鏡の前に立つ時間が——増えた。
朝。マンションの洗面台。
里紗は制服に着替えながら、全身を映すスタンドミラーの前で何度も角度を変えた。
スカートは——さらに短くした。
太腿の付け根が見えるか見えないかのギリギリ。折り返しを二回から三回に。
ブラウスの裾はスカートに入れない。へそが出るくらい、わざと短く結んだ。
白い腹が——鏡に映る。くびれたウエストと、おへそ。
里紗はブラウスの裾を引っ張って、へその位置を確認した。
ちょうどいい。ちらっと見える。いや——ちらっとじゃない。がっつり出てる。
(……えろ)
自分で思った。
でも——これがいい。
リトが——「その格好、似合ってると思うよ」と言ったから。
あの日から——里紗の服装は変わった。
変わったというか——加速した。
もともと着崩していた制服が、さらに過激になった。
スカートは限界まで短く。ブラウスはへそ出し。胸元のボタンは二つ外しがデフォルト。
ブレザーは片方の肩から落として、腕を通さない着方。
それだけじゃない。
里紗はブラウスのボタンを外して、下着を確認した。
白いブラジャー——じゃない。
黒いレースのブラ。カップが浅くて、乳房の上半分が溢れるように覗いている。
そして——下。
里紗はスカートを捲って、鏡に映した。
ハイレグのTバック。黒。
お尻が——ほぼむき出しだ。布地は最小限で、股間の三角形だけを覆っている。
腰骨の上に紐が食い込んで——ブラウスの裾から、ちらっと覗くこともある。
友達には「攻めすぎでしょ」と笑われた。
里紗は「アタシ、暑がりだから」とごまかした。
嘘だ。
全部——リトのため。
あの日、リトが「エロいな、この格好」と言った。
あの声が——里紗の身体に焼きついていた。
もっと言ってほしい。もっと見てほしい。もっと——。
里紗は鏡の中の自分を見つめた。
そして——もう一つ。
里紗はブラを少しずらした。
乳首が——見えた。
薄いピンクの突起。その中央に——小さな銀色のバーベルが貫通していた。
乳首ピアス。
三日前——リトに開けさせられた。
里紗の部屋で。ベッドの上で。
リトがピアッサーを持って、「開けろよ」と言った。
「は? むり、痛いって——」と抵抗したけど、リトの目が——本気だった。
里紗は自分で乳首を差し出して、ぎゅっと目を瞑った。
ぱちん、と音がした瞬間——痛みで涙が溢れた。
リトが涙を指で拭って、「似合う」と笑った。
それだけで——痛みが全部、消えた。
里紗はブラを直して、鏡に向かってにっと笑った。
(完璧。最高にエロいギャル)
学校の噂通りの——籾岡里紗。
男遊びが派手。服装がエロい。男に臆さない。
——噂が、現実になっていく。
でも里紗は知っている。
この格好は——たった一人のためだけだということを。
*
学校に着くと——視線の質が変わっていた。
昇降口を歩くだけで、男子の目が——刺さる。
へそ出しのブラウスから覗く白い腹。限界のスカートから伸びる長い脚。
ちらっと覗くTバックの紐。
「籾岡、今日やっば……」
「腹出てんじゃん。エロ」
「あいつほんとすげーな」
ひそひそ声が——聞こえる。
里紗は聞こえないフリをして、廊下を歩いた。
女子の視線は——もっと冷たい。
「ねー、籾岡さんマジで何あれ」
「下着見えてない? Tバック?」
「うわ、やば。噂通りだね」
噂通り。
その言葉が——不思議と、痛くなかった。
だって——噂通りでいいから。
