搾精都市神浜~魔法少女たちのエッチな短編集~ 作:黒蓮/クロハス
金曜日の午後六時。都心から少し外れたビジネスホテルの前で、七海やちよはキャリーケースの取っ手を握り締めたまま、しばらく動けなかった。
灰色の空に溶けそうなくらい地味な外観。看板のネオンだけが場違いに安っぽく光っている。モデルレッスン合宿——事務所から渡されたスケジュール表にはそう書いてあった。二泊三日の集中レッスン。講師は業界の重鎮。ジュニアモデルとしてステップアップするための、またとない機会。
——嘘ばっかり。
やちよは小さく息を吐いた。セーラー服の襟元に指を触れ、乱れていないことを確認する。赤いチェックのスカートの裾を手で押さえ、ニーハイソックスの位置を直す。ボブカットの青い髪が夕風に揺れた。
レッスンなんてものはない。ここから四十八時間、あの男と二人きりでホテルの部屋に籠る。それだけ。それが「生き残る」ための代償だった。
魔法少女になったとき、やちよが願ったのは「リーダーとして生き残りたい」ということ。キュゥべえとの契約で得た力は魔女と戦う能力だけではなかった。願いの力は、もっと即物的で、もっと残酷な形でやちよの運命を準備した。芸能界で生き残るための——コネクション。その対価として差し出すもの。
枕営業。
言葉にすれば、たった五文字。
やちよはもう一度だけ息を吸い、自動ドアをくぐった。
◇ ◇ ◇
エレベーターが七階で止まる。薄暗い廊下を進んで、突き当たりの部屋。カードキーは事前に郵送されていた。やちよが扉を開けると、甘ったるい芳香剤の匂いと一緒に、むわりとした暖気が顔を撫でた。
——広い。
ビジネスホテルにしては不自然なほど広い部屋だった。ダブルベッド、大型テレビ、奥にバスルーム。窓際のテーブルには——
やちよの足が止まった。
テーブルの上に並べられているもの。精力ドリンクの瓶が六本。栄養剤の箱が三つ。青い錠剤のシート。ローションのボトル。コンドームの箱は——ない。最初からつける気がないということだ。そして隅に無造作に置かれた、メモ帳とボールペン。
ぞっ、と背筋を何かが這い上がった。
この部屋は「セックスをするためだけ」に準備されている。レッスン用の資料も、カメラも、ライトも何一つない。あるのは男の精力を維持するための薬品と、体液を処理するためのタオルの山だけだった。
——これが、四十八時間。
キャリーケースを壁際に寄せながら、やちよは部屋の隅々まで視線を巡らせた。冷静に、観察するように。仕事として割り切ると決めたのだから、今さら怯えても仕方がない。
ベッドの上のシーツは糊がきいて白い。数時間後にはどうなっているか、考えたくもなかった。
窓の外では街の灯りがぽつぽつと点き始めている。金曜の夜。同い年の子たちは友達と遊んだり、家族とご飯を食べたりしているのだろう。やちよはホテルの一室で、見知らぬ中年男の精液を受け止める準備をしている。
笑えない冗談だった。
こんこん。
ノックの音で、やちよの肩が小さく跳ねた。
——来た。
鏡を一瞥する。青いボブカット、大きな瞳、整った顔立ち。ジュニアモデルとしてはまだ無名でも、顔の造りだけは誰にも負けない自信がある。その顔に、営業用の笑みを貼り付けた。口角を上げる。目元を和らげる。完璧な愛想笑い。何度も練習した、仕事のための表情。
扉を開けた。
立っていたのは——でかい男だった。
横幅がドアの枠に収まりきらないほどの肥満体。日焼けした褐色の肌。薄くなった頭頂部を無理に整えた髪型。ポロシャツの腹回りが苦しそうに張っている。首元から脂っこい汗の匂いがした。両手にコンビニの袋をぶら下げて、中にはさらに精力ドリンクが見える。
——ロリコンの絶倫おじさん。
事前に聞いていた情報が、目の前の肉塊と一致した。業界では有名らしい。ジュニアアイドルやジュニアモデルの女の子を「可愛がる」ことで知られた、芸能界の重鎮。やちよを以前から狙っていたとも聞いている。
でかい身体。ぎらついた目。コンビニ袋いっぱいの精力ドリンク。この男がやちよを四十八時間、一歩も外に出さずに犯し続けるつもりでいる。
胃の底がきゅっと縮んだ。
——けれど。
やちよは笑った。練習通りの、隙のない愛想笑い。
「こんばんは。七海やちよです。二日間、よろしくお願いしますね」
声も完璧に整えた。明るく、けれど媚びすぎない。ジュニアモデルらしい溌剌さと、仕事を心得た大人びた落ち着き。その二つを絶妙に混ぜた声色。
「おお——やちよちゃん! いやぁ、写真より全然可愛いねぇ!」
男が破顔した。視線がやちよの顔から首筋、胸元、スカートの裾、ニーハイソックスの絶対領域と、舐めるように下降していく。品定めというより、すでに味見が始まっているような目つきだった。
やちよの笑顔は微動だにしない。内側では皮膚がぞわりと粟立っている。
「さ、入って入って。もうね、今日のために二週間溜めてきたんだよ」
——二週間。
その言葉の意味を、やちよは正確に理解した。精子を。二週間分の精子を、自分の身体に注ぎ込むために溜めてきた。この脂ぎった中年男が、十四日間の禁欲を経て、今夜ここで全てを解放する。
部屋に足を踏み入れた。男が背後で扉を閉める音がした。鍵のかかる、硬い音。
男はもうシャツを脱ぎ始めていた。恐ろしいほどの手際の良さで上半身を露出させると、テーブルの精力ドリンクを一本取り、キャップをひねって一気に煽った。喉仏が上下するのが見える。褐色の肌に汗が浮いて、間接照明を受けてぬらりと光った。
「やちよちゃんも飲む? これ結構効くんだよ」
空になった瓶を振りながら、もう二本目に手を伸ばしている。
「あはは……わたしは結構です……」
引き攣った笑い。できる限り自然に見えるよう努力したが、声の端がかすかに震えた。
男はもうズボンにも手をかけていた。ベルトを外し、スラックスを下ろす。その下から——
やちよは反射的に目を逸らした。
——硬い。
視界の端で捉えただけでも分かった。下着を押し上げて、明らかに勃起している。二週間の禁欲で充血しきったそれが、トランクスの生地を突き破りそうなほど張り詰めている。
男がトランクスを下ろした。
びん、と跳ね上がるチンポ。黒ずんだ肌に太い血管が浮き上がり、亀頭は紫がかった赤に染まって先走りの雫をてらてらと光らせている。二週間分の欲望を詰め込んで膨張しきった、中年男の性器。
やちよの目が、一瞬だけそれを捉えた。
——大きい。
純粋な観察だった。嫌悪でも興奮でもない。ただ、目の前にある事実として「大きい」と認識した。あれがこれから四十八時間、自分の中に入り続ける。その事実が、胃をじわりと圧迫した。
男は全裸になっていた。肥満体の腹が垂れ下がり、その下から太く反り返ったチンポが突き出ている。金玉は二週間分の精液で重たそうに膨らんで、太腿の間で揺れた。部屋の空気が、男の体温と汗の匂いで一段階重くなった気がした。
精力ドリンクの二本目を飲み干した男が、ぎらぎらと光る目でやちよを見た。
「いやぁ——ほんっとに可愛いねぇ、やちよちゃん」
全裸でその台詞を言う男と、制服姿のまま愛想笑いを浮かべる少女。テーブルに並んだ精力剤と栄養ドリンクの瓶。閉ざされた扉。金曜日の午後六時過ぎ。
二泊三日、四十八時間のセックス合宿が——始まろうとしていた。
◇ ◇ ◇
男が近づいてきた。
一歩。二歩。肥満体が揺れるたびに床が軋み、汗と脂の匂いが濃くなる。やちよはベッドの縁に腰かけたまま動かなかった。逃げ場がないことは最初から分かっている。ここに来た時点で、身体を差し出すと決めたのだから。
——仕事。これは仕事。
自分に言い聞かせる。ジュニアモデルとして生き残るための、必要経費。そう割り切れば、何てことない。
太い指がやちよの顎を掴んだ。
ぐ、と上を向かされる。至近距離に男の顔があった。脂ぎった毛穴、充血した目、半開きの口から漏れる荒い息。精力ドリンクの甘ったるい匂いが鼻を突く。
「んっ——」
ぶちゅ、と唇が塞がれた。
前置きも何もなかった。顎を掴んだまま唇を押しつけ、分厚い舌がやちよの口内にねじ込まれてくる。歯を割り、舌の裏を舐め、上顎をべろりと撫で回す。唾液が口の端から溢れて顎を伝った。
ぬちゅ、ぢゅる、じゅるるっ——。
重たい水音が響く。男の舌はやちよの口腔を隅々まで蹂躙した。奥歯の裏、頬の内側、舌の付け根。まるで味見するように、粘膜の感触を一つ残らず確かめている。
やちよの両手がシーツを握り締めた。
——気持ち悪い。
