もし落第騎士の1モブテロリストにTS転生者の気振りショタコン女が居たなら 作:尾根ショータ
「えっと……、何? ここ」
ステラ・ヴァーミリオンが通された場所は、どこかの宿泊施設のようであった。
更衣室の扉を開けた後のその場は、まるで別世界。
かなり高級感のあるホテルのようで、窓の外には遊園地のようなものがあったりしてる。
……なお、ベッドが無駄に円形のダブルベッドだったり、更衣室エリアが薄いスモークガラスで中にいる相手の裸体がうっすら確認できそうになってることや、お風呂場がそれはもう訳の分からない仕様になってることなどは察せない。流石にそこは、まだまだオコサマなステラであった。
用事があるときはそこの呼び鈴を押せ、そう言ってショーコはベッドに少年を寝かせ……、わざわざ靴を脱がせて汗を拭いてから、そして部屋を退室した。
「とりあえず……、
摂氏三千度を超す炎を操る彼女の
当然のように傷一つ付かない。
ここまでは当然、予測していたが……、シンジという、連れてこられた少年の様態が悪化したのを見て、慌てた。
「って、結局解毒はどうしたのよ……! えっと、呼び鈴だっけ?」
がんがんがん! と乱暴に何度もたたき、ちりり、と何度も音を鳴らすステラ。
ぴんぽんぱんぽーん、と日本の学校ではよく聞きそうなチャイムらしき音が鳴る。
『────はーい、はいはい、あー、テステス、テステス。
このたびはようこそいらっしゃいました、我が
「………………は?」
流れてきたアナウンスは、先ほどのショーコという女の声。
だが何だろう、声音やら何やら振る舞いが色々異なるというか。
と言うかそれ以前に、あの女って
色々疑問は存在するが、さらに続く読み上げでステラは顔を真っ赤にする。
『綾辻シンジ、7歳。身長122センチに体重は21.4キロ。もうちょっとお肉食べたりしないと大変ですかねぇ? まあそれは良いとして、スリーサイズは上から57、51、60。やっぱり細めだなあ、ちょっとお姉さんあのママに栄養管理のなんたるか叩き込みたくなってきましたね。……って、おっと?
「は、は……?」
『えー、えー、ステラ・ヴァーミリオン、15歳。身長160センチに体重は67キロ。ちょっと健康的で筋肉質ですかね? スリーサイズは上から95、59、88のアンダー30なⅠカップな釣鐘気味のロケットおっぱい……たわわかよ羨ましい、ちなみに先っぽは長めの巨峰乳t────』
「何言ってるのよアンタぶっ殺すわよ、出てきなさいテロリスト!!」
自分の身体を抱えながら絶叫するステラ。
赤面するのも無理はなく面食らったのも無理はない。
そして慌てたせいで顔から物理的に湯気が出て口からも火が出てるので、見た目物騒なことこの上なかった。
一方、アナウンスのショーコは余裕の態度を崩さない。
『まあまあ、落ち着いてくださいよ~。
この部屋に入るときにサインをしてしまった時点で、この《
「サイン、確かに何かさせられたわね……って、脱出不能?」
『そうそう』
そういう技なもので、とショーコはアナウンスを続けようとし。
そんなことよりも解毒剤どうにかしなさいよ、というステラのいら立ちに、その説明もしますからとアナウンスは笑った。
『この
本来は負傷兵の救出とかに使う用途として考えてたんですが? まあ、こうして貴女一人を前線から遠ざけるために使うのに、何の問題もないことでしょう』
「……なるほど、癪に障るけど合理的ね。というか、精神って?」
『今、肉体はあそこの更衣室で眠ってる状態なので、お気になさらずですね~。その部屋ではこう、疑似物質化? してるみたいな? まあそんなノリです』
「ノリとか言われても意味不明なんだけど、やろうとしていたことは分かったわ」
あの場に自分がいたらそれこそ、ほんの少しの隙で全員制圧したでしょうと威風堂々たるステラ・ヴァーミリオン。
そんな彼女に「でしょでしょ? 私の作戦なんですよ~」と笑うアナウンス。
『ま、私としては
「……そう。まあ、その言葉は信じてあげても良いわ」
実際、人質たちの中で少年に毒を振りまいた彼女ではあったが。
母親から少年を奪う時も蹴り飛ばしたりせずどこか手つきも優し気だった気がするし、運んでる間もずっと声をかけて少年を気にかけていたのだから。
恐縮しちゃいますねぇ、と軽く笑うアナウンスは、そのまま「ベルの置いてあった台の上から2番目の引き出しにありますよ~」と声をかける。
『さっきも言ったけど二人とも疑似物質化していますし、薬は
「だからノリとか言われても……。お仲間にいるのかしら、そういうの。
というか引き出し? ……あったわね、これのこと?」
『そうそうそう、その鮮やかな赤いやつ』
「本当に大丈夫なんでしょうねぇ……。今までの行動から信じてあげても良いけど」
『大丈夫大丈夫、
入っていたのは、……小さい栄養剤のようなボトルが
鮮やかな赤い液体が透明なボトルから透けて見えており、大体一口含む程度の量か。
それを適量飲ませてあげてくださいね? というアナウンスに従い、ステラはボトルのキャップを一つ開け、少年の口元に持っていく。
ところが顔面蒼白のまま魘されたような少年は、口を開けても上手く飲み込むことが出来ない。
「仕方ないわねぇ」
この場において魔動騎士を目指したるステラ少女、わずかに胸の内に黒鉄一輝の姿が過れど、行動にためらいはない。
母親を守るために戦った、こんな小さく勇敢な
人道的見地でも倫理的見地でもノーカンということで、零した薬を口いっぱいに含み、少年の顔を両手でホールドし。
「ん…………、んンッ!」
「────ぅぁっ!」
口をそのままつけ、接吻の状態から舌を入れた。
口をこじ開けなければ薬品を飲ませられない以上、下手に息をふさぎ続けるのは良くない。
すぐさま飲んでもらうためにも
誤算があったとすると、ステラの方。
(んん……、あれ? ん、これ、ちょっと気持ち良いかも?)
