触手の魔物にフェルンは襲われます。
胸部を暴かれ乳首を弄られたものの、
シュタルクによって助けられました。
しかし触手は乳房の中でまだ生きており……
フェルンの乳房を苗床とするよう、蠢きだしたのです!

Skebにてご依頼を受け、執筆した作品です。
お楽しみいただければ幸いです!

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乳房を苗床に変える魔物

 遥か北方にある魂の眠る地を目指し、フリーレンたちは旅を続ける。

 長い道のりである。ゆえに路銀を稼ぐため、魔物の討伐を請け負うことも多い。今も彼らはその仕事に当たっていた。

 森中に入った一行は、さっそくその影を目撃する。魔物は素早く木々の内に隠れてしまった。

 

「よく見えなかったけど……。大したことなさそうだ。手分けして探そう」

 フリーレンの判断でパーティーは分散した。

 大したことのない魔物。その見立ては正しい。彼奴はゾルトラークを防ぐことなどできず、直撃すれば一瞬で霧散してしまうだろう。

 しかし奇襲を許せば話は別だ。

 

「は、はなしてっ……!」

 森の奥深くでフェルンの声が響く。それは葉擦れの音にかき消され、仲間の元に届きそうにない。

 木々に紛れて、彼奴は上から降ってきた。そして少女の背に取りついた。さらに悪いことにその際、フェルンは杖を落としてしまう。

 

(なんなの、この魔物……)

 先ほどはちらりとしか見えなかった、討伐対象の姿。その全貌は今、明らかとなっている。

 

 中央の盤と、そこから伸ばされた触手。それだけで構成された魔物だった。その体長は人間にも迫るが、強靭な肉腕によりしなやかに素早く動く。

 無数の触手からはさらに、無数の繊毛が生え……。その姿の悍ましさは、鳥獣の魔物とは比較にならない。

 そんなものが密着し、全身にいやらしく絡みついてくる。しかしフェルンの危機はそれだけに留まらなかった。

 

(ぬるぬるが……気持ちわるいっ……!)

 形体だけでなく、彼奴の性質も目を背けたくなるようなものだった。

 触手の表面は薄っすらと濡れている。手首に巻きつくだけでなく、ワンピースの裾を持ちあげ、脚にも絡みついてきた。

 フェルンは必死に身をよじるが、魔法使いの力では逃れられそうもない。

 

 そんなわずかな抵抗すらも緩やかに封じられていく。フェルンは段々と、身体の自由が効かなくなっていることに気がついた。

 

(ど、毒が……?!)

 彼女の分析は当たっていた。

 この触手の粘液には人体をマヒさせる成分が含まれている。しかもそれは、感覚にはなんの害をもたらさない。哀れな獲物は動けぬ身体に、望まぬ邪悦を与えられるのだ。

 フェルンもその運命を辿ることとなる。

 

 ぬ、るるる……。

「えっ!? あっ、うぅっ……!」

 触手の先端が花貌をなぞる。少女らしい血色の良い頬に、穢汁の痕が残された。フェルンは冷水を被ったように、ぶるりと背を震わせる。

 しかしその感覚にはあってはならぬものが混じっていた。快楽だ。少女にも自覚があり、頬に羞恥の朱が浮く。

 

(な、なんで……!)

 醜怪な人外に、いやらしく纏わりつかれているのに。フェルンは己の反応が信じられない。その戸惑いに乗じて、肉蛇は無遠慮さを増していった。

 

 ずぼっ!

「あっ!」

 首元のボタンが弾けとんだ。二本の触手が襟を通りぬけ、衣服の中に侵入してきた。ねばついた体液を滴らせながら、秘肌の上を這う。

 それらの進路ははっきりしていた。豊かに実った少女の双房だ。形よい円肉の根元から頂上まで、魔物の長腕がぐるりぐるりと巻きつく。

 

 ぎゅっ、ぎゅう……、ぎゅっ!

 そして柔肉の感触を確かめるがごとく、締緩を繰りかえした。

 豊房に跡が残るほど圧迫すると、すぐさま解放される。マッサージのような動きだった。快楽により暖められた淫血が双房に巡っていく。

 

「はぁっ、あ、あぁっ!」

 悦感など覚えたくない。しかし怖気を催す生物によって感度が育てられていく。

 衣服の中で乳首がピンと張りつめた。それがはっきりとわかってしまった。自分の身体反応を認められず、駄々をこねるように首を振る。

 

「や、やめて……! くぅぅ……!」

 魔物は人の言葉を解さない。フェルンもそれはよく知っているはずだった。それでも思わず、慈悲を乞うてしまう。

 

 ぎりりり……!

 もちろん聞きいれられることはなかった。触手はかえって締めつけを強める。痛みを感じてもおかしくはないほどだった。

 しかしフェルンはすでに、充分すぎるほど昂らされている。

 

「あ……! はぁっ、あぁっ!」

 搾られた柔肉は、性感を突端に集中させる。乳首がじんと疼いた。いつの間にか少女は、内腿をもじもじと擦りあわせている。

 触手にひと撫でもされていないはずなのに。脚の付け根には濡れた感触があった。その事実がフェルンの心を追いつめる。涙が流れそうになった。

 

 びっ、びりりっ!