それが偽らざる感想だった。中年男の分厚い舌が口の中を這い回る感触。唾液の味。鼻孔を塞ぐ体臭。胃の奥から込み上げてくるものを必死に飲み込みながら、やちよは目を閉じて耐えた。
けれど——顔は笑っている。
口を塞がれたままでも、目元だけは柔らかく細められている。営業の笑顔。どんな状況でも崩さない、プロの表情筋。もし今この瞬間を写真に撮れば、恋人同士のキスに見えなくもない。引きつった目尻の皺に気づかなければ、の話だが。
ぷはっ、と唇が離れた。唾液の糸が二人の口の間に架かり、ぷつんと切れて男の腹に落ちた。
「はぁ……はぁ……」
男が興奮で息を荒げている。顔を赤くして、ぎらぎらした目でやちよの唇を見つめていた。
「いい口してるねぇ、やちよちゃん……柔らかくて……」
「あはは……ありがとうございます、おじさま」
声が震えないように気をつけながら、やちよは口元を手の甲で拭った。べっとりと唾液がついた。自分のものと男のものが混ざった、ぬるい液体。
——吐きたい。
その衝動を笑顔の裏に押し込んで、やちよは男を見上げた。
◇ ◇ ◇
「じゃあ次は——お口で、ね?」
男がやちよの肩を押した。それだけで意味は伝わる。やちよはベッドから降り、男の前にひざまずいた。
目の前に、チンポがあった。
さっきより更に硬くなっている。キスで興奮したのか、亀頭は先ほどの紫がかった赤からどす黒い赤へと色を変え、先端からは先走りが途切れなく垂れていた。透明な雫が糸を引いて、カーペットに小さな染みを作っている。根元は太く、男の肥満体の腹に埋まるように生えていて、そこから下に重そうな金玉がぶら下がっている。
見上げれば、突き出た腹越しに男のぎらついた顔が見える。見下ろせば、目の前に怒張したチンポと、それを取り囲む縮れた陰毛。鼻先に脂と汗と精液が混ざった雄の匂いが押し寄せてきた。
やちよは息を止めた。一拍。二拍。
——やるしかない。
笑みを作った。営業の笑み。けれどひざまずいた姿勢でチンポを見上げるその表情には、どうしても引きつりが混じる。目元は笑っている。口角も上がっている。でも頬の筋肉がわずかに痙攣して、完璧な仮面にひび割れが走っていた。
「それじゃあ……いただきますね、おじさま」
——自分で言っておいて、なんて台詞だろう。
細い指がチンポの根元に触れた。熱い。脈打っている。血管の一本一本が指の腹に伝わってくる。握ると、指が回り切らないほどの太さがあった。
やちよは目を細めて、亀頭に唇を近づけた。先走りの匂いが鼻孔を満たす。塩気と、獣じみた雄の臭い。
ちゅ、と唇が亀頭の先端に触れた。
先走りの味が舌に広がった。苦い。生温かくて、ぬるりとした粘度がある。やちよの眉がほんの一瞬だけ顰められて——すぐに笑顔に戻った。
舌が亀頭を舐めた。先端から裏筋へ、ゆっくりとなぞるように。べろり、と大きく舌を使って、亀頭にこびりついた先走りを舐め取っていく。
「おっ……おお……」
男が低く唸った。やちよの舌が亀頭の周りをくるりと一周する。カリ首の段差をちろちろと舌先でくすぐり、裏筋の窪みに舌を押し当てて——そこで、ちゅぷ、と軽く吸った。
「うっ——! い、いいよやちよちゃん……上手だねぇ……」
上手なわけがない。やちよにとってフェラチオは経験の浅い行為だった。ただ、観察力が鋭い。男の身体が反応する箇所を舌で探りながら、どこを舐めれば声が漏れるか、どこを吸えば腰が震えるかを、冷静に——仕事として——記録していた。
「ん……んっ……ちゅる……じゅるっ……」
亀頭を口に含んだ。唇が亀頭の傘に密着し、舌が先端を包み込む。先走りが途切れなく溢れて、口の中がぬるぬるになっていく。その粘液を唾液と混ぜながら、ちゅぱ、ちゅぱと音を立てて吸った。
男の手がやちよの頭に乗った。
青いボブカットの髪を鷲掴みにして、ぐ、と自分の方へ引き寄せる。チンポが口の奥へ押し込まれた。亀頭が喉の入り口に触れる。
「ん、ぐっ——」
やちよの喉が鳴った。反射的に身体が拒否する。舌の奥が引き攣り、涙が目尻に浮かぶ。それでもやちよは引かなかった。両手を男の太腿に添えて、自分からゆっくりとチンポを飲み込んでいく。
「おおっ——! 入ってく……喉に……っ」
ずぶ、と亀頭が咽頭を押し広げた。やちよの細い喉が、外から見てもわかるほど膨らんでいる。嚥下反射が何度も襲ってきて、そのたびに喉の粘膜がチンポを締めつけた。
ごりゅ、ごりゅ、と喉奥で亀頭が蠢く感触。気道が圧迫されて呼吸が苦しい。涙が頬を伝い、唾液が顎から垂れ落ちた。
——苦しい。吐きそう。
けれどやちよの目は、涙の膜越しに男を見上げている。潤んだ瞳。引きつった笑顔。喉の奥までチンポを咥えながら、それでも「大丈夫ですよ」という表情を崩さない健気さ。
男の理性が沸騰した。
「だ、ダメだ——もう——っ!」
両手でやちよの頭を掴んで、腰を突き出した。チンポが喉の最奥まで突き刺さる。金玉がやちよの顎にべちゃりと張り付いた。
びゅるっ、びゅくびゅくびゅくっ——!
喉に直接、精液が叩き込まれた。熱い塊が食道を叩き、胃に落ちていく感覚。一射、二射、三射——二週間溜め込んだ精液が、やちよの喉奥で脈打つように噴き出し続けた。
「ん、んぐっ——んんっ——!」
くぐもった声が漏れる。量が多すぎた。飲み込みきれない精液が鼻腔に逆流しかけて、やちよは必死で嚥下を繰り返した。ごく、ごく、ごく——喉が何度も波打ち、そのたびにチンポが締めつけられて男が低く呻いた。
びゅく、びゅく……ぴゅる……。
射精が収まっていく。最後の数滴がやちよの喉奥にじわりと染み出して、ようやくチンポの痙攣が止まった。
ずる、とチンポが引き抜かれる。亀頭が喉から抜け、口腔を通過し、唇の間からぬるりと出てきた。精液と唾液が混じった白濁の糸が、やちよの唇と亀頭の間に何本も架かっていた。
「ぷ、はぁっ……! けほっ……けほっ……」
やちよが咳き込んだ。飲み込みきれなかった精液を手のひらに吐き出す。どろりとした白濁が掌に溜まり、指の隙間から垂れ落ちた。喉の奥にまだ精液のぬめりが残っていて、何度唾を飲んでもあの味と匂いが消えない。
涙で濡れた目元を腕で拭いながら、やちよは顔を上げた。
「……すごい量、ですね……おじさま……」
かすれた声。涙の跡と唾液と精液で顔はぐちゃぐちゃだったが、それでも口元には笑みの形が残っている。崩れかけた営業スマイル。ひび割れた仮面。でも、まだ笑っている。
男はその顔を見下ろして、荒い息のまま——ますます興奮していた。
◇ ◇ ◇
「じゃあ——本番、いこうか」
その言葉で、やちよの背筋に電流が走った。
分かっていた。フェラは前座でしかない。本番はここから。四十八時間続く本番のうちの、最初の一発目。
男がやちよの肩を押し、ベッドにうつ伏せにさせた。そのまま腰を引き上げて四つん這いの姿勢にする。やちよの細い腰を掴む太い手。セーラー服の裾を捲り上げ、赤いチェックのスカートを腰までたくし上げた。
薄い水色の下着が露わになった。
やちよの臀部は小さかった。スカートの下に隠れていたそれは、まだ丸みの足りない未発達な輪郭をしている。白い肌。下着の布地から太腿への境界線がくっきりと見えて、男の呼吸がさらに荒くなった。
「……っ」
やちよは顔を枕に押しつけたまま、ぎゅっと目を閉じた。四つん這いで尻を突き出す姿勢。背後に男の気配。仕事だと分かっていても、本能が拒否する。指がシーツを掻いた。
男がやちよの下着に手をかけた。水色の布地をゆっくりと——味わうように——引き下ろしていく。太腿を滑り、膝まで落とし、足首から抜き取った。
露わになったおまんこ。
男は息を呑んだ。
——うす桃色。まだ幼い花弁はきつく閉じられていて、割れ目から覗く粘膜はうっすらと透き通るようなピンク。陰毛はほとんどない。二つに割れた小さな丘のような恥丘から、つるりとした肌がそのまま会陰まで続いている。まだ誰にもまともに使われていない、出来立ての器官。
男の金玉が、どくんと脈打った。
「きれいだねぇ……やちよちゃんのおまんこ……」
太い指で割れ目をそっと押し広げる。内側はさらに淡い桃色で、愛液は出ていなかった。緊張で身体が強張っている。粘膜は乾いたまま、ぎゅっと閉じた膣口が指の侵入を拒むように窄まっている。
「まだ濡れてないかぁ……」
男は気にした様子もなく、自分の舌をべろりと出した。唾液を指に絡めて、やちよのおまんこに塗り込む。ぬちゃ、と粘ついた音がして、男の唾液がやちよの膣口を湿らせた。
「ひっ——」
やちよの身体がびくりと跳ねた。他人の唾液が自分の性器に触れる感触。温かくて、ぬるりとしていて——気持ちが悪い。四つん這いの姿勢のまま、首だけを振り返ろうとして、男の大きな手に腰を固定された。