リトに「エロい」って言ってもらえるなら。
教室に入ると——リトがいた。
窓際の席。朝日を浴びて、少し癖のある髪が光っている。
目が合った。
リトが——ちらっと里紗の格好を見た。
へそ出しのブラウス。限界のスカート。開いた胸元。
リトの口角が——僅かに上がった。
誰にも気づかれない程度の——微笑み。
里紗の心臓が跳ねた。
(見てくれた)
それだけで——朝からぽかぽかした気持ちになった。
*
放課後。
里紗のスマホが震えた。
LINEの通知。リトからのメッセージ。
『校舎裏。5分後』
短い。いつもこうだ。
リトからのメッセージは——いつも最低限。
里紗の指が——震えた。
震えたのは——怖いからじゃない。
里紗は鞄を教室に置いたまま、廊下に出た。
友達には「ちょっとトイレ」と言った。
校舎裏。
体育館と本校舎の間の——細い通路。
サッカー部の部室の裏手で、草が伸び放題になっている。
放課後は誰も通らない場所。
リトが——壁にもたれかかっていた。
ブレザーは脱いでいて、シャツの腕を捲り上げている。前腕の筋が影の中で浮いている。
「来た」
リトが里紗を見た。
「……呼んだんだから当然でしょ」
里紗はリトの前に立った。
心臓がうるさい。でも——顔には出さない。
余裕のある顔で。いつものギャルの顔で。
リトが——里紗の身体を上から下まで見た。
へそ出しのブラウス。限界のスカート。
「すげーな、今日」
「でしょ? 結城好みにしてあげたんだから、感謝しなよ」
強がり。声が——少し裏返った。
リトが——壁から背中を離して、里紗に近づいた。
一歩。
里紗の呼吸が浅くなる。
リトの手が——里紗のへその上に触れた。
露出した腹。指先が——おへその横を、つう、と撫でた。
「ひっ——」
腹筋がぴくっと引き攣った。
「結城好みって?」
リトが——低い声で聞いた。
「……だから——エロい格好。アンタが好きって言ったから」
「言ったっけ?」
「言った。エロいなって——あの時——」
「ああ。言ったな」
リトの手が——里紗の腰に回った。
指が腰骨の上をなぞる。Tバックの紐に指先が引っかかった。
「これ——Tバック?」
「っ——見んな」
「見せてんだろ。この格好で」
リトの指が——紐を軽く引っ張った。ぱちん、と腰骨の上で弾ける。
「ぁっ——」
里紗の腰がびくっと跳ねた。
リトが——里紗の肩を押した。
壁に背中が当たる。冷たいコンクリートが——ブラウスの薄い布地を通して背中に伝わった。
リトの顔が近づく。唇が——里紗の耳に触れた。
「下、見せて」
命令口調。
里紗の膝が——がくんと震えた。
(やだ——こういうの——弱いんだって——)
「……自分で見れば?」
精一杯の強がり。声は——もうとっくに震えている。
リトの手が——里紗のスカートの裾を掴んだ。
一気に捲り上げる。
太腿。腰骨。そして——黒いハイレグのTバック。
「……エロすぎだろ」
リトの声が——低くなった。
目が——里紗の股間に釘付けになっている。
Tバックの布地は——もう湿っていた。
触れられる前から。リトに呼ばれた時から。
「触られてないのにもう濡れてんの?」
「っ——うるさいっ、言うな——っ」
里紗の顔が燃えるように熱い。
リトが——里紗の顎を持ち上げた。
指で顎を掴んで、顔を上に向けさせる。
「口、開けて」
「……え」
「フェラ。して」
里紗の目が——大きくなった。
ここで? 校舎裏で?
