札と札、重ねて【裏】 作:哀馬SAM
窓を叩く五月雨の唄
梅雨。
巷ではジューンブライドとか言う時期だけれど、同時に湿気が多くてカードが曲がりやすくなる嫌な時期。
元は6月に結婚したら幸せになるとかいうヨーロッパ発祥の言い伝えだっけ?
まぁ日本じゃ湿気のせいで幸せを享受できる気がしないけれど。
それに、まだ高校生だから結婚とかには程遠い。
「……うん?」
下校中、傘を差しながら店へ向かっていると覚えのある感触がした。
裏路地。いくら雨天とはいえ、ここまで暗くなるだろうか?
ゆっくり歩みを進めると、2人の人影が見えた。
片や、やや肥えた体型の男の背中
そしてその先には……は?
「なんでこんな所に居るんですか……
気がつくと拳を握っていた。
男の前にいる彼女は既にボロボロの状態で、今にも倒れそうだ。
プロのファイターである彼女がこの様な状態になるのはまずあり得ない。
と言うことは正攻法では無いやり方で追い詰められているのであろう。
だからこそ──。
「オラァ!!!!!!」
半透明の黒い壁を殴る。
そこまで強度が無かったのか、壁は音を立てて割れた。
それによって男が振り向く。
「なっ!? なんでお前が!? ……チィッ!!」
「おいコラ待てや」
ボードを仕舞い、俺の横を駆け抜けて逃げようとする男の足を引っ掛ける。
そして勢いのまま倒れた男の背中を思いっきり踏みつけた。
「グハッ!?」
「逃げようとしてるんじゃねぇよ。カドさんに何をしようとしたお前」
逃げられないようにグリグリと踏みつけて痛みを与え続ける。
しばらく悲鳴を上げ続ける男だったが、次第に何故か俺への憎悪を露わにしてきた。
男が言うに、どうやら俺はカドさんに付き纏っているストーカーらしい。
そして自分は彼女を守るために自分を側に置いてほしいと説得をしていたところで俺が妨害してきた、と。
……聞き間違えであってほしいな。
「……そこまでにしておけ、少年」
「カドさん。ボロボロですけど大丈夫ですか?」
あの半球状の半透明の壁は雨を弾いていたが、今はそれは無い。
傘を放り捨てたせいで俺も彼女も雨に濡れてしまっている。
「吾の事は問題ない。それよりもその男じゃ」
彼女は男の顔の近くまで歩み寄ると、その耳に何か囁く。
男は一瞬驚いたが、何故か抵抗がなくなった。
そして壊れたラジオの様に小さく何かを繰り返し呟く。
「……とりあえず俺のブレザーをどうぞ」
改めてボロボロの彼女を見ると、所々肌の露出が危うい。
だからせめて隠せる物をと俺は自分のブレザーを彼女の肩に掛ける。
「──すまぬ」
それにしても先程から彼女に覇気が無い。
よく見れば足元には破られたような状態のカードが散乱していた。
破れたカードの一片を拾ってみると、そこには何も描かれていない。
けれど、今もカドさんの視線の先にはカードの破片がある。
「……店、寄ります?」
ダメ元で聞いてみる。
ずっと雨に濡れていれば風邪をひいてしまうだろう。
だから拾い上げた傘で俺は彼女の雨避けをしつつ答えを待つ。
「今の吾の姿をあの子には見せたく無いのぅ……」
弱々しく、ニヘリと下手な笑顔をこちらに向ける。
そんな彼女の姿を見て俺は……──。
「遠慮なく上がってください」
「バイトは良かったのか?」
俺の家にカドさんを上げる。
雨のおかげか、誰も俺の隣を歩く人物がカド市長だとは気付いていなかった。
「雨に濡れちゃいましたし店長には悪いですけど今日はお休みにします。それに……今の状態のカドさんを心配しない人間はいないと思いますよ?