「大丈夫大丈夫、すぐ入れるからね」
大丈夫ではないのだが、やちよは何も言わなかった。唇を噛んで、枕に顔を押しつける。
男のチンポが膣口に当てられた。
さっき喉の奥で脈打っていた、あの熱い塊。射精したばかりなのにまだ完全に硬い。亀頭の先端がやちよの膣口を押し開き、濡れていない粘膜をぐり、と圧迫した。
「あっ——」
やちよが声を漏らした。痛い、と思う前に感じたのは「固い」という感触だった。亀頭がおまんこの入り口を抉じ開けようとして、膣壁が反発する。乾いた粘膜同士が擦れて、きつい摩擦が走った。
男の腰が沈んだ。
ずぷ、と亀頭が膣口をこじ開けた。
「んっ——ぅ、ああっ——!」
やちよの声が裏返った。背中がしなり、指がシーツを引き千切りそうなほど強く掴んだ。膣口が亀頭の傘を飲み込んだ瞬間、やちよのおまんこの「締まり」が男を襲った。
——固い。
男が息を詰めた。膣の中が異様に固い。締まるという表現では追いつかない。ゴムの塊に亀頭をねじ込んだような感触。膣壁が全方位から亀頭を圧迫し、一ミリ進むごとに抵抗が増す。とくに膣口の締まりが尋常ではなかった。カリ首のくびれに膣口の筋肉が嵌まり込んで、ぎゅう、と万力のように締めつけてくる。
「く、っ——きっつ……!」
男の額に脂汗が浮いた。快感が腰の芯から突き上げてくる。おまんこに入れただけ——亀頭が収まっただけで、すでに射精の予兆が金玉の底に疼いていた。膣口のきつさが亀頭のカリをうねるように締めたり緩めたりして、まるでそこに手コキの名人が潜んでいるような錯覚。
ぎゅっ、ぎゅっ、と膣口がカリを扱く。チンポの先端を飲み込んだまま、やちよの膣が勝手に蠢いている。
「お、おお……なんだこのおまんこ……すげえ……」
男の声が震えていた。ゆっくりと腰を沈めていく。亀頭を先頭に、太い竿がやちよの膣道を押し広げながら進んでいく。ゴム毬を押し潰すような抵抗を一つずつ突破して、奥へ、奥へ。
「ぅ、あ……ぁあっ……はぁっ……」
やちよの息が細切れになっていた。枕に顔を埋めて、声を殺そうとしている。でも身体は正直だった。背中が反り、肩甲骨が浮き上がり、四つん這いの腕がぶるぶると震えていた。
ずぶ、ずぶ、ずぶ——と、チンポが根元まで沈んだ。金玉がやちよの恥丘にぺたりと密着する。
男は動けなかった。
——これから四十八時間、このおまんこに中出ししまくれる。
その事実を噛みしめるように、男はやちよの膣の中でチンポを脈打たせた。膣壁がその脈動に応えるように、きゅう、きゅう、と竿を扱く。まだ一度もピストンしていないのに、もう射精しそうだった。
腰を引いた。ずる、と竿が抜けていく途中、膣口がカリに引っかかってぐにゅっと外側に引っ張られた。
突き入れる。
ずぷっ。
「あっ——」
引き抜く。ずるっ。膣口がきゅっとカリを咥えて離さない。
また突く。ずぶっ。
「んっ、ぁ——!」
十数回。それだけだった。
男の腰が深く沈み込んで、止まった。金玉が引き攣り、尿道をせり上がってくるものを止められない。まだ十数回しかピストンしていない。情けないとは思う。でも二週間の禁欲と、このおまんこの締まりの前では——
「出、出る——! やちよちゃんっ——!」
「——え、もう——んんっ!?」
びゅるっ、びゅるるるっ——!
チンポがやちよの膣奥で脈打ち、精液が噴き出した。子宮口に亀頭を押しつけたまま、ぶちゅるっ、ぶちゅるっと白濁が幼い子宮を叩く。一射目。二射目。三射目——溜め込んだ精液が止まらない。
「ぁ——熱っ……なか、熱い……」
やちよの声が震えた。枕に顔を埋めたまま、身体をびくびくと痙攣させている。子宮の中に流し込まれる精液の熱さが、今まで感じたことのない異物感として内臓を圧迫した。
びゅく、びゅく……びゅくっ……。
男がやちよの腰を抱きかかえたまま、最後の数滴を搾り出すように腰を押しつけた。チンポの痙攣がゆっくりと収まっていく。精液がやちよの膣内を満たし、結合部の隙間から白い泡が滲み出していた。
やちよは四つん這いの姿勢のまま、荒い息をついていた。額の前髪が汗で張りつき、目尻には涙の痕が残っている。
——これで、一発目。
あとどれだけ出されるのか、見当もつかない。少なくとも男の精力剤の量と気合いから察するに、一発や二発で終わるつもりはないらしい。
やちよは枕から顔を上げた。髪が額に張りつき、頬が紅潮し、口の端にまだ先ほどの精液が白く残っている。それでも——
「……おじさま、早いんですね」
口調は冷静だった。引きつった笑みの中に、ほんのかすかな——皮肉めいた色が混じっている。挑発ではない。「わたしはまだ余裕がありますよ」という、プライドの残り火のような一言。
男はチンポをやちよの中に入れたまま、その言葉を聞いた。萎えかけていたチンポが、膣内でびくんと跳ねた。
「……やちよちゃん、口が減らないねぇ」
にやり、と男が笑った。
チンポがやちよの膣内で再び硬さを取り戻していくのが分かった。射精から三十秒も経っていない。精力剤と二週間の禁欲がもたらす、異常な回復力。
腰が動き始める。ずちゅ、ずちゅ、と精液で満たされた膣内をチンポが掻き回す音が部屋に響いた。
「——まだまだ始まったばっかりだからね」
やちよの顔から、ほんの一瞬だけ笑顔が消えた。
——嘘でしょう。
すぐに営業スマイルが戻る。しかし、その笑顔の奥にあるのは、もう余裕ではなかった。
金曜日の夜は——まだ、始まったばかりだった。
◇ ◇ ◇
五発目の精液がやちよのおまんこから溢れ出したとき、時計の針は午後十時を回っていた。
到着から四時間。その間、やちよは一度も服を着直していない。セーラー服は腰まで捲り上げられたまま汗で背中に張りつき、スカートは皺だらけで腹の上に丸まっている。下着はとうにベッドの下に落ちて行方不明だった。
四つん這い、仰向け、横向き——男は体位を変えながらひたすらやちよのおまんこに射精し続けた。一発ごとにほんの数分だけ萎えては、精力ドリンクを煽ってすぐに復活する。その繰り返し。太腿の内側は精液でぬるぬるになり、シーツには白濁の染みがいくつも広がっていた。
「お風呂……入りません、か……?」
仰向けに横たわったやちよが、天井を見上げたまま掠れた声で言った。身体がべたついて気持ち悪い。汗と精液と男の唾液が肌の上で混ざり合って、自分がどこまで自分の身体なのか分からなくなってきている。
「おっ、いいねぇ。一緒に入ろう」
男が嬉しそうに立ち上がった。やちよの手を引いてベッドから下ろす。やちよの脚がふらついた。太腿の間を精液が伝い落ちて、踵まで垂れた。
——ようやく身体を洗える。
やちよはバスルームへ向かいながら、ほんの少しだけ安堵した。湯船に浸かって、この脂っこい匂いと白い液体を洗い流して、ほんの束の間でも——
「あ、制服脱がないの?」
男が背後から声をかけた。やちよは自分がまだセーラー服を着たままだったことに気づいた。汗で張りついた布を引き剥がすように、制服を脱いでいく。ボタンを外し、セーラー服を頭から抜く。スカートのホックを外して足元に落とす。
全裸になった。
鏡に自分が映っていた。青いボブカット、薄い肩、起伏の乏しい胸。腰から太腿にかけて精液の筋がてらてらと光っている。首筋には男の指の跡が赤く残っていた。
——誰、これ。
一瞬、鏡の中の自分が他人に見えた。四時間前にホテルのロビーで愛想笑いをしていた少女と、精液まみれで鏡の前に立つこの裸体が、同一人物だとは思えなかった。
シャワーのコックを捻った。温かい湯が肌を叩き、精液と汗が排水溝に流れていく。やちよは目を閉じて、その温もりに一瞬だけ身を委ねた。
——背後に、気配。
男がバスルームに入ってきた。全裸の肥満体が湯気の中に現れる。チンポは——もう勃っていた。五発射精した後だというのに、びくびくと脈打ちながら腹から突き出ている。
「身体洗ってあげるよ」
「いえ、自分で——」
返事を待たずに、男の手がやちよの肩に触れた。ボディソープを泡立てた太い指が、やちよの背中を撫で始める。肩甲骨、背骨のライン、腰の窪み。洗うというより、形を確かめるような手つきだった。
やちよは壁に手をついたまま、されるがままになっていた。泡の感触は悪くない。男の手は雑だが、温かい湯と相まって強張った筋肉がほんの少しだけ弛む。
——そう思った瞬間だった。
ぬる、と何かが太腿の間を擦り抜けた。
「——っ」