初対面どころかロクに会話すら交わしてない男の子との
男の子の口に流し込みながら、舌を絡め、やさしく撫でてあげる。
震えながら少年は、身体的な反射なのかその動きに合わせて、こく、こくと薬を飲んでくれる。
そしてこれも反射なのか本能なのか、男の子もまた舌をステラのそれに這わせてきて……、案外そのくすぐったさに
(これ、母性とかそういうやつなのかしら……? でも良かった、これでちゃんと飲んでくれて)
薬を飲み終えた男の子は、そのまま少しぐったりしてるものの、呼吸はやわらかになっているように見える。
その頭を優しく撫でながら、ステラは安心したように微笑んだ。
────そんなステラに、アナウンスの無慈悲な一言。
『あの、適量って言ったんですけど……、それ多分、数日分くらいの量────』
「なんですって!? な、何、副作用とかあるやつなの!!?」
『いや、大丈夫といえば大丈夫なんですけど、本来の効用が……、ま、まあ、また何かあったらベルで連絡してくださいな』
ではでは部屋を家探ししないでくださいね~、と。
そんなことを言いながらアナウンスは途切れて。
「……それって家探ししろっていうことよね。押すな押すなは押せのうちって日本のテレビ番組でもやってたし」
さあて何を探してやろうかしら、と、ステラは上着を脱いで袖をまくった。
† † † † † † †
「はっはっは、ここまでは
「その興奮って、絶対私のそれとはちげーだろうけど、まあ誉め言葉として受け取っとくぜ」
さて、さて、さて。
ところ変わってここは
少し熱に浮かされてはいるようだが、それでも頬を赤らめて起き上がったシンジ少年(伐刀者の素養アリ、サッカー少年、好きなタイプは巨乳のグラビアアイドル体型お姉さん)と一緒に、ステラ嬢は部屋のいたるところを家探ししている。
さすがに最後のアナウンスが罠だということは十分理解しているだろうが、それでも情報は集めなければいけないと気合を入れているようだ。
ただ、流石にバラバラに探してシンジ少年がひどい目に遭うのは忍びないらしく、後ろから抱きかかえたり、自分が先行したりしてるあたりは流石は騎士を目指す少女といえる。
……色々気にしないせいでおっぱい思いっきり背中に当たってたり、先行してる時にスカートの中丸見えで顔を赤らめられたり、何なら時々ぶつかったりしてるのは警戒心が薄すぎるが。
アレか? 原作からの情報で鑑みると、
相手が子供だし
時期的にはちょうど、黒鉄一輝相手に少しずつ好意を抱きつつある状態のはずだと思うが、まあ、それはそうれとしてだ。
「しかしよく信じますねぇ、あの皇女サマも。
「信じる他ねーだろうしな。大体悪役がああいう自分の絶対有利な状況で相手を騙すようなことはしねーだろ」
「くく、こいつはいけないですねェ」
そう、私はステラ嬢にいろいろと噓をついている。
その一つが、毒薬。
そもそもあの男の子に盛ったのは、毒薬ではない。
戦場で伐刀者が失血多量のときに使用する、血流をなだらかにする薬品だ。
まあ、相手が伐刀者ではないし子供なこともあっていささか効きすぎたようにも見えるが、すぐさま命に別条があるようなものではないだろう。
そもそも《
万が一、ヤバくなったら私が直に参上して如何にかするのは当たり前である。
……そう、魂を隔離とか言ったのは半分嘘。
魂を隔離する=肉体から魂だけを取り出して部屋に隔離する、と言う意味ではないというだけ。
魂を部屋に拘束する関係で肉体も外に出られない、が本来の拘束条件だ。
ほかにも色々と小細工を弄しているんだけど、まあ、端的に言うとあの部屋は────。
「お! 25分、
おっと、そういうことなら話は別だ。
私は平賀クンと共に、画面の中で顔を赤くして大慌てなステラ嬢のことを観察することにした。
† † † † † † †
『はいはーい、呼ばれて飛び出て~。さて、今回は何の御用でしょうかステラ皇女殿下────』
「どうしたもこうしたも何、何なのこれ、ちょっと!?」
ステラは大変混乱していた。
というのも、目の前のシンジ少年についてだ。
早くお母さんの元に帰りたい、お母さんが心配だという健気な彼の言葉に胸打たれ、一緒に脱出方法を探していた時にそれは起こった。