あ、風邪が怖いので直ぐにお風呂で温まってきて下さい。着替えは……適当に用意しておくんで」
「……恩に着る」
俺は彼女を浴室まで案内してすぐに離れる。
どうしてかって? この人、俺がまだ居るのにも関わらず脱ぎ始めたからだよ。
慌ててその場から離れて手頃な着替えがないか探す。
浴室からは扉越しによってくぐもったシャワーの音が聞こえてくる。
「それにしても今日のカドさん、いつもと違ったな」
クローゼットからシャツを取り出しながらふと呟く。
いつもなら明るい雰囲気で、誰かを揶揄う余裕のある人だと思っていたのだが、今日の彼女はどう言う訳か萎らしく見える。
着替えのシャツとタオルを持って浴室の扉の前へ。
……声をかける前に脱ぎ散らかされた下着類が視界に入るが、見なかったことにしておく。
あいにくブラジャーを洗う用のネットなんて男も一人暮らしの家に無いのでね。
「カドさん。バスタオルと着替え……まぁ、俺のTシャツですけど置いておきますね」
「うひゃあ!? そ、そうか……何から何まで本当にすまぬな」
何か考え事に夢中になっていたのか、彼女は一度驚く。
それほどまでに先の闇のカードを使っていた相手が酷いものだったのだろう。
「いえいえ。あ、湯船にしっかりと浸かってくださいね。後で俺も入りますけど出る時はそのまま栓を抜いていいんで」
「う、うむ……」
浴室から離れるとしばらくしてシャワーの音が止む。
カドさんが湯に浸かっている間、彼女が出てからすぐに温かいものが飲める様に念の為準備しておくか。
「確かインスタントのココアってまだあったよな」
台所の引き出しからココアスティックを取り出す。
そういえば通学のために始めた1人暮らしで初めて両親以外の人間を家に上げたな。
定期的に連絡を取ったり、抜き打ちで家に来られたりするけれど……流石に今日は来ないよな?
「しょ、少年」
湯を沸かしながら考えていると背後から声をかけられる。
振り向くとそこには俺のTシャツを着たカドさんがいた。
肩幅が大きすぎたのか、片方の肩が襟からはみ出そうになっている。
カチッと電気ポッドのスイッチが戻る音が響く。
「ちょうど湯が湧いたみたいですし、俺はココアを淹れてからシャワーを浴びてきますね」
お湯を注ぎながらスプーンでマグカップに入れた粉を混ぜてすぐに飲める温度になる様に気を付ける。
そしていつもの癖で混ぜ終えたスプーンに付着したココアを舐めてしまう。
「……すみません、スプーンも変えておきますね」
俺にとってはちょうどいい温度でもカドさんが猫舌だったら冷めるのを待つしか無いからね。
新しいスプーンを取り出そうとするとカドさんは気にしないから問題ないと言う。
でも流石に悪いので新しいスプーンに変えさせてもらった。
「では俺もシャワーを浴びてきますね」
「ふぅ……」
湯船を張り直して浸かる。
雨に濡れて冷えた身体に熱が染み渡る。
瞼を閉じてゆっくり休ませていると、浴室の外に人の気配がした。
そして声をかけようとしたところで浴室の扉が開かれる。
扉が開く音がしたためそちらを向くと、そこには何故か全裸でカドさんが入ってきた。
「な、ななな、何をしているんだアンタ!?」
「なに、少年には礼をしようと思ってな」
慌てて彼女から視線を外す。
カドさんはそんな俺の様子は気にも留めず、そのままこちらに歩み寄ってくる。
「ここまでしてもらっておいて、礼もできぬなら女が廃るからの」
両肩には彼女の小さな手が置かれ、背後から耳元でそう囁かれた。
耳にかかる吐息が擽ったい。
「お、お礼は大丈夫ですから!」
「遠慮するでない。確かに吾の身体はセトと比べて貧相だが技には自信がある」
ふわり、と俺の家に置いてあるシャンプーの香りが鼻をくすぐる。
どうしてかは分からないが、知り合いの女性から自分が使用しているものの香りがするとこう……なかなかに来るものがある。
だからと言ってこの状況は看過出来ない。
それに、ここまで近いと流石に気付くものがあった。
「落ち着いて下さい。カドさん」
背を向けたまま背後にいる彼女に声をかける。
耳元にかかる彼女の吐息が熱い。
「吾はいたって冷静じゃ」
視界の隅に色白い肌が湯船に浸かっていく。
止めたいがその頃には既にカドさんの両足は湯船に浸かってしまっているため振り向くことができない。
健全な青少年に異性の裸は刺激が強すぎるんだよ!!