チンポだった。男がやちよの背後に密着し、太腿の隙間にチンポを滑り込ませたのだ。泡とお湯でぬるぬるになった太腿がチンポを挟み込み、亀頭がやちよの恥丘の前にぬっと突き出てくる。
「ちょっ——おじさま、まだ洗って——」
「ごめんごめん、我慢できなくて」
悪びれもしない声。腰が動いている。太腿の間でチンポが前後に滑り、亀頭がやちよのおまんこの入り口をかすめるたびに、ぬちゅ、と泡の弾ける音がした。
次の瞬間、男の腰が角度を変えた。
ずぷっ。
「ん、ぁっ——!」
立ったまま、後ろから。亀頭がおまんこに潜り込み、あの異常な締まりが男のチンポを迎え入れた。五発分の精液はシャワーで洗い流されたはずなのに、膣の中はまだぬるりとした粘液で満ちていた。やちよの身体が、四時間のセックスで覚えた潤いを自前で用意し始めていた。
「ぁ、あ——やっ——」
やちよの手がタイルの壁を掻いた。立ちバック。男の腹がやちよの臀部に密着し、太い腕が細い腰を抱え込んでいる。体格差がそのまま支配の構図になっている。壁とおじさんの身体に挟まれて、やちよには逃げ場がない。
シャワーの湯が二人の結合部に降り注いでいた。泡と精液と愛液が混ざって足元に流れていく。
男の腰が動いた。
ぱん、ぱんっ——と、湿った肉の衝突音がバスルームに反響する。やちよの薄い腰を掴んで、男は遠慮のないピストンを始めた。引いて、突く。引いて、突く。そのたびにやちよの身体が前のめりに揺れ、壁に手をついて堪える。
「あっ、あっ、あっ——んっ——!」
声が漏れた。バスルームの反響が声を増幅させて、やちよ自身の喘ぎが耳に返ってくる。自分がこんな声を出しているのかと、どこか他人事のように思った。
「やちよちゃん——っ、いいよ、このおまんこ——最高だよ——っ」
男が呻いた。やちよのおまんこが竿を締めつけて離さない。膣口がカリ首を掴んで、引き抜くたびにぎゅうっと吸い込もうとする。このおまんこが——この信じられない名器が、これから四十八時間、自分だけのものなのだ。
その思考が、男の金玉を沸騰させた。
腰の回転が速くなる。ぱんぱんぱんっ——と打ち付ける速度が上がり、やちよの身体が壁に押しつけられた。タイルの冷たさが胸に触れて、背中からは男の灼熱が押し寄せる。
「出る——やちよちゃん——また出るっ——」
「——っ、はぁっ……また……っ」
びゅるっ、びゅくびゅくっ——。
六発目が膣奥に叩き込まれた。やちよのおまんこが射精を受け止めて、きゅうきゅうと痙攣する。精液が膣内を満たし、結合部からぶくぶくと白い泡になって溢れ出した。シャワーの湯に混じって、排水溝へ流れていく。
男はチンポを抜かなかった。
射精の余韻でびくびくと脈打つチンポを、やちよの膣内に収めたまま。
「……一度、抜いてもらえませんか。洗いたいので」
やちよが壁に手をついたまま、息も絶え絶えに言った。
「どうせまたすぐこうなるんだから、このままでいいでしょ」
「…………」
やちよの顔に浮かんでいた営業スマイルが、ようやく——諦めの表情に変わった。もう笑う気力もない、という顔だった。
結局、シャワーを浴びている間もチンポは一度も抜かれなかった。身体を洗い合う間も、湯船に浸かる間も——男はやちよの中に入ったままだった。一瞬たりともこのおまんこから出たくない。そう言わんばかりに、やちよの膣内でチンポを脈打たせ続けている。
湯船の中で七発目を出された。お湯の中に精液が白い糸のように漂った。
◇ ◇ ◇
風呂から上がって、ベッドに戻る。やちよはバスタオルを巻く暇もなく、濡れた身体のままシーツに押し倒された。
ここからは怒涛だった。
正常位。男の重い身体がやちよの小さな身体を押し潰すように覆いかぶさり、腰を叩きつける。体重差がそのまま暴力になって、やちよはベッドに沈み込みながら喘いだ。
騎乗位。仰向けの男の上にやちよを座らせて、腰を掴んで上下に動かす。やちよの細い身体が操り人形のように揺れた。自分で腰を動かす気力はもうなくて、ただ男の手に委ねている。
側位。横向きに寝転がって、背後から。男の腕がやちよの胸元を抱き込み、腰だけがゆっくりと動く。疲労で意識が朦朧とする中、粘膜を擦られる感覚だけが鮮明に残っている。
対面座位。男の膝の上に座らされて、向かい合う。至近距離で男の脂汗の浮いた顔を見ながら、おまんこの奥を突かれる。目を合わせたくなくて、やちよは男の肩に顔を埋めた。男の汗の匂いが鼻腔を満たす。
一発ごとに、男は律儀にメモ帳にペンを走らせた。テーブルの隅に置かれたあのメモ帳。「正」の字を一画ずつ書き足していく。五画で「正」がひとつ完成するたびに、男は満足げに頷いて——またやちよの上に覆いかぶさった。
やちよはそれを横目で見ていた。
——正。正。正の字の二画目。
十二発。
自分の子宮に注ぎ込まれた精液の回数が、あの紙の上に刻まれていく。几帳面に。丁寧に。まるで実験データを記録する研究者のように。
それがひどく滑稽で——同時に、ぞっとするほど現実だった。
時計の針は午前四時を指していた。到着から十時間。十二回の射精。やちよの身体はもう限界だった。太腿の内側は赤く擦れ、おまんこの周囲が熱を持って腫れぼったい。腰が鈍く疼き、腹の奥がずっしりと重い。精液で満たされた子宮が、内臓を圧迫している感覚。
男も限界だった。十二発分の精液を出し尽くした金玉は萎んで、チンポもようやく力を失っていた。精力ドリンクの瓶が三本、枕元に転がっている。
二人はベッドの上に並んで倒れ込んだ。
男の方が先に意識を手放した。いびきとも呻き声ともつかない音を立てて、泥のような眠りに落ちていく。
やちよは薄目を開けて、天井を見つめていた。
身体が動かない。疲労が四肢の末端まで染みわたっていて、指一本持ち上げるのも億劫だった。おまんこからは精液がとろとろとシーツに垂れ続けている。止める気力もない。
テーブルの上のメモ帳が、間接照明のぼんやりした光に照らされていた。「正」の字が二つと、三画目の途中まで。十二発の記録。
——いったい合宿が終わるまでに、いくつの「正」の字が刻まれるのだろう。
考えたくもなかった。
やちよの意識が沈んでいく。抗えない眠気が全身を包み込み、精液の匂いと男のいびきに囲まれながら——気絶するように、眠りに落ちた。
一日目が、終わった。
◇ ◇ ◇
目が覚めたとき、最初に感じたのは腰の重さだった。
内臓全体が鈍い痛みを訴えている。太腿は筋肉痛で、股関節がぎしぎしと軋んで、おまんこの周囲は腫れぼったい熱を帯びたままだった。意識が浮上するより先に、身体が昨夜の記録を正直に報告してくる。
次に感じたのは——振動。
腹の奥で何かが動いている。
ずちゅ、ずちゅ、と粘ついた水音。背後から押しつけられる重い体温。太い指がやちよの腰骨を掴んで、ゆっくりと前後に動かしている。
——もう、入ってる。
やちよは目を開けた。ホテルの部屋。カーテンの隙間から白い光が漏れている。土曜日の朝。横向きに寝かされた姿勢で、背後から男のチンポが膣の中をゆっくりと往復していた。
「あ、起きた? おはよう、やちよちゃん」
男の声が耳元で響いた。吐息が首筋にかかる。寝起きの声は昨夜より少し低くて、しかし欲望の密度は変わらない。
「……おはよう、ございます……おじさま……」
掠れた声。喉が乾ききっていた。唾を飲み込もうとして、昨夜の精液の味がまだ残っていることに気づく。
男の腰が動きを速めた。ずぷ、ずぷ、と音が変わる。朝勃ちに加えて精力ドリンクの効果がまだ残っているのか、チンポは昨夜と変わらない硬さでやちよの膣壁を押し広げている。
「んっ……ぁ……朝から……っ」
寝起きの身体は昨夜より敏感だった。膣壁が勝手に締まって、チンポの形をなぞるように蠢く。やちよは自分の身体の反応に小さく眉を顰めた。
——仕事。これは仕事。昨日と同じ。
自分に言い聞かせる。でも昨夜は十二発。今日はあと何発出されるのか。時計を見る気力もない。
男の腰が加速した。ぱん、ぱんっ——と肉の衝突音がベッドに反響する。横向きの姿勢からやちよの片脚を持ち上げて、奥まで突き入れる。
「やちよちゃん——朝のおまんこ、きっついねぇ——」
「っ——はぁ……んんっ……」
寝起きの膣は昨夜の疲労で腫れぼったく、そのぶん締まりが一段と増していた。膣口がチンポのカリ首に吸いついて、引き抜くたびにぎゅう、と引き留める。男の背筋に甘い痺れが走った。
びゅるっ——。
十三発目。あっけない射精だった。寝起きの溜まった精液がやちよの膣奥にどくどくと流し込まれる。やちよは片脚を持ち上げられた姿勢のまま、天井を見つめて荒い息をついた。
