ToLOVEる 生まれ変わった意味を探して 作:雪だるま2世
「…おはよう、気分はどうかしら?」
「うん!すごくいいよ、ティア」
「そう、それは何よりね。後で絵本読んであげるわね」
「うん!」
ティアーユ・ルナティーク博士…生みの親には違いないが、その言い方は正確では無い。
私は彼女の細胞をベースに科学の力で生み出された人工の生命体…簡単に言えばクローンだ。
ティアーユは10代にして宇宙生物工学の分野で、並ぶ者は″一人を覗いて″誰もいない天才科学者だった。
でもそれは後になってわかった事…生まれたばかりで何も知らない私にとって彼女は───…
「そして女の子はたくさんのお友達と一緒に幸せに暮らしました、おしまい…」
「わ────おもしろかったぁ!ねーティア!わたしにも、いつかおトモダチできるかなァ?」
「もちろんできるわよ、そしたらぜひ私に紹介してね」
「ふひひ!いいよぉ~」
幸せな日々…優しい時間…ティアは私に色々な事を教えてくれた。
母のように…姉のように…あの頃の私の心は光に満ちあふれていた。
「…ティアーユ、そろそろイヴの調整の時間」
「え!?もうそんな時間!ごめんなさいっ!マーレ先生」
「…子守りをするのは構わない、でも時間は守って…この研究は遊びじゃない」
「…はい、マーレ先生」
そんな幸せな時間をいつも邪魔するかのように彼女は現れた…名前はマーレ・エスターテ…様々な科学分野、特に宇宙工学はティア以上の天才科学者。
幸せな時間をいつも邪魔する彼女が、私は嫌いだった。
「むぅっ!!」
「…イヴ、何か言いたいことでもあるの」
「…別にっ!」
「…扱いにくい子供…なんでもいいから早く来て」
人とも思っていないような目でいつも私を見る彼女は最後に必ず″扱いにくい子供″と言って部屋を立ち去っていた。
「…ティア、わたしあの人キライっ!」
「…あはは、マーレ先生は少し不器用なだけで本当は優しいのよ?」
「うっそだー!」
ティアはずっとマーレ・エスターテを信頼しているような、尊敬しているような眼差しで見ていた。
これも後からティアを調べてわかった事…ティアはマーレ・エスターテの教え子で、ティアの知識は彼女が与えたものだったらしい。
例えマーレ・エスターテに邪魔されても幸せな日々はずっと続く、あの時の私はずっとそう思っていた。
「ティア!ティア、どこにいるの!?」
あの日、星型のペンダントを作った私は、ティアにプレゼントする為に研究施設の廊下を走り続けた。
…そんなことをしても、もうティアはいないのに…
「見て!こんなの作ったの!!ティアにプレゼント!だから早く───」
「ティアーユくんなら~もう来ないんだぁ~イヴちゃん」
私の前に現れたのは今と違って老人の姿をしたクラウン…
「っ!!どうして?」
「彼女と私の考えが合わなくてね~出ていっちゃったんだ~」
「でて…いった?」
「あぁ~君によろしくだってさ~」
私が天条院沙姫の別荘でクラウンと再開した時、私が彼に気づくことができなかったのは…クラウンがあの時よりも若返っていたから…
「まあ、心配することはないさ~ティアーユくんは間違ってたんだから~私が正しくイヴちゃんを導こう″兵器として…いや、神として在るべき姿に…″
「…へ…イ…キ…?…カ…ミ?」
「そう、トモダチや仲間なんて必要ないよ~君は全てを破壊する為に生まれてきた″私の最高傑作″ あらゆる生命を…そのトランス能力で殺し尽くす…そして───いや、これはいいか」
「…ころしつくす…わたしは…兵器…」
真っ当な研究機関を装っていた、クラウンの狙いは私を最強の″トランス兵器″として仕立て上げる事だった。