リトが——ズボンのジッパーを下ろした。
硬く張り詰めたものが——飛び出してきた。
太い竿。怒張したカリ。血管が浮き出ている。先端から透明な汁が僅かに滲んでいた。
里紗は——唇を舐めた。
無意識に。
リトが——里紗の頭に手を置いた。
明るい茶色のセミロングを掴んで——下に押す。
里紗は——膝をついた。
コンクリートの地面が——膝に冷たい。
目の前に——リトのものがある。熱気が——顔にかかる。
里紗は口を開いた。
舌を出して——先端に触れた。
ぺろ。
「っ——」
リトの腰が僅かに揺れた。
里紗の舌が——亀頭を舐め上げた。
カリの段差を舌先でなぞる。裏筋に沿って——根元まで。
れろ、れろ♡
塩っぱい味がする。男の匂いがする。
里紗は——先端を唇で咥えた。
ちゅぽっ♡
口の中に——カリが入ってくる。
舌の上で硬い肉が転がる感触。唾液が溢れて、竿を伝って滴った。
「ん——んぐっ——」
リトの手が——里紗の後頭部を掴んだ。
ぐっと押し込まれる。
ずぶ、と奥まで入った。
「んっ——んぐっ♡——!」
喉の奥に当たる。涙が滲む。
里紗の口が——リトのもので一杯になった。
リトが——腰を動かし始めた。
里紗の口の中で——ピストンする。
じゅぽ♡ じゅぽ♡ じゅぽ♡
「んっ♡ んぐっ♡ んっ♡——」
唾液が顎から垂れる。涙が目尻から流れる。
里紗はリトの腰を両手で掴んで——しがみつくように、口を動かし続けた。
舌が——竿の裏筋を這う。
頬の内側で——カリを挟む。
喉奥に当たるたびに——えずきそうになるのを堪えて、吸い付いた。
ちゅぱっ♡ じゅるっ♡ ごぽっ♡
「——いい口してんな、籾岡」
リトの声が——上から降ってきた。
里紗の目が——見上げた。
涙で滲んだ視界の向こうに、リトの顔がある。
見下ろしている。里紗を——見下ろしている。
その目が——ぞくぞくした。
(あぅ——リトに——見られてる——)
里紗の股間が——きゅっと疼いた。
Tバックの布地が——もうびしょびしょになっている。口でしているだけなのに。
リトが——里紗の口からものを引き抜いた。
ぷはっ、と里紗が息を吐く。唾液の糸が唇と先端の間に伸びて——切れた。
「立って。後ろ向いて」
里紗は——立ち上がった。
膝が少し痛い。コンクリートの跡がついている。
壁に向き直った。
両手を壁について——お尻を突き出す格好。
リトの手が——スカートを捲り上げた。
Tバックの紐が腰骨に食い込んでいる。お尻がほぼむき出しになっている。
リトの指が——Tバックの布地を横にずらした。
秘所が——外気に晒された。
「ひっ——」
冷たい空気と——リトの視線が、同時に触れた。
リトの先端が——後ろから、入り口に当たった。
ぬるっ。
「ぁ——」
そのまま——押し込まれた。
ずぶっ……♡
「あぁぁっ♡——!」
里紗の声が校舎裏に響いた。
壁に手をついた指が、白くなるほど力が入る。
バックから——一気に奥まで。
リトのカリが中の壁を押し広げて——奥の奥を叩いた。
「やっ——深——っ♡」
リトの手が——里紗の腰骨を掴んだ。
Tバックの紐ごと。指が食い込む。
そして——腰を引いて、叩きつけた。
ぱんっ♡
「あっ♡——!」
ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡
里紗のお尻に——リトの腰が打ちつけられる。
肉と肉がぶつかる音が——校舎裏の壁に反響した。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ やばっ♡——きもちぃっ♡」
ずちゅっ♡ ぬぷっ♡ ぐちゅっ♡
中がぐちゃぐちゃに掻き回される。
リトのカリが——奥を突くたびに、里紗の全身を貫く快感が走る。
「だめっ♡——だめぇっ♡ そこっ♡ そこやばいっ♡♡」
リトの手が——里紗のブラウスの中に入った。
へそ出しの裾から手を滑り込ませて——ブラの中に。
指が——乳首に触れた。