——おはようの挨拶が中出しって、なんなの。
声には出さなかった。出したところで何も変わらない。
男はチンポを抜かないまま、枕元に手を伸ばして精力ドリンクの瓶を取った。キャップを片手で捻り、ごくごくと飲み干す。やちよの中に入ったまま。もう完全に、やちよの膣がチンポの定位置になっている。
空になった瓶を床に放り、メモ帳に「正」の字を書き足した。三つ目の「正」の三画目。十三。
それから、またゆっくりと腰を動かし始めた。
◇ ◇ ◇
寝ても覚めてもセックス、セックス、セックス。
土曜日の午前が過ぎた。十四発目は朝の続きで正常位。十五発目はやちよの脚を肩に担いで深く突く屈曲位。十六発目はベッドの縁にやちよを座らせて立ったまま腰を振る駅弁の変形。
男は一発出すたびに精力ドリンクを煽り、メモ帳に書き込み、数分の休憩を挟んで——また始めた。機械のようだった。欲望という燃料で動く、射精のための機械。
やちよはもう愛想笑いすら浮かべていなかった。
顔から表情が抜け落ちている。目は開いているが、焦点が定まらない。男がピストンするたびに身体が揺れ、口から息が漏れ、おまんこが精液を受け止める。ただそれだけの繰り返し。仕事だという自覚すら薄れて、肉体が自動的に反応しているだけの状態だった。
昼前。正常位でゆっくりと腰を動かしながら、男がスマホを取り出した。
「やちよちゃん、お昼なに食べたい? 出前取ろうよ」
「…………」
やちよは仰向けに寝転がったまま、股をだらりと開いて男のピストンを受けていた。チンポが膣内をずちゅ、ずちゅと掻き回す音と、スマホの画面をスワイプする音が同時に鳴っている。
「ピザでいいかな? マルゲリータとクアトロフォルマッジがあるけど——」
「…………どっちでも……」
声が出た。自分でも驚くほど平坦な声だった。身体の上で男がピザを選んでいる。チンポはおまんこの中に入ったまま。この状況をどう処理すればいいのか、やちよの思考回路はとっくにオーバーフローを起こしていた。
「じゃあ両方頼んじゃおう。あ、ポテトもつけ——おっ」
男の声が途切れた。スマホを持つ手が止まる。
「——出るっ」
ぶちゅるっ——。
注文画面を開いたまま、男が射精した。十七発目。スマホを握り締めた手が震えて、やちよの腹の上にぽとりとスマホが落ちた。
びゅくびゅくっ、びゅる……。
精液がやちよの子宮に流し込まれる。男は「ふぅ」と一息ついて、やちよの腹からスマホを拾い上げた。
「ごめんごめん。——えーと、ポテトと、あとコーラもつけとくね」
何事もなかったように注文を続けている。
やちよは天井を見つめたまま、乾いた笑いを一つだけ漏らした。
——息をするみたいに射精するのね、この人。
声にはしなかった。しても仕方がない。代わりに、おまんこの中で脈打つチンポの感触だけが、嫌になるほど鮮明だった。
◇ ◇ ◇
ピザが届いた。
男がバスローブを羽織って玄関まで取りに行き、戻ってきて箱をベッドの上に広げた。マルゲリータとクアトロフォルマッジ。ポテト。コーラ。ファストフードの匂いが精液と汗の匂いに混ざって、異様な空気を作り出している。
「さ、食べよう食べよう」
男がベッドに腰を下ろして、やちよを膝の上に座らせた。対面座位の姿勢。当然のようにチンポがやちよのおまんこに挿入される。ずぷ、と根元まで収まる感触に、やちよはもう声も出さなかった。
「食事中くらい……やめません?」
「えー、だってこのまま食べた方が楽しいじゃん」
楽しいのは男だけだ。やちよは諦めたように息を吐いた。
対面座位でチンポを咥えたまま、二人はピザを食べ始めた。男が一切れちぎってやちよの口元に持っていく。
「はい、あーん」
「……自分で食べられます」
やちよは男の手を避けて、自分でピザに手を伸ばした。一切れ取って、小さい口でかじる。チーズが伸びて、トマトソースの酸味が舌に広がった。
——お腹が空いていたことに、今更気づいた。
昨日の夕方からまともに何も食べていない。水分もろくに取っていない。身体は限界を超えていて、本能が栄養を求めている。やちよはピザをもぐもぐと咀嚼しながら、無意識に二切れ目に手を伸ばした。
小さな口でピザを頬張る少女の下半身には、おじさんのチンポが根元まで埋まっている。
その光景を見下ろして、男の下腹に熱が溜まった。
やちよがピザを咀嚼しているとき、膣の中のチンポがびくんと脈打った。
「んぐっ——」
やちよの眉が寄った。口にピザを含んだまま、腹の奥で精液が噴き出す感触。十八発目は食事中に来た。
びゅるっ、びゅくっ——。
「ぁ、んっ——ん、んん——」
咀嚼と嚥下と膣内射精が同時に起こって、やちよの身体が混乱した。口ではピザを飲み込もうとして、おまんこでは精液を注がれている。上の口と下の口から同時に栄養を補給されるという、冗談みたいな状況。
男が満足げに息をついた。
「いやぁ——食べながらのセックスって最高だねぇ」
やちよはピザを飲み込んで、ぜぇ、と息をついた。太腿の間から精液がソファに垂れている。手はまだピザの三切れ目を掴んでいた。
はしたない。自分でもそう思う。食事中にセックスなど、どう取り繕っても品性のかけらもない行為だ。
けれど、身体が食べ物を欲しがっている。栄養を取らなければ、この先の時間を乗り切れない。やちよは唇を拭って、三切れ目を口に運んだ。小さく、もぐもぐと咀嚼する。
チンポはまだ膣の中で硬い。男はポテトをつまみながら、空いた手でやちよの腰を揺すっている。
土曜日の昼食は、そうやって終わった。
◇ ◇ ◇
食後もセックスは続いた。
正常位、背面座位、側位——体位を変えるたびにおまんこから精液が溢れ、シーツの染みが広がっていく。十九発、二十発とメモ帳の「正」の字が増えていく。やちよの身体はもう反射だけで動いていた。男が突けば声が漏れ、射精されれば膣が締まる。感情が追いつかない。思考が追いつかない。ただ肉体だけが、淡々と男の欲望を処理し続けている。
そのやちよが、初めて自分から口を開いた。
「……おじさま」
背面座位でチンポを咥えたまま、振り返るようにして言った。声が掠れている。
「トイレに……行かせてください」
切実だった。ピザと一緒にコーラを飲んだせいで、膀胱がもう限界に近い。下腹部がぱんぱんに張っていて、おまんこを突かれるたびに尿意が刺激される。このまま続けたら、本当に漏れる。
「トイレ?」
男の腰が止まった。一拍の間。やちよはその沈黙に僅かな希望を見た。さすがにトイレくらいは——
「じゃあ、連れてってあげるよ」
「——え?」
返事を待つ間もなかった。男の太い腕がやちよの太腿の裏に回り込んで、がっしりと抱え上げた。背中を男の胸に預ける姿勢——背面駅弁。チンポはおまんこに入ったまま。やちよの脚が宙に浮いて、自分の体重が結合部にずしりとかかった。
「ちょっ——抜いて——!」
「大丈夫大丈夫、このまま行こう」
大丈夫ではない。全く大丈夫ではない。しかしやちよの抗議を無視して、男はチンポを挿入したままバスルームへ歩き始めた。一歩踏み出すたびに、男の歩行の振動がチンポを通じて膣の奥に響く。ずん、ずん、と亀頭が子宮口を小突く感覚に、やちよの背中がびくっと跳ねた。
「やっ——動かないで——漏れ——っ」
尿意が臨界点に達しようとしている。おまんこにチンポが入っている状態で膀胱が圧迫されて、いつ決壊してもおかしくない。やちよは歯を食いしばって耐えた。太腿の内側がぶるぶると震えている。
バスルームを通過して、トイレの前に着いた。男が便座の蓋を足で蹴り上げる。
「はい、到着。やちよちゃん、していいよ」
「この……っ、この体勢のまま……ですか……」
「うん」
にこにこと悪びれもしない声。やちよは背面駅弁でチンポを咥えたまま、便座の上に持ち上げられていた。赤ちゃんがおまるに座らされるような——いや、座ってすらいない。男に抱え上げられた状態で、むき出しの下半身が便座の上に晒されている。おまんこにはチンポが根元まで収まっていて、その隙間から昼間の精液がぽたぽたと便器に落ちた。
「……っ」
やちよの顔が耳まで赤くなった。
今まで、嫌悪はあった。疲労もあった。諦めもあった。でも——羞恥は、ここまでではなかった。
おしっこをしたい。でもこの体勢で、この男のチンポを咥えたまま——
「無理……です……こんなの……」
「大丈夫、出しちゃいな。俺は気にしないから」
気にするのはこっちだ。やちよは唇を噛んだ。でも膀胱はもう待ってくれない。下腹部が痙攣するように張り詰めて、尿道口がひくひくと疼いている。
——っ、もう、無理……!