クラウンにとって私を″人″として育てようとするティアーユは邪魔な存在だった。
恐らく彼女は施設を追放されたか、あるいは…
…でも、今思えば気になる事がある。
ティアが出ていったと言われた、あの日からマーレ・エスターテの姿を見なかった。
彼女は、ティアーユと違ってこの研究に熱心だったはずなのに…何故、居なくなったんだろう。
◇
「…これが私の過去です」
「……っ」
全てを話し終えた私は優斗を見る。
私の過去を聞いた優斗は俯いて拳を強く握りしめる、握りしめた拳からは血が滲む。
「優斗っ!手から血が───」
「…ヤミ、ごめん」
「…え?」
私の言葉を遮って、まるで自分のせいかのように優斗は私に謝った。
「…何故…謝るのですか」
「…俺があの時、月城を殺していれば、君は人としてティアーユさんと生きられたかもしれない…」
「…それは違いますよ、優斗」
確かに、クラウンが入れば金色の闇という存在は生まれなかったかもしれない。
でもクラウンがいたから、イヴが生まれた…金色の闇になってこの地球に来たから優斗に出会うことができた…
「…確かに私はたくさん人を殺してしまいました」
「…っ」
「でも、今はこうして″人″として生きています、殺し屋…金色の闇として生きて、優斗と出会ったおかげで私は笑っていられるんですよ」
あなたが私を暗闇の世界から″ヤミ″として新たな人生をくれた。
「だから、そんな顔をしないでください」
「…ヤミ」
「私のそばで永遠に笑っていてください…ちゅっ」
右手で俯いていた優斗の顎をくいっと上げてから私はキスをする。
「…この知識、どこで覚えたの」
「顎クイっていうのですよね、本に書いてありました」
「…普通、逆じゃ───」
「…うるさい口ですね…んっ───」
「ぅ──────っ」
「んっ──────っ」
今度は優斗の言葉を塞ぐようにディープキスをする。
…意外ですね。普段の優斗なら抵抗するはず…
何も抵抗せずに受け入れる優斗に疑問を持ちながら、私は優斗の口内を舐め回す。
「───…はぁ…たいやきの味がします」
「…まあ、さっきまで食べてたからね…」
キスが終わってお互いの唇が離れる。
…あなたと出会わなければ、この温もりも分からなかった。
「…今日、私の宇宙船に泊まっていってください」
「…え、俺の家じゃないの?」
「私の宇宙船でもいいじゃないですか」
「…ルナティーク号って俺の寝る場所あるの?」
「私と一緒に寝ればいいだけです」
せっかく、手が離れ無くなったのに優斗の家だと、プリンセスの邪魔が入る。
それに…もう少しだけ、この温もりを独り占めしたい。
「…まあ、ヤミがそれでいいなら…とりあえず、夜ご飯要らないって美柑にメールする」
優斗はそういうと携帯で美柑にメールを送る。
…美柑は怒るだろうか、いや、美柑なら許してくれそうだな。
「いいってさ」
「なら、決定ですね。行きますよ、優斗」
私は優斗と繋がった手を引っ張り歩き始める。
前のデートの時もそうでしたが、好きな人と一緒に居られるというのは、こんなにも嬉しいものなんですね。
また優斗と二人で泊まる事ができるという、胸の高鳴り…今度は優斗の家ではなく、私の宇宙船。
「ヤミは夜ご飯、何を食べたい?」
「…夜ご飯…あなたの作った物なら───いえ、一緒に作りませんか?」
美柑から習い始めた料理の技術、美柑から習ったお陰で食材を上手く切りしたり、フライパンで焼いたりする事ができるようになってきた。
「…あなたと一緒に料理がしたいです」
「わかった、一緒に作ろっか」