「あ、あぁっ!」

 乳房を責める触手の動きはさらに大きく激しくなる。ワンピースの生地は耐えきれず、ついに胸元が破けてしまった。フェルンの柔肉が露わになる。

 

 成熟した女と比べても、少女の膨らみは遜色ない大きさだ。加えて、若さゆえのハリも備えていた。重力にも負けることなく、双房は前方へパンと張りだす。

 頂上に掲げる桃飾も美しい。まだ彩りは薄く、桜色に近い。もちろんくすみなど一切ない。

 異性なら……いや。誰であっても注目せずにはいられない。見事な胸乳だ。

 

「っ……! い、いや……!」

 そんな己の双房がどうなっているか。それを目にしたフェルンは気が遠くなる。

 魔物の触手は柔肉をがっちりと捕らえていた。ぬるぬると纏わりつく粘液が染みだし、白肌どころ薄桃色の尖りさえも汚している。

 

 ぎゅっ、ぎゅぅぅ……。

 見た目にそぐわぬ、繊細な力加減が柔肉に加えられた。根元は強く搾られるが、先端に向かうにつれて優しいタッチになる。血流を先端に集めるかのようだった。

 

「うぅぅ……、やだぁっ……!」

 触手の企みは成功する。少女の知覚は胸房の中で最も鋭敏な部分……乳首に向かっていった。

 

「はぁっ、はっ、はぁ……?」

 フェルンの眼前で一本の触手がくねった。少女の目を充分に引きつけると、魔物はそれをどこかに向かわせる。

 

「い、いや……っ!」

 その先はもちろん、フェルンの乳首だ。ことさらゆっくりとした動きで、ピンと勃った胸尖に近づいてくる。

 少女の抵抗は全て肉縄が封じている。遅鈍な侵攻を見守るしかない。

 ついに長腕の先端が、薄桃色の頂飾に触れた。

 

「あぁぁっ?! は、あぁっ……! あ!」

 その瞬間のことだった。フェルンの全身に凄まじい快感が走りぬける。

 腹奥の子宮がきゅんと滲んだ。暖かいものが股間に染みだす。漏らしたと危惧するほどの愛液が、膣口から吐きだされた。

 

(うそ……これだけで……?)

 フェルンは年頃の少女だ。まだよくわからない疼きと、好奇心に衝き動かされることもある。

 豊かに育った膨らみを揉みこんだり、乳首をおっかなびっくり抓んだり……。胸房を用いた自慰に及んだことはあった。

 しかしここまでの快楽を感じたことは、ついぞなかった。

 

 つつつ……。

「はぁっ、はっ……」

 触手はなおも桃飾を愛でる。先端に撫でられた乳輪は粟立ち、さらに敏感になっていく。乳首は破裂しそうなほど勃起していた。

 魔物の動きは、なにかを探査しているようでもあった。やがて目的のものを見つけたのか。フェルンの乳首に触手を接したまま、ぴたりと止まった。

 

 つぷ……。

「?! あぁっ、あ……!! あぁぁッ!」

 淫血が集まり、ぽちっと膨らんだ乳頭。そこから異常なほどの快楽が叩きこまれた。少女は首を反らし背をくねらせる。一瞬の間、己の状況を全て忘れてしまった。

 

 つぷっ、つぷぷっ、つぷっ……。

「な、なに!? あっ、はぁっ、いや……あぁっ!」

 邪悦はなおも続く。それがフェルンに意識を取りもどさせた。異常な悦を発する部分……乳首へ視線を送る。

 紫瞳は喜涙が滲んでいる。焦点が合うはずもない。しかし彼女の目は、はっきりとそれを捕らえた。

 

(ほそい……糸……?)

 触手の先端に産毛のようなものが見えた。わずかに光をちらつかせながら、極細の一糸が乳首に触れる。すると柔房には、溶かされるような快楽が染みこんでくるのだ。

 

「は、あぁぁッ! ふぅ、ぅう……、あぁッ!」

 また一本、糸が挿しこまれた。目視すら困難なのに、ひと刺しで絶頂に押しあげられる。

 己の身になにかが起こっている。それも、想像すらできないような不吉ななにかが。フェルンはそう直感した。

 

「う、うぅっ……!」

 本能が身体を動かした。背をくねらせ、肉縄から脱しようと試みる。しかし魔法使いの力では如何ともしがたい。

 そしてなにより少女の身体には、邪悦という重い楔が打ちこまれているのだ。

 

(助けて……)

 桃唇すら、もう喘ぎをあげることしかできない。万策は尽きた。フェルンに出来るのは祈ることだけだった。

 

「フェルン!」

 誰かが自分を呼ぶ声が聞こえた。優しいハイターとも落ち着いたフリーレンとも違う、力強い声。

 淫熱に浮かされる少女は、のろのろと顔を上げる。そこには自分が思いえがいていた顔があった。

 

 ◇

 

 シュタルクもひとり、森中で魔物を捜索していた。その最中にふと、なにかに呼ばれたような気がした。彼はその方向へ素直に足を向けた。

 

「!!」

 そこで目にしたものは……得体の知れぬ奇魔に襲われる、フェルンの姿だった。

 少女は何本もの触手にまとわりつかれ、巨房さえ暴かれている。意識の混濁は遠目から見ても明らかだった。シュタルクは再び声を張りあげる。

 

「フェルン!」

「シュタルク、さま……?」

 自分の呼名はなんとか届いたようだ。フェルンは顔をこちらに向けてくる。

 彼女はいつでも、静かな表情を保っている。しかし今はその花貌も紫瞳も蕩けきっていた。

 

(うっ……!)