しゃあああ——。
堪えきれなかった。
背面駅弁の姿勢のまま、おしっこが溢れ出した。チンポの根元を伝い、結合部から金玉に伝い落ち、便器に透明な細い筋が降り注ぐ。ぱしゃぱしゃと水面を叩く音がタイルの壁に反響して、やちよの耳に嫌というほど返ってきた。
「——っ、ぁ……うぅ……」
やちよが顔を背けた。羞恥で頬が燃えている。目尻に涙が浮かんでいた。おしっこの温かさが太腿を伝い、チンポとおまんこの結合部を濡らしていく。こんな姿を見られて——こんな格好で放尿させられて——。
しかし生理現象は止められない。ぱしゃ、ぱしゃ……と音が徐々に細くなり、最後の数滴がぽたぽたと便器に落ちて——ようやく止まった。
やちよの身体から力が抜けた。
「……すっきりした?」
男の声がやけに優しい。やちよは答えなかった。顔を背けたまま、涙を堪えている。セックスには耐えられた。フェラにも、中出しにも。でも——おしっこだけは。
「じゃあ、俺も出させてもらうから」
「——え」
ずぷっ。
男の腰が沈んだ。背面駅弁の姿勢のまま、チンポがやちよの膣奥に突き刺さる。便座の上で、トイレの中で、おしっこの余韻が残る身体に——
びゅるっ、びゅくっ、びゅるるっ——。
精液が叩き込まれた。二十一発目。やちよの子宮が射精の圧に痙攣して、腹の奥で精液と残尿の圧迫が混ざり合う。
「あっ——んんっ——!」
やちよの声がトイレに反響した。涙で滲んだ視界に、便器の白い陶器と自分の太腿から垂れる液体が映っている。精液か、おしっこか、もう区別がつかなかった。
男がやちよを抱えたまま、ゆっくりとトイレから出た。バスルームを抜けて、ベッドに戻る。チンポは一度も抜かれなかった。
やちよはベッドに下ろされて、仰向けに転がった。天井のシミを見つめる。涙の跡が乾いて頬がつっぱる。
——今何時だろう。
時計を見た。午後三時。まだ三時。合宿終了の日曜午後六時まで、あと二十七時間ある。
テーブルの上のメモ帳が目に入った。「正」の字が四つと、一画目。二十一発。
やちよは目を閉じた。
——わたしはかわいいマカロン♪
ふと、自分がリリースしたばかりの曲のフレーズが頭をよぎった。収録のとき、カメラの前でにっこり笑って歌った。あのときの自分と、今の自分が同じ人間だなんて。
笑えない。笑えないけれど——口元が、ほんの少しだけ歪んだ。自嘲だった。
泣くのは、もうやめた。泣いたところでチンポは抜かれないし、精液は止まらないし、あと二十七時間この部屋から出られないことに変わりはない。
だったら。
——せめて、わたしはわたしのまま、ここを乗り切る。
それが七海やちよの意地だった。折れない。壊れない。どれだけ精液を注がれても、どれだけ恥ずかしい格好をさせられても、心の芯だけは渡さない。
負けず嫌いの火が、腹の底でちいさく灯った。
まだ、この火が何に変わるのか——やちよ自身にも分からなかった。
◇ ◇ ◇
男がまた腰を動かし始める気配がした。
やちよは目を開けた。天井のシミから視線を外して、自分の上に覆いかぶさる肥満体を見上げる。脂汗。充血した目。果てることを知らない欲望。
——来るなら来なさい。
営業スマイルではない。かといって泣き顔でもない。無表情のまま、ただ真っ直ぐに男を見返した。
その目に、男は——一瞬だけ、たじろいだ。
しかしすぐに、にやりと笑って腰を突き出した。ずぷっ、と馴染みの音がして、二十二発目に向けたピストンが始まる。
土曜日の午後は、まだ長い。
そしてこの夜——七海やちよの中で、何かが変わり始めようとしていた。
◇ ◇ ◇
土曜日の夜が来た。
窓の外は真っ暗で、カーテンの隙間から街灯のオレンジ色が細い線になって差し込んでいる。部屋の間接照明だけが、汗と精液で汚れたシーツをぼんやりと照らしていた。
テーブルのメモ帳には「正」の字が五つと、一画目。二十六発。到着から二十八時間。折り返しはとうに過ぎている。
男がベッドサイドの紙袋を漁った。中からくしゃくしゃに丸まった布地を取り出して、やちよの前に広げる。
「これ、着てよ」
水色のマイクロビキニだった。
生地が笑えるほど少ない。三角形の布が紐で繋がっているだけ。あのイメージビデオで着た衣装——「わたしはかわいいマカロン♪」の収録で、カメラの前でぎこちなく笑って着てみせた、あのビキニだ。
「……どこで手に入れたんですか、これ」
「ツテがあってね。ずっとこれ着てもらいたかったんだよねぇ」
やちよは布切れを受け取って、無表情のまま身につけた。水色の三角が胸の膨らみかけの乳首をかろうじて隠し、下はもう——股間に食い込む紐だけ。背中は丸出しで、臀部など布が足りなくて肌色の方が面積が広い。
全裸より恥ずかしい格好だった。裸なら「脱がされた」で済む。でもこのビキニは「着せられた」。飾りつけ。男の趣味で、男の欲望のために。
男がやちよの身体を横向きに寝かせた。背後から密着して、ビキニの紐を横にずらす。おまんこを覆っていた布がぺろんと剥がれて、精液の痕で白く汚れた粘膜が露出した。
ずぷ、と挿入。二十七発目に向けたピストンが始まった。側位。横向きに寝転がった姿勢で、背後からゆっくりと腰を動かす。
ずちゅ、ずちゅ、ずちゅ——。
もう何度目か分からない結合の水音。やちよはマイクロビキニの紐が肌に食い込むのを感じながら、枕に顔を半分埋めていた。
「いいよ……やちよちゃん……ビキニ姿でハメるの、最高……」
男の手がやちよの腹を撫でた。水色のビキニの上から薄い腹を這い、胸の三角布をずらして小さな乳首を指先で転がす。やちよの身体がぴくっと震えた。
「んっ……」
——あ。
やちよの意識に、小さな違和感が走った。
今の反応。身体がぴくっとしたのは——嫌悪ではなかった。乳首を摘まれた瞬間、おまんこの奥がきゅっと疼いた。それは昨日までなかった反応だった。
——気のせい。気のせいだ。
自分に言い聞かせる。でも男のチンポがゆっくりと奥を突くたびに、膣壁がじわりと熱を帯びていくのが分かった。二十六発分の精液を受け入れ続けた粘膜が、チンポの形を記憶して、勝手に馴染み始めている。
男の腰が速くなった。ぱん、ぱんっ——と肉が打ち合う音。やちよの薄い腰を掴んで、奥まで突き入れる。亀頭が子宮口を小突くたびに、下腹に甘い痺れが散った。
「ぁ——ん、んっ——あっ——」
声が漏れた。今までとは違う声だった。嫌悪でも苦痛でもない、もっと——湿った声。やちよ自身がその変化に気づいて、慌てて口を噤んだ。
男は気づいていない。自分の快感に夢中で、ひたすら腰を叩きつけている。
「出る——やちよちゃん——っ」
びゅるっ、びゅくびゅくっ——。
精液が膣奥に注がれた。熱い塊が子宮口を叩く。その瞬間——
やちよの背中が、弓なりに反った。
「——っ、ぁ、あっ——!」
知らない感覚だった。下腹の奥から爆ぜるように広がる、甘い痙攣。子宮が精液を受け止めた瞬間に、膣壁が波打つように収縮して——頭の中が一瞬、真っ白になった。
おまんこがびくびくと脈打っている。チンポを締めつけて、精液を搾り取るように蠢く。自分の意志ではない。身体が勝手にやっている。
「おお——っ? やちよちゃん、今イッた?」
男が驚いたように声を上げた。やちよのおまんこが射精中のチンポを異常な強さで締め上げている。
やちよは目を見開いたまま、荒い息をついていた。
——今の、なに。
身体が震えている。余韻が太腿の内側を伝って爪先まで波及し、腰の奥がじんじんと疼き続けている。
イッた。二十八時間ぶっ通しでセックスされ続けて——初めて、自分からイッた。
やちよは枕に顔を埋めた。
——認めたくない。
こんなおじさんとのセックスで。仕事で。枕営業で。それなのに身体が——おまんこが——。
数分間、やちよは動かなかった。枕に顔を押しつけたまま、荒い息だけを繰り返している。男は「すげえ」「今の締まりやべえ」と興奮して騒いでいたが、やちよの耳には入っていなかった。
頭の中で、何かがゆっくりと組み替わっている。
嫌悪。諦め。虚無。——そこに今、新しい感情が混ざった。名前のつけようがない感情。身体が勝手に快感を拾い始めたことへの戸惑いと、それを認めたくないプライドと、そして——
——どうせ避けられないなら。
やちよは枕から顔を上げた。
目の色が変わっていた。
涙の跡はもう乾いている。営業スマイルも消えている。代わりにそこにあるのは、七海やちよという少女の芯にある——負けず嫌いの炎だった。
——やられっぱなしは性に合わない。
この男に好き放題されて、身体の反応まで支配されるのが悔しい。悔しくて、腹が立つ。だったら——逆に支配してやればいい。
セックスで。
この男が自慢する絶倫を、こっちが搾り尽くしてやる。快感を極めて、セックスそのものを武器にして、おじさんの方が先に参ったと言うまで——
「……おじさま」
やちよが声をかけた。さっきまでと声のトーンが違う。掠れてはいるが、芯が通っている。
「ん? どうしたの、やちよちゃん」
「少し、休んでください。——次は、わたしが動きますから」
男が目を丸くした。今まで受け身一辺倒だった少女が、初めて自分から宣言した。
やちよはベッドの上で身体を起こした。水色のマイクロビキニが汗と精液で肌に張りつき、ほとんど何も隠していない。青いボブカットが乱れて額にかかり、頬は紅潮している。
でもその目は——据わっていた。
男が仰向けに転がった。チンポはまだ半勃ちで、腹の上でゆらゆらと揺れている。やちよはそのチンポを見下ろした。二十八時間、自分の中を蹂躙し続けた肉の棒。
跨った。
しゃがみ騎乗位。やちよの脚が男の腰の両側に降りて、膝を曲げてしゃがむ姿勢を取る。片手でチンポの竿を掴んで、自分のおまんこに宛がった。
「——いただきます」
ずぷん、と一気に根元まで飲み込んだ。
「おっ——!?」
男が息を呑んだ。やちよが自分から腰を落としてチンポを咥え込むなんて、今までなかった。しかも——腰の落とし方が、深い。金玉にやちよの臀部がぺたりと密着するまで沈み込んで、子宮口にチンポの先端がこつんと当たった。
「こういうの——好きなんですよね、おじさま」
やちよの声が降ってきた。見下ろしている。男を。跨って、見下ろして——ほんのかすかに、口角が上がっていた。営業の笑みではない。挑むような、試すような、危険な笑み。
腰が動いた。
ずる——と、チンポの根元から先端まで、膣壁をこすりながらゆっくりと引き抜く。亀頭のカリが膣口に引っかかったところで止めて——
ずぷんっ。
一気に根元まで落とす。
「ぐっ——!? な、なんだ——っ」
長いストロークだった。根元から先端まで、全長を使い切るピストン。やちよの膣口がカリ首を舐めるように掴み、竿を丸ごと吸い上げて、奥に叩きつける。子宮口にハマった亀頭を押し当てるようにぎゅっと締めつける。
「きっ——きつ——! おまんこが——っ」
男の目が見開かれた。やちよのおまんこの締まりは最初からおかしかったが、今はさらに別次元だった。膣口が意志を持ったかのようにカリ首を掴んで、ぎゅっ、ぎゅっと竿を扱く。膣奥では子宮口が亀頭の先端に吸いついて、精液を直接吸い出そうとするかのような圧がかかっている。
やちよの腰が上下した。スカり、スカり——と大きなストロークで、腰全体を使ったピストン。しゃがみピストン騎乗位の姿勢で、やちよの薄い太腿が上下するたびに水色のビキニの紐が揺れた。
「ぁっ——ぐうっ——!」
男の腹筋が痙攣した。下から突き上げる快感が止まらない。やちよの膣内がチンポの弱点を的確に突いてくる。カリの裏側、竿の中程にある敏感な筋、亀頭の先端——全部を膣壁が順番に圧迫して、一ストロークごとに射精衝動を煽り立てる。
「やちよちゃ——っ、待っ——」
「待ちません」
やちよの腰が加速した。ぱんっ、ぱんっ、ぱんっ——と臀部が男の腰に打ちつけられる音が連続する。結合部から精液がぶくぶくと泡立ち、ぶちゅ、ぶちゅと下品な音を立てた。
幼い見た目からは想像もつかない、熟練した腰使い。やちよの身体は二十八時間のセックスで男のチンポの形を完全に学習していた。どこを擦れば声が出るか。どこを締めれば腰が浮くか。どう動けば金玉の底から精液を引きずり出せるか。観察力の鬼——七海やちよという少女が持つ最大の武器が、セックスの場で牙を剥いた。
「——っ、出る——! もう出る——っ!」
「どうぞ」
冷たいくらい落ち着いた声。やちよの腰が根元まで落ちて、子宮口でチンポの先端をきゅうっと吸い込んだ。
びゅるっ、びゅくびゅくびゅくっ——!
