結城リトの手が──私の腰を掴んだ。
大きな掌が──ボンテージの布地ごと、腰骨を包み込む。
指が──腰肉に食い込んだ。
「──っ♡」
持ち上げられた。
軽々と──暗殺者の身体が、宙に浮いた。
結城リトの陰茎が──ずるっと膣から抜けて──先端だけが、膣口に引っかかった状態で止まる。
ぬぷっ──。
空白。中が──空っぽになった虚脱感。
さっきまで詰まっていた熱が──消えた。
(──あ──)
身体が──反射的に、戻りたがった。
次の瞬間──世界が回転した。
背中が──ベッドに叩きつけられた。
ぼすっ──と、シーツが窪む。
結城リトが──上にいる。
私の──上に。
両腕で──私の頭の横を挟むようにして、身体を支えている。
鎖骨。薄い胸板。汗で濡れた腹筋。
Tシャツの匂い。石鹸の匂い。そして──男の匂い。
結城リトの顔が──真上にある。
涼やかな目が──私を見下ろしている。
その目が──さっきまでと、違う。
優しさが──消えていた。
「──始めるぞ」
低い声。命令形。
「え──」
結城リトの腰が──沈んだ。
ずぶっ──♡♡
「────はぁっ♡♡♡」
一突き──で。
根元まで──入った。
さっき──自分のペースでゆっくりと飲み込んだ時とは──次元が違う。
一気に──カリ首が子宮口まで到達して──内壁を全部押し開いて──。
ぱんっ──♡
結城リトの腰が──私の太腿の内側に、打ちつけられた。
「ぁっ──♡♡」
そして──引いた。
ずるぅっ──♡
カリ首の縁が──膣壁の襞を一つ一つ引っ掻きながら、出口に向かっていく。
内壁が──引きずられるように伸びて──カリ首を追いかけて──。
ぬぷっ──先端だけが残った。
突いた。
ずぶっ♡♡
「あっ♡♡」
引いた。
ずるっ♡
「ふぁっ♡」
突いた。
ぱんっ♡♡
「ひぁっ♡♡♡」
ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡
リズミカルに──正確に──結城リトの腰が、私を貫いている。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ──♡♡」
声が──止まらない。
突かれるたびに──喉の奥から、甘い音が飛び出してくる。
さっき──自分で動いていた時は、まだ制御できた。
どこに当たるか──どの角度で──どの深さで──自分が決められた。
今は──全部、結城リトが決めている。
いつ入ってくるか──わからない。
どこに当たるか──選べない。
どれだけ深いか──制御できない。
暗殺者が──完全に、主導権を奪われている。
ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡
「やっ──あっ♡ そんっ──速──っ♡♡」
のし掛かられている。
結城リトの体重が──私の上に、重くのしかかっている。
広い肩。私の視界を埋め尽くす──男の上半身。
腕が──私の両脇を塞いでいて──逃げ場がない。
逃げ場が──ないのに。
不思議と──恐怖がなかった。
暗殺者として──上から押さえつけられる状況は、最悪の事態だ。
身動きが取れない。トランス能力の発動も遅れる。
だが──身体が、恐怖を感じていない。
むしろ──。
ぱんっ♡ ぱんっ♡
「あっ♡♡ あぁっ♡♡♡」
──安心している。
のし掛かられる重みが──温かい。
押し潰されるような圧迫感が──嫌ではない。
結城リトの腕の中に──包まれている。
覆い被さられている。
守られている──ような。
(──馬鹿な──何を考えて──)
ぱんっ♡♡
「ひぅっ♡♡」
カリ首が──あの場所を、擦った。
膣壁の前側──さっき自分で見つけた、あの敏感な一点。
結城リトは──なぜそこがわかるのか。
「ヤミ──ここ──気持ちいいだろ」