 ここは戦場で自分は戦士だ。シュタルクはしばし、そんなことすら忘れてしまう。原因はもちろんフェルンと、彼女を貪る触手だ。

 

「あっ……あ、あ! あぁぁ……っ」

 華奢な手首に、艶やかな紫髪に、気を抜いたら目を奪われそうになる巨乳にも。てらてらと濡れひかる触手が絡みついていた。

 自分も見たことがない白肌と乳首にも陵辱が及んでいる。悍ましい光景だった。しかし彼はその中に、妙な美しさを見つけてしまう。

 

 ほっそりした身体とたわわな乳房。それらに巻きつく醜い触手は……美少女をこの上なく飾っているようにも思えた。

 

(……えぇいっ!)

 シュタルクは頭を強く振った。邪な考えをなんとか追いだす。そして走りよりながら、戦い方を冷静に判断した。

 

(斧は使えない!)

 触手とフェルンはきつく密着している。不用意な攻撃はできない。シュタルクは迷いなく得物を放りだす。魔物を相手に、素手で挑みかかった。

 それは無謀で愚かな行いだ。フェルンを捕らえた彼奴も嘲笑うかのように、触手を繰りだす。

 

「くっ!」

 肉鞭は素早かった。人間の動体視力の限界を遥かに超えている。シュタルクは幾本もの打擲に襲われた。

 しかし攻撃を受けただけでは終わらない。己の身体を打ち、スピードが鈍った触手を、シュタルクは全て捕らえていた。

 そしてすぐさま反撃に転ずる。腕力だけで魔物の肉体を引きちぎりだした。

 

「!!?」

 盤と触手で構成される彼奴には、口も目もない。しかし驚愕がはっきりと示される。動きを止めた魔物に対し、シュタルクは一気に距離を詰める。フェルンの肩をしっかりと抱いた。

 

「フェルンを、離せ!」

 ぶちぶちと音を立て、少女を縛る肉縄が千切られていく。

 触手は彼奴最大の武器であり、本体でもある。我が身の大部分を裂かれた結果、あっさりと絶命した。断末魔をあげることすらなかった。

 魔物が消滅しだしたことを確認すると、シュタルクは抱きかかえたフェルンを揺さぶった。

 

「フェルン!」

「シュタルクさま……」

 朧気ながら少女は応答した。妙なぬるぬるが白肌にまといついてはいるが、生命に別条はなさそうだ。

 

(あ……!)

 安心した少年は別のものに目を奪われる。言うまでもなく、フェルンの胸乳だ。

 つい先ほどまで、そこには陵辱が加えられていた。淫血が巡り柔らかく膨らんだ双房に、ピンと勃ちあがった薄桃色の乳首に……。

 若年の戦士は慌てて、魅惑の果実から視線を反らした。

 

 ◇

 

 邪悦でぼんやりとしていた意識はすっかり醒めていた。だからフェルンはすでに知っている。

 シュタルクに助けられたこと。そして彼に、自分の胸乳を見られてしまったこと。

 

「なぁ……大丈夫か?」

「はい」

 塗布毒の作用は一時的なものだったようだ。身体の感覚は戻りはじめている。もう少し休めば歩くことも可能だろう。

 少女と少年は肩が触れあうほどの距離で、ともに地面に腰を下ろしている。シュタルクは離れた場所でフェルンの回復を待とうとしたが、それを遮ったのは他ならぬフェルンだった。

 

「…………」

 ちらりとシュタルクの方を窺った。彼は大きな動作で顔を反らす。少女の双房を見てしまったという気まずさが、ありありと浮かんでいた。

 彼の頬は不自然なほど赤い。フェルンはそこから、気まずさ以外の感情も読みとれてしまう。

 

「えっち」

「なんでだよぉ!」

 戦闘の緊張が解けたからか。先ほど見せた凛々しさは鳴りを潜め、少年は半泣きで理不尽を訴える。

 

「でも、助けてくれたから許します」 

 肩に頭を乗せる。シュタルクはびくりと反応したが、為すがままでいてくれた。

 フェルンはしばし、彼にぴたりと身を寄せていたが……。

 

「あ!」

「え!?」

 大声とともに立ちあがった。シュタルクも仰天する。彼に構わず、フェルンは己の左手首を確認した。

 そこは魔物にきつく掴まれていた。しかし大事なものは失われていなかった。

 

「よかった……」

 鏡蓮華の意匠が施されたブレスレット。シュタルクから贈られた誕生日プレゼントは、ちゃんとそこにあった。

 フェルンはほっと胸を撫でおろす。再び彼の隣に腰を下ろした。

 

「なぁ。まだ動けそうにない? 本当に?」

「はい。まだです。だから、もう少しだけ、このまま……」

 そしてもう一度、シュタルクに身体を預けた。

 体温や息遣いだけでなく、鼓動すら感じられる。それがとても心地よかった。彼が来てくれて本当に良かったと、フェルンは思う。

 