私を見た優斗は笑顔で笑う。
優斗のその笑顔が、私を暗闇から救い出して、私を兵器から″人″にしてくれた。
「何を作ろうか」
「…からあげ…あれなら作り方は分かります」
「この前、美柑と作ってたからか」
「はい」
「じゃあ、からあげにしようか、後はサラダと味噌汁───」
「…鶏肉がないので、スーパーで鶏肉を買いましょう」
「他に無いものは?」
「他には───」
私と優斗は二人で夜ご飯の献立と足りない食材を考えながら、近くのスーパーへ足りない食材を買いに向かう。
「…鶏肉はこれにしようか」
「サラダに使う野菜はこれでいいですか、優斗」
「うん、いいよ」
二人で相談しながら、買い物カゴに食材を入れていく。
こうしていると本当に私達は付き合っているんじゃないかと錯覚してしまう。
…こんな時間がずっと続けば、幸せなのに…
「あー泊まりってなると歯ブラシとか着替えも必要か…いや待て、どうやって着替えるんだコレ」
「…着替える必要ありますか?」
「いや、あるでしょ」
「冗談ですよ、服なら一度切って私がトランスで縫い合わせます」
日用品のコーナーで優斗が泊まる為のパジャマと歯ブラシ…下着等も一緒にカゴに入れていく。
「このパジャマや歯ブラシは、ルナティーク号に置いていってください」
「え?」
「…置いておけば、いつでも泊まりに来ることができるじゃないですか」
「あー確かに…」
優斗は″置かせてもらえれば、また急に泊まるに行く事に問題ないか″と言って会計を済ませる。
「いくらでしたか?半分支払いますよ」
「いや、さっきヤミのたいやき、幾つか貰ったし、俺のパジャマとかもあるから、全部俺が払うよ」
「…ですが」
「こうゆう所は、カッコつけさせてくれ」
私と優斗は話しながら、レジ袋に食材を詰めていく。
そんな事をしなくてもあなたはもう十分…かっこいいですよ…
「よし、行こうか」
「はい」
私達は繋がれていない手で一つずつレジ袋をもって店を出てると、すぐに私はトランスで翼を作り、優斗を抱きしめる。
「…え?これで行くの?」
「こっちの方が早いので」
抱きしめられた事に驚いた顔を優斗を他所に、翼を広げてた私は優斗を抱きしめながら、空へと飛びだった。
◇
「着きましたよ、優斗」
優斗を抱きしめながら飛んでいた私は裏山に停止させていたルナティーク号の目の前に着地する。
「…あの…ヤミ?」
「…なんですか?」
「…抱きしめられたままじゃ、お互い動けないよ?」
「……」
優斗は″それに汗くさいかもしれないよ?″と言って、離れよう私の肩を掴む。
それに抵抗するように私はさらに強く優斗を抱きしめた。
「…もう少しこのままでもいいですか?もう少しだけあなたを感じていたいんです…」
「わかったよ」
それに優斗の汗の匂いを臭いなんて思った事ない。
身体を洗う前の優斗の匂い…優斗を襲う時はシャワーを浴びた後だから、滅多に味わえないこの匂いを…むしろ私はいい匂いだと思ってしまう。
「すぅ──────……」
「…ヤミ、すっごいくすぐったい。それと、さりげなくお尻触らないで?」
「……」
「…あの、ズボンの中に手を入れないでくれないかな、まだ中に入ってないからね?ここ外だからね?」
私は優斗を抱きしめながら、ズボンの中に手を入れてお尻をすりすりと触ったり、もみもみしてお尻の感触を楽しむ。
「ここをドクターミカドに調教されたのですか?」
「…ンァッ!!?待って…そこはっ…!?」
お尻の穴にゆっくりと中指を入れると優斗はお尻をきゅっと閉めて私の耳元で甘い声を出す。
…入れただけでこの反応ですか…しっかり調教されていますね…それに抵抗しても無駄ですよ。
