※この作品はR-18です。

ヤリチンリトに寝取られるお話   作:大軍

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金色の闇の場合(3)

 結城家は──住宅街の中にある、ごく普通の一軒家だった。

 

表札に「結城」と書かれている。玄関の前に──小さなプランターが並んでいて、パンジーが咲いている。

美柑が世話をしているのだろう。花の手入れが行き届いていた。

 

インターホンを押す前に──一度、立ち止まった。

 

この家には──結城リトがいる。

 

あの男と同じ屋根の下で一晩を過ごすことになる。

美柑に会いに来ているだけだ。あの男は関係ない。

だが──暗殺者の本能が、わずかに警戒信号を発している。

 

(……問題ありません。美柑の家に泊まるだけです)

 

インターホンを──押した。

 

ぴんぽーん。

 

数秒の間を置いて──玄関の扉が開いた。

 

「ヤミさん! 来てくれたんだ!」

 

美柑が──笑顔で迎えてくれた。

エプロンをつけている。髪を後ろで一つに束ねていて──額に、少しだけ汗が浮いている。

料理の途中──だったらしい。

 

「……ええ。お邪魔します」

 

「上がって上がって! 今日のご飯、張り切って作ってるからね!」

 

美柑の笑顔は──いつも、まっすぐだった。

裏がない。計算がない。ただ──私に会えたことが嬉しいという、純粋な感情。

 

靴を脱いで──上がった。

 

廊下を歩く。リビングに向かう道すがら──周囲を確認する。

暗殺者の癖だ。間取りを把握する。出入り口の位置。窓の数。死角になる場所。

 

(……ここでは、必要のない習慣です)

 

わかっている。でも──身体に染みついた行動は、簡単には消えない。

 

リビングには──結城リトがいた。

 

ソファに座って、テレビを見ている。

こちらに気づいて──振り向いた。

 

「お、ヤミ。いらっしゃい」

 

軽い。その声が──いつも、軽い。

爽やかな笑顔。人当たりのいい声音。距離の詰め方が自然で──それが、逆に警戒心を刺激する。

 

「……お邪魔します」

 

最低限の挨拶だけ返して──視線を外した。

この男とは──必要以上に関わらない。

 

美柑がキッチンから顔を出した。

 

「リト、ヤミさんの荷物、二階に持っていってあげて」

 

「はいはい」

 

結城リトが──立ち上がって、私のバッグに手を伸ばした。

 

「自分で持ちます」

 

「いいよいいよ、客だし。美柑の部屋だよな?」

 

バッグのストラップに──結城リトの手が触れた。

その指先が──私の手の甲を、かすめた。

 

ぬるっ。

 

「──っ!」

 

身体が──硬直した。

 

結城リトの指が──汗で──少しだけ湿っていた。

ぬるりとした感触が──手の甲を滑った。

 

それだけのことだった。

ただの──汗。人間の体温と、僅かな水分。

 

なのに──全身に、鳥肌が立った。

 

ニュルニュル──。

 

あの感触が──蘇る。

 

暗殺者として活動していた頃──ある惑星で、標的を追って密林に入った。

そこで──触手生物に捕獲された。

 

樹木に擬態していた生物の触手が──不意に、私の四肢を絡めとった。

トランス能力で脱出を試みたが──触手の表面から分泌される粘液が、私の変形能力を阻害した。

ニュルニュルした粘液が──全身を覆った。

 

『なんですか……この触手ッ!!』

 

髪も、腕も、脚も──べっとりと、ぬめる粘液に塗れた。

力が──入らなくなった。

 

触手が──衣服の隙間から侵入した。

粘液にまみれた触手の先端が──肌の上を這い回った。首筋。脇腹。太ももの内側。

 

ニュルニュル──ッ。

 

ぬるぬると──身体を撫で回される感触が。

粘膜のように柔らかく、体温よりも少し温かい触手が──。

 

胸の先端を──ぬるっ──と、舐め上げた。

 

『やめ──っ……!』

 

声が──出た。暗殺者としてあってはならない失態だった。

でも──粘液の感触が、理性を溶かしていた。

 

触手が──脚の間に。

粘液まみれの先端が──下着越しに、割れ目を擦った。

 

ぬちゅっ──ぬちゅっ──。

 

『っ……ぁ……っ!』

 