精液が噴き出した。子宮口に吸着された亀頭から、精液が直接子宮内に流し込まれる。男の全身が痙攣し、シーツを掴んだ手が引き攣った。
やちよの腰は止まらなかった。
射精の最中にもピストンを続ける。チンポが痙攣しているのに、膣壁がそれを握り締めて逃がさない。精液を吐き出しながら快感を上塗りされて、男の視界がちかちかと明滅した。
「ま、待って——もう出てる——出てるから——っ」
「知ってます」
やちよが腰を一度引き上げて——背面に向き直った。背面杭打ち騎乗位。男に背を向けてしゃがんだ姿勢から、また大腰を使ったストロークの長いピストンが始まった。
ずちゅっ、ずちゅっ、ずちゅっ——。
結合部から中出しされた精液が逆流してぶぅ、ぶぅと空気混じりの下品な音を立てる。おならのような、性器が奏でる恥も外聞もない破裂音。やちよは気にしなかった。
「やちよ——やちよちゃんっ——もう、無理——っ」
男が悲鳴を上げた。射精が終わったばかりのチンポを、やちよのおまんこが容赦なく搾り続けている。敏感になりきった亀頭を膣壁がぐにゅぐにゅと揉みしだき、連続射精への道を強制的にこじ開けていく。
「——出せるでしょう? まだ出るんでしょう?」
やちよの声が背中越しに降ってきた。振り返らない。ただ腰だけを動かし続ける。ぱんっ、ぱんっ——と臀部を打ちつけるリズムは正確で、一定で、容赦がなかった。
びゅくっ——。
連続射精。射精間隔十数秒。精液の量はもう僅かだったが、それでもやちよの子宮は一滴も逃さず吸い上げた。男の身体が弓なりに跳ねて、声にならない声が漏れた。
やちよの逆襲は深夜まで続いた。
しゃがみ騎乗位、背面杭打ち騎乗位、対面騎乗位——やちよが主導する体位だけが繰り返される。男はもう自分から腰を動かす気力がなかった。仰向けに寝転がって、やちよの搾精に身を委ねるしかない。
攻守が、完全に逆転していた。
昨日まで男に蹂躙されていた少女が、今度は男のチンポを搾り尽くしにかかっている。水色のマイクロビキニは汗でずれて乳首が半分はみ出し、紐は結合部の精液で白く汚れている。それでもやちよの腰は止まらなかった。
やちよの顔には——笑みがあった。
営業スマイルではない。引きつった笑顔でもない。快感と闘争心が混ざった、年齢に似つかわしくない——獰猛な笑み。セックスという戦場で、ようやく自分の足で立った少女の顔だった。
最後は対面騎乗位で二人同時に果てた。やちよが腰を打ちつけた瞬間、男が三十発目を射精して——やちよも声を上げて絶頂した。そのまま男の胸に倒れ込んで、二人とも意識を手放した。
二日目の射精回数、十八発。初日と合わせて三十発。
メモ帳には「正」の字が六つ。綺麗に並んでいた。
◇ ◇ ◇
三日目。日曜日。最終日。
それでも二人のセックスは止まらなかった。
朝の光がカーテンの隙間から差し込んだとき、やちよはすでに男の上に跨っていた。マイクロビキニはとうに脱ぎ捨てて全裸。汗と精液と愛液でてらてらと光る白い肌が、薄い朝日を浴びて淫靡に輝いている。
昨夜、セックスに覚醒したやちよの火は、一晩眠っても消えていなかった。むしろ——燃え広がっていた。
目が覚めた瞬間に男のチンポを握り、硬くなる前から口に含んで勃たせた。そのまま跨って挿入。男が「おはよう」と言い終わる前に、腰を動かし始めていた。
三十一発目は朝の騎乗位で搾り取った。三十二発目は男を四つん這いにさせて後ろから腰を振らせた。三十三発目は——
もう体位の名前など、どうでもよかった。
やちよの中で何かが決壊していた。昨夜の覚醒がきっかけだったのか、二十八時間のセックスで蓄積した何かが臨界を超えたのか。理由は分からない。ただ——身体が、セックスを求めている。おまんこが空っぽになるのが嫌だった。チンポが抜かれると物足りなくて、すぐにまた入れたくなる。
そしておじさんの方も——やちよの暴走する性欲に、あてられていた。
五十を目前にした中年の身体が、精力ドリンクと勃起薬だけでは説明のつかない回復を見せている。金玉はとっくに枯れているはずなのに、やちよのおまんこに入れるとまた精液が込み上げてくる。やちよの膣が、精巣の底から精子を直接吸い出しているような感覚。もう理性や体力の話ではない。雄としての本能が、この雌に種を注ぎ込めと吼えている。
最早——交尾に狂った獣だった。二人とも。
◇ ◇ ◇
午後に入った頃。
立ちバックでセックスしていた。
ベッドの縁にやちよが手をついて、背後から男が腰を叩きつけている。ぱんぱんぱんっ——と湿った破裂音が連続し、結合部から白い泡がぶくぶくと溢れ出していた。
やちよは喘いでいた。もう声を抑えるつもりなどなかった。
「あっ、あっ、あっ——んんっ——! 奥、奥に当たって——っ!」
嬌声が壁に跳ね返る。一日目の引きつった愛想笑いと同じ少女の喉から出ているとは信じられない、濡れた叫び。快感をそのまま声に変換して、加工も抑制もせずに吐き出している。
男も声を上げていた。言葉にならない呻きと、荒い呼吸。汗が顎から滴って、やちよの背中に落ちた。
部屋の空気は凄まじいことになっていた。
精液と愛液の匂いがこびりついたシーツ。枕元に散乱する精力ドリンクの空き瓶。テーブルの上のメモ帳。ゴミ箱から溢れたティッシュの山。そして空気そのものに、二人の体液の匂いが染みついて、窓を開けなければ換気しきれないほどの濃密さ。
やちよはベッドに手をついたまま、片手を伸ばしてサイドテーブルのペットボトルを掴んだ。キャップは既に開いている。口をつけて、ごくごくと水を飲んだ。後ろから突かれる振動で水が顎から零れ、胸を伝い落ちた。
構わない。
「んっ——ぷはっ——もっと、奥——」
水を飲みながらセックスの続行を要求する少女。恥も外聞もなかった。身体が水分を求めている。汗と愛液と涙で失った水分を補充しなければ、この先の交尾が続けられない。本能が命じるまま——飲んで、喘いで、締めて、搾る。
「やちよちゃ——っ、すげえ——っ」
男が呻いた。ピストンの速度が上がる。やちよの薄い腰を鷲掴みにして、叩きつけるように突き入れる。亀頭が子宮口を抉るたびに、やちよの全身が痙攣した。
びゅるっ——。
三十五発目。立ちバックのまま射精。精液がやちよの膣奥に注がれ、溢れた分が太腿を伝い落ちた。
「ぁあっ——!」
やちよの声が跳ねた。射精と同時に絶頂。膣壁がチンポに吸いついて、精液を一滴残さず吸い上げようと脈動する。
男が抜いた。やちよがペットボトルの水をまたごくごくと飲んでいる間に、精力ドリンクを一本煽る。二人とも補給して——また始める。
そういう繰り返しだった。もう人間の営みではない。交尾と補給だけで構成された、獣の時間。
◇ ◇ ◇
三十七発目の後だった。
やちよが片足を高く上げた。
立ちバックの途中、自分から右脚を限界まで持ち上げて——犬が電柱に小便をかけるような姿勢になった。ジュニアモデルの柔軟性がここで活きた。脚が真っ直ぐに天井を向いて、股関節が百八十度近く開いている。
「おっ——!?」
男が目を剥いた。片足を上げたことで、おまんこの角度が変わった。チンポの侵入角度が深くなり、普段は届かない膣壁の奥——子宮の裏側を亀頭が擦った。
「ぁっ——そこ、いい——っ」
やちよが自分でも知らなかった場所に快感を見つけて、声を上げた。片足を上げた姿勢のまま、腰を振って角度を調整する。チンポが自分の気持ちいいところに当たるように、自分から位置を探っている。
もう枕営業の少女の姿はそこにはなかった。快楽を貪る雌の姿があるだけだった。
男のピストンが激しくなった。やちよの上げた脚を肩に担ぎ上げて、腰を叩きつける。
びゅるっ、びゅくびゅくっ——。
三十八発目。射精の瞬間、やちよも同時に絶頂した。
「あぁっ——!」
やちよの身体が硬直して——そのまま、力が抜けた。
しゃあ——。
片足を上げた姿勢のまま、おしっこが溢れ出した。射精と絶頂の衝撃で括約筋のコントロールが吹き飛んだのだ。透明な液体がチンポの根元を伝い、男の太腿を濡らし、カーペットに水溜まりを作った。
「あ——」
やちよは一瞬だけ目を丸くして——すぐに、笑った。
昨日のトイレでは涙を浮かべた。恥ずかしさで死にそうだった。でも今は——
「……あはは。出ちゃった」
それだけだった。恥ずかしがるそぶりもなく、ただ淡々と事実を述べて、すぐにペットボトルを掴んで水をごくごくと飲み始めた。失った水分を補給して——また交尾を続けるために。