脱出の鍵になる情報が載っているらしいメモ書き。それを部屋のクローゼットの中で見つけた、丁度その時。
突然その場で崩れ落ちた少年は熱に浮かされたように肩で息をして、何事かとベッドに寝かせたステラだったが。
あまりに汗をかきだしたため、少年の服を脱がせたときに、見た。
見てしまった。
…………少年のブリーフの股間のあたりが、妙に盛り上がっている様を。
ちょっともっこりしてる、とかではなく、ぴーん、と。
テントがこう、10センチくらい? 立っている。
いくら何でもデカくないかとか、何かよくわからないがとにかく慌てているステラ。
そんな彼女に、無慈悲にもアナウンスは告げる。
『おちんぽ様の最小サイズ4.5センチ、元気時はまだ6センチ強くらいなんですけど、あー、だいぶお薬効いてますねお薬。12センチくらいあるかしら……』
「お薬!?」
『さきほど皇女殿下が飲ませたアレですよ~。体内の魔力というか、生命力をひねり出して体の毒素を飛ばすみたいな、そんなノリのお薬なので────健常者が飲むと相当強い勃起薬みたいになっちゃう感じですか』
なお当然のように嘘である。
薬品はもとから伐刀者向けの勃起薬であり、伐刀者であれば副作用のない効きの良い勃起薬である(※日本未承認)。
魔力のめぐりが良くなるのは確かなので、最初にシンジ少年にかけられた薬品に対しては効果がないわけではないのがミソだ。
だがそんなもの、この状況、その全てを狙って仕込まれているとまでは思っていないステラは、赤面しながらも「苦しそうじゃないの!」と絶叫して助けを懇願するように吠える。
とはいえこれには、アナウンスのショーコは取り合わない。
『あー、ちょっと命に別状は出ちゃいますけど、適量って書いてあるのにいっぱい飲ませちゃった皇女殿下のせいですしぃ~』
「何も用法書いてなかったじゃない!」
『いえいえ、聞けばよかったじゃないですか。慌ててたのかもしれませんけど……、あ、ほら、ちょっと
「ひぅっ」
可愛らしい声をあげて、恐る恐る、なんでかそのままアナウンスの言いなりになるステラ。
現れ出た子供おちんちんは……、
『はい、皮を剝く』
「か、皮!?」
『女子高生ですからエッチな本の一つや二つ嗜んでるでしょうし、男性器一つ見た程度でガタガタ抜かすんじゃねぇ! さっさとぐいっと下に引っ張って、上から剥がしてくださいよ!』
「アンタが来てやれば良いじゃない!?」
『自分の罪を他人に清算させようとか騎士の風上にもおけませんねぇ……』
「そもそも元はといえば……って、あー、もう! やれば良いんでしょやれば!」
遠く監視室で、二人の男女が思わずガッツポーズを決めたとか何とか。
恐る恐ると言った風に震えながら、頑張って向いてあげるステラ。
現れ出た、幼いながらも「孕ませる」という意志が結実したような形状に、ごくりと何故か唾を呑む。
そしてシンジ少年は我に返り、大慌て。
そして、ステラがどうしようもない状態のまま、残酷な真実が告げられる。
『さて、脱出したいならそこのルールに記載されてる《儀式》を参照くださいね? ええ、貴女に限らず大概の女性なら躊躇するようなルールを設定してありますから、当然』
「な、何が……」
恐る恐ると、手を伸ばし、メモ書きに目を通したステラは。
──自発的脱出条件設定その1:セックス同時イキ連続100回以上。
──脱出条件の他に食事提供の条件などサブミッションあり。
──ここは外世界と時間の速度が大いに異なりますので、目標達成するまではほぼ出られません。
────注意:ここでの記憶は魔力に依存するので、
「…………」
『お二人には、セックスいっぱいしてもらおうと思います!!!』
「声デカ!? って何てこと大声で言ってるのよ、子供いるのよ!!?」
『ちゅっちゅしてズップズップしてドクドクしちゃいましょう!!!!』
「言い方の問題じゃないわよッ! ど変態じゃないのアンタ!!?」
一人絶叫するステラを前に、少年、シンジは不思議そうにしながらも、いまだいきり立つことを止める気配がない己の
────そう、ここは。
尾根ショーコが持つ《