身体が──震えた。逃げられない。力が入らない。

粘液が──肌の表面を滑るたびに──全身の感覚が、暴走した。

 

触手が──下着をずらして──直接、粘膜に触れた。

ぬるぬるした表面が──陰裂をこじ開けるように押し入って──。

 

ずぷっ──。

 

『────ッ⁉』

 

内側から──充填された。

粘液を含んだ触手が──膣壁を押し広げながら、奥へ奥へと──。

 

ぬちゅっ……ぐちゅっ……ぬるっ……。

 

身体の中で──触手が蠢く。粘液が溢れる。内壁を撫で回されて──抵抗する意志が、溶けていく。

 

催淫効果のある粘液と、生暖かい触手。

穴という穴に触手が入ってきて、粘液まみれで犯された。

 

何度──絶頂させられたか、覚えていない。

気がついた時には──粘液の水溜まりの中で、意識を失っていた。

 

あれ以来──ニュルニュルしたものに触れると、身体が硬直する。

力が入らなくなる。あの時の──あの感触が、蘇ってしまう。

 

「……ヤミ? 大丈夫?」

 

結城リトの声が──現実に引き戻した。

 

「……問題ありません」

 

バッグを──奪い取るように、引っ張った。

 

「自分で持ちます。触らないでください」

 

「お、おう……ごめん」

 

結城リトが──困惑した顔をしている。

 

(……触れないでください。あなたには──特に)

 

あの男の手が──ぬるりと滑った感触が、まだ手の甲に残っている。

それだけで──下腹部に、微かな熱が灯っていた。

 

図書室で読んだ官能小説の──残響が、まだ身体に残っているせいだ。

それ以外の理由は──ない。

 

          *

 

夕食後──美柑と一緒に、風呂に入った。

 

結城家の浴室は──清潔に保たれていた。

タイルの目地に汚れがない。シャンプーやボディソープが整然と並んでいる。美柑が毎日掃除しているのだろう。

 

洗い場で──並んで座る。

シャワーの湯が──タイルを叩く音が、浴室に反響していた。

 

「ヤミさん、シャンプーこれ使っていいよ。いい匂いなんだ」

 

「……ありがとうございます」

 

美柑が差し出したシャンプーのボトルには──花の絵が描いてあった。

蓋を開けると──柔らかい、甘い香りがした。

 

「美柑。これは何の香りですか」

 

「桜だよ! 春限定のやつ。最近出たんだけど、すっごくいい匂いでしょ?」

 

「……ええ。悪くないです」

 

私の語彙では──「いい匂い」を上手く表現できない。でも──悪くない、というのは本心だった。

 

髪にシャンプーを馴染ませながら──美柑の話を聞いていた。

 

「あのね、今日学校でさ、理科の実験でカエルの観察したの」

 

「カエル」

 

「そう! ヤミさんカエル好き?」

 

「……嫌いではありません」

 

暗殺者時代──ある惑星で、人間ほどの大きさのカエル型生物と遭遇したことがある。毒のある舌で攻撃してきた。あれは少し厄介だった。

──美柑に話す必要のない情報だ。

 

「あたしも最初ちょっと苦手だったんだけど、よく見ると目がくりくりしてて可愛いの。ヤミさんにも見せたかったなぁ」

 

「……機会があれば」

 

「あと、今度の日曜日にたい焼き屋さんの新メニュー出るんだって! 抹茶カスタードだって!」

 

「抹茶カスタード……」

 

たい焼きの新メニュー。それは──少し、気になった。

 

「一緒に行こうよ、ヤミさん!」

 

「……考えておきます」

 

「絶対行こうね! 約束!」

 

美柑が──にぱっと笑った。

シャンプーの泡が頬についていて──それが妙に可愛らしかった。

 

こういう時間が──私は、好きだった。

誰かと──他愛のない話をする。カエルの話。たい焼きの話。何の意味もない、どこにも繋がらない会話。

暗殺者だった頃には──存在しなかった時間。

 

身体を洗い始めた。

スポンジにボディソープを含ませて──腕を擦る。

 

隣で美柑も身体を洗っている──のが、視界の端に見えていた。

 

「ねえヤミさん、髪さらさらだよね。何かしてるの?」

 

「……特には。トランス能力の影響で、髪質が一定に保たれているだけです」

 

