【完結】露蜜のカンバス~メスなボクでも幸せになりたい 作:渦螺しお
少し曇った梅雨入りの午後。とあるシティホテルで、
「先生、彼をどうされるんですか」
「ん? どうもしない。少し話がしたいだけだよ」
「お客様、こちらがルームキーでございます。ご説明を──」
「いや、いい。ありがとう。じゃあ
さりげなく、二人きりの時のスイッチを入れる神代。リオは少しおろおろしながら答えた。
「はい……あ、あの……和樹さん。本当に、ひどいことをしないであげて」
あれほど小物で邪な相手にも情を示す。リオがそうするほどに、神代の加虐心に火が点いていた。
「心配いらない。とにかく半刻かっきりだ。いいね? ──さて、カワベ君。待たせたな。行こうか」
リオをフロントに残し、神代は川辺を見えない鎖で引きながら、エレベーターへと乗り込んだ──
「──ぁあ……ぁんっ、あぅん、和樹、さん……」
ぼんやりとした意識の中で、川辺は甘く喘ぐ声を聞き取った。
確か、神代に高校時代のリオのことを話しながら、勧められるままにコーヒーを飲んで……それからどうなったのか、よく思い出せない。
覚えのある声色を耳に、やたらと重い己のまぶたを必死で持ち上げる。その隙間から入ってくる、ぼやけた中に何かが
「ん゛~!?」
真っ白な裸体が、正面から余すところなく、こちらへ晒されている。白昼、すりガラスの明かりに浮き彫りになる美しいボディライン。目隠しをされたリオが、ベッドの上で、背後からまさぐる手の動きに合わせ、艶めかしく身をよじっていた。
「んごっ、んぐん!!?」
手足を固く縛られ、絨毯に這いつくばっている。口にはタオルのようなものが噛まされ、ただ呻くだけの情けない存在に。川辺は陸に上がった魚のようにびくびくとしながらも、眼前の妖艶な光景から片時も目を離せずにいた。
「……おや? 目が覚めたようだな」
リオの背後から鋭い眼光が覗く。神代が川辺の目を捉えながら、リオの首筋をべろりと舐める。
「ふぁ……ぁむ……」
指先が口へねじ込まれるなり、舌を絡ませるリオ。神代は己の舌をリオの頬へ這わせながら、語り始めた。
「さっきの話の続きだが……まあ、私も君と同じでね。男か女かは関係ない。リオだからいいんだ。そう、この子は特別さ。神の愛し子であり、悪戯でもある」
一方の手がリオの下腹部へ降り……ぴくぴくと跳ねる
「んぁんっ」
「ほら……綺麗だろう。陰毛ひとつなく、無垢なままで精通したペニス。さらにこの奥は、もっとすごい」
「──! いやっ……」
両足を担ぎ上げ、
「ふっ、昔の友人がじっと見ているぞ。腰を突き出して、もっとよく見せてあげるんだ」
リオは見えない視線を感じ取り、全身が一気に紅潮した。
「いやぁ……見ないで。は、恥ずかしい。和樹さん、許して……」
「これも治療の一環だよ、リオ。
神代の中指と薬指が、窪みの中をぐちゅぐちゅと掻きまわす。そして……指先でくんっと、前立腺を押した。
「ぁはあああんっ!」
軽く達したリオ。窪みからどくっと流れ出る蜜。そして口端から
「ん゛ぐぅ──! んぐ、ぐぐぅ……」
一部始終を目の当たりにし、涙目になる川辺。こんなに屈辱的な状況でも
「ふん、もう折れたのか。つまらんな」
神代はリオに巻き付けた目隠しを取り去る。目の周りにこもった熱が解き放たれるのを感じ、リオはゆっくりと目を開ける。床に転がった川辺を見るなり、ただ素直に心境を言葉に紡いだ。
「ごめんね……川辺君。ボクはもう、この人のものなの。和樹さんだけの、特別だから……」
「その通り、よく言ったね。私も嬉しいよ」
「ぁん、む……」
背後からのやさしいキスを
「ぐぐ、んぐっ、んぐぅぅ~……」
情けなさ極まり、男泣きする川辺を一瞥し、神代は余興を終えることにした。
「さあ、フィナーレと行くか。二度と見られん景色を、その地を這う底辺からありがたく拝むといい!」
神代はリオの両太腿を持ち上げ、そそり立った
「ぁあああああ──っ!!!」
深々とはいってきたそれに、リオは全身を震わせ、嬌声をあげる。突かれるたび、貫かれるたび、満たされる悦びに笑みが浮かぶ。琥珀色の瞳は川辺など微塵も眼中に入れず、ただ虚空の向こうを見つめている。
「あ、あ、あっ……ダメ、イク、いく、イッちゃう」
「ああ、私も出すぞ。お前のも一緒に出してやる!」
「ぁああぁあああああ────んっ!!!」
三つの絶頂の
「ぁあ……さよなら、川辺君」
真っ白に……漂白される脳の中で、リオは忌まわしい過去の〝ひとつ〟と、はっきり決別した。
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※本作は下書き完結済 です!