ついにルルの『秘密』が明らかになります!!
今朝もなかなか、慌ただしかった。それでも何とか乗り切った。私たちは、リビングの後片付けや洗い物を済ませ、衣装部屋へと戻ってきた。
ベル「疲れた~〜これから学校だるいなぁー」
ベルは両手を万歳するように挙げて、身体を伸ばす。衣装部屋の鏡一面に貼られた───大きな鏡の向こう側の彼女も、全く同じタイミングで同様に身体を伸ばしていた。
ヴィーク「大学って、正直なんのために通っているのか、意味を見出せないですよね……」
ヴィークは、私とベルに続いて衣装部屋へ入室するや否や───ベルに相槌を打った。
ヴィーク「私、中学受験の時が、勉強1番頑張ったかな……それで燃え尽きて、大学受験は行けるとこ、とりあえず行くか───って感じで……ロクに勉強しなかった……」
ベル「ゆうて私と同じ大学じゃんーーー」
紹介が少し遅れたが、私たちは昼間は近くの大学に通う大学生だ。そして、その傍ら……メイドとして屋敷で奉公に励んでいる───要はアルバイトだ。
ヴィーク「ベルさんは『農学部』で理系でしょ??私は数学とか理科、全然だめだったし、うちの大学って───文系の学部は偏差値低いじゃないですか??だから全然……」
ベル「まあ……いうて、ルルちゃんがいるからねー!!」
ルル「恐縮です……」
コミュニケーションに関しては……かなりあれであるが、私はIQだけは無駄に高い。
特に数学や物理などの理系科目が好きなのだ。よって、研究者になるかどうか───は別として、「心ゆくまで、知的好奇心の赴くままに、勉学に熱中したい」───そう考えて、古都にある最難関の大学へと進学した。
まあ現役の時に、体調を思いっきり崩してしまい、本試験を受験できずに浪人を余儀なくされたのだが…… そのため実を言うと、私は彼女達より『一つ歳上』なのだ。
ヴィーク「私には無理ですね……科目数も倍くらいありますし……」
ルル「うーん……まあ何を一生懸命頑張るかは───人それぞれですし、私の場合はそれが勉強だっただけですよ!!」
意外かもしれないが、先ほどまで『頼れるお姉さんポジション』だったヴィークが、今はどこにでもいる───メイドのコスプレをした『女子大生』にしか見えない。 こういうギャップが、彼女の魅力の一つでもある。
ルル「はあーーそれにしても……着替えるの面倒くさいなぁ~〜もうこのまま大学行っちゃおうかな……うちの大学って、入学式とか卒業式はコスプレする人多いせいか、普段から奇抜な格好している人多いんだよね……メイド服くらいなら、文字通り可愛いもんだと思うんだけどなぁ〜~」
ベル&ヴィーク「「…………」」
ルル「ん??どうしたの……じろじろ見て……」
私は『よいしょされる』のが苦手だ……特に学歴に関しては。この手の話題は発言を一つ間違えるだけで、空気を悪くしてしまう。
よって、私は話題を変えたのだが……逆にまずかったのだろうか。
するとベルが……
ベル「なんかさ……たまに忘れちゃうんだけど……」
ヴィーク「私も……そういえばって思った……」
ルル「??」
ベル&ヴィーク「「ルルちゃん(さん)って『男の子』だった!!」」
そう……私は『男性』である。
ルル「えっ!!?いまさら??」
ベル「いや!!だって、よく考えたらおもしろすぎでしょww百歩譲って男の子がメイド服着て可愛くするのは───『個人の自由』だからいいとして!!」
ヴィーク「お着替えも、同じ部屋でしてますもんね……」
トランクス1枚で、立ち尽くしている私の身体を───彼女達は隅々まで観察する。 ちなみに私は……下着は『トランクス』しか履かない!!!!
ルル「まあ……もう18歳超えているし、大学生だったらさ……男女のそういうことも……し始める年頃だし、お着替えくらいで騒ぐ必要ないでしょ!!」
ベル「まあね〜~なんかルルちゃん可愛いし、別に「嫌だ」なんて1ミリも思ったことはないよ〜~ただ、よく考えたらシュールだなって思ってww」
ヴィーク「……いや!!……その理屈は豪快すぎますよ……!!」
ヴィークは、ベルの発言に切れ味抜群のツッコミを入れる。とはいえ、ベルほどではないものの……ヴィークも過度に気にしている様子はないが。
ルル「とりあえず、私は先に行くね!!」
私はメイド服から───ジーパンにブラウンのロングブーツ、そしてレザージャケット──という『お気に入りの衣装』にチェンジして、衣装部屋を後にする。
ベル「なんかさ……そのうちほんとに───『女の子』になっちゃったりして……」
ヴィーク「……それは脅威ですね……」
2人が何か話しているような気がしたが、私は『ノイズキャンセリングヘッドホン』を装着した直後だったので……その内容は不明であった。
なんと……ルル『くん』は───『男の娘』でした!!
女装してメイドとして働く……少し憧れますね!!
次回は今作の舞台である『ルーサン帝国』の背景が明らかになります!!
お楽しみに!!