 しかし……。

 シュタルクが戦士であるがゆえに、気づけないことがあった。

 触手の魔物は身を引きちぎられて息絶えた。それで全てが幕引きとはならなかった。

 

 ◇

 

 魔物に肌を暴かれ、触手に胸を弄ばれた。その出来事はフリーレンには内緒にすることにした。彼女は同性、そして師匠である。それでも乳房を晒した痴態を知られたくなかった。

 シュタルクにも秘密の協力を約束してもらい、フェルンはひと安心する。

 宿に戻った彼女は、湯浴みで身体を清めていた。

 

(まだ、べとべとがついてる……)

 触手に撫でまわされた白肌には、いやらしい汁がいまだに絡みついていた。

 ひとりでいるとどうしてもあの魔物のことを思いだしてしまう。少女は怖気とともに、粘液を洗いおとそうとした。乳房の脇をタオルで撫でると……。

 

「んっ……」

 熱く、重い。ずくんとした疼きが胸の奥から生じた。背筋が強張り、艶めいた息が吐きだされる。

 なにが起こったのだろうか。フェルンは確認するため、左右の膨らみを持ちあげてみる。

 

「……?」

 しかしなにも感じない。ハリのある巨房は手のひらの上に、重さと柔らかさを伝えてくるばかりだ。そのまま何度か弾ませてみた。それでも特に変わりはなさそうだった。

 

(そういえば、ここが一番おかしかった……)

 胸尖も目視してみる。乳頭と乳輪が小さな同心円を描く、薄桃色の部分。そこにも変わったところは窺えなかった。

 そこには異常な快楽を染みこまされたのだ。穴が開くほど観察したが、やはり何もない。

 

(気のせい、だった?)

 フェルンはそのように結論づけた。

 今日は衝撃的な出来事に遭遇したのだ。神経が昂っていても不思議はない。再び湯を浴びると、違和感も洗いおちていった。

 身を清めた少女はそのまま、風呂から上がる。

 

 ◇

 

 夜も更け、一行はそれぞれのベッドに入った。男性であるシュタルクは別部屋だ。

 これからの旅路を考えると、資金に余裕をもたせる必要がある。この町には少々長く滞在しそうだ。明日からの仕事に備え、ゆっくり休まなければならない。

 

「すぅ……すぅ……」

 それは、眠りに落ちたフェルンの体内……乳房の中で起こっていた。

 

 触手で構成された魔物。フェルンに襲いかかったそれは、シュタルクによって倒された。

 しかし少女の中で、微細な欠片はまだ生きていた。本体が絶命する前に自切し、乳管の内に逃げのびたのだ。

 

「…………」

 それらは無言のまま、徐々に身体を再生させていく。サイズは極小となったが、やがて元の姿を取りもどす。少女の巨乳の中で、何体もの触手魔物が蠢きだす。

 

「んぅ……」

 フェルンがそれに気づく様子はない。寝返りを打った。両の胸房もたゆんと揺れ、ベッドの上に折り重なる。

 少女の動きを受けても、寄生した魔物に影響はなかった。彼奴らは揃って仕事を開始する。魔物の仕事とはすなわち、人間を餌食にすることだ。

 

 女性のシンボルともいえる、双つの肉房。柔らかな脂肪の内側には、腺葉という組織が二十弱ほど備えられている。

 腺葉を構成するものはふたつだ。母乳をつくる小葉と、それを乳首まで運ぶ乳管である。

 

「…………」

 胸内にたむろする彼奴らは、触手を小葉と乳管に伸ばした。表面には粘液が滴っている。それに触れられたフェルンの乳組織が、少しずつ溶解しだす。

 といっても魔物の目的は、美しい巨房を壊すことではない。

 

 細胞の結合が解かれると、次は別のかたちに組みかえられていく。乳管は母乳を通すのではなく、性器を包む通路に。小葉は母乳を蓄えるのではなく、仔を収める袋に。

 触手魔物の目的。それは乳管を膣腔に、乳腺葉を子宮に。それぞれ変造させることだ。そんな途方もない悍行が、美少女の双房の中で為されようとしていた。

 

「ん、んん……」

 胸内の白肉を溶かされ、再構成されていく。その過程に痛みや違和感を覚えてもおかしくない。その問題はもちろん、触手魔物の性質によって解決している。彼奴らの体液には昏睡作用もあるのだ。

 フェルンは変異の進行を察するどころか、目覚める気配もない。

 

「ん……んん……」

 しかし少女の身体はしっかりと反応していた。

 膣腔や子宮口。快楽を感じる器官が増やされていくのだ。乳房内の改造には悦が伴っていた。

 フェルンは眠りつづけるが、その花貌に赤みが差していく。

 

「はぁっ……! はぁっ、あぁ……!」

 寝息は早さを増し、熱を帯びていく。しかし少女は気づけない。ただ身体だけが反応しつづけた。

 寝衣の中で乳首は硬く勃起する。内部の乳管がきゅぅっと縮まえう。新たな悦楽がますます、少女の体温をあげていく。

 

 ◇

 

 乳房の構造を生殖器へ置きかえる。そんな恐ろしい改造はフェルンの就寝中に、着実に進められている。邪悦を伴うそれは夜ごと、少女の身体を焦がしていた。

 しかし魔液に冒されたフェルンに自覚はない。ゆえに彼女は自身の火照りを、単なる体調不良だと考えている。

 

「はぁ……」

 しかし彼女が抱える懸念は、それだけに留まらなかった。

 

(また、大きくなってる……)

 胸が膨らみはじめたのだ。

 巨房はさらに豊かになり、以前よりひと回りも上のサイズになっていた。重量も明らかに増している。しかし垂れることなどなく、存在を前方へ主張する。

 

(ちょっと、服をきつめに……)

 胸乳の変化をシュタルクには気づかれたくなかった。ワンピースの上から羽織ったローブの前を、きゅっと寄り合わせる。

 

 びりりっ!

