お久しぶり+出来たので更新です。
当たり前のように、お母さんのことも頭から消えてお兄ちゃんと朝まで繋がり続けて翌朝。
重い瞼を開けてアタシたちは起床し、お母さんにバレないようにしながら急いで身支度を整えた。
こんなことはよくあるから、念のためアタシたちはお互いの部屋にそれぞれのパジャマをこっそり保管している。
行為中に脱ぎ捨てた制服とかはちゃっかりお兄ちゃんが回収してたりも…何かとこういう所が抜け目ないって感じ。
あとアタシがお兄ちゃんのこと大好きでずっとそばに居続けてること事態はお母さんも知っているから、また甘えてそのまま一緒に寝たんだって……思っててほしい。
そんなことがよくある毎朝を今日も迎えて、アタシたちは学校へと向かっていた。
「今更だけど、桜が咲いてるね」
「うん」
通学路の道中にある木が桜で満開になっていてとても綺麗。
「――こういうところでもヤりたいね♡」
「ぶっ!! し、静久何言ってるの!? それに外で…!!」
さらっと思ったことを口にすればお兄ちゃんは顔を赤くして困惑していた。
でもアタシたちって家でよくヤるだけで、学校とか野外ではあまりヤらない。
外出中に欲しくなったりしたら我慢というのをよくされてる……その分愛してくれるからいいけど♡
「ねぇ、今日サボって一日ヤろうよ…♡お兄ちゃんの愛、もっと感じたい♡欲しい♡♡」
「だ、ダメだよ……確かに学校側からだとただ逃げたとかって、思う…だろうけど……」
腕に絡みついて、胸で挟みながらおねだりしても、申し訳なさが混ざったような感じで断られた。
まぁ、お兄ちゃんの場合、ヤりたくないってわけじゃないし、いいけど♡
すると遠くの方で事件が起こったのか、人盛りができ始めていた。
お兄ちゃんはヒーローは誰か目を輝かせて、一瞬アタシの方を見た。
…昨日アタシのわがままで真っすぐ家に帰ったし、今日は文句言わずアタシも一緒に現場へと向かって見てから学校へと向かった。
――◇――
来月には正式に三年生になる。
退屈で気分が悪くなる学校、教室の中とはもうあと一年。
これもまたいい思い出って語る人とかいるけど、そういうのアタシは分からないしわかりたくない。
唯一いい点は、お弁当持参でも好きな場所で食べれるというお昼休みが出来なくなることぐらい。
それがもうあと一年で終わりになるのは悲しい……束縛の中、唯一一緒に居られる時間がある意味楽しみの一つとなっていたから。
例えるなら一年に一度しか会えない織姫と彦星って感じかな。
でもアタシ達は織姫と彦星以上に愛し合ってるって自身がある。
何だって本当の意味で愛し合ってるから。
そう考えたらちょっとムズムズしてきた。
早くお兄ちゃんと愛し合いたくてしょうがない。
今夜はお母さんもいるだろうし、出来ないかな。
やろうと思えば静かに出来るけど、お兄ちゃんとの相性は100%以上に抜群だからどうしても抑えられない。
――◇――
そんな学校ももう放課後。
授業はついていけてるし、ヒーロー科はともかく普通科でなら入学できると思う。
でも帰ってからお兄ちゃんと一緒に予習とかそういうのもしないと。
パッパと荷物を整えてお兄ちゃんと帰ろう……そう思った時だ。
「緑谷さ~ん。私たち今日掃除当番なんだけどさ~変わってくれる?」
「え?」
普段から"無個性"なのとアタシの外見を理由にちょっかいを掛けてくる女子グループが話しかけて来た。思わずたじろぐと、その子たちはニヤニヤしていた。というか今、掃除変わってって……。
「今日新作ドリンクの発売日でさ~私ら絶対に欲しいわけ。でもそんなの興味ない緑谷さんは行っても意味ないでしょ? だから変わってよ」
「どうせ同じ出来損ないのお兄さんと一緒に帰るだけなんだから。ありがたく思いなさいよね」
掃除道具を押し付けるように渡してきた。
アタシが何かを言おうと、それを遮るように話してくる。
「ねぇ~早く行こうよ~新作売り切れるよ~!!」
「そういうことだから、じゃあね~"無個性"ちゃ~ん!!」
そう言って彼女たちはみんな勝手に出ていった。
アタシ一人で掃除なんて……でもやらないと怒られるし、担任にも何されるかわからない。