「ち──違──っ♡♡」
気持ちいい。
信じられないほど──気持ちいい。
狙い撃ちにされている。
自分で見つけた場所を──結城リトに、攻略されている。
ぐちゅっ♡ ぐちゅっ♡ ぐちゅっ♡
「あっ♡ あっ♡ あっ──やっ──そこばっかり──っ♡♡♡」
腰が──勝手に跳ねている。
突かれるたびに──逃げるように──でも逃げ切れずに──跳ね返って、結城リトの腰を迎えてしまう。
「ヤミ──すげえ──中がぎゅうぎゅうで──」
「聞きたく──ないです──っ♡♡」
手が──動いた。
自分でも──驚いた。
両手が──結城リトの背中に、回っていた。
広い背中に──指が触れた。汗で濡れた肌。筋肉の隆起。
掌が──背中の肌を、ぎゅっと掴んだ。
抱きついて──いる。
暗殺者が──ヤリチンの背中に──しがみついている。
(──何を──している──私──)
爪が──結城リトの背中に、食い込んだ。
離そうとした。離そうとしたのに──指が、動かない。
むしろ──もっと強く、抱きしめている。
「ヤミ──爪──食い込んでる──」
「す──すみませ──っ♡♡」
離せない。
のし掛かられて──貫かれて──こんなに密着して──それなのに、もっと近くに行きたいと、身体が叫んでいる。
嫌悪感が──ない。
不思議だ。
男に──犯されている。美柑を抱いた──あの男に。
暗殺者として──生物兵器として──こんな状況は、屈辱のはずなのに。
嫌じゃ──ない。
ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡
「ぁっ♡ ぁっ♡ ぁぁっ♡♡」
結城リトの心臓の音が──耳元で聞こえている。
どくん、どくん──と。私の鼓動と──混ざっている。
繋がっている──と、思った。
身体だけじゃなく──心臓の鼓動が──呼吸が──体温が──全部、繋がっている。
*
──ティアーユ。
唐突に──その名前が、浮かんだ。
ぱんっ♡
「ぅっ♡♡」
犯されながら──記憶が、蘇る。
ティアーユ・ルナティーク。
私の──母。
私は──ティアーユの細胞から作られた。クローン。
兵器として──生み出された。
でも──幼い頃は。
ティアーユは──私を、兵器ではなく──子供として、扱ってくれた。
あの──温かい胸に抱きしめられた記憶。
金色の髪は──ティアーユと同じ色。
おっとりした笑顔で──「よしよし」と頭を撫でてくれた、あの掌。
ぱんっ♡ ぱんっ♡
「はぁっ♡──んっ♡♡」
離れ離れになった時──。
寂しかった。
身体が──引き裂かれるように。
細胞が──一つ一つ剥がされていくような。
母体と──クローンが──引き離される痛み。
物理的な痛みではなかった。もっと深い──存在そのものが否定されるような。
「イブ──ごめんなさい──」
ティアーユの──泣き顔を、覚えている。
あの時から──ずっと。
誰かと──繋がりたかったのだと──。
ぱんっ♡♡
「あっ♡♡♡──っ♡♡♡♡」
びくんっ──♡♡
イった。
膣が──ぎゅうぅっと痙攣した。
内壁が──結城リトのものを、締め上げて──離して──また締めて。
三回目の──絶頂。
でも──止まらなかった。
結城リトの腰が──止まらないからだ。
ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡
「あっ♡ あっ♡ やっ──イったばっかり──っ♡♡♡」
イった直後の──過敏な膣壁を、容赦なくカリ首が抉っている。
自分で動いていた時は──イったら止まれた。
今は──止める権利が、私にはない。
結城リトが──動いているから。
「りっ──と──やめ──っ♡♡♡」
呼び捨て──にしていた。
結城リト──ではなく──リト──と。
「ヤミ──今──リトって」
「言ってません──っ♡♡♡」
ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡
連続で──突かれた。
「ぁっ♡♡ ぁあっ♡♡ ああぁっ♡♡♡」
結城リトの背中を──掻き毟っている。
爪が──肌に赤い線を刻んでいる。
脚が──結城リトの腰に、巻きついていた。
太腿が──男の腰を挟んで──引き寄せている。
自分の身体が──信じられなかった。
抱きついて──脚を絡めて──爪を立てて──もっと奥へと引きずり込んでいる。
暗殺者の身体が──完全に、女の身体として動いている。
嫌悪は──やはり、なかった。
繋がっている。
ティアーユと離れてから──ずっと。
誰とも──繋がれなかった。
暗殺者として──生物兵器として──孤独に。
美柑とたい焼きを食べている時だけ──少しだけ、繋がれた気がした。
でも──こんなふうに──身体ごと──溶け合うように──。
ぐちゅっ♡♡ ぐちゅっ♡♡ ぐちゅっ♡♡
「ぅぁっ♡♡──またっ──イくっ──♡♡♡」
びくんっ♡♡♡
四回目。
全身が──弓なりに反った。結城リトの身体にしがみつたまま──背中だけが浮いた。
「はぁっ♡♡♡♡──はぁ──っ♡♡♡♡♡」
膣が──断続的に痙攣している。
子宮口が──開いて──閉じて──開いて──。
「──まだだ」
結城リトの声が──遠くから聞こえた。
ぱんっ♡♡ ぱんっ♡♡ ぱんっ♡♡
「ひぁっ♡♡──むりっ──むりですっ──♡♡♡」
無理だと──言っているのに。
腰が──止まらない。結城リトの腰が。
角度が──変わった。
結城リトが──私の片脚を持ち上げた。太腿の裏を掌で押さえて──大きく開かせた。
結合部が──晒された。
ぐっちゅっ♡♡ ぐっちゅっ♡♡
濡れた音が──部屋中に響いている。
愛液が──白く泡立って──太腿を伝って──シーツを濡らしている。
そして──奥の奥。子宮口の──さらに先。存在すら知らなかった場所を──カリ首が、突いた。
どんっ──♡♡♡
「────ぁ♡♡♡♡♡♡」
視界が──真っ白に弾けた。
びくんっ♡♡♡♡ びくんっ♡♡♡♡
五回目の──絶頂。
さっきまでとは──桁が違う。
じょっ──じょばっ──♡♡
「──ぁ──っ♡♡♡♡♡♡♡」
下腹部から──何かが、噴き出した。
温かい液体が──結合部から溢れて──結城リトのお腹を濡らしている。
制御──できない。膀胱の近くの──何かが破裂したように──。
潮──だ。
暗殺者が──潮を吹いている。実の妹を犯した男の──陰茎で。
じょぷっ──♡♡ じょぷっ──♡♡
止まらない。突かれるたびに──噴き出す。
「ヤミ──すごい──潮──」
「み──みな──いれ──♡♡♡」
見ないでください──と、言いたかった。
舌が──回らない。言葉が──形にならない。
意識が──遠のいていく。
視界が──暗くなったり明るくなったりしている。
結城リトの顔が──ぼやけて──滲んで──。
身体が──がくがくと、痙攣している。
自分の意志では──制御できない。
暗殺者の身体が──快楽に支配されて──ただの、震える肉の塊になっている。
腕が──結城リトの背中に巻きついたまま──力なくぶら下がっている。
脚が──ときどき、びくんっ──と跳ねる。
「はっ──♡ はっ──♡ はぁ──♡♡」
呼吸が──浅い。不規則。意識の断片が──明滅している。
結城リトの動きが──ゆっくりになっていった。
ぬちゅ──……ぬちゅ──……
優しく──浅く。さっきまでの激しさが嘘のように。
「──ヤミ。大丈夫か」
遠い声──だ。
結城リトの顔が──ぼやけた視界の中に、浮かんでいる。
「…………」
口を──開いた。
唇が──震えている。涎が──顎を伝って落ちた。
「あ──りが──……とう──ごさい──ます──♡」