「…ドクターミカドは良くて、私はダメなんですか?」
「っ!?あっ…んっ…ぁあっ!!?」
優斗の耳元で囁いた後、お尻の穴に入った中指を抜き出しする。優斗は甘い声を上げながら、その場に膝を着いて身体を震わせる。
誰もいない裏山とはいえ、外なこともあって何とか声を抑えようとしている優斗を見て私は興奮する。
…籾岡里紗が外でえっちぃ事をしている理由が何となくわかりました。
「…いっそこのまま… いや、でもそれは美柑に ───っ!?」
ルナティーク号の前で押し倒そうか迷った瞬間、その隙を見た優斗は立ち上がり私の右手を掴み、抑えられる。
「はぁ…はぁ…料理しないと…時間なくなるよ」
「…仕方ありませんね」
「…強行突破しないんだ」
「いえ、別に…」
トランスで優斗を押さえつけて襲うのは簡単だが、美柑より先に優斗の初めてを奪うのは違う気する。
それに…優斗は私よりも美柑が好きなはず……私が美柑よりも先に行くのは絶対にダメだ。
「…中に入りますよ、優斗」
「…そうだね」
優斗の手を引っ張り、私はルナティーク号の中に入る。
誰も泊めた事はないが、私の部屋は変じゃないだろうかと少し不安になる。
[帰ってきたんすね、マス…ヤミちゃん…ってソイツ、ミストアの時の!確か───」
「優斗ですよ、ルナ」
私がルナに言うと″あーっ!そんな名前だったスね!″と言って思い出す。
「ルナって確か、ルナティーク号に着いている人工知能だったな」
ルナと話している私を見て、優斗はなんともいえない顔をする。
「ヤミは人工知能に自分の事をヤミちゃんって呼ばせてるのか」
「何か問題でもありますか?」
「…いや、別にないよ」
優斗は少し目を逸らす。
私は″優斗から貰ったこの名前が気にっているんです、何か問題ありますか?″と言うと″すみませんでした″と言って一緒にキッチンへ向かう。
「…よし、じゃあ作ろうか!」
「まず、何から作りますか?」
「うーん、じゃあ…からあげの下味からつけていこうか、まずは鶏もも肉を───」
手が繋がりっぱなしで片手が塞がれている私達はお互いに協力しながら、料理を作る。
鶏もも肉を切って、下味をつけて…野菜を切ってサラダを作る、お湯にだしと切った具を入れて、味噌を入れて───片手も塞がれていて、一緒に作るのは初めてなはずなのに順調に息もピッタリでスムーズに進んでいく。
「準備できたし、からあげを揚げようか」
「はい、入れていきますね」
一緒に話しながら優斗と料理を作る…この時間がとても嬉しくて…優斗の隣にこうして立てるのがなんだか幸せで…
(この時間がずっと続けばいいのに──────……)
私はあなたの隣にずっと居たい…傍で永遠にこうやって笑っていたい。
「…作りすぎましたね」
「…あぁ、さすがに調子に乗りすぎた」
つい楽しくなって、二人では食べきれない量のからあげ等の料理が出来上がってしまった。
「…どうしますか」
「そうだね……お裾分けしに行こうか」
「お裾分けですか?一体誰に…」
「ヤミもよく知ってる″人″だよ、赤毛で夜ご飯をお菓子で済ませるような子」
「…メアですか」
″正解″と言いながら、優斗は幾つかお皿にからあげやサラダを取り分けてラップをかける。
…人ですか。メアの正体を知っても尚、あなたはメアの事も人として接してくれるのですね。
「…ダメかな?」
「既に取り分けているのにダメなんていいませんよ」
「ありがとう、ヤミ」
「冷める前にメアに届けましょう」
「そうだね」
「ルナ、この場所まで急いで移動してください」
[了解ッス、マス…ヤミちゃん!]