やるしかないって結果になる……悔しいし、お兄ちゃんと別々は悲しいけど、ちょっと遅くなるから先帰っておくよう連絡はしておかないと。
「お願い、男子が来ませんように!」
そう願いながらも、アタシは一人で教室の掃除に取り掛かった。
――◇――
「ただいま〜……」
なんとか掃除を終えて、無事に帰ってくることができた。
先生や男子が来ることもなかったし、特に勝己くんにも出会わなくてホッとしてる。
でもお兄ちゃんと一緒なら安心できるのに、一人だと不安でいっぱいなのは事実だ。
学校から家までの帰り道であっても。
そう言えば返事がない……お兄ちゃんなら必ず返事を返してもらえるはずだ。
リビングに行けば、お母さんがいて夕食の下準備をしている最中だった。
「あらお帰り静久。出久は一緒じゃないの?」
「えっ? 帰って来てないの?」
「え?」
お兄ちゃんが帰って来てない。
お母さんも嘘はつかない方だから、本当に帰って来てないってことがわかる。
私は青ざめながらバックを落とし、急いでお兄ちゃんの部屋に向かって扉を勢いよく開いた。
だけどお兄ちゃんだけがいないオタク部屋がそこにあるだけ。
リュックすらないってことは…本当にまだ帰って来てないの?何で…!?
焦りながらスマホで連絡を確認してみるも、何の連絡もない。
もしかしてなんかあったんじゃ……。
"無個性"だからこそ、世間がどれだけ冷たいか、酷いことをしているのかその身をもって経験しているからこそ。
片割れで同じ状況、経験をしたからこそ嫌な可能性を想像してしまう。
外は夕方……不安でいっぱいで後先考えずにお兄ちゃんの番号に電話を掛けようとする。
すると玄関の扉が開く音が聞こえた。
もしかしてって思いながら急いでそっちに向かえば――
「あ、静久…た、ただいま」
お兄ちゃんがいた。
アタシは考えるよりも先にお兄ちゃんに抱き着いた。
「し、静久!?」
「良かった…よかったぁ……」
「な、なにが…」
「アタシより先に帰ったはずなのに…お兄ちゃん、家…いなくて……」
「……あっ」
やっとわかったのか、お兄ちゃんは「ごめんね」って言いながら抱き返して来て、頭も撫でて来た。
よかった…お兄ちゃんが無事で。
抱き着いたまま、顔だけをお兄ちゃんの顔に向けて問いただす。
「なんで遅かったの?」
「えっと、実は放課後…オールマイトに会ったんだ。
「……へっ?」
オールマイトに、救けられた?
「襲われた!?!?!? だ、大丈夫なのお兄ちゃん!?!?!?!?!?」
「う、うん。すぐ救けてもらったから全然平気だよ。むしろその後襲われたかっちゃんの方が大変で……」
話を聞く限りだと、帰る途中で
その後、自分のせいで
でもそれら全部をオールマイトが解決したとか……。
「ねぇ静久」
「…?」
「僕、雄英目指すよ」
その言葉は聞いていた言葉だ。
だけどこれまでとはどこか違った。
兄妹だからこそわかる。
今までは不安があって、弱々しい声だったが、真っ直ぐとした芯のある声色に変わっていた。
覚悟の決まった表情が、その瞳がアタシを見つめてる。それを見て胸が熱くなった。
あの頃から今に至るまで、ずっとアタシの前で守ってくれた姿が脳裏に過る。
「お兄ちゃんはもうヒーローだよ。だって、アタシを今も守ってくれてるんだから…アタシのヒーローなんだから」
「うんっ、うん…! ありがとう静久…!」
お兄ちゃん涙を漏らし始めたのを見て、アタシも目の奥が熱くなって涙が溢れてくる。
アタシ達は今一度強く抱きしめ合った。
するとお兄ちゃんは何かを思い出したようにすぐに離れて言ってきた。
「本当は家族にも口止めするよう言われてたんだけど、静久には話しておいた方がいいと思うんだ」
「え? 何のこと?」
「それは明日話すよ。明日早くから行かなきゃいけない場所があるから、一緒に来てくれる?」
そんな誘い、ましてやお兄ちゃんの誘いを断る妹何ていない。
私は即答二つ返事で答えた。
ガリガリの出久もムキムキな出久もどっちも好き。
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