※この作品はR-18です。

よう実の世界に転生してしまったから   作:糸屯ちおり

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天使とキャラメイク!

「キャラメイクってワクワクするよねっ! するよねっ! てなわけでアタシが作っといたから、新しい人生を頑張って生きてね〜!」

 

 

 ──この天使ぶん殴ろっかな。

 アヒャヒャヒャヒャと気色悪い笑い声を響かせている物体に対し、俺はそう思った。

 全裸の貧乳美女の頭の上に輪っかが乗ってる。

 天使である。しかし言っていることは悪魔だしやらかしたことはド畜生だ。

 俺は御門(みかど)白也(しろや)

 大学二年目の生活を楽しんでいたはずの二十歳で、結婚したいなーとか重いこと考えてた彼女がいた。間違いなく人生でいちばん楽しい時期だったのだが、終わりは突然に訪れた。

 

『ごめん人違いで連れてきちゃった。テヘペロ』

 

 全裸天使によって人違いで拉致され、戻すの面倒だってことで命抜かれちゃった。なんでも天使のお仕事はさまよえる魂の回収で、うっかり生きてる俺を拉致しちゃったそうか。そんなことある?

 

「おい待て全裸」

「呼び方やば! うける!」

「新しい人生ってなに。キャラメイクってなんだよ」

「お詫びに楽しそうな世界に転生させてあげようかなって。アタシね、普通の世界をエロゲーに変えるのが大好きなの!」

 

 半分わかったけど後半はわからん。しかしろくでもないことを言っているのはわかった。エロゲーと化した場所で生きろってことか? だったらせめてちゃんとした竿役にして欲しい。寝取られる側だったら自殺する。

 

「よう実って知ってる?」

「知らない。なにそれ」

 

 ようじつ……ようよう白書? じつはどこいったよ。

 

「クソみたいな性格のJKがいっぱい出てくるやつ。説明はこれでオッケーだねー! じゃあいってらー」

「おい待てやめろ迫ってくんな」

 

 なんかイカ臭いから近寄らないで欲しい。そうか天使ってイカ臭かったのかぁ、と現実逃避を始めた俺は、白い光に包まれた……!

 そういや、どっかのカズマさんも白い光に包まれてたな。

 そう考えるとベタだな! ありがちすぎるわ!

 そんで勘弁してくれ。人生ではじめて体の相性バツグンな彼女ができて幸せ絶頂だったはずの、俺の日常を返せッッ!

 

 

 

 

 

 

 

 キャラメイク結果

 

 名前:御門(みかど)白也(しろや)

 身長体重:183#73

 顔:そのまま、怖い系

 知力:国立大学入学時の記憶を反映

 筋肉:ある

 おちんぽ:怖い系

 能力:ライブラ、拉致夢、特殊空間『ヤれば出られるかもしれない部屋』の作成、おくすりザーメン、永久機関、強制適合、ミルク付与

 

 

 

 

 白い光に包まれたら、目の前に五分くらい変な表示が出て、今ようやく消えた。長いよ。そして内容が雑だし化け物。できること人外じゃねーか。字面じゃよくわからん能力もあるし、どうしろと?

 使えってことか。はいはいわかってますよ。

 あのイカ天使は俺をレイプ魔にでもするつもりなのか。これでも純愛を好む人間なんだぞ俺は見くびらないでもらいたい。

 

 

 

 

「私は坂柳(さかやなぎ)有栖(ありす)と申します。杖、拾ってくれてありがとうございます。優しいんですね。もし関わることがあれば、その時はよろしくお願いします」

 

 はっと目を開けたらバスの中で、杖を持っている女子に席を譲ったら感謝された。いきなり杖落として転びそうになってたから、まあ助けるよね。

 紫っぽいセミロングの髪のちっちゃい女子。どうやら俺はこれから入学式に向かうようで、この子も俺と同じ新入生だ。上からベレー帽、お上品できれーな小顔、中一にも負けてそうな胸周り、白ニーハイ。

 好みはわかれそうな外見だが、顔が良いってだけでオッケーな男子は多いだろう。優しそうな雰囲気にコロッとやられる奴もいそう。こうやって微笑まえると思わず優しくしたく

 

 

『坂柳有栖

 性格 陰険 超攻撃的』

 

 ん? なんか見えた。

 なんだって? いんけん? ちょうこうげきてき? この天使より天使みたいな可愛い子が?

 

『得意なこと 

 他人を陥れること、他人の弱みを握って操ること、他人の嫌がることを的確かつ正確に見極めて利用すること──』

 

 俺は思い出した。そういやライブラがどうとか俺のキャラメイクに書いてあったから、多分それだ。なんだろ。興味持った相手のことを知れるみたいな? 知りたくなかった情報ばっか出てくるだが、これどうすりゃいいんだ?

 

「どうかしましたか? お疲れのようでしたら、私は立ちますのでおかまいなく」

「いいよいいよ。坂柳は座ってて」

『自分以外の人間を馬鹿だと見下す傾向がある。優しく微笑みながら心の中では嘲笑している。策略で組織を崩壊させる才能がある。心臓が弱いがスリルを好み、バカと低脳に囲まれた生活は退屈で仕方がないと思っている』

 

 やめろ! 会話に集中できねえ!

 

「どうかしましたか? やはり体調が悪いのでは」

「そんなことないから大丈夫。それにほら、女子が座ってた方がいいだろ」

『今、有栖はあなたの評価を下げた。今のところ、ありきたりなことしか言えない浅はかな人間。顔の良い女子に媚びを売るタイプの男子の可能性あり。仮に好意を抱いているのだとしたら、釣り合わないとわからないのか』

 

 あ、ダメだ早くもこいつのこと嫌いになってきた。

 アニメとかで出てくる分にはいいけど、実在されると痛めつけたくなるタイプだ。つか女子ってみんなこんなこと考えてんの? 女性不信になりそう。いや、こっちも色々思ってるのはそうだけども、こうもガッツリ見えちゃうとなぁ。

 

「ふふ、やはり優しいですね。素敵だと思いますよ」

「そんな大層なことじゃないって。あー、到着するみたいだ。クラス一緒だったらいいな」

「そうですね、ふふ」

 

 今のは適当かつ雑におだてただけ。プラス面倒くさいから流しただけ。

 うーんクソみたいな内面!

 顔が良くなかったら舌打ちしてるとこだ。人のこと言えないのはわかってるが、俺はこいつほど他人を見下したりはしない。少なくとも初対面では。

 

(こいつがエロゲのキャラだって考えるとかなり唆るものはあるけど……まずはどんな世界観なのか知らないことにはなぁ。教師がレイプ魔とかだったらどうしよ。俺が竿役じゃなかったら自殺ルートだ)

 

 他の男にヒロインがヤラれてるのは無理。追い打ちレイプも無理。追い打ちするなら一発目も自分じゃないと無理だろ、とか考えちゃうあたり、俺の脳みそは早くもアホになっているのかもしれない。イカ臭い天使のせいだな多分。

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