声が──掠れていた。自分の声とは思えない──壊れた音。
「え──」
「きもひ──よかった──です──♡♡」
舌が──回らない。
呂律が──崩壊している。暗殺者の声ではない。快楽で──壊れた女の声。
「もう──じゅうぶん──です──♡」
十分──だ。
生まれて初めて──男と交わった。
こんなにも──幸福感があるのかと。
身体が──繋がることで──心が、満たされる。
空っぽだった──暗殺者の胸の中に──温かいものが、流れ込んでくる。
ティアーユと──引き離されてから──ずっと空いていた穴が──今、埋まっている。
あたたかい。
あたたかく──て。
(──もう──眠りたい──)
瞼が──落ちかけた。
意識が──沈んでいく。
結城リトの胸の──温もりの中に──溶けて──消えて──。
「──ヤミ」
結城リトの声が──聞こえた。
「──何ですか──」
もう──目を開ける力も──ない。
「俺──まだ出してないけど」
「──────」
目が──開いた。
意識が──一瞬で、覚醒した。
結城リトを──見上げた。
あの涼やかな目が──私を見下ろしている。
笑っている。
「お前が気持ちよくなってるとこ、ずっと見てた。──すごかったな」
「…………」
「で──俺は?」
結城リトの陰茎が──私の中で──まだ、硬い。
カリ首が──膣壁の中で──どくんどくんと脈打っている。
射精していない。
一度も──出していない。
「俺を──気持ちよくしてくれるんだろ? 美柑の代わりに」
「…………」
そうだった。
私が──この男の相手をする理由は──美柑の代わり。
処理をする側の──私が。
五回もイって──潮まで吹いて──ありがとうございますとまで言って──。
処理──されていたのは、私の方だった。
「──えっちぃのは──」
「嫌い。知ってる」
結城リトが──笑った。
その笑顔は──くしゃっとした、少年の笑顔ではなかった。
美柑の上に覆いかぶさっていた時の──あの、男の──。
結城リトの腰が──ゆっくりと、引かれた。
ずるぅっ──♡
「──ぅ──♡」
カリ首が──過敏な膣壁を、擦った。
*
結城リトの陰茎が──ゆっくりと、抜かれた。
ずるるっ──♡
「ふぁ──っ♡♡」
空っぽになった膣が──ひくひくと痙攣している。
結城リトが──ベッドの端に、膝立ちで座り直した。
私の──目の前に。
陰茎が──そびえている。
私の愛液と先走り液でてらてらと光っている──巨大な、肉の幹。
カリ首が──くっきりと隆起して──先端が赤黒く充血している。
血管が──幹の表面を蛇のようにうねって──脈を打っている。
射精していない──陰茎。
五回も──私をイかせて──潮まで吹かせて──それでも一滴も出していない。
溜まっている。
この中に──膨大な量の精液が──溜まっている。
さっき美柑の中に出していたのと同じものが──今度は──。
恐怖が──宿った。
暗殺者の──本能的な恐怖。
これ以上──この男に犯されたら。
もう──壊れる。身体も。頭も。暗殺者としての自分も。
「──っ」
身体が──動いた。
震える腕で──ベッドの上を──這った。
這いつくばって──逃げようとした。
結城リトから──離れなければ。
この部屋から──出なければ。
膝が──震えている。太腿の筋肉が──痙攣して、まともに動かない。
指が──シーツを掴んで──引きずりながら──少しずつ──。
「ヤミ──どこ行くの」
背後から──声がした。
穏やかな──声。
足首を──掴まれた。
「──ひぅっ」
ずるっ──と。
引きずられた。
暗殺者の身体が──シーツの上を滑って──結城リトの方に、引き戻された。
うつ伏せのまま──ベッドに倒れた。
ぼすっ──と顔がシーツに沈む。
「ひっ──」
声にならない悲鳴が──喉の奥から漏れた。
同時に──。
じわっ──と。
