王位争奪戦-ラスボス婚約者と共にネトリ戦記- 作:ボルメテウスさん
天井のシャンデリアが遠ざかる。
ベッドのマットレスが背骨を受け止め、重いバネが悲鳴のような軋みを上げた。
白い布地が波打ち、銀糸の刺繍が煌めく。
アーサーの影が覆いかぶさってきた。
「さて」
囁き声は蜂蜜のように濃厚で、耳朶を舐めるように掠れる。
「まずは──君が私に溺れる準備を整えないとね」
喉が鳴った。
恐怖か興奮かは自分でも判然としない。ただ胸が苦しいほどの高揚感に支配されていた。
「やめろ……」
抵抗しようとした掌は容易く指で封じられてしまう。
アーサーの手は細く見えて意外なほど骨張っていて力強い。まるで枷を嵌めるように絡みつく。
「駄目。逃げちゃいけないよ」
吐息が触れ合う距離で止められ──ついに唇が重なった。
最初は軽く啄むだけ。羽根が擦れるほどの僅かな接触だ。
けれど柔らかさがあまりにも甘美で、無意識に喉が震える。
その一瞬を狙ってか、アーサーの舌先が滑り込んだ。
「っ……!」
湿った肉片が侵入してくる。
驚愕と緊張で硬直した僕の口腔内で、彼女の舌は軟体動物のように蠢き始めた。
滑らかに粘膜を撫でては退き、巧みなリズムで神経をくすぐってくる。
やがて深いところへ分け入り──鼓膜の裏側から湿った水音が直接響く。
「ん……」
甘い溜め息が漏れた。
否応なしに舌は絡め取られてしまい──その動き一つひとつに官能を覚えさせられる。
脳裏で火花が弾ける。理性が焼き切れそうになる。
「っは……あ……」
酸素を求めようと喘ぐけれど、アーサーは許してくれない。
口蓋を焦がす熱で包み込みながら、執拗に舌を追い求める。
次第に腰が痺れ始め、四肢から力が抜けていった。
膝のあたりで纏っていたシルクの夜着が擦れ合う音すら官能的で、世界はただ彼女だけに染まっていく。
「気持ち良い?」
耳元で囁かれて、答えられないまま涙腺が緩んだ。
羞恥と悦びが混濁して嗚咽寸前の息遣いとなり──それを愉しむようにアーサーの唇が弧を描く。
「可愛い声……もっと聴かせて?」
その言葉とともに再度襲い来る舌技。
喉奥まで探られてしまいそうになりながら必死に鼻腔から息継ぎするたびに、お互いの唾液の甘さと濃厚な芳香が混ざり合う。
気づけば自分の方から求めているかのような錯覚すら覚えていた。
まるで麻薬みたいだ。思考能力を根こそぎ奪われて何もかも委ねたくなる。
そんな弱さを見透かすように、彼女はそっと囁いた。
「これでもう私の虜ね」
そしてようやく解放された時には既に意識は朦朧としており──ただ蕩け切った瞳で愛しき悪魔を見上げる事しかできなかったのである。
「……っふ……あ…」
肺から絞り出された声は震えていた。仰向けに投げ出された身体の上で、アーサーがゆっくりと腰を下ろす。
シルクのドレスの裾が風を孕むように膨らみ──それが膝のところで引き裂かれた瞬間、眩暈がした。
「こんなになってるのにまだ抵抗できるつもり?」
嘲笑うような声音とは裏腹に、指先は丁寧に帯革を解き始める。カチリ、カチン……と金属が外れる乾いた音。続いて布地が擦れる湿っぽい摩擦音。
ズボンの前が暴かれる。下着越しにもわかるほど反り返ったものを、細長い指が躊躇いなく包み込む。
「随分素直な子だこと」
揶揄いながら先端を擽るように捏ねてくる。そこだけ神経が剥き出しになったみたいで、喉の奥から情けない呻き声が漏れた。
「ぁっ……ダメだって……」
制止を遮るように手のひらが上下し始める。亀頭が潰れない程度の加減で揉まれ、竿は指の輪が括れを通過するたびビクリと跳ね上がる。
「ほら見てごらん。君のこれがどうなってるか」
