【ビッチ疑惑】の有名冒険者ちゃん!―責任取りたくないから処女は嫌だけど! ビッチなら!― 作:BIBI
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ダンジョンでレベル上げして強くなった連中がイキリ散らかす社会。
そんな社会じゃあ当然レベル1の俺に人権はなかった。
「ごめんなさいィ! でも肩ぶつかったのはお互い様ですよねぇ!?」
ビルの立ち並ぶ街を駆け回り、僕は叫んで逃げていた。
「謝る気あんのかテメェ!」
「お前が避けりゃ済む話だろうが!」
「何で俺が避けなきゃいけねぇんだよ!」
後ろから聞こえる不良達の声には、明確に怒気が含まれている。すれ違う人々はギョッとした目で此方を見て、困惑している様子。
「そんなぁ! 自分勝手過ぎますってぇ!」
よ、よかった……! 人だかりだ! この中に割って入れば、簡単に不良を巻けるはず……! 今日の僕は――運が良い!
そう思って僕はざわざわと騒がしい人混みを掻き分けて突っ走り、勢いで路地裏に入り込んだ結果……、空間の裂け目――ゲートに顔から突っ込んでしまった。
「あ……」
声を漏らした時には思う遅い。一度触れたら最後。抵抗できずズルズルとゲートに吸い込まれていくのであった。
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「…………」
目の前の光景を夢だと思いたい……、けど、現実なんだよねぇ。最悪だ。
ダンジョンは過去の歴史を再現した景色を再現した異世界……、とは聞いていたけど……、それにしても運が良かった。
戦場の跡地なのかな……。コケや錆があるけど、剣や鎧が落ちている……。不幸中の幸いだ。
見渡すと森林だった。地面に剣が突き刺さっており、僕は何となく用心の為に剣を取って警戒しながら歩みを進めた。
「ぎぃ!」
茂みの奥から小さなゴブリンが飛び出し、ナイフを構えて此方を見ていた。「マジすか……」と僕が呆れた笑いを漏らした瞬間、油断と判断したのかゴブリンが全速力で迫って来りナイフを振り翳す。
「ぎゅ……」
一突き。額に剣が突き刺さったゴブリンが小さな呻きと共に息を引き取った。
「噂通り最弱すぎる……。何てか弱いモンスターなんだ、ゴブリン……」
さして運動が得意という訳でもない僕が簡単に倒せるとか、流石に少し哀れだな……。とはいえ……、これからどうするべきか。
ダンジョンは現世と時間の流れが違うからね。確かダンジョン内の一時間は、現世の二分だったはず……。早急な助けは期待できない。
「ぎゅ!」
「ぎょ!」
「ぎゃ!」
「ぎゅーッ!」
次々を襲い掛かってくるゴブリン達だが、一瞬で斬り刻まれて肉塊と化している。「…………」スパスパと雑に剣を振るいながら森林を進むが、斬っても斬ってもどこからともなくゴブリン達は襲い掛かってきた。
ここのダンジョンの危険度は分からないけど、よほど奥に進まなければ強い敵は出てこないはずだ。今はとにかく身を隠せる場所を寝床にして、ひたすら救援を待つしかない。
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ダンジョンに入って二日経ったけど……、救援来ないなぁ。暇だからゴブリン狩り続けてるけど、そろそろ上限レベルに達しちゃうよ。
まぁ上限と言っても、レベル4だけど。我ながら潜在能力が低すぎて泣けてくる……。
俺は森林で大きな石に腰を降ろし、〈鑑定〉のスキルを使い能力値の記された薄い光のプレートを眺めていた。
【名前】七城凛(ナナシロ・リン)。
【レベル】3(上限レベル4)。
【スキル】魔力操作E(上限E)。魔力感知E(上限E)。剣術E(上限E)。体術E(上限E)回復E(上限E)。栄養補給E(上限E)。鑑定。
上限レベル4って……。冒険者でもない一般人ですら、普通は上限レベル12はあるのに……。
しかもスキルの上限もEで頭打ち。終わりだよ、僕の才能。ゴブリンの次くらいに弱いじゃん……。
「ぎゅー……」
「あ」
ステータス画面を眺めながらゴブリンを片手間で切っていたら、丁度レベル4に達していた。
確かレベルをカンストすれば、固有スキルを発現するんだよな……。俺の固有スキルなんだろ……。まぁでも、どうせ僕の事だからクソ雑魚スキルなんだろうなぁ。
期待するだけ損か……。
【名前】七城凛(ナナシロ・リン)。
【レベル】4(上限レベル8)。
【スキル】魔力操作E(上限D)。魔力感知E(上限D)。剣術E(上限D)。体術E(上限D)回復E(上限D)。栄養補給E(上限D)。鑑定。
【固有スキル】
「…………は?」