「ひぅっ!?」

 その瞬間、痺れるような悦感がフェルンに駆けぬけた。

 異常は乳房だけではない。乳頭も過敏になっていた。衣服と肌着越しに、胸の尖りが軽く擦れただけなのに。それだけで腰を抜かすほどの刺激を感じてしまう。

 

 これでは魔物と戦うどころか、日常生活もままならない。一度、フリーレンに調査を頼んでみた。

 

「う~ん……。特に異常はない、と思うけど」

 しかし魔法の師匠でもある彼女は、首を傾げるばかりだった。

 

「そう、ですか……」

 千年を生きるエルフが魔力を探知した結果、なにもないと言うのだ。フェルンは納得するしかない。

 

「胸の問題は全部、成長によるものかも。身体がついていかない、なんてこともあるらしいから」

 フリーレンは優れた魔法使いである。しかし人間についてはとんと疎い。ゆえにフェルンの膨乳も、成長によるものと捉えてしまう。

 

「そういうものなのでしょうか」

 わずかな期間に、ここまでサイズや感度が変わるものだろうか? そんな疑問はある。しかしフェルンもまだ少女だ。成長のことなどわかりはしなかった。

 

「今日の討伐も、私とシュタルクで行ってくるよ。大したことない相手だから大丈夫」

「すみません」

 宿に残されるフェルンはぺこりと頭をさげた。フリーレンとシュタルクの出立を窓から見送ると、カーテンを閉める。

 

「…………」

 ひとりになった部屋で少女は、悩みの元をまろび出してみる。当然、双房はなにも応えなかった。ただ膨らみはハリに満ち、先端の薄桃色にも翳りはない。健康そのものに見えた。

 

(だめ……だけど……)

 ふっくらと豊かに実る、女の白果実。それを見ていると欲望が頭をもたげてくる。

 こんなことをしている場合ではない。フェルンもそれは承知している。しかし抗えなかった。五指を開くと、双房を掴む。

 

「んん……!」

 柔らかな膨らみに掌が沈みこむ。しかしその奥には強い弾力があり、心地よい感触を返してきた。

 手指よりも大きな快楽を覚えるのは、もちろん胸房だ。知らないはずなのに何故か身に馴染む。そんな乳悦がフェルンを満たす。

 

「ん、んん……はぁっ……」

 乳腺内に刺激が与えられると、魔物も活発化しだした。触手を振るう速さは増し、粘液もたっぷり滴りだす。

 誰にも気づかれることなく、フェルンの双房は完成に近づいていく。

 

 ◇

 

 そして、その時はついに訪れた。いつもと変わりなく床に就いたフェルンだが、夜半にふと目を覚ます。

 

「ん、んん……、はっ!?」

 窓から外を見る。月明りが煌々と通りに降りそそいでいた。深夜であることがわかった。

 

「はっ、はぁっ……!」

 少女を覚醒させたもの。それは快楽だった。灼かれるようなそれは胸から発されている。

 隣にフリーレンがいることも忘れていた。フェルンは寝衣を解く。美少女の膨らみが露わになった。

 そこには、フェルンが思いもよらぬものがあった。

 

「こ、これ、なに……?」

 青白い月光により、己の乳房もよく見えた。なめらかな膨らみの表面。そこはべっとりと濡れている。

 その理由はすぐにわかった。乳首から透明な汁が垂れおちているのだ。

 

 ぶぴゅっ! ぷぷっ!

「うっ!? うぅっ……!」

 肥厚した薄桃色から、また液体が噴きでた。粘着質なそれが乳管を通りぬける。すると幾重にも及ぶ重厚な快感が、胸全体を覆う。

 

「はぁっ、あっ、あ……!」

 これまでとは比較にならぬ乳悦だった。胸にも胎にも淫熱を注がれたフェルンは呆気なく絶頂してしまう。

 

(おかしい……こんなの……ッ)

 フェルンの感想は正しい。いかに胸乳を弄んで感度を育てようとも、ここまでの悦楽を覚えることなど不可能であろう。

 

 しかしこれこそが寄生触手の目指したものだった。今夜ついに、フェルンの乳内は全て、子宮と膣腔に置き換えられた。

 目的を遂げた魔物たちはもう、この世に未練もない。我が身を溶かし、乳管から退場する。

 

 ぶぴゅっ! ぴゅぅっ!

