「おっ、すっげ!」
イキすぎて呆然と崩れ落ちていた俺のアナルから、最奥に出された種がやっと零れ落ちて来た頃、お隣の旦那さんの声が聞こえた。
俺たち夫婦のベッドに、まるで当たり前のよう全裸で転がる彼が、俺にスマートフォンの液晶をかざす。
「さっきの画像投稿したやつ『リツイしてくれたら動画アップする』って言ったら、もう700リツイ行ってっぞ、お前がメスにされるの700人以上に見られてる」
見覚えのあるSNSのUIに、俺の動画が本当に投稿されているのが見えた。
『ノンケセフレのメス堕ち宣言、今撮り。リツイしてくれたら中出しアップする』
とツイートされている。
上手く見えない角度で撮られていたが、声は俺のものだ。
わずか数秒の「ちんぽ好き♡♡♡」というメス発言ではあったが、広げた足の間で俺の勃起したちんこも、垂れたキンタマも、濡れたアナルも無修正なまま全部丸見え。
特徴的なものでは無いから誰にも分からないだろうが、足を広げる俺の手に見える結婚指輪のせいで、
『既婚ノンケだ』
と興奮したリプライが幾つかつけられているのも見てしまった。
確かにリツイートは700……いや、もう800を超えそうな勢いだが、その画面に見える再生回数は何千という数字が刻まれている。
「そ、そんな……」
呆然と口から零れた俺の声に、
「嬉しそうな顔してんじゃねーよ」
笑う声が届く。
「だ、だって……」
「変態なとこ見て欲しいもんなぁ?」
肯定しか許されない問いを投げられ、
「は、ハイ♡」
もう逆らうことをやめた俺は、否定しきれない昂揚感のなか答えた。
あんなに沢山のひとに、俺の恥ずかしいところを見られてしまうの、実は初めてじゃない。
初めてお隣の旦那さんに抱かれた時もハメ撮りされて、顔だけモザイクかけられたそれを、知らないうちにゲイ向けのSNSへアップロードされていた。
その時もものすごく沢山の人に見られて、ものすごく沢山のいやらしいコメントを投げかけられていた。
中には外国の言葉もあったし、俺の犯される姿をそうとは知らぬまま恋人同士のセックス動画だと思いながら、
『エロくて抜きました』
という宣言も沢山あった。
あのとき俺は、画面の向こうの知らない誰かに見られる快感も覚えてしまったのだ。
「素直になっちゃってまぁ、オフパコしてもらうか?」
何気ない口調で尋ねた彼に、
「お、オフパコ?」
俺は戸惑いを返す。
「ネットで募集したヤツとセックスすんの」
しかし何でもないことのように言われ、
「えっ、俺が?」
世の中にはそんな人もいることは知っていたつもりだったけれど、それが自分の身に起こるなんてこと想像もしたことの無かった俺は驚いた。
「オナホなんだろ? 使い回しゃいーじゃん」
彼はセックスの道具として扱う前提の言葉を、やはり何でもないことのように俺に使う。
「はい、オナホでした」
しかし既に俺はもう、そうして扱われることに興奮する心と身体にされてしまっているんだ。
「そーいや俺のツレが、既婚マワしたいって言ってたから今度貸し出すな」
「エッ!?」
既婚? マワしたい? って、輪姦ということだろうか?
不特定多数どころか、多人数で俺を――。
「4Pくらいだから大丈夫だろ、代わる代わる犯されんのされてみたいだろ?」
俺の欲望など識っているかのように言う彼にとって、この異常な欲求などありふれたもののよう簡単に口にできる類のもので。
しかも、まるで俺の所有権が彼にあるのだと言うように、当たり前に俺を『貸し出す』と言った。
そして、その決定権も自分にあるかのよう振る舞うんだ。
「ハア……ッ♡」
それでも俺は、想像しかけただけで胸が苦しくなるような興奮に、吐息を零す。
「3人に種壺にされたらオナホだって孕むかもなぁ♡」
意地の悪い笑いを滲ませ言った彼のザーメンが、今また俺の腹から降りてくる。
このあと約束通り、俺に中出しする動画を撮るため、またこの種は押し戻されるのだろうか?