「えー、ずるい! あたしなんか毎日トリートメントしないとぱさぱさになっちゃうのに」

 

「美柑の髪も──綺麗だと思いますが」

 

「えっ、ほんと? 嬉しい!」

 

美柑が──ぱあっと顔を輝かせた。

褒められ慣れていない子の──素直な反応だった。

 

「リトにも言われないのに……ヤミさんに言われた方が嬉しいかも」

 

「……結城リトは、そういうことを言わないのですか」

 

「んー、リトはなんか……変なとこで褒めてくるっていうか……」

 

美柑が──少しだけ、目を泳がせた。

何かを言いかけて──やめた。ように、見えた。

 

「まあいいや! ヤミさん、背中流そうか?」

 

「……お願いします」

 

美柑が──私の背中にスポンジを当てた。

くるくると──丁寧に洗ってくれる。力加減が──ちょうどいい。

家事慣れしている手つきだった。

 

「わ、ヤミさんの肌すべすべ……」

 

「……ありがとうございます」

 

「その……胸も、大きいよね……」

 

美柑の声が──少しだけ、しおれた。

 

「わたしなんか全然なのに……」

 

「美柑はまだ成長途中です。気にする必要はありません」

 

「そうかなぁ……ララさんもモモさんもみんな大きいし……」

 

「大きさは──戦闘において有利にはなりません」

 

「戦闘の話じゃないんだけどなぁ……」

 

美柑が──くすっと笑った。

 

こういう会話が──心地よかった。

友達と──風呂に入って、くだらない話をして。普通の──女の子の時間。

 

背中を流し終えて──美柑が自分の身体を洗い始めた。

腕。首。お腹。脚。

小学五年生の身体は──まだ薄くて、凹凸が少ない。白い肌に──湯気が纏わりついている。

 

私は──自分の髪を濯ぎながら、視線を壁に向けていた。

 

──その時だった。

 

視界の端で──美柑の動きが、変わった。

 

スポンジを置いた。

石鹸を──手のひらに、たっぷりと取った。

 

そして──お尻に、手を回した。

 

指で──お尻の割れ目に、手を差し入れている。

くいっ──と、片方のお尻を持ち上げるようにして──奥まで、指を滑り込ませた。

 

肛門の周囲を──くるくると、念入りに擦っている。

石鹸の泡が──臀部の谷間で白く泡立つ。

指先が──肛門の縁をなぞるように──何度も、何度も、丁寧に洗っている。

 

他の部位を洗う時間と比べて──明らかに、長い。

 

(……っ⁉)

 

私は──手を止めた。

 

シャワーヘッドを持ったまま──壁を向いたまま──視界の端で、美柑の手の動きを追っていた。

 

あれは──普通の身体の洗い方ではない。

肛門を──あそこまで丁寧に、執拗に洗う理由が──わからない。

 

まるで──何かの準備をしているように見える。

 

「……美柑」

 

「ん?」

 

美柑が──振り向いた。指はまだお尻に当てたまま。

 

「そこ──随分、念入りに洗うんですね」

 

言ってしまってから──少し後悔した。

踏み込みすぎた──かもしれない。

 

でも──美柑の反応は、予想と違った。

 

ぱあっ──と。

 

美柑の顔が──明るくなった。

嬉しそうな──誇らしげな表情。目がきらきらと輝いて──口元がほころんで。

 

「あ、うん! これはね──」

 

美柑が──何かを言おうとした。

嬉しそうに。自慢するように。まるで──大事な秘密を親友に打ち明けるような、わくわくした顔で。

 

「リトがね──」

 

──ぴたっ。

 

美柑の声が──止まった。

 

目が──大きく見開かれた。

さっきまでの嬉しそうな表情が──凍りついている。

口が──半開きのまま、言葉を飲み込んだ。

 

「…………」

 

数秒の──沈黙。

 

美柑の顔が──みるみる赤くなった。

耳まで──真っ赤に。

 

「え、えっと──! つまりその──清潔にしておくと──健康にいいって──テレビで見たから──!」

 

声が──裏返っていた。

目が──泳いでいる。さっきまでの嬉しそうな輝きが──動揺に変わっている。

 

「テレビで──お医者さんが言ってたの! おしりはちゃんと洗った方がいいって──!」

 

「……そうですか」

 

