※この作品はR-18です。

どこで感じているの?   作:ルシーアンナ

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01.俺はその日、初めて男のひととセックスをした。

 俺はその日、初めて男のひととセックスをした。

 どうしてそんなことになったのか、そんなことをしようと思ったのかは、俺にだって分からない。

 分からないけれど、その日初めて誘われ一緒に食事をした大人の男のひとと、ラブホテルに行って、彼に抱かれた。

 

 

 初めてお尻を使ったセックスをした俺に、その人は優しかった。

 ゆっくりと丁寧に愛撫され、何度もおちんちんでイカされた後に、敏感になった身体を更に開いていくようアナルへのマッサージを受けて、お尻の穴とおちんちんを一緒にされてイッた時はものすごく興奮した。

 それから更にアナルをほじくられて、とうとうお尻の中だけの気持ちよさでイカされて、おかしくなっちゃいそうなくらい気持ちイイのに何度も何度もイッてから、彼のおちんちんを入れられた時は気持ちよすぎて女の子みたいな声を上げていた。

 お尻の穴におちんちんが入ってるの信じられないって気持ちと、おちんちんの先っぽに気持ちいいところを何度も何度も擦られるのが良すぎて怖くて。

 だけど逃げることなんて出来なくて、おちんちんでもイッた。

 イッてもやめてくれないおちんちんに、俺は腰を抜かしたまま何度もイカされて。

 朝まで何度も何度もセックスした。

 ぼおっとなった頭が何度も真っ白になって、もう射精してないのにイッてて。

 その快感はおちんちんでイク時とは全然違う、頭がおかしくなりそうなくらいの快感。

 頭の中も、身体も溶けちゃうくらい気持ちいいってことしかなくて。

 彼に言われるままどんなことだってした。

 彼のおちんちんにイクまで突いてもらえるなら、なんだって。

 彼のおちんちんをフェラチオだってしたし、口の中に出されたものも飲み込んだ。

 最初は嫌だって気持ちもあったはずなのに、精液を飲んだらますます興奮して俺はおかしくなった。

 おかしくなった俺は彼のおちんちんが生で欲しくなって、自分からお願いしてコンドームを外してもらった。

 生のおちんちんにゴツゴツと突き上げられるたび、俺のお腹の中は切なくて切なくて、大きく開脚した足を押さえ込まれるよう折り重なってきた腰に、更に奥までおちんちんが届くのに、俺は獣のような声を漏らした。

 足の先がビクビクと震えて、息が出来なくなるほどの快感に身体中がシビれて、俺のおちんちんの先が壊れた蛇口みたいに透明の液をこぼし始めた。

 本当なら羞恥しなければならないだろう状況なのに、俺はそれにすら興奮した。

 おちんちんの先からジョボジョボと溢れさせながら、快感に悲鳴を上げてイキ続けた。

 彼のおちんちんが俺のお尻の中をジュボッジュボッと深く突きながらストロークして、俺は声を上げ続けながら何度も何度も痙攣してた。

 その頃になってもキスすることには抵抗があったのに、イキながらキスして欲しいって思ってた。

 腰の横でシーツを掴む俺の手は強張り震え、自分の足が揺れるのも見えてた。

 男は楽しげに目を細め、舌舐めずりした。

 俺は気持ち良くてたまらなかった。

 今まで生きてきて、こんなにイイ思いをしたことはないってくらいその快楽に溺れた。

 それはまごうことなくメスの快楽だと思った。

 俺はよく知らない男の身体によってメスにされ、それからの俺はオナホみたいにただ使われた。

朝までずっと。

 

「もう無理です……」

 

 って言うのに、俺のお尻が彼のおちんちんを欲しがってヒクつくの自分でも分かった。

 何度も笑われて、欲しがるように言われ、欲しがる言葉を口にした。

 

 自分から、

 

「犯してください」

 

 とか、

 

「中に出してください」

 

 って言って、本当にそうされた。

 

 拘束された訳でもなく、アルコールや薬物を盛られた訳でもなく、俺は自分の意思で男に抱かれた。

 いや、抱かれるだけではなく、堕として欲しい、壊して欲しいと懇願した。

 

 

 

 その人は、俺のバイト先へ週に二度は訪れる大人の男のひと。

 俺のバイト先はシネコンだから、カフェなんかと違って週に二回も顔を見れば常連さんと言えた。

 都会のシネコンならどうか分からないけれど、平日のシアターは客席もまばらで、いつもカウンターでチケットを購入する彼の名前は知っていた。

 柾邑(まさむら)さん。

 会員証にも書いてある。

 結局こうなるまで、一度もその名前を呼んだことはなかったし、俺のバイト制服の胸に付いている名札にあるKoosakaの名前を呼ばれることも無かったのだけれど。

 

 

 朝になって、彼は車で俺を家まで送ってくれた。

 始発は出ていたけれど、足も腰もガクガクでとても1人で帰れる状態に見えなかったからかも知れない。

 柾邑さんは別れ際にお金をくれた。

 俺が欲しいって言った訳では無かったけれど、口止め料みたいなものだったのかも知れない。

 部屋に帰ってから確認したら、1万円札が7枚もあって驚いた。

 部屋に帰ってからも、俺のお腹の奥には彼のおちんちんの余韻が残ってた。

 ビクビクと震えるみたいにして快感の余韻を拾う身体が切なくなって、俺はオナニーをして自分を慰めたけど、精液はもうほんの少し溢れ出ることしか出来なくなるまで絞り尽くされていた。