彼の太くて大きなおちんぽに。
「ま、ともかく嫁さん帰ってくる3日後まで子作り励むとするか」
しかし彼はあっさりとスマホを手放して、ごろりと寝返りを打ち俺を見た。
「――えっ?」
「なんだよ、もう終わりかと思った?」
そうではないけれど、きっとまだ終わらないのだろうなという思いも期待もあったけれど。
「俺ん家でもヤる? うちのはお前とパコるの知ってっから気にすんな」
更に彼はとんでもないことを言った気がする。
「なっ!? 何言って……」
思わず飛び起き口にした俺の隣に座った彼は、
「言ってなかったっけ? うちそういうのはお互いに放任だから、最初にお前とヤッた時もうちのに飲まされたの覚えてねーの? もしかして薬盛られたのも覚えない?」
億劫そうに後ろ頭を掻きながら、そんなことを言った。
確かに最初に彼と関係を持ったのは、うちの嫁さんが実家に戻っていた日にお隣から夕飯に呼ばれ、お隣の旦那さんとその奥さんとで宅飲みした日。
俺は飲み過ぎたみたいで隣家で眠り込んでしまって……。
目覚めたら裸でケツの穴に生ちんぽハメられてて、意識のない裡からヨがっていた。
訳が分からないまま、それでも俺はガン勃ちしてて。
身体に力が入らないままケツ気持ち良くて、混乱しつつも最初から、 あん♡ あん♡ あん♡ あん♡ メス声で喘いでた。
彼の奥さんはいつの間にか出掛けていて。
あの夜から俺は――メスにされる快感を知ってしまった。
彼に逆らえなくなっていた。
そのとき聞かされたのは、俺の飲んだ酒にセックスドラッグが仕込まれていたこと。
彼は俺のこと可愛いくチョロそうだと思って、ずっと狙ってたってこと。
もちろん恋愛感情なんて甘ったるいものからではなく、ただの性欲の赴くまま扱える手近で便利なオナホとして。
こんなのお隣の旦那さんにとっては、ただのスナック感覚だった。
そしてそのまま関係を重ね、俺は今では彼のちんぽ無しの性生活なんて考えられなくなっている。
他の人に『貸し出されて』複数のちんぽを代わる代わるハメられるのだって、待ち遠しくて仕方ない。
嫁さんには絶対に言えない俺の秘密。
知られたら死んじゃうってくらい嫁のこと好きなのに、彼とちんぽするのやめられなくなってる。
「う、嘘ですよね?」
なのにその秘密を、彼と俺以外の人が知っているとか。
放任主義か何だか知らないけれど、自分の夫が隣家の既婚男性と、しかも自分の友人の夫とセックスをしているのを容認しているとか。
それどころか、セックスドラッグを使ってレイプする手助けをしたとか。
嘘じゃなきゃ、倫理観が崩壊しているどころの話じゃない。
こんな人たちに関わっていたら、うちはおかしくなる!
「なんで嘘なんだよ? 今回の嫁さんたちの旅行だって、うちのが言い出してお前の嫁さんも誘って行ったんだよ、俺がお前とヤリまくりたいって言ったから」
この男に、呆然とか自失とかそんなレベルじゃないくらい混乱させられるのは何度目だろう?
「な……なんで」
そしてそんなことしか聞けない俺に、
「このベッドで寝取ってヤリたかったからだろ?」
男はチェシャ猫みたいにニマニマ笑って言うけれど、
「どうしてそんな……」
質問を重ねた俺に、
「アー、めんどくせぇな、興奮したんだからいいだろもう」
本当に面倒くさそうに唸ると、下らない質問はやめろとばかりに突っぱねる。
「でも、だからってそんなにまでして」
だからって黙ってなどいられない俺が再度口を開くのに、
「リビングでもダイニングでもキッチンでも風呂場でも玄関でもヤッてやるよ、この家に居るだけでお前がちんぽ思い出して欲しがるように。俺、来週からテレワークメインの作業に入るから、うち来ればいつでもハメてやるよ? 俺も肉オナホありがてぇし。うちの嫁は土曜出勤だし、休みの日にこの部屋に嫁さん置いて俺ん家でハメるのもいいよな。音漏れないみたいだからテメーの大袈裟なメス声もバレねーだろ。日曜以外の嫁のシフト休みは、キッチンのカレンダーに赤で書いてあるから自分でチェックしろ」
それを言った彼の目は、もう逃げられないから諦めろと言っていた。