あ、やばい。さっき一瞬だけ見てしまったカドさんの身体を思い出しかけた。
静かに、湯船が跳ねる音が響き渡る。
背後にはあの市長であるカドさん。非現実的なシチュエーションだが、非常にも現実である。
あそこで放置は危険だと思ったから家に上げた結果がコレとは思わなかった。
気を逸らす為に色々と考えていると、背中にカドさんの視線を感じる。
「っ!?」
ツーッと、背筋に沿ってカドさんの細い指で撫でられる。
流石に擽ったくて思わず背筋が伸びるが、声はなんとか我慢できた。
「背中が大きいな、少年。それに……良い肉付きじゃ」
「……まぁ、師匠に扱かれているんで」
ぺたぺたと小さな手が背筋を確かめる様に触れてくる。
柔らかな感触が擽ったく、その上に顔を近づけているのか彼女の吐息が俺の背中にかかっていた。
「人刹の小僧がお前さんを気に掛ける気持ちがわかる」
「え゛、カドさんにも言ったんですかあの人」
「たまたま小僧の道場に用向きがあってな。その時は遠目からじゃったからここまで鍛え上げられていたとは思わなかったぞ?」
……つまり汗を掻いたから上だけ脱いでいたところも見られていたと?
はっっずっっ!?
「少年。先の男がお前さんよりも強くて逆上して殴りかかってきたらどうするつもりだった」
「そりゃ刺し違えてでも貴女を逃します」
突然の問いかけだが迷わずそう答える。
俺の返答を聞いて、俺の背に触れる彼女の手が止まった。
「……それは嫌じゃのぅ」
ピタリと背中に何かが張り付く感触。
骨張った、しかし柔らかなその感触は俺の両肩を掴む手ですぐに正体がわかる。
耳元には温かな風が優しく触れる。
「もしお前さんがあの時乱入して来なければ、悔しいが吾はあの男に穢されていた」
そう耳元で囁かれる。
あの時、闇のファイト中に変な薬品を吹き付けられて、判断力が低下している状態になっていたらしい。
だから俺が乱入してきたおかげで敗北はせずに済んだ、と。
俺が何も言えずにいると、カドさんは「しかしな」と続けて囁く。
「少年が助けに来てくれた時、救われたと同時に少年が傷付いてしまうのではないか怖かった……!!」
俺の肩を掴む力が増し、声が震えている。
俺は何も言えず、ただ彼女の手にそっと自分の手を重ねることしかできない。
「……なぁ、こっちを向いてくれんか?」
「……」
そうは言われても今のカドさんは全裸である。
ただでさえ心臓の音が煩くて、息子を抑えるのにも必死だと言うのに、そんな声色で囁かれたら保たない。
「……ふぅ〜っ」
「っ!?」
耳に息を吹きかけられ、咄嗟に振り向いてしまった。
そこにはなぜか潤んだ表情のカドさんがいる。
てっきり悪戯が成功して喜んでいると思ったのだが……。
さっきまで俺の肩を掴んでいた手は行き場を失い、片方の手は俺のほうに伸ばしたまま。
熱っぽい視線と、湯船のせいかやや紅く染まっている頬。
「やっとこちらを見てくれたな」
そう言いながら彼女は、はにかんだ笑みでゆっくりと近づいて来る。
先程から様子がおかしかったが、ここまでとは思わなかった。
どこか色気を感じさせる彼女の雰囲気に呑まれそうになる。
「もう、辛抱ならん」
「むぐっ!?」
不意に、俺の唇が塞がれる。
突然の事で頭が真っ白になってしまい、気が付けばカドさんの舌が俺の舌と絡み合っていた。
唇には柔らかな感触。口の中には彼女の小さく柔らかな舌。
キスだ。しかもベロチュー……。
腕を首に回されて、引き剥がそうにも力が必要だ。
けれど、彼女に口の中を蹂躙されているこの現状に興奮を覚えてしまっていた。
「──……ぷはっ」
「……満足しました?」
しばらくして解放される。
気が付けば湯船の温度は落ち着いてしまい、動けば冷たさを感じてしまうほどだ。
「足りん。もっと……──」
「流石に本当に風邪をひいてしまいます。だから一旦出ましょう?」
それに、一旦浴室から出る頃にはカドさんは落ち着いてくれるだろう。
……そして俺も。
「……断る。それに少年の