 

 

 

 俺は柾邑さんの連絡先を知らなかったし、彼も俺の連絡先を聞かなかった。

 俺には付き合って1年になる恋人がいる。

 もちろん相手は女の子。

 彼女は合コンで知り合った同い年の子。

 同じ大学で、学部は違うけれど週に3日は一緒に過ごしていた。

 俺の初体験の相手で、女性は彼女しか知らない。

 彼女はどうなのか? なんて聞いたことも無いけれど。

 彼女は俺の部屋によく泊まっていったけれど、俺らのセックスの頻度はそう多い方では無いと思う。

 元々からそうだった。

 それでもする時は興奮していたし、セックスすれば気持ち良かった。

 そう思っていたのに、柾邑さんとのセックスは彼女とするセックスとの比ではなかったのだ。

 興奮も、快感も、全く別次元のもののようだった。

 男女間の役割的にも彼女とのセックスは俺が能動的に動き、彼女を気持ちよくさせてあげることの方に気持ちがあったし、俺が彼女を攻める立場だった。

 それに対して、柾邑さんとのセックスでは俺が彼に攻められて――なんてものじゃないくらい、身も世もなく攻め尽くされて、何も考えられなくなるくらい溺れて欲しがって、おちんちんに犯してもらえるならどうなったっていいってバカになるほど狂うもの。

 

 

 比べられるようなものじゃなかった。

 彼女とのセックスは一晩に一度が限界。

 というか、そんなものが普通だと思ってた。

 だけど柾邑さんとのセックスは一晩で数え切れないほど、体力が続く限り何度も何度もハメられて、生のおちんちんに何度も中出しされて。

 はあっ……思い出すだけで、お腹の底が熱くなって、たまらない気持ちになる。

 彼にはそれが種付けだと言われた。

 途中からはもう徹底的に種付けをされた。

 俺は種付けされ幸せだった。

 何度も求めた。

 あんな快感があるって、俺は知らなかった。

 彼とまたセックスできるのなら、何だって言いなりになれるって思考は、自ら奴隷に志願するような気持ち。

 

 

 またあの夜みたいに、

 

「おちんちんが欲しいです」

 

 って言いたくて、バイト先で彼の姿を探したけれど、アレからは一度も彼を見ていない。

 

 もう来てくれないつもりなんだろうか?

 

 

 彼女とのセックスもしないわけにはいかないから、なんて気持ちでしていたけれど、その快感は物足りないものだった。

 時にはおちんちんが勃たなくて、こっそりお尻の穴に指を入れて前立腺を擦って無理矢理勃たせたりもした。

 

 

 そうして独りの夜には当然のようにアナニーを始めてしまい、ますます柾邑さんのおちんちんが欲しくてたまらなくなった。

 ネットで購入したディルドは、柾邑さんと比べると太さも長さも足り無かったみたいで失敗だった。

 だけど指だけでは我慢できなくなって来ていたから、ディルドを騎乗位みたいな動きで出し入れして快楽を貪った。

 ディルドでのアナニーでも、彼女とのセックスよりはずっとずっと気持ち良かった。

 夢中になり過ぎて、とうとうディルドでもメスイキ出来るようになってしまって、その多幸感に酔いしれながら眠るのが大好きだった。

 

 

 それでも彼女との関係を取り戻したくて、一度彼女に、

 

「生でしてみたい」

 

 って言ってみた。

 

 当然のように拒否されて、それは確かに妊娠の危険性とか考えたら当たり前だったのだろうけれど、俺は落胆した。

 生でしたら、彼女とのセックスだってもっと気持ちいいって思えるんじゃないか? って希望があったから。

 そして彼女とのセックスはますます虚しくなった。

 

 

 憤りを覚えた俺は八つ当たりみたいにしてコンドームの箱を捨てたけれど、それはもしかしたら彼への劣等感のようなものだったのかも知れない。

 俺は彼女とのセックスに物足りなさを覚えるようになっていたけれど、彼女だって同じ気持ちだったかも知れない。

 だって彼女は女性なのに、なのにあの快感を知らないんだ。

 メスになった俺が味わった快感を、そして堕ちた快楽を、俺は彼女に味わわせてあげられていないだろう。

 あの時の俺みたいに、あんな風に息も絶え絶えに喘ぐ彼女なんて見たことない。

 悲鳴じみた嬌声を出させたこともなければ、理性が壊れる恐怖に必死で逃げを打つ声を上げさせたことも、痙攣イキしながらおちんちんのことしか考えられなくなってる彼女なんて見たことない。

 俺だって彼女を満足させてあげられてない、自分が感じたメスの喜びを彼女は知らないって思ったら、今更ながらに彼女以外の人とセックスをしてしまった、しかも相手は男の人だったってことに罪悪感を抱いた。

 

 

 そして、彼女に今まで以上に優しくしてあげなくちゃ――って思ったころ、俺は彼と再会をすることになったのだ。

 

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