もうトイレに行くことすら億劫だった。出るものは出る。水を飲めばまた出る。その循環を恥じる余裕が、やちよにはもうなかった。
部屋の匂いがさらに一段階重くなった。精液と愛液とやちよの尿が混ざった、甘くて酸っぱくて獣じみた臭気。換気扇は回っているはずだが、追いつかない。壁紙にまで匂いが染みついている。
やちよは水を飲み干して、ペットボトルを放った。口元を手の甲で拭い、振り返って男を見た。
「——続けましょう、おじさま」
その目はもう、枕営業の少女のものではなかった。
セックスの快楽に目覚め、交尾本能を全開にした——雌の目だった。
◇ ◇ ◇
日曜日の夕方が近づいていた。
カーテンの隙間から差し込む光がオレンジ色に傾いている。午後六時のチェックアウトまで、あと僅か。四十八時間の合宿が終わりに近づいている。
ベッドの上で、二人は種付けプレスの姿勢で交わっていた。
男がやちよの上に覆いかぶさり、やちよの両脚を押し開いてM字に固定している。体重差がそのまま圧力になって、やちよの小さな身体がマットレスに沈み込んでいた。男の腰がゆっくりと、けれど深く沈む。
ずぷ、ずぷ、ずぷ——。
四十発目。これが最後の射精になるはずだった。
二人とも限界を遥かに超えていた。男の腰はがくがくと震え、まともなピストンの形をなしていない。やちよの太腿は痙攣し続けていて、自分の意志では脚を閉じることもできない。頭は朦朧として、視界がぼやけて、汗が目に入っても拭う力が残っていない。
それでも——腰だけが動いていた。
交尾本能。それ以外の何者でもなかった。意識も理性もとうに手放して、雄と雌の身体がただ結合と射精を求めて蠢いている。
「ぁ——ぁあ——おじ、さま——」
やちよの声がもう掠れきっていた。四十八時間叫び続けた声帯が限界で、呼気が漏れるような音しか出ない。それでも男の名を呼んでいた。快感を共有する相手として。二日間ずっとおまんこの中にいた、自分のチンポの持ち主として。
「やちよ——ちゃん——っ」
男も同じだった。もう敬称すらまともに発音できない。喉の奥から搾り出すような声で、少女の名を呼ぶ。
ずぷ、ずぷ——と腰の動きが鈍くなっていく。最後の力を振り絞るように、男が深く沈んだ。亀頭が子宮口に押しつけられる。やちよのおまんこが——反応した。
ぎゅるうっ——。
膣壁が異常な力でチンポを締め上げた。膣口から子宮口まで、膣道全体がうねるように収縮して、チンポを包み込み、先端を子宮口に吸着させる。金玉の底に残った最後の精液を、搾り取るために。
やちよの丸出しになった臀部が——お尻の穴がひくひくと痙攣している。腹筋が波打ち、太腿の内側がびくびくと震え、全身の筋肉が搾精のために総動員されていた。
「——ぐ、ぁあっ——!」
男の喉から獣のような声が漏れた。金玉が引き攣り、尿道を最後の精液がせり上がってくる。もう残っていないと思った。三十九発分出し尽くしたと思った。でも——やちよのおまんこが、精巣の奥底から最後の一滴を引っこ抜いた。
びゅるっ——びゅく、びゅく、びゅくっ——。
四十発目。
精液が子宮に叩き込まれた。量はもう僅かだったが、快感は四十八時間で最も鋭かった。やちよの子宮口が亀頭を咥え込んで、一滴も逃がさず吸い上げる。
「あ——ああっ——!」
やちよも同時に絶頂した。背中がベッドから浮き上がり、目が見開かれ、口が声にならない叫びの形に開いた。おまんこが痙攣し、子宮が収縮し、全身の筋肉が一斉に弛緩して——
男がやちよの横に倒れ込んだ。
どさり、と肥満体がマットレスに沈む。チンポがおまんこからずるりと抜けて、膣口から白い泡が溢れ出した。
荒い息が二つ。
並んで仰向けに転がった二人は、体格差こそ大人と子供だったが——戦い終えた戦士のようだった。互いに一歩も動けない。天井を見つめて、ただ呼吸を繰り返している。
やちよの細い胸が上下している。汗と涙と精液と愛液で全身がてらてらと光っていて、太腿の間からはとろとろと白濁が流れ出し続けている。
男の方も似たようなものだった。汗で全身がびしょ濡れで、チンポは完全に萎えて腹の上に力なく横たわっている。金玉は見るからに縮んで、中身を全て出し切った抜け殻のよう。
しばらくの沈黙。
やちよが、ゆっくりと上半身を起こした。
四十八時間で四十発の精液を注ぎ込まれた身体。腹の奥がずっしりと重い。おまんこは腫れて、チンポの形に馴染みきっている。太腿を開くと、膣口からまた精液がとろりと垂れた。
やちよは自分の股間に目を落とした。大股開きのまま、指先でおまんこの割れ目をくぱりと開いてみせる。
中は精液で真っ白だった。膣壁にこびりついた白濁が粘膜を覆い、奥の方——子宮口の辺りにはどろりとした精液の溜まりが光っている。
「……もうすっかり、おじさまのおちんぽの形になっちゃいましたね」
声は掠れている。でも——その口元に浮かんでいるのは、年齢には全く似つかわしくない、妖艶な笑みだった。
いやらしく、自信に満ちた笑み。自分の身体がどれだけのことを成し遂げたか、正確に理解している顔。
男はその光景を見上げていた。仰向けのまま、もう身体を起こす気力もない。でも——やちよの笑顔と、大股開きで見せつけられる精液まみれのおまんこを見ていると——
出し尽くしたはずのチンポが、ぴくん、と小さく脈打った。
「…………」
男は自分の股間を見下ろした。萎えきったチンポが、ほんの僅かに——硬さを取り戻そうとしている。
「……ごめん、やちよちゃん。帰る前に——もう一発だけ、いいかな……」
情けない声だった。出し尽くして、枯れ果てて、もう一滴も残っていないはずなのに——それでもこの少女のおまんこに入れたいと身体が訴えている。
やちよは男を見下ろした。ほんの一拍の間。
「——もう、しかたないですね♡」
笑った。営業でも自嘲でもない、本物の——楽しげな笑み。
やちよが男の上に跨った。萎えかけのチンポを片手で掴んで、自分のおまんこに宛がう。ずぷ、と飲み込む。男が低く呻いた。
四十一発目のセックスが始まった。
◇ ◇ ◇
最後の射精はほとんど透明だった。
精液というより前立腺液に近い、薄い白濁がやちよの膣内にじわりと染み出して——それで終わりだった。男の身体から最後の力が抜けて、そのまま意識を手放した。
やちよはチンポを抜いて、男の横に座った。
窓の外は茜色に染まっている。日曜日の午後六時を少し過ぎていた。四十八時間の合宿が——終わった。
やちよはゆっくりと立ち上がった。脚が震えていたが、転びはしなかった。バスルームに行って、軽くシャワーを浴びる。精液と汗と愛液を洗い流して、最初に着ていたセーラー服に袖を通した。
鏡の中の自分を見る。
四十八時間前と同じ青いボブカット。同じセーラー服。同じ顔——のはずなのに、目の光が違った。何かを乗り越えた人間の目。
男を起こして、着替えさせて、荷物をまとめて。チェックアウトの手続きは男がふらふらとフロントに行って済ませた。
テーブルの上のメモ帳は、男がポケットに仕舞い込んだ。「正」の字が八つと、一画目。四十一発の記録。
◇ ◇ ◇
帰りの車は男が運転した。高速道路に乗って、日曜日の夕暮れの中を走っている。
後部座席にやちよがいた。
シートベルトを締めて、窓に寄りかかって——眠っていた。
遊び疲れた子供のように。まるで遠足の帰り道みたいに、頬をシートに押しつけて、小さな寝息を立てている。セーラー服の裾がわずかに乱れて、ニーハイソックスの片方がくるぶしまで下がっていた。
バックミラーで、男がその寝顔をちらりと見た。
——すごい子だ。
素直にそう思った。業界で何十人もの女の子を抱いてきたが、こんな経験は初めてだった。途中から完全に主導権を奪われた。プロの嬢でもあり得ない搾精力。あの年齢で、あの膣の締まりで、あの負けず嫌いのセックス。
四十一発。自分の人生で、二泊三日であの回数を出したことはない。やちよのおまんこが——やちよという少女が、金玉の奥底から精液を引き抜いたのだ。
おじさんは数えていなかったが、やちよがこのセックス合宿で絶頂した回数は84回…。
41対84。ダブルスコアの圧勝。
やちよの寝顔が窓ガラスに映っている。夕焼けのオレンジ色に染まった横顔。その口元には、眠りの中でもほんの僅かな——誇らしげな笑みが浮かんでいた。
合宿は、終わった。
七海やちよは——生き残った。