「はぁっ! あ、あぁ……!」

 そしてこの噴出は、少女へのメッセージも兼ねていた。

 

「……行かないと……」

 桃唇が小さく開く。オルガスムスの余韻は少女をまだ焦がしていた。頬は熱く、脚は覚束ない。

 それでも構わず、フェルンはベッドから飛びだした。

 

 ◇

 

「はぁ、はぁ……」

 夜の危険などまるで眼中になかった。魔法使いの少女は一点を目指して走る。

 宿を出る前、フェルンはかろうじてローブを羽織っていた。駆け足を進めるごとに、黒衣の裾がひらひらと舞う。

 

「はぁ、はぁっ、はっ……」

 やがて彼女は目的地に辿りつく。触手型の魔物に襲われ、シュタルクに助けられた場所だった。フェルンは長い髪をなびかせて、きょろきょろと辺りを窺う。

 少女が求めるものはすぐに見つかった。

 

「!!」

 月光の下、触手の魔物はだらりとぶら下がっていた。

 粘液をまとう体皮は青白く照らされている。夜闇の中、夢魔のごとくにぼんやりと浮かびあがる。

 

「は……あぁ……!」

 以前に遭遇したものとはもちろん別個体だ。しかし胸内を改造されきったフェルンにはわかる。

 彼こそが己を満たしてくれる存在なのだ、と。

 

(そうだ。私は……)

 この魔物と再会するため、なにをしてきたか。フェルンは思いだした。

 フリーレンに異常の調査を頼んでおきながらその実、乳内から発される魔力を隠蔽していたのだ。

 意識すらしていないのに、庇いだててしまう。そんな存在についに出会うことができた。

 

「はぁっ、はぁっ」

 自然と頬が緩んでいた。花貌は上気し、紫瞳はすっかり蕩けている。フェルンの表情は恋する乙女そのものだった。

 ゆえに己の身を捧げることに一片の躊躇もない。羽織ったローブを開いた。

 

 少女の裸体が外界に晒される。

 媚脂を蓄えきる前の、少女の細い腿。その内側には蜜液が滴りおちている。その跡を辿ると、開きはじめた淫華があった。一対の花弁がひくひくと蠢くと、甘い匂いも漂いだす。

 

 縦長で形よいヘソ、きゅっとくびれた腰……。そのさらに上には、張りつめた双房があった。

 その内は魔物に犯されきったというのに。フェルンの胸乳はさらに魅力を増していた。ずっしりと重たげに実り、期待を帯びた先端は早くもしこりだす。

 

「おねがい……わたしに、あなたの……」

 桃唇が求愛を紡ぐ。そこには少女らしい躊躇いと恥じらいがあった。決定的なことを口にできず、ただ頬の朱を深めるばかりだった。

 

「あっ……!」

 それでも魔物は、フェルンの健気な行動と言葉に満足したようだ。すぐさま触手を伸ばしてくれた。それが向かう先はもう決まっている。

 

 ぐにゅぅぅう……!

「ひぅぅう!? はっ、はぁあッ!」

 もちろん胸乳だった。

 巨房を下から支えるようにして長腕は巻きついた。愛撫とも言えぬ接触である。しかしフェルンは目も眩むような、激しい乳悦に襲われる。

 

(す、すごい……!)

 彼女の胸内は今、無数の膣道と子宮でできている。そこを搾られるのは性感帯を同時に刺激されることに他ならない。

 人からは決して与えられぬ、魔の性悦。フェルンは一瞬で、その虜になってしまう。

 

「はぁっ、あぁっ……! は、あぁぁ……っ」

「…………」

 花貌は朱に染まり、震える桃唇からは熱いを息を吐くばかりだ。

 魔物はもちろん、少女の身を駆ける快感の深さを知っている。ゆえにまずは、何度もそれを与えてやった。

 

 ぎゅっ、ぎゅむっ、ぎゅむ……!

「ふぁぁあっ! はぁっ! ……あ、あぁぁぁあッ!」

 根元から先端までを搾るように。触手が双房に巻きついた。締めつけては緩ませ、また締めつける。肉蛇の動きに合わせてフェルンは嬌声を歌いあげる。

 

 ぎゅむっ! ぎゅうっ! ぎりりっ! 

「ひっ、あっ、あぁぁっ! あはぁあっ!」

 ぬるぬるした粘液が密着度を増す。触手の力は徐々に強くなっていく。直立していてもなお御椀型を保つ巨乳が、ぐにゃりと形を変えた。

 揉みこまれる度にフェルンは細い首筋を反らす。紫色の瞳からは喜悦の涙が零れだした。

 

 ぎゅぅぅぅう……っ!

「も、もうっ……ダメぇ……!」

 触手はさらに力を込めて、少女の豊房を搾りあげる。これがトドメとなった。フェルンは法悦の世界に誘われる。

 彼女の乳内に出来た子宮も膣腔も、揃って蠢きだした。美しい巨乳がびくりと跳ねあがる。つややかな表面に淫血が巡り、朱色に彩られる。

 

「はぁっ、はぁっ……?」

 絶頂の余韻で、どれほど忘我していたのだろうか。ようやく焦点が合いだした少女の紫瞳には、別の触手が突きつけられていた。

 

 乳房に巻きつくものよりもやや太い長肉だった。表面はつるりとしていて、先端には縦穴がすっと切れこみを入れている。

 暗く、ほのかに異臭が漂う。そんな深淵から少女は目を離せない。

 

