初めてのR18作品ですので、いろいろとあれですが、何卒よろしくお願いします。
「ん、んぅ~……」
閉じてる瞼がいきなり明るくなって、重い身体を起き上がらせる。
目をこすりながらゆっくりと開ければ、
チラッと隣を見れば既に部屋の主はいない。
アタシもベッドから下りてるけどあくびが出てしまう。同時にちょっとだけ肌寒さを感じて身体を見れば、
リビングへ着けば、さっきの部屋の主がソファに座ってヒーロー特番を見ていた。
「おはよう、お兄ちゃん……」
「ッ! おはよう、
微笑みながら返事を返してくれた、たった一人の血を分けた兄の傍に移動し、アタシはそのまま持たれるように抱き着いた。
「ちょ、テレビ見えないよ」
「んぅ~……」
「まだ寝ぼけてるの? お母さんもうすぐ朝ごはんできるみたいだから、ちゃんと起きて食べてね?」
「あ~んして……」
「もうそんな年じゃないでしょ?」
いじわる……でもアタシのことを思って言ってることは分かってる。
嫌われたくないから、最終的に言うことを聞く。
――◇――
通常、子供が発現するまでの歳である四歳の頃。
アタシと双子の兄である出久――お兄ちゃんは、幼馴染や他の友達がみんな発現させている"個性"が発現しなかった。
おかしいと思ったお母さんは、アタシたちを病院に連れて行った結果、告げられたのは"無個性"というもの。
アタシとお兄ちゃんは双子揃って"無個性"で、この時代では珍しいなんの"個性"も持っていない型だと言われた。
病院から帰ってきたアタシ達はただ現実を受け入れられなくて泣くしかなく、それからの人生は幼少期ながらに酷いものになった。
その中で一番変わったのは、アタシ達にとっては"個性"もすごくて何でもできる身近で凄い人な幼馴染だった。
出会った時はとっても優しかったのに、アタシとお兄ちゃんが"無個性"と分かってからは、上から目線で見下すような優越感を隠すことのない笑顔でアタシ達を馬鹿にして虐めて来た。
子供はそれが悪いことだとは思わないからしょうがないこと。
でも幼いアタシにとっては、世界を壊すには十分すぎる出来事で、それからもずっと馬鹿にされた。
彼はみんなの中心にも立っていたから、アタシたちを馬鹿にしていたら、自然と周りもその流れに身を任せてアタシたちを馬鹿にしてきた。
『"無個性"で出来損ないの双子』
そう呼ばれて後ろ指をさされたことなんて数え切れない。
これが齢四歳にして知った、人は生まれながらに平等じゃないという社会の現実。
その日からアタシは彼が――勝己くんが嫌いになった。
それと同時に、お兄ちゃんへの
だってお兄ちゃんはアタシが知る中で誰よりもヒーローだから。
アタシと一緒で"無個性"だけど、その勇気や行動力は誰よりもヒーローで、いじめられていたアタシを何度も助けてくれた。
そんなお兄ちゃんの背中が大きく見えたし、傍にいると空っぽな心が満たされる気もしていた。
だからどんな時も、どこに行くにしてもお兄ちゃんと一緒だ。
トイレは流石に駄目で、お風呂はお兄ちゃんに止められたけど……だけどそんなお兄ちゃんは「ヒーローになりたいという夢」をずっと抱いていて、未だに勝己くんの才能に憧れと尊敬を抱いている。
それがとても嫌で嫉妬した。
でもお兄ちゃんの夢を否定したくもない。
それ故に勝己くんがより嫌いになる。
そんな散々な幼稚園、小学校を卒業した。
中学校は、勝己くんたちがいない遠くの中学校に通おうと思っていたしお兄ちゃんにも相談した。
でもお兄ちゃんは勝己くんと一緒の折寺中に行くと言った。
本当は中学校でも虐められるのは嫌だけど、それ以上に他の中学校に通ってお兄ちゃんがいない時間を過ごす日々の方がアタシは嫌だった。
だからこそ、アタシも結局お兄ちゃんと同じ折寺中に行くことを決意した。
案の定、中学校に入学しても小学校から上がる人が殆どだから、アタシたちはいじめられた。