そして——バーベルに当たった。
自分が開けさせたピアスに——指が触れた。
「……ちゃんとつけてんじゃん」
リトの声が——満足そうだった。
里紗の心臓がどくんと跳ねた。
「っ——リトが……開けろって言ったから——ちゃんと……してるよ——」
声が震えた。
強がりのギャルの殻が——ぜんぶ剥がれた声。
リトの指が——バーベルを摘んだ。
くるり、と回した。
「ひぁぁっ♡♡——!」
里紗の背中が弓なりに反った。
ピアスの刺激が乳首の神経を直撃して——腰から足先まで電流が走った。
リトが——ピアスを引っ張りながら、腰の動きを再開した。
ばちゅんっ♡ ばちゅんっ♡
さっきより激しい。
里紗の身体が——壁に押し付けられるほどの勢い。
「あっ♡♡ あぁっ♡♡ やっ♡ やぁっ♡♡——すきっ♡ すきぃっ♡」
里紗の口から——制御できない言葉が溢れた。
好き。好き。もっと。もっと乱暴にして。
リトの手が——里紗の髪を掴んだ。
明るい茶色のセミロングを——ぐいっと引っ張る。
里紗の顔が——上を向かされた。
首が反って、喉が晒される。
「ぁっ♡♡——か、髪——っ♡」
痛い。でも痛いのが——気持ちいい。
引っ張られるたびに、中が——きゅうっと締まる。
ぐっちゅんっ♡ ばっちゅんっ♡
水音と打音が混ざり合って、校舎裏に響く。
里紗の太腿を——蜜が伝って流れている。Tバックの布地はとっくに横にずらされたまま、意味をなしていない。
「あっ♡♡ あっ♡♡ イクっ♡ イクぅっ♡♡——」
里紗の膝が——ガクガクと震え始めた。
リトが——里紗の腰を引き寄せて、深く突き上げた。
ずんっ♡♡
「ひぁぁぁっ♡♡♡——!」
里紗の全身が——びくんびくんと痙攣した。
膣がリトのものを締め付けるように脈打って——波のように収縮を繰り返す。
リトが——最後の突き上げを放った。
どぷっ♡ びゅるるっ♡
中に——注がれた。
熱い精液が子宮口を叩いて、里紗の中を満たしていく。
「あぁぁっ♡♡——あつ——あつい♡♡——」
里紗の腕が——力を失った。
壁から手が離れて——崩れ落ちそうになったところを、リトが後ろから抱き止めた。
腕が——里紗の腰に回る。
背中が——リトの胸に預けられる。
抱き締められている。
里紗の身体が——また、溶けた。
快楽の余韻の中で。リトの腕の中で。
「……っはぁ♡……はぁ……」
息が——整わない。
膝がまだ震えている。太腿を精液が伝って流れていく。
着崩した制服は——ぐちゃぐちゃだった。
ブラウスは捲れ上がって胸が見えて。スカートは腰に巻きついて。Tバックは横にずらされたまま。
校舎裏の壁にもたれた格好で——リトに後ろから抱き締められている。
リトが——里紗の耳元に唇を寄せた。
「ピアス、ちゃんと馴染んでたな」
里紗の唇が——震えながら笑った。
「……リトが開けたんでしょ……責任取りなよ……」
声がかすれてる。
甘くて。弱くて。いつものギャルの声じゃない。
リトにだけ見せる——弱い里紗の声。
リトの手が、里紗のお腹を撫でた。
へそ出しの腹。汗で光っている白い肌。
「……また呼ぶから」
「……うん…ダーリン♡」
里紗は——素直に頷いた。
強がりも、余裕の演技も、もう要らなかった。
リトに呼ばれたら——行く。
リトが欲しいと言ったら——差し出す。
リトのために——もっとエロくなる。
それが——嬉しい。
誰にも褒められなかったこの格好を、リトだけが「似合ってる」と言ってくれた。
誰にも触れてもらえなかったこの身体を、リトだけが「エロい」と言ってくれた。
寂しかった部屋に——リトの匂いがあった。
一人だった帰り道に——リトの声があった。
だから——何でもいい。
噂通りでもいい。男遊びが派手でもいい。
アタシは——リトの女でいたい。
里紗はリトの腕に指を絡めて、目を閉じた。
校舎裏の夕陽が、二人の影を長く伸ばしていた。
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