カドさんの視線の先には完全に臨戦態勢となった俺のブツ。
意識しない様にしていたが、視界に入れてしまった為更にソレは興奮してしまう。
「おや、まだ大きくなるのか?」
「す、すみません。一度離れてもらえると──」
「ふふっ」
カドさんの小さな手がソレを掴む。
そしてゆっくりと手を動かしながら俺の耳元に顔を近づけた。
「我慢せんで良い。吾が原因なんじゃろ?」
扱きによる快楽と、柔らかな感触が頭に響く。
流石にこの状態では力が思う様に入らなかった。
そのことを把握したのか、カドさんは続けて俺の首筋を吸ったり、舌でゆっくりと舐めたりしてくる。
「クッ……フゥ……フゥ……」
「別に耐える必要はないと思うのじゃがのう?」
何度も押し退けようと彼女の両肩に手を置くが、上手く腕に力が入らない。
更には、彼女からほのかに香る甘い匂いをもっと嗅いでいたと思ってしまっている。
おそらく彼女が吹き掛けられた何かの残り香なのだろう。
その匂いの影響で俺の頭は次第に色欲で支配されていく。
「吾も昂ってきたな……。そろそろ挿入れようかの?」
「……な、生はダメです……クッ」
誘われている。
頭ではダメだとわかっているが、彼女の白い肌に俺の目は釘付けになってしまっていた。
その白い肌に紅い痕を付けたい。
その柔らかな肌に噛み跡を残したい。
「……んあっ♡」
気付けば俺はお返しなのか、彼女の首筋を甘噛みしていた。
唾液は溢れるのが止まらず、隙間から垂れて彼女の肌に垂れる。
「もっと強く吾を食んでくれ……んっ♡」
息子への刺激はまだあるが、同時に抱きしめる様に後頭部を撫でられる。
そろそろ我慢の限界が近い。
それ故に、噛む力が増してしまった。
「ほれ、だ〜せっ♡ だ〜せっ♡」
その囁きに反応して俺は射精してしまった。
溜まっていた精が一気に放出されて、爽快感を覚える。
けれどまだ……──。
「──足りない」
「吾もまだ足りん……♡」
パンッ、パンッ、と水音と共に打ち付ける音が浴室に響く。
視界に広がるのは、浴槽の縁に両手……いや、滑らないように両の手の二の腕をついたカドさんの背中。
位置を合わせるために俺が膝立ちをして、彼女の腰に腕を回して支えながら腰を打ち付ける。
どうしてか歯止めが効かず、そのままの流れで彼女と交わっている。
「あっ♡ んっ♡ 手淫をしてて思ったんじゃがあっ♡ な、なかなかのおっ♡ ……モノを持っておるんあっ♡ な……ふふっ、あっ♡」
カドさんは嬉しそうに喘いでいた。
それ故か、彼女の膣は俺のブツをしっかりと加えて放そうとはしてくれない。
亀頭が膣の壁を擦り、膣のヒダが抽送を繰り返すたびに程よい刺激を与えてくる。
「そ、それにあんっ♡ こ、このっ姿勢は……あっ♡ お、奥まで響く……んっ♡」
「つ、つくたびに頭が真っ白になる……クッ!」
姿勢が姿勢のため、腰を動かすよりも腕で動かしているため、良くない事なのだが彼女を道具として扱っているような錯覚をしてしまう。
それはカドさんも感じていたようで、むしろそれが彼女の興奮を加速させていた。
「そうじゃぁあっ♡ もっと物の様にぃいっ♡ あ、あつかっておくれぇえっ!!♡」
その言葉は俺の醜い嗜虐心に火をつける。
喉辺りに感じるピリピリとした甘い痒みを誤魔化すため、一度抽送の頻度を緩めた。
「なっ!? 何故弱め──お゛っ♡」
代わりに一突きをさらに奥へ。
そして引く際は雁首でしっかりと膣壁を抉る。
今ので絶頂したのか、彼女の膣が強く俺のブツを締め付けた。
支えていた腕の力が抜けたのか、肩をビクッビクッと小刻みに震わせながらカドさんは恨めしそうにこちらを見てくる。
その口からは唾液が大量に垂れていた。
「……今のでイッちゃったんですか?」
自分でも今、笑顔を浮かべてしまっている事がわかるぐらい声が上ずる。
駄目だ。本当に頭がおかしくなる。
「ず、ずるいぞしょうね──あ゛っ♡」
彼女が何かを言おうとしている途中で抽送を再開する。
今度は姿勢を変えて俺が浴槽の縁に腰掛けて彼女を支えた。