美柑が──慌てて話題を変えた。

 

「あっ、ヤミさん髪の泡まだ残ってるよ! 流してあげる──!」

 

「自分で流せます」

 

「いいからいいから──!」

 

美柑が──私の髪にシャワーを向けた。

手が──少し、震えていた。

 

(……リトがね──)

 

美柑が言いかけた言葉。

「リト」──結城リトの名前が、出かかっていた。

 

肛門を念入りに洗う理由を──嬉しそうに──結城リトの名前と一緒に言おうとした。

途中で我に返って──慌てて誤魔化した。

 

あの顔は──秘密をうっかり喋りそうになった子供の顔だった。

隠し事がある人間の──典型的な反応。

 

何を──隠しているのか。

 

結城リトと──肛門が──どう繋がるのか。

 

考えたくなかった。

でも──暗殺者の思考は、勝手に仮説を組み立てていく。

 

湯船に浸かりながら──美柑と話した。

今度の遠足のこと。お弁当に何を入れるか。ヤミさんも遠足あるの? ありません。えー、つまんない。

 

美柑は──よく笑い、よく喋った。

さっきの動揺が嘘のように──いつもの美柑に戻っていた。

 

(……いつもの美柑です。何も──おかしなところは、ない)

 

自分に──言い聞かせた。

でも──嘘だった。

 

「リトがね──」

 

あの嬉しそうな顔が──頭から、消えなかった。

 

          *

 

美柑の部屋で──布団を並べて寝た。

 

美柑が貸してくれたパジャマは──ピンク色で、胸元にクマの刺繍がある。

少し小さくて──胸のあたりが窮屈だった。

美柑は同じデザインの水色のパジャマを着ていて──「お揃いだね!」と嬉しそうに笑った。

 

消灯。

 

暗闇の中で──美柑の寝息が聞こえる。

すう、すう、と──規則正しい呼吸。

 

私は──眠れなかった。

 

暗殺者の習性で──知らない場所では深い睡眠に入れない。

身体は横たわっているが──意識は半覚醒のまま、周囲の音を拾い続けている。

 

時計の秒針の音。エアコンの低い唸り。庭の虫の声。

 

どれくらい──時間が経ったか。

 

美柑が──動いた。

 

布団がかさりと擦れる音。身体を起こす気配。

 

私は──目を閉じたまま、暗殺者の感覚で気配を追った。

 

美柑が──布団から出た。

足音を殺して──部屋の扉に向かっている。

ゆっくりとドアノブを回して──廊下に出た。

 

扉が──静かに閉まる。

 

深夜──だった。時計の針が示す時刻は──午前一時を少し回っている。

 

トイレだろうか。水を飲みに行ったのだろうか。

 

五分──待った。

美柑は──戻ってこない。

 

十分。

 

戻ってこない。

 

(……美柑?)

 

身体を起こした。

 

暗殺者のスキルが──嫌でも、音を拾う。

さっきの風呂場でのことが、一瞬脳裏によぎった。

 

この家の構造は──夕食前に把握している。美柑の部屋は二階。隣が──結城リトの部屋。

 

美柑の足音は──隣の部屋の方向に向かっていた。

 

扉を──開けた。

廊下は──暗い。非常灯のぼんやりした光だけが、床を照らしている。

 

結城リトの部屋の前──扉が、わずかに開いていた。

 

隙間から──光が漏れている。

間接照明の──柔らかい、橙色の光。

 

そして──声が、聞こえた。

 

美柑の声だった。

 

「んっ……リト……くすぐったい……」

 

笑っている──ように、聞こえた。

甘えた声。幼い声。兄に甘える妹の──声。

 

「美柑、今日もする?」

 

結城リトの声。低い。落ち着いている。

 

「……うん」

 

美柑が──答えた。小さく、でも──はっきりと。

 

扉の隙間から──室内が、見えた。

 

ベッドの上。

結城リトが──座っている。美柑が──その膝の上に、座っていた。

パジャマの上から──結城リトの手が、美柑の腰を抱いている。

 

美柑が──結城リトの首に腕を回している。

顔を──見上げている。兄の顔を。

 

その表情は──嬉しそうだった。目が──きらきらと、光っている。

 

結城リトが──美柑の頬に唇を寄せた。

 

ちゅっ。

 

軽いキス。頬に。それから──額に。鼻の先に。

 

(…………え?)