目を開ければ──白い照明に照らされた陰茎は真っ赤に充血して反り返り、透明な粘液が垂れている。まるで自分が支配者に屈服した奴隷のように哀れに見える光景だ。
アーサーの唇が弧を描く。「我慢できるわけないでしょ?」
指の動きが速くなる。カリ首が擦られ、裏筋を辿るように爪先が這う。耐えきれなくなって太腿が突っ張る。股関節の付け根が灼けるように疼いた。
「もう……ゃめてくれ……」
乞うような声に彼女は首を振る。代わりに耳元で囁いた。
「嘘つき。こんなに硬くしてるくせに」
唾液交じりの温い息が頬を打つ。同時に亀頭の窪みを円を描くように責め立てられて、腰が勝手に浮き上がる。
「んぅっ!?」
視界が明滅するほどの刺激。思わず弓なりに背中が反り、両足がピンと伸びる。呼吸が浅くなり過呼吸寸前だ。
「そろそろ挿れたいよね」
悪魔のような笑みと共に彼女が膝立ちになる。ドレスの裾が捲れ上がり──露わになった花弁は蜜滴る蕾のようだった。
透明な液体が糸を引きながら滴り落ちる。その一筋が屹立した男根に降りかかり、新たな潤滑油となって光沢を増した。
「綺麗でしょう?」
アーサー自身も興奮で頬が紅潮しているのがわかる。熱い息遣いが伝わり、僕の胸も期待と恐れで激しく鼓動した。
ゆっくりと秘裂が押し当てられる。柔らかな肉襞が傘口を擦り始め──その感触だけで危うく爆ぜそうになった。
「やめ……まだ待ってくれ……」
「待たない」
一気に体重をかけられる。ずぷっ……と粘膜を押し広げる音と共に亀頭が飲み込まれていった。狭隘な膣道が螺旋状に絡み付き搾り上げてくる感覚。熱い。溶けそうだ。
「はぁっ……あぁっ!」
嬌声を堪えきれず喘いだ。アーサーは腰を揺らせながらさらに奥へ導く。結合部から溢れた愛液が陰毛を濡らし淫らな香りを撒き散らす。
最奥に到達した瞬間、子宮口であろう器官が亀頭を迎え入れるよう吸いついて来た。あまりの快感に目尻から涙が伝う。
「気持ちいいでしょ? 私の中は」
甘く蕩けるような声色と共に騎乗位で上下運動が始まる。パンパンと肉同士がぶつかり合う乾いた破裂音と結合部から湧き出る湿った水音が混ざり合い室内に響く。
抽挿毎に膣壁の収縮パターンが変わり飽きることなく刺激を与え続けられた。
「はっ……くぅんっ! んあっ! 奥当たっちゃうっ!」
彼女の媚声が耳元で炸裂する度脊髄反射的に昂ぶり射精感が募っていく。もう限界だった。
「もう出そう……お願い外に……」
懇願虚しく却下されたどころか逆に深く沈められた。
「ヤマタ……出していいんだよ」
低く囁かれた声は砂糖を煮詰めたように甘く、僕の理性を粉々に砕いた。
結合部がきゅうっと締まる。
まるで子宮が吸盤のように亀頭に吸いつき──熱湯のような脈動を感じ取る。
「──っ!?」
視界が白く焼け焦げ、僕は声にならない悲鳴を上げた。
ドクン。
尿道を通る奔流が止まらない。
睾丸から精液が汲み上げられる感覚。
アーサーの体内へ叩きつけられるたびに肉壁が蠕動し、最後の一滴まで搾り取られる。
「んんっ……あっつい……」
彼女の腹部が微かに波打ち、絶頂を迎えたことを教えてくれた。
射精が収まったあとも肉筒は貪欲に締め付け続け──抜け落ちることを拒んでいるようだ。
「……アーサー?」
呼びかけると彼女はゆっくり腰を上げた。
引き抜かれた陰茎の表面には泡立つ混合液がまとわりつき、ぬらぬらと卑猥な光沢を放っている。
膣口はぽっかり口を開けたまま収縮を繰り返し──内側から白濁が溢れてきた。
アーサーは自分の下腹部に手を伸ばし指ですくい上げると……妖しく微笑みながら嘗める。
「んふふ……美味しい」