逃げられないように腰をガッチリと腕で固定して動く。
「ま、まてっ♡ まだイッたばかりで……お゛っ♡♡」
「全部、カドさんの所為ですからね」
多感な時期の青少年の性欲を侮っては駄目だ。
前世との年齢を合わせればそこそこな年齢になる俺だが、身体自体の性欲は凄まじく、精神もそちらに引っ張られてしまう。
「だ、駄目じゃ♡♡ 蕾を同時に攻めるなあんっ♡♡♡♡」
抽送を繰り返す中、ついでに彼女のクリトリスを弄る。
そうすると、先程も絶頂したばかりだった彼女の膣が再び締め付けを強めた。
「す、好きが溢れる♡♡ 吾の頭の中が好きで埋まってしま──あ゛っ♡♡♡♡」
抽送を続けていると、カドさんが喘ぎながらトロンと溶けた目でこちらを見てくる。
そしてその視線は俺の唇へ真っ直ぐ向かっている。
だから俺はそのまま顔を近づけた。
「──んむっ♡ ぷはっ……あんっ♡ ちゅっ♡」
2度目では流石にやり方を覚えた。
舌を絡まらせて、吸う。
逃げる彼女の舌を自身の舌で追いかけ吸い付き、逆に俺の舌を彼女に吸わせる。
そうしているうちに、そろそろ股間に何かが登ってくる感覚がし始めた。
……そろそろ出そうだ。
「……そろそろ出そうです」
「すき……っ♡ すき……っ♡ しょ、少年の子種を吾に注いでおくれっ♡♡♡♡」
流石にもうゆっくり抽送する余裕はなく、浴室には再び激しい水音が響く。
パチッパチッと甘い痒みの電流が身体中を駆け巡りながら視界と頭に空白が映る。
そして数回の抽送の後、ついに限界が訪れる
「……クッ、ウッ!!!!」
「あ゛っ♡ 吾もそろそろイクッ♡ イッてしまうぅぅううっ!!!!♡♡♡♡」
汚れと共に湯船を全て流して入れ直す。
せっかく体を温めるためにお風呂に入ったのに、行為をしてしまったため湯は冷め切ってしまっていた。
だから2度目、のシャワーをカドさんと浴びて再び湯に浸かる。
「まだ胎が苦しいなぁ少年?」
「す、すみません……」
彼女は責めるような口調で、しかし目を細めて笑った。
下腹部を片手で摩りながら、俺に身を委ねるように寄りかかってくる。
胸板で彼女の重さを感じつつ、今後どうしようか頭を抱える。
薬品と流れで生で致してしまった訳だが、言い訳しようにも快楽に流されてもっと欲しいと求めてしまった事実もある。
湯船に彼女の長く白い髪が泳いでいる。
そういえば湯船に浸かさせたままだと髪の毛が痛むんじゃ無かったけ?
「……湯船から出たら髪の毛洗いましょうね」
「お? ……嗚呼、そうじゃな。なんなら吾の髪を洗ってくれるか? 少年」
「俺、誰かの髪の毛なんて洗ったことありませんよ?」
それに、せっかくの綺麗な髪が俺なんかの手入れでダメにしちゃったら怖いし。
あまり乗り気でない俺の返答に関わらず、湯船から出たカドさんは僕に髪の毛を洗ってくれるように頼んでくる。
それにしても……スラッとした小さな背中が綺麗だ。
夢中になってしまい主に首周りに紅い吸い跡を残してしまって申し訳な差がある。
「……痛かったら言ってください」
そう言いながら一度シャワーでカドさんの髪を濡らす。
地肌を傷つけないように、優しく頭皮を揉む。
自分の頭ならそこまで力に気をつけなくて良いため、ここまで繊細な作業だったとは思わなかった。
「……んぁ……なかなか良い加減じゃな」
「シャンプー使うんで目、気を付けてくださいね」
先ほどと同じ力加減で頭皮を揉む。
違いといえばシャワーで流さず、シャンプーを使っている事ぐらいか。
しばらく洗って、シャンプーを流す為に一声をかける。
「シャンプー流しますね」
流し残しが無いよう丁寧に落としてから最後に水気を切ってからトリートメント。
あいにく、と言うか当たり前のことだが俺の家に置いてあるのは女性用では無い。しかし、トリートメントをしないよりかはマシだろう。
「手際が良いなぁ……もしや吾以外の
「無いですよ。カドさんが初めてです」
残念ながら前世含めて経験は無い。