股間から──温かい液体が、滲み出した。
潮なのか──尿なのか──自分でもわからない。
暗殺者の身体が──恐怖で──制御を失っている。
太腿の内側を──液体が伝って──シーツに染みを作った。
(──いや──)
黒い恐怖が──背後にある。
結城リトの気配が──背中に、迫っている。
大きな手が──私の腰を掴んだ。
持ち上げられた。うつ伏せのまま──腰だけが、高く持ち上がった。
顔はシーツに埋まったまま──お尻だけが──結城リトの前に、突き出されている。
黒いボンテージのスカートが──乱れて──腰の周りに皺くちゃに巻きついている。
下着はとうに脱いでいる。剥き出しの──白いお尻。愛液と潮でぐしょぐしょに濡れた──陰裂。
(やめて──お願い──もう──)
口が──動かなかった。
熱い塊が──陰裂に、触れた。
カリ首が──濡れた入口に、押し当てられた。
ずぶぅっ──♡♡
「──────っ♡♡♡♡」
一突きで──根元まで。
うつ伏せの体勢は──さっきまでとは、角度が全く違う。
カリ首が──膣の後ろ側の壁を、ごりっと抉りながら──奥まで到達した。
ぱんっ♡♡
結城リトの下腹が──私のお尻に、叩きつけられた。
「────♡♡♡♡♡」
声が──出なかった。
口を開いているのに──声にならない。
喉が──痙攣して──空気だけが、漏れている。
ぱんっ♡♡ ぱんっ♡♡ ぱんっ♡♡
容赦が──なかった。
さっきまでの──優しさの欠片もない。
結城リトの腰が──機械のように──正確に──深く──速く──私を貫いている。
ぱんぱんっ♡♡ ぱんぱんっ♡♡
お尻を──叩きつけられている。
皮膚と皮膚が打ち合わさる──乾いた音と、愛液が泡立つ湿った音が──交互に響く。
苦しいのか──わからない。
気持ちいいのか──わからない。
やめてほしいのか──もっとしてほしいのか──。
何も──わからない。
ただ──身体が、壊れていく。
びくんっ♡♡
イった。
声が出ないままに──膣が締まって──背筋が震えて。
結城リトの腰は──止まらない。
ぱんっ♡♡ ぱんっ♡♡ ぱんっ♡♡ ぱんっ♡♡
「──♡♡──♡♡──♡♡♡♡」
声のない絶頂が──連続している。
一回──二回──三回──もう数えられない。
イくたびに──膣が痙攣して──カリ首を締め上げて──でも結城リトは止まらない。
イった直後の──最も敏感な瞬間を──容赦なく突かれて──次の絶頂が、前の絶頂を飲み込んでいく。
シーツが──汗と愛液で、水たまりのように濡れている。
顔を埋めたシーツが──涎と涙で、ぐしゃぐしゃだ。
ぐっちゅっ♡♡ ぐっちゅっ♡♡ ぐっちゅっ♡♡
水音が──部屋中に響いている。
汗と愛液が混ざって──結合部から白い泡が飛び散っている。
そして──声が、出た。
「あ゛──♡♡ あ゛あ゛──♡♡♡♡」
獣──のような声だった。
暗殺者の声ではない。女の声ですらない。
理性を失った──動物の、咆哮。
「あ゛っ♡♡ あ゛あ゛っ♡♡♡ あ゛あ゛あ゛──♡♡♡♡♡」
喉が──裂けそうだ。
声が──制御できない。身体が──制御できない。
シーツを掴む指が──白くなるほど握り締められている。
背中が──反って──沈んで──また反って。
ぱんぱんっ♡♡♡ ぱんぱんっ♡♡♡
「──っ──♡♡♡♡♡♡♡♡」
結城リトの腰の動きが──変わった。
速くなった。深くなった。
カリ首が──子宮口を、連打している。
こんこんこんっ──と、硬い先端が──最奥を叩いている。
「ヤミ──出す──」
遠い──遠い声が聞こえた。
ずぶっ♡♡♡ ──どくんっ──♡♡♡♡
結城リトの陰茎が──最奥で、膨張した。
カリ首が──子宮口に密着したまま──どくんっ、どくんっ、と脈動している。
射精している。
どくっ♡♡ どくっ♡♡ どくっ♡♡ どくっ♡♡