私達はルナティーク号でメアの住むマンションまで向かった。
数分としないうちにメアのマンションに着き、私達はメアの住む部屋のチャイムを鳴らす
「はーいっどちらさま…あれ?ヤミお姉ちゃんに優斗せんぱい?」
扉を開けたメアは私と優斗を見て不思議そうな顔をする。
「こんばんは、黒崎さん、急にごめんね」
「それはいいけど…どうしたの、こんな夜に…」
「…お裾分けです」
「…え?この料理、すっごい美味しそう!コレ、貰っていいの?」
「あぁ、食べてくれ」
「ありがとう!優斗せんぱい、ヤミお姉ちゃん」
私と優斗は作った料理をメアに渡す、メアは最初驚いた顔をしたがとても嬉しそうに料理を受け取った。
…まさか、こんなに喜んでもらえるとは…
「本当は一緒に食べたかったけど″用事があるみたいで忙しそうだからね″」
″忙しい中、ごめんね″と言った優斗の目線は一瞬だけ、奥の部屋───メアが生活しているリビング───に動かしてすぐに戻る。
なるほど、放課後の時にメアが言った用事という言葉…あれを確認する為に…いや、それなら″一緒に食べない?″と誘って部屋に入ればいいのに何故…
「じゃあ、俺達はこの辺で…お菓子ばかりじゃなくてちゃんと食べてね?」
「わかってますよー」
「じゃあ、黒崎さん、また明日学校で…」
「また明日…メア」
「うん!ホントにありがとう!ヤミお姉ちゃん、優斗せんぱい!」
″また明日ねー″と言ってメアは扉を閉める。
「戻ろうか、ヤミ」
「…はい」
近くに停めていたルナティーク号に戻る為、私達は歩き出す。
「優斗、メアに晩御飯のお裾分けをしたのは、メアの用事を確認するのが目的だったのですか?」
「まあ、それも1つある。無理に上がり込むつもりもなかったし、もしかしたら、黒崎さんの部屋にマスターがいるかもって思ってくらいかな」
「……」
「…けど…俺はそれ以上に…黒崎さんには人間として、もっと色んなことを知って欲しい…ヤミの様にこの世界を見て欲しいんだ」
優斗の表情は初めて私にきっかけを与えようと手を差し伸べてくれた時と同じ様な笑顔だった。
…優斗、あなたはどこまで…優しいんですか、どうしてそこまで、私達を救おうときっかけを作ろうとするんですか…
「ヤミ、初めて出来た妹を大切にするんだよ?」
「…優斗、一つ聞かせてください」
「…なに?」
「何故、メアに変わるきっかけを与えようとするのですか?私のように過去のあなたに似てるからですか?」
聞いていいのか分からない、聞けば優斗に辛いことを思い出させて、私は後悔するかもしれない。
…それでも聞きたくなってしまった…知りたくなってしまった…
「確かにそれもある…でも、一番はヤミと黒崎さんには、本当の姉妹になって欲しい、後悔しないで欲しいんだ」
「…後悔?」
「時には喧嘩して…二人で楽しく笑って…それが後には全部綺麗な思い出になる…そんなリトと美柑やナナとモモの様なそんな姉妹になって欲しいんだ」
私とメアがそんな関係になれるだろうか…美柑や結城リトの様に…プリンセス達の様に…
「二人なら、きっとなれるよ」
「心を読まないでください、優斗」
何故、私が考えていることがわかるのですか、あなたは…まあ、けど…
「メアを兵器としてではなく″人″として見てくれて、気にかけてくれてありがとうございます、優斗」
…私もメアとそんな関係になれるなら…と望んでいましたが…あなたもそれを望むなら…
「私とメアもそんな幸せな姉妹になれるように頑張ってみます」
…プリンセスララや結城リトの様な妹想いで、立派なお姉ちゃんになってみよう。
◇
ルナティーク号に戻り、私と優斗は食事を終えた。
お互いに利き手は空いていた事もあって意外とスムーズに食べ進める事ができた。
まあ、本当は優斗に″あーん″と食べさせたかったのですが、仕方ないですね。
「食べた食器も洗い終えたけど、この後は…」
「シャワーを浴びますよ、優斗」
「…この状態で?」
「はい」
「…身体はどうやって洗うの?」
「お互いに洗い合えばいいだけです」