それに、カドさんは俺に経験が無いことを知っててそんなことを聞いてきたのだろう。
現に声が笑っていたし。
「確かつけてから3から5分このままでしたっけ?」
「そうじゃな。いつもならその間は湯船で温まるのじゃが……」
「……全部流しちゃいましたね」
流石に三回目は水道代がヤバい。
そう考えているとカドさんがある提案をしてくる。
「ならば代わりに少年の髪を吾が洗ってやろう。ほれ、そこを変われ」
無理矢理場所を変えられて髪の毛を洗われる。
彼女の慣れた手つきで頭皮のマッサージは心地が良くて眠気を誘う。
その理由は、耳に入るのがシャワーヘッドから水が噴出する音や、動くたびに彼女から溢れ出てくる吐息の音だけだからかなのか。
「ほれ、流すから目を閉じておけよ」
「……はい」
声を掛けられて眠気が引く。
言われた通り瞼を閉じて、彼女にシャンプーを洗い流してもらう。
視界を塞いだことによって小さな指がハッキリと感じ取れた。
そしてその後に背中に当たる何かにも気付いてしまう。
「……髪の毛を洗うだけじゃ無いんですか?」
「ふふっ♡ どうせなら少年の身体も洗ってやろうと思ってな」
そう言いながら彼女は
ボティソープをあらかじめ前面に塗って置いていたらしく、それが潤滑油の役割を果たしていた。
背中全面に広がる女体の感触のせいで再び息子が元気になってきてしまう。
と言うか2点だけ突起部分を感じるんだけどこれってあれだよな????
それに細身ゆえに硬さがあるが、確かに女性的な柔らかさもある。
特に2点の突起部分の周囲には見た目だけではわからないが、当たっていれば確かに慎ましいが
ダメなことだとは分かっているのだが、脳が勝手に現状の客観的なイメージを補完してしまうなぁ……コレは。
「おや、また元気になっておるな♡」
「な、何のことですかね……」
意識を別に逸らそうとしても密着するカドさんの身体の感触のせいで落ち着かせることができない。
と言うかむしろバリバリ元気になってきている。
でも、さっきよりは歯止めが効いているのは幸いか?
「そ、そろそろカドさんの髪も流しましょう?」
「む。もうそんなに経ってしまったか」
少し残念そうに彼女は俺から離れる。
そして彼女に背中の泡を流してもらい、場所を交換する。
「では流しますね」
「うむ」
流しの腰が無いようにしっかり髪の毛に指を通しながら洗う。
そして洗い流せたことを確認して、近づけていた顔を離そうとした時、彼女は言った。
「本当に今日は助かった」
「……いえ。それに結局拘束せずに逃しちゃいましたし」
浴室から出て着替える。
そして新しく2人分のココアを用意して、適当に夜まで時間を潰そうとしてクッションに腰を下ろすと、誰かに連絡を入れ終えたカドさんは俺に身体を預けるように座った。
そう言う気分なのだろうと特に何も言わず、テレビリモコンで何か暇を潰せるような番組はないかを探す。
「……実は今日は迎えが来ないんじゃよな」
「──え?」
不意な告白に思わず俺は固まってしまった。
今日は迎えが来ないと言うことはこの人はどうやって家に帰るんだと考えていると、カドさんは続けて言う。
「今夜、泊めさせてくれんか?」
こちらの方へ振り向いた彼女は、上目遣いで、さらに目を潤ませている。
狡い大人だ。そんな風に異性にお願いされたら断り難いに決まっている。
「……ちなみに誰になんて連絡したんですか?」
「『思ったよりも手がかかる相手だった故に近くの知り合いの家に泊まる。今日はそのまま上がって構わぬ』と秘書に連絡を入れておいた」
そう言いながら彼女は俺の太腿を撫でる。
明らかに誘っていると分かる手つきだ。
「……身体は大事にしてください」
「お前さんだから許しているんじゃぞ?」
彼女はあどけない笑顔を浮かべながら見上げるようにこちらを見る。
そんな笑顔に俺は勝てる気がしない。
雨粒が窓を叩く音が響く中、俺たちはしばらく見つめあっていた。
幻覚
2026/04/14 17:52 幻覚補強
2026/04/17 14:43 幻覚補強