「あ……」

 己の乳房は生殖器に変えられた。そしてそのナカに、魔仔の卵を仕込まれた。フェルンは頭のどこかでそれらを理解している。であれば今、目の前に突きつけられたのは……。

 ごくりと喉が鳴った。そして彼女は決定的な言葉を口にする。

 

「ください……。おねがい、します……」

 紫瞳を潤ませて、美少女は種付けを乞うた。盤と触手しかない魔物だ。表情などない。しかし彼奴は確かに、その醜形に相応しい歪笑を浮かべている。

 二本の触手が双房の頂点に向かった。先端に空いた孔が、乳首を同時に食む。

 

「あッ」

 少女の乳頭は今、無数の膣口が集まっているに等しい。粘液でたっぷり濡れた筒内に招かれるだけで、痺れるような快感が背を駆けぬけた。

 しかし種付けはここからが本番だ。

 

 ずぷぷぷぷ……!

「ッ!! はっ、あぁぁあ……!」

 乳管は目視が不可能なほど小さい。にもかかわらず、その全てに細いなにかが挿入されていく。

 あり得るはずのない出来事だった。しかし魔を冠する存在は無理を押しとおしていく。

 

 ずぶ、ずぶぶっ、ずぷっ!

「はぁっ、あぁんっ! あぁ、あはぁぁぁあ……!」

 そしてそれは理外の悦楽を産んだ。膣腔となった乳管を擦りたてられると、胸が融けおちるほどの淫熱が駆けめぐる。

 フェルンの乳内には無数の性器が出来ている。ゆえに快楽も無数に積みあげられていった。

 

 ごり、ごりり! ごりぃっ!

「はぁっ、あぁぁっ! は……っ! あはぁぁんッ!」

 両房あわせて四十弱。それがフェルンの乳管……いや。膣腔の数だ。その全てに牡性器が挿入された。無数に枝わかれした生殖触手による抽送が、いよいよ始まる。

 

 ぐちっ! ごちゅっ! ぐちょっ、ぐち……っ、ぐりゅりゅっ!

「あぅっ! はぁっ……! あっ、あっ、あ゛!」

 数十もの膣腔が掻きまわされ、同じ数の子宮口を突かれる。フェルンが感じる悦楽は、人間の許容量を遥かに越えている。

 

「はぅっ、うぅ……うぐぅっ! あ、あぁぁあ!」

 壊れてしまう。そんな言葉が浮かんだ。その連想は間違ってはいない。多大な悦感を送りこまれるフェルンの脳には、過大な負担がのしかかっている。

 多重の乳悦が少女の全てを塗りつぶそうとしていた。

 

「……!」

 邪悦に弾む双房から、更なる震えが起こった。それは少女が待ちのぞんでいたものでもある。

 触手の魔物から今まさに、胤を拝領しようとしていた。

 

 どくっ! どくっ! どくっ! 

「~~~~ッ!! ぅあっ、は、はぁッ……! あぁぁぁあ!」

 乳管は母乳を通すための器官だ。フェルンの胸房が備える全ての狭路は、起こるはずのない逆行に晒される。

 

「はぁっ、はぁっ……!」

 毛細血管のように広がる触手から、どくんどくんと種付けの拍動が聞こえる。まるで小さな心臓がたくさん出来たようだ。

 その熱さと勢いが、少女にさらなる乳悦を与えていく。

 

 ぶぴゅっ、ぴゅっ、ぶびゅ……。

「あ、あぁぁッ?! はぁっ、あぁっ、あぁ……!」

 触手の射精は念入りだった。大量に注ぎこまれた胤汁は乳子宮に収まりきらず、胸尖から逆流しだす。幾本もの白汁が噴きだすのは、まるで気の早い母乳が溢れだしたようだった。

 

「あっ、あっ」

 フェルンの鼻腔は精液の臭気を捕らえた。妙なにおいだった。しかしいやな感じはしない。

 ふと積まれた知覚が、最後の藁となった。魔法使いの少女がこれまでに積みあげてきた全て。それが崩れおちていく。

 

「あ……」

 代わりに彼女は、新たな思いを構築していった。

 己の腰にも触手が巻きついていることに、フェルンは今更ながら気づいた。まるで抱きかかえられているようだった。

 彼が支えてくれていなければ自分は、多大な乳悦により倒れこんでいたことだろう。

 

「はぁっ、あっ、はぁっ……」

 この牡はなんと優しく、力強く……。そして、自分を気持ちよくさせてくれるのだろう。

 少女の紫瞳はもう、触手の魔物しか映さない。そしてその心にも、赤髪の少年はもうどこにも存在していなかった。

 

 ◇

 

 その日、フリーレンもフェルンもなかなか起きてこなかった。見かねたシュタルクが彼女らの部屋を訪れた時。そこにいたのは、エルフの魔法使いだけだった。

 

「フェルンが、いない?」

 ふたりは懸命に手がかりを探す。

 なにかと争った形跡はない。彼女は夜半の内に、自ら宿を抜けでたようだ。フリーレンは彼女の魔力を探知しようとするが……。

 

「ダメだ……。気配を完全に消されてる。追跡できない」

 長年の訓練と天賦の才能。フェルンの隠蔽はすでに、師を出し抜くほどになっていた。

 わからないのはフェルンの行先だけではなかった。ここまでして自分たちと別れた理由はなんなのか。シュタルクはその答えがどうしても見つからない。

 