「…マジで?」
お互いに洗い合うという言葉を聞いた優斗は驚愕する。
優斗の身体を洗った事はありますが、優斗に身体を洗ってもらった事はありませんからね。
「私は一日一度はシャワーを浴びると決めています、だから入りますよ、優斗」
「…わかったから、そんな手を強く引っ張らないで…」
優斗は″仕方ないか″と諦めた様子で私について脱衣所に向かう。
私と優斗の制服を切って脱いだ後、私達はお風呂場に入ってシャワーを浴びる。
「…優斗、私の身体を洗ってください」
「…なあ、今思ったんだけど…トランス使えば洗えるのでは───」
「いいから、洗ってください」
「…わかった」
渋々と言った感じで優斗はボディタオルを取る。
…こんな機会は滅多にありませんからね、せっかくです…素手で洗ってもらいましょう。
「優斗、ボディタオルは使わずでお願いします」
「…え?いやでも…」
「強くやりすぎると肌に良くないらしいので、素手で洗ってください」
「…はい」
優斗はボディタオルを元の場所に戻して手にボディソープをつける。
「…洗うよ」
「お願いします」
まず、優斗は肩から腕にかけて優しく撫でるように触っていく。
私の肩から指先までしっかり優しい洗った優斗は何もせず動かなくなってしまった。
「…どうしたのですか」
「…この先は…」
「早く洗ってください」
「……」
恐る恐るといった感じで優斗は首から触り、下にかけて洗っていく。
「──んっ!あっ…」
「……」
「…はぁぁ…んっ!?」
優斗の手が首筋から私の胸に触れた瞬間、私の身体はビクっと震え上がる。
…好きな人に身体を洗われるというのはこんな感じなのですね。
「…優斗、もっとしっかり胸を洗ってください」
「…でも」
「焦れったいですね、こんなふうにです───ンァッ!!?」
「っ!!」
優斗の左腕を掴み私の胸に…おっぱいに押し付ける、優斗の掌に私の乳首が重なった瞬間、今までにないような感覚が身体全体に伝わってきた。
…これは…いいですね…
「…乳首もしっかり洗ってください」
「…ど…どうやって…」
「摘んで…コリコリする様に…」
「…それ、本当にあってる?」
「あってますから、早く───っ!!?ぁあっあっ!?」
「!!?」
優斗が優しく私の乳首を摘んで、コリコリした瞬間、私の身体に電流が走るような快楽が襲ってきた。
…コレ…気持ちいいですね…
「っ!ヤミ、これ絶対違う───」
「んっ…優斗、こっちも洗ってください」
「なっ!?ヤミっそこは!!」
トランスで優斗の左手を掴んでえっちぃ汁でぬるぬるになった私のまんこの中に優斗の指を挿入する。
「っ…あっ…んぅ…私の中に…優斗の指が…すんなり入りましたね」
「…ヤ…ヤミ、これは…まずっ───」
「優斗のココも大きくなっていますよ」
「ぁ…ヤミ…今は…触らないで…」
美柑は優斗にフェラチオをしたと言っていましたから、これくらいなら良いですよね。
私は右手で優斗のアソコを触って上下に動かす。
「あっ…あっ…まって…ヤミ…ぁあ…」
「ぅ…あぁ…気持ち…いい…です…んっ!?優斗の指が…気持ちいい…」
トランスで優斗の左手を抜き差しして私のまんこを虐めていく。
「ダメ…激しく…しないで…ぁ…ヤミ…」
「んっ…優斗…イキますか?ぁ…あっ…ぅ…私も…イキます……んあ…」
私はラストスパートをかける様にトランスで掴んだ優斗の左手と私の右手を激しく動かしていく…そして私達は数分もしないうちに限界が来た。
「ぁあああっあぁっ──────!!」
「イクッ──────っ!?」
優斗のアソコから出た精液が私の全身をドロドロに汚し、私のまんこは潮を吹く。
…これが…絶頂…
「…はぁ…はぁ…身体…汚れてしまいましたね」
「…ヤ…ヤミ…」
このまま、優斗を押し倒してそのままセックスを──────
───はいっコレ!たいやきとアイスのキーホルダー
───私のもね、優兄と三人でおそろいだよ
…ダメだ、私は…美柑を裏切りたくない。
「……」
「…え?ヤミ?」