 

美柑が──くすくす笑った。

 

「リト、くすぐったいってば……」

 

「美柑が可愛いのが悪い」

 

「もう──バカ」

 

兄妹の──じゃれ合い。

微笑ましい──と言えなくもない。

 

でも──私の暗殺者の感覚が、これは「微笑ましい」の範疇ではないと告げていた。

 

結城リトの手が──美柑のパジャマの裾に触れた。

ゆっくりと──布地を、たくし上げていく。

 

白い肌が──露わになる。

小さな腰。薄いお腹。肋骨の浮いた胸。

 

パジャマが──頭の上から、抜かれた。

 

美柑が──上半身裸になった。

 

薄い胸。まだ膨らみかけの──小さな双丘。

乳首が──薄いピンク色で、ちょこんと突き出ている。

 

結城リトが──その胸に、唇を落とした。

 

ちゅっ──と、小さな乳首を──含む。

 

「ひゃっ……リ、リト……っ」

 

美柑の声が──変わった。

甘えた声から──喘ぎに。

 

(…………ええ?)

 

私は──動けなかった。

扉の隙間から──目を逸らせなかった。

 

暗殺者として──多くの場面を見てきた。戦場を。死体を。残虐な行為を。

でも──これは、そのどれとも違う。

 

結城リトが──美柑のパジャマのズボンを、下ろしていく。

下着ごと──膝まで。足首まで。

 

美柑が──全裸になった。

 

小さな身体。細い手足。白い肌。

そして──結城リトの大きな手が、美柑の身体を──自由に、触っている。

 

美柑は──最初、笑っていた。

結城リトの肩に顔を埋めて──「くすぐったい」「リトのバカ」と──甘えた声で。

 

楽しそうだった。

兄に愛されている妹の──幸せそうな表情。

 

結城リトが──美柑の身体をうつ伏せにした。

ベッドの上に──四つん這いにさせる。

 

美柑の──小さなお尻が、結城リトの前に突き出された。

丸い。形がいい。白い肌に──産毛が見えるほどの距離。

 

結城リトが──自分のズボンを下ろした。

 

陰茎が──露わになった。

硬く勃起している。太い幹が上向きに張り詰めていて──カリ首がくっきりと隆起している。

小学生の美柑の身体と比べると──明らかに、不釣り合いなほど大きい。

 

結城リトが──美柑のお尻の割れ目に、指を滑らせた。

肛門を──指の腹で、くるくると擦る。

 

ぬるっ──と。透明なジェルが──肛門の縁に塗られる。

ローションだ。

 

結城リトは──美柑の肛門に、指を一本──ゆっくりと差し入れた。

 

ぬぷっ──。

 

「ん……っ」

 

美柑が──小さく声を漏らした。

 

結城リトの指が──肛門の中で、くるくると回される。

括約筋を──ゆっくり解していく。丁寧な──準備。

 

(だから──美柑は──あの時──肛門を念入りに洗って──)

 

風呂での違和感が──ここで、繋がった。

 

結城リトが──陰茎を、美柑の肛門に押し当てた。

硬く張り詰めたカリ首が──小さな肛門の入り口を圧迫する。

 

ぬぷっ──……ずぶっ──……。

 

ゆっくりと──入っていく。

 

「あっ……んっ……リト……大きい……っ」

 

美柑の声が──切なく震えている。

でも──まだ、笑みが混じっていた。痛みと快感の境界で──兄への信頼が表情に残っていた。

 

結城リトが──腰を動かし始めた。

 

最初は──ゆっくりだった。

出し入れの幅が小さく──美柑の身体に馴染ませるような動き。

 

ずちゅっ──ぬぷっ──ずちゅっ──。

 

「あっ……あぅ……っ……リト……きもちい……っ」

 

美柑が──シーツを握りしめながら、喘いでいる。

小さな身体が──結城リトの腰の動きに合わせて、前後に揺れている。

 

やがて──結城リトの動きが、変わった。

 

腰の振りが──速くなった。深くなった。

 

ぱんっ──ぱんっ──ぱんっ──。

 

結城リトの腰が──美柑の小さなお尻に打ちつけられる音が、部屋に響いた。

 

「ひゃっ──! リ、リト──ちょっ──速──っ」

 

