」
彩葉は、かぐやの手を強く握りしめた。バイトに明け暮れ、母親との確執に心を閉ざしていた彩葉の人生を、めちゃくちゃにかき乱し、そして彩りを与えてくれたのは、このわがままで、ハイスペックで、だらしのない宇宙人だった。
「返してよ。私の貯金も、私の時間も……私の、この気持ちも」
彩葉の瞳から、堪えていた涙が溢れ出す。かぐやは何も言わず、彩葉の涙を指で拭うと、静かに唇を重ねた。
【魂のバックアップ】
「彩葉。私を、あんたの曲の中に、体の中に、全部閉じ込めて」
かぐやの声は、懇願するように甘く、切なかった。二人は狭い万年床に倒れ込む。
彩葉は、かぐやの白い肌を一つ一つ確かめるように愛撫した。これは、明日には失われてしまうかもしれない「体温」の記録。
「彩葉が作ってくれた曲、月に行ってもずっと歌うよ。だから……今だけは、作曲家(プロデューサー)じゃなくて、私の彩葉でいて」
かぐやの熱い吐息が、彩葉の鎖骨に、胸元に、深く刻まれていく。
彩葉は、かぐやの奔放な動きに翻弄されながらも、必死に応えた。かぐやが自分を必要としているという確信。それが、孤独だった彩葉の心をかつてないほど強く、そして深く満たしていく。
「……行かせない。絶対、行かせないから。あんたの全部、私のものなんだから……っ!」
二人の感情が、快楽の波と共に最高潮(ピーク)へと達する。それは、月からのお迎えという無慈悲な運命に対する、たった二人の、しかし最大級の反逆だった。
【銀河の潮騒】
四畳半の狭い万年床に、かぐやの金髪と彩葉の黒髪が絡み合う。電球の灯りが二人の汗ばんだ肌を鈍く照らし出す。
「彩葉……あんたのここ、もうこんなに濡れてる」
かぐやの細い指が彩葉の秘裂をなぞり上げると、既に糸を引くほどの愛液が絡みついた。
「やっ……あんたが意地悪するからでしょ!」
彩葉は羞恥で顔を背けるが、身体は正直に反応してしまう。
ぐちゅっ……くぱぁ……
「ねぇ見て? このいやらしい音。私のこと考えて感じてくれてるんだ?」
かぐやが人差し指と中指で膣口を拡げるとピンク色の粘膜が露になる。
ちゅるっ! じゅるるっ!!
突然かぐやの舌が秘裂に埋め込まれる。熱い舌先がクリトリスを正確に捕らえ執拗に転がす。
「ひゃあん! 強すぎ……ダメ……っ!」
彩葉の太腿がビクビク震え逃れようとするが、かぐやの腕にガッチリ固定されてしまう。
ぺちゃぺちゃっ……! ジュルジュルッ!!
「美味しいよ彩葉……この塩味……私のためだけの味だよね?」
かぐやの瞳が妖しく光りながら舌の動きを加速させる。
「ダメ……あたし……もう……!」
【永遠への誓い】
かぐやの懇願を受け、彩葉は起き上がる。戸棚から以前かぐやが面白半分で買ってきた双頭ディルドを取り出した。
「あんたのここには……私の形を残させて」
かぐやと彩葉は互いの下腹部を触れ合わせる位置に座る。唾液で湿らせたディルドをまず彩葉自身が挿入すると、続いてかぐやが対向側を飲み込んだ。
ズブゥッ……!!
「んんっ!! こっち側……温かい……彩葉の鼓動感じる!」
かぐやの目尻が潤み頬が薔薇色に染まる。
パンッ! パンッ! グチュッグチュッ!!
腰を前後に動かすたび結合部から卑猥な水音が響く。月の引力による引力場の歪みなのか二人の肌の間から金色の光子が舞い散る。
「彩葉……もっと深く繋がりたい……」
かぐやの提案で彩葉は後背位へと移行する。四つん這いのかぐやの臀部を掴むとディルドごとねじ込むように貫いた。
ズブブブッ!! ゴリゴリッ!!
「ひゃああっ! 奥……当たってる……! ゆっくり焦らされてるみたい……!」
かぐやの背中が弓なりに反り返り汗が光る。
「あんたがいけないんだから……私の気持ちちゃんと受け止めてよね!」
彩葉は叩きつけるようなストロークでかぐやを追い詰める。結合部から泡立った愛液が垂れシーツに染みを作る。
ドチュンッ! ドチュンッ! グボッ! グポッグポッ!!
「あっ! ああっ! ダメ……頭真っ白に……! 彩葉ぁぁぁ!!」
かぐやが絶叫と同時に絶頂の痙攣が走る。その瞬間彩葉もまた限界を迎え二人の膣圧が同時にディルドを締め付ける。
ドクンッ!! ジュワァァーー!!
「「いっ……くぅぅぅーーー!!」」
白濁した液体が逆流し辺り一面に撒き散らされる。金色の粒子と共に天井へ昇っていく。肌をなでる。
「行こう、彩葉。私たちの『卒業ライブ』に。世界中のみんなに、私たちの愛を見せつけなきゃ」
彩葉は、かぐやの差し出した手を力強く取った。
たとえ数時間後、月の軍勢によって引き裂かれる運命だとしても。この夜、二人の魂が完全に溶け合い、一つになった事実は、銀河のどの星よりも眩しく、消えることのない「光」として彩葉の胸に残り続けるのだ。
【夜明けの卒業式】
夜明け前。部屋の隅には、かぐやが勝手に買い込んだ機材や、食べかけの『犬DOGE』スナックが散らばっている。
二人は一つの毛布にくるまり、繋いだ手を離さずにいた。
「彩葉。私、幸せだよ」
かぐやは、彩葉の胸に顔を埋め、満足そうに微笑んだ。その瞳には、かつての無邪気さだけでなく、一人の女性として彩葉を愛し、愛されたことへの誇りが宿っていた。
「……私も。あんたに会えて、本当によかった」
彩葉は、かぐやの指に自分の安い指輪を嵌める。
「これは、契約だよ。あんたが月でどんなに偉いお姫様になっても、私の『かぐや』であるっていう証明」
「あはは、高い利息がつきそうだね」
かぐやは起き上がり、窓を開けた。冷たい朝の空気が、熱を帯びた二人の肌をなでる。
「行こう、彩葉。私たちの『卒業ライブ』に。世界中のみんなに、私たちの愛を見せつけなきゃ」
彩葉は、かぐやの差し出した手を力強く取った。
たとえ数時間後、月の軍勢によって引き裂かれる運命だとしても。この夜、二人の魂が完全に溶け合い、一つになった事実は、銀河のどの星よりも眩しく、消えることのない「光」として彩葉の胸に残り続けるのだ。