 彼女の私物はほぼ全て、宿に残されたままだった。

 幼少期にハイターから授けられ、ずっと携えていた杖。誕生日にフリーレンから贈られた蝶の髪飾り。

 鏡蓮華のブレスレットも例外ではなかった。魔物に襲われた直後にも、失くしていないか気にかけていたのに。

 

「フェルン……」

 装飾具は何の言葉も発さない。しかしシュタルクはそこから、フェルンとの永遠の別離を感じてしまった。

 そしてそれは間違いではなかった。

 

 ◇

 

 フリーレンとシュタルクはフェルンを見つけることができず、フェルンもまた、彼らの元に帰ることはなかった。

 理外の乳悦が脳に灼きついてしまった少女は今も、愛しい魔物のすぐ傍にいた。

 

「はっ、はぁっ、はぁ……!」

 フェルンはもうここから去ることはあるまい。しかし魔物は飽かず、己の触手を少女の身体に絡みつかせている。

 白肌の撫で心地を愉しむように、粘液まみれの肉蛇が這いまわった。

 

「ふふ……くすぐったいです……、あ、はぁぁ……」

 少女は黒いローブを羽織っただけだ。裾からはほっそりした脚が伸び、ちらちらと尻肉が覗く。

 

 魔物の虜となった女がどうなるか。答えはひとつしかない。犯されて、その牡の仔を孕まされる。

 しかしフェルンの腹はいまだほっそりしたシルエットを保っていた。彼女が新たな生命を抱えるのは、そこではない。

 

 びくんっ!

「ふぅっ!? は、あぁぁあ……!」

 大きな乳房がぶるりと震えた。子宮となった小葉の中で、触手の胎児が寝返りを打ったのだ。

 

 腺葉を生殖器に改造され、そこには残らず触手の仔が宿された。美少女の柔房は魔に侵されきったといえる。

 しかしそんな内実とは裏腹に、フェルンの胸乳の美しさは、ますます美しさを増していた。

 内に命を仕込まれた柔房。そこはもちろん、またサイズをさらに上げている。それでも垂れることはなく、豊肉は身体から飛びだすようだ。

 

 フェルンの乳管は全て膣腔となっている。触手魔物の仔は乳頭から這いでる予定である。

 しかし膨らみの先端は、少女のごとき薄桃色を保っていた。これから出産を控えているとは思えぬ可憐さだった。

 

 びくんっ! びくっ、びくくっ!

「はぅっ……! うぅぅ……!」

 一体の身じろぎは他の胎児にも伝播していった。触れられてもいないのに、フェルンの巨房がふたつとも、びくりびくりと跳ねだした。

 それは複数の子宮と膣道を同時に刺激されるに等しい。少女はあっという間に絶頂へと押しあげられる。

 

「はぁぁあッ! あっ、あぁんッ!」

 唾液に濡れてつやつやとした桃唇から悦唄が奏でられた。薄紫の瞳にも涙が滲むほど、胸乳から快楽が溢れでる。

 

 魔物との交尾は、理外の快感を与えてくれる。それだけではない。その仔を孕んだ後でも、未知の悦楽は尽きないのだ。

 臨月を迎えれば小葉が開き、乳管から仔が出てくるのだろう。

 もしそうなったら。

 

(どうなっちゃうの……?)

 これから間もなく訪れる体験。それは間違いなく悦楽を連れてきてくれる。しかしその凄まじさは、フェルンに予想もできない。

 思わず恐怖を抱いてしまった。そんな少女の心情に、番いは寄り添ってくれる。

 

「あ……」

 一本の触手がフェルンの頬を撫であげた。粘ついた汁が跡を引き、少女の花貌に残される。

 フェルンは不快を覚えるどころか、不安を忘れてしまった。代わりに彼女の心を満たすのは……邪悦への期待だった。

 少女は紫瞳を蕩かし、醜怪な魔物をうっとりと見上げる。長い髪がさらりと揺れた。

 

「うみます……。あなたのこどもを、たくさん……」

 改めて言葉にすると、興奮が体奥を沸かせた。胸は高鳴り、それに合わせて乳首が疼く。乳管の出口であるそこから、愛しいものの仔が無数に現れる。そのことを思うと……。

 

「あ……」

 どうしてだろうか。出産の瞬間を想像したフェルンは何故か、少し寂しい気持ちになってしまった。そして、誰かの顔が頭をよぎりそうになる。

 

 ぎゅっ、ぎゅぅぅう……!

「あっ! はぁぁぁ……! だめ、あかちゃん、おきちゃう……ぅうんっ! あぁぁっ!」

 しかし注ぎこまれた乳悦が、全てを押しながしてしまった。

 巨房の根元から先端まで。触手は丁寧に巻きつき、締めあげる。胸内に染みこむ快感が再び、フェルンに天上の世界を垣間見せる。

 

 乳房だけでなく、左手首に触手が絡みついていた。痕が残るほどにきつくきつく、圧迫を加える。

 少女の白肌に赤い輪が浮いた。何故かわからないが……。それは見たフェルンは、とても嬉しい気持ちになった。

 

 稀な才と美を持つ少女。彼女が無数の魔仔の母となる日は、目前に迫っていた。


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