美柑の声が──悲鳴に変わった。

 

「やっ──やめ──リト──お尻──壊れ──っ」

 

でも──結城リトは、止まらなかった。

 

ぱんっ♡ぱんっ♡ぱんっ♡──。

 

「あぁっ♡──やだ──やめてリト──あっ♡あっ♡」

 

美柑の身体が──大きく跳ねた。

 

びくっ♡びくっ♡──。

 

小さな身体が──痙攣している。

 

イッた──のだと、わかった。

 

でも──結城リトは、止まらなかった。

 

「美柑──もう一回」

 

「むり──っ♡リト──もうむり──あっ♡♡」

 

ずっぽ♡ずっぽ♡──。

 

陰茎が──美柑の肛門を、深く抉るように突いている。

カリ首が──括約筋の縁を擦り上げるたびに──美柑の全身が、びくっと震える。

 

「やっ──あぅ♡──またイク──イっちゃう──っ♡」

 

びくびくっ♡──。

 

二度目の──絶頂。

 

美柑の腕が──力を失って、上半身がベッドに崩れ落ちた。

お尻だけが──突き上がった姿勢。結城リトが──その腰を掴んで、動きを止めない。

 

ぐちゅっ♡ぬぷっ♡ずちゅっ♡──。

 

「ぁ……っ♡……あ……っ♡……リト……おにい……ちゃ……っ♡」

 

美柑の目に──涙が浮かんでいた。

シーツに顔を押し付けて──歯を食いしばりながら──耐えている。

 

でも──声が、止まらない。

 

「あっ♡あっ♡あっ♡──」

 

三度目の──絶頂が来た。

 

美柑の全身が──弓なりに反った。

小さな指が──シーツを引き裂くように掴んでいる。つま先が──ぴんと伸びて──震えている。

 

結城リトが──腰を数回、深く突いて──止まった。

 

どくんっ♡──どくんっ♡──。

 

射精している──のだと、わかった。

 

美柑の肛門から──白い液体が、陰茎の隙間を伝って滴り落ちた。

 

「…………」

 

私は──扉の隙間から、全てを見ていた。

 

呼吸が──荒くなっていたことに、気づいた。

手が──ドアの縁を、強く握りしめていた。爪が白くなるほど。

 

見てはいけないものを──見てしまった。

 

結城リトが──美柑を。実の妹を。

 

美柑は──最初、楽しそうだった。兄に甘えている──幸せそうな顔だった。

でも途中から──「やめて」と言った。「壊れる」と言った。止まらなかった。

 

美柑は──泣いていた。

快楽で泣いていたのか。苦痛で泣いていたのか。その境界が──わからなかった。

 

あれは──合意なのか。

最初は合意で始まったように見えた。でも──途中から?

「やめて」と言っているのに止まらないのは──。

 

静かに──美柑の部屋に戻った。

布団に潜り込んだ。目を閉じた。

 

しばらくして──美柑が戻ってきた。

足音を殺して──布団に入る気配がした。

 

すぐに──すう、すう、と寝息が聞こえた。

泣き疲れたのか。身体が疲れているのか。深い眠りに──落ちたようだった。

 

私は──眠れなかった。

 

天井を──見つめていた。

 

暗殺者として──多くの「暴力」を見てきた。

だが──あれは、私が知っている暴力とは違った。

 

美柑は──結城リトのことを「リト」と呼んだ。途中から「お兄ちゃん」と。

その声に──嫌悪はなかった。少なくとも──最初は。

 

結城リトを──問い詰めるべきか。

 

「美柑に何をしているのですか」と。

「やめなさい」と。

 

でも──美柑は、自分から結城リトの部屋に行った。

自分から──肛門を念入りに洗って。準備をして。

 

美柑に──聞くべきか。

 

「大丈夫ですか」と。

「あなたは──本当に、あれを望んでいるのですか」と。

 

でも──美柑が「うん、大丈夫だよ」と笑ったら。

私は──それ以上、何も言えなくなる。

 

美柑が──大丈夫じゃないと言ったら。

私は──結城リトを、殺すのか。

 

(……殺す?)

 

いつもの口癖が──今だけは、冗談に聞こえなかった。

 

答えが──出ない。

 

美柑の寝息を──聞きながら。

朝が来るまで──私は、天井を見つめ続けた。

 

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