私はそのまま何も無かった様に無言で優斗の身体を洗い始めた。
…これでいいんです…これで…
身体を洗い終えた私達は、トランスを使ってパジャマを縫い合わせて私の部屋のベッドに座る。
「……」
「…どうしたの、ヤミ?」
「…なんでもありません」
私は優斗から視線を逸らして壁を見つめる。
「ヤミ…もし、色々と美柑の事を気にしているなら、俺はヤミに話しておかないといけない事がある」
「…なんですか?」
「…俺は───…って、このタイミングで電話か…」
優斗の言葉を遮る様に優斗の携帯電話が部屋に鳴り響く。
「…美柑からか」
「出ていいですよ」
「…でも」
「出ないと美柑に後で怒られますよ」
「わかった」
優斗は美柑から来た電話に出て話し始める。
「───え?───ヤミに?───わかった───…ヤミ、美柑が話したい事があるらしいよ」
「…美柑が?」
美柑と電話をしていた優斗から携帯電話を渡される。
…話、一体なんの用でしょうか…
「電話変わりました、美柑。話というのは?」
[ヤミさん、落ちついて聞いてね]
「…はい」
[私、優兄とセックスしたんだ]
「………」
電話を変わって早々に言われた言葉に私は驚いて言葉が出ない。
(…やっぱり優斗は美柑を選んだんですね)
これ以上…美柑の…親友の幸せを…私は邪魔したくない。
「…私は優斗を諦めます。だから美柑は幸せに───」
[違うよ、ヤミさん]
「…え?」
[優兄はハーレム認めたから、私の事は気にしないでたくさんエッチして大丈夫だよ]
「…何故、美柑がそれを───優斗がハーレムを認めたのですか!!?」
美柑が優斗のハーレム計画の事を何故知っているのか分からない…でもそれ以上に驚愕なのは、優斗がハーレムを認めた事…
「…でも、どうして?」
[私が優兄を犯して、認めさせたから]
…優斗、あなたは小学生に犯されたんですか?
優斗をチラッと見ると私と美柑が何の話をしているのか察した優斗は、私から目を背ける。
[ヤミさんはもう遠慮しなくていいんだよ]
「…美柑」
[優兄と二人になるチャンスなんて、今は滅多にないんだから]
「……」
[優兄と二人っきりの夜を楽しんでね]
「ありがとうございます、美柑」
[次は一緒に優兄とエッチしようね、ヤミさん]
美柑としていた電話が切れる。
…ありがとう、美柑。優斗との夜を楽しみますね。
「…一応聞いておきます、あなたの話というのは…」
「…はい、ハーレムを認めたって話です」
「何故もっと早く言わなかったのですか?」
「…その、えっちぃ事されると思って」
優斗は私から視線を逸らしながら答える、なるほど…だから話さなかったと…これはおしおきが必要ですね。
「…あ」
「…え?」
私が優斗を問い詰めているとバチッと音がなり、繋いでいた手が離れる。
最高のタイミングです…これで不自由なく、優斗を犯せますね。
「っ…」
「ルナ、今すぐ部屋にロックをかけてください」
[へ…へい、マス…ヤミちゃん!]
何かを察した優斗は私から距離を取ろうと立ち上がる。
それを見た私はすぐにルナに指示を出すと部屋の扉に着いていたオートロックが起動する。
「あなたは私の恋のターゲット…簡単に逃がすと思いますか?」
「…待ってくれ…せめて話し合ってから───」
「ルナ、撮影の準備をしてください」
[撮影?何の為に…]
「…優斗のえっちぃ顔を記録として残しておく為です」
「…え、待って…ちょっ!?」
私は逃げようとした優斗をトランスで掴みベッドへ押し倒す。
「ルナ、高画質でしっかり撮影してください」
[いや、でもレイプはよく無いんじゃ…]
「…何か言いましたか?」
[い…いえ!なんでもないっス!しっかり撮らして貰いますっ!]
「それと前に通販で取り寄せた物を出してください」
[は…はいっス]
トランスで変えた刃をルナに向けると怯えた表情をした後、ルナはすぐに通販で買った物を出して、撮影の準備に取り掛かる。
「最高のえっちぃ夜にしましょう、優斗」
次回がどうなるかはお察しください。