お昼は幸いお弁当を持参する学校だったから、アタシたちはいつも二人で誰もいない所を探してはそこで食べたりしている。
誰にも邪魔されず、大好きなお兄ちゃんと二人だけの時間は何よりの楽しみだから、もはやそれだけのために学校に通ってると言っても過言ではない。
でもいじめ以外で問題があると言ったらある。
アタシは"無個性"だから、抵抗も出来やしないと考えている人たちがいて、アタシの身体をいやらしい目で見てくる奴らがいることだ。
自分で言うのもアレだけど、確かにアタシは中学生にしては胸が大きい方だ。
普段の制服でも目立つ時があるけど、夏のプールや体育なんかではより目立つから周りの目が気持ち悪い。おまけにお兄ちゃんが童顔に対して、アタシは整っている方でそばかすもない。
双子じゃないだろと言われる程似ていないけど、アタシたちはれっきとした双子だ。
そんなアタシのことを、"無個性"と知っておきながらも話しかける男はいる。
そこそこ顔が整ったりしている奴から普通の奴まで……でも全員の目がアタシの目じゃなくて身体を見てる。
それだけで、アタシじゃなくてアタシの身体にしか興味がない変態だとわかってしまう。
結果として他の女子生徒たちから虐められるのも当たり前になっていた。
そもそもアタシはお兄ちゃん以外の男に興味がない。お兄ちゃんさえいればそれでいいと思ってる。
最終的に襲われそうになるのだけは死んでも嫌だけど、それがお兄ちゃんであるなら喜んで受け入れる。
それに、とっくにお兄ちゃんはアタシの処女を。
アタシはお兄ちゃんの童貞を貰っているんだから。
――◇――
学校の制服に着替え、髪を少し整えてから
ちなみにリボン付きカチューシャはお風呂や睡眠以外では必ず付けている。
だってお兄ちゃんから貰ったものなんだもの。
正直学校は嫌だなと思いながら、お兄ちゃんと手を繋いで一緒に通学路を歩いてる。
「ねぇお兄ちゃん、やっぱり今からでも転校考えない? あの学校元々治安悪いし……」
「静久の言いたいこともわかるよ。でもやっぱりかっちゃんの背中を追いたいんだ。身近で一番すごい人で、憧れでもあるから」
「あれを憧れって思うって、おかしいよ……」
「……そうだね、それが普通だもんね」
お兄ちゃんが絶対折れないのはわかってる。
でもお兄ちゃんはアタシのことを気にして、別々になってもいいって言ってたけど、お兄ちゃんと離れ離れになるのはもっと嫌。
だから頑張って平日は過ごしてる。
「大変になるけど、静久だけでも転校すればまだ――」
「――お兄ちゃんと離れ離れになる方がもっと嫌だもん」
思わず腕を両手で抱き寄せる。
「ちょっと…」と言ってくるけど知らないもん、お兄ちゃんのせいだもん。
アタシはお兄ちゃんがいないとダメダメで、最低な妹だもん。
『緑谷静久』
年齢:出久と同い年
身長:149cm
体重:48kg
誕生日:7月15日
好きなもの:緑谷出久(お兄ちゃん)、精がつく食べ物全般、お兄ちゃんに誕プレで貰った黄色のリボン付きカチューシャ(リボンは右斜めについているため、装着したら右頭部についているようになっている)。
嫌いなもの:幼馴染の勝己さん。"個性"の強さと"無個性"ってだけで上下決めつける人。自分の身体をエッチな目で見てくる男ども。出久(お兄ちゃん)だけは例外。ワサビ。
性格:お兄ちゃん大好きっ子、兄のブツブツは基本的に聞き取れる。
関係:双子の妹、身体の関係持ち、重くて歪な愛を向けている。
外見:癖毛が目立つロングヘアに、頭部にアホ毛が飛び出ている。
髪の長さは腰まで伸びている。胸は大きい。
頭部に黄色いリボンが付いたカチューシャを付けている。
以下に緑谷妹の挿絵を載せておりますので、そちらで確認もどうぞ。
【挿絵表示】
もしよければお気に入り登録と評価、感想の方よろしくお願いします。