熱い──液体が──子宮の中に──注ぎ込まれていく。
「──ぁ──♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
満たされて──いく。
空っぽだった──暗殺者の子宮が。
結城リトの精液で──溢れるほどに。
どくっ♡♡ どくっ♡♡ ──どくっ♡♡
止まらない。まだ──出ている。
膣の中が──精液でいっぱいになって──結合部の隙間から、白い液体がとろりと溢れ出している。
「あ──ぁ──♡♡」
身体が──がくがくと震えている。
暗殺者の身体が──精液を受け止めている。子宮が──きゅうっと収縮して──一滴も零すまいとするように──カリ首を締め付けている。
壊れた──と、思った。
触手に──犯された時よりも。
あの惑星で──全身を粘液まみれにされて──穴という穴に触手を突き込まれた──あの時よりも。
ひどい。
触手の時は──身体だけだった。
心は──暗殺者のまま──冷静に脱出の機会を待っていた。
今は──心ごと、壊されている。
ずるぅぅっ──。
結城リトの陰茎が──抜かれた。
精液が──膣口から、とろりと流れ出した。
太腿を伝って──シーツに落ちる。白い──とろみのある液体。
私は──うつ伏せのまま──動けなかった。
顔が──ぐしゃぐしゃだった。
涙が──頬を伝って──シーツに染みを作っている。
涎が──口の端から──だらだらと垂れている。
鼻水が──唇に混ざっている。
葡萄酒色の目は──濁って──焦点が合っていない。
金色の髪は──汗と涙でべったりと──顔に張り付いている。
暗殺者の──面影は──。
ぺちんっ。
何かが──頬に当たった。
熱い。硬い。湿った──。
結城リトの──陰茎だった。
精液と愛液にまみれた──まだ半勃起の肉の幹が──私の頬に、叩きつけられた。
「──────」
ぺちんっ。もう一度。
「ぁ──」
カリ首が──涙で濡れた頬肉を押し潰すように──ぐにっと、擦りつけられた。
精液の残り香が──鼻腔に──。
「ヤミ──綺麗にして」
結城リトの声が──上から降ってきた。
陰茎が──口元に寄せられた。
先端が──涎で濡れた唇に──触れた。
ぬるっ──。
精液の匂い。愛液の匂い。私の身体の中にいた──全部が混ざった──生臭い匂い。
「────」
口を──開いた。
唇が──震えながら──カリ首を受け入れた。
ちゅぽっ──。
口の中に──入った。
舌の上に──精液の残滓が──広がった。
塩辛い。苦い。体温の──味。
「舐めて──綺麗に」
れろ──……れろ──……
舌が──カリ首の表面を──ゆっくりと、舐め上げた。
精液と愛液が混ざった──にゅるにゅるの粘液を──舌で掬い取っている。
ちゅぷ──……ちゅぷ──……
力のない──掃除。
暗殺者が──うつ伏せのまま──男のものを口に含んで──精液を舐め取らされている。
涙が──止まらなかった。
舐めながら──泣いている。
何が悲しいのか──わからない。
屈辱なのか──安堵なのか──それとも──。
じゅるっ──……。
カリ首の裏側──窪みに溜まった精液を──舌先で丁寧に舐め取った。
「──上手いな、ヤミ」
褒められた。
涙が──また、溢れた。
結城リトが──陰茎を、口から引き抜いた。
ちゅぽんっ──。
唾液と精液の糸が──唇と先端の間に、細く引いて──切れた。
私は──うつ伏せのまま──シーツに顔を埋めた。
もう──何も──考えられない。
身体中が──精液と愛液と汗と涙と涎でぐちゃぐちゃだ。
シーツは──水たまりのように濡れている。
黒いボンテージは──腰の辺りで皺くちゃに丸まって──もはや衣服の体を成していない。
触手に犯された時よりも──ひどい惨状だった。
あの時は──戦闘の延長だった。暗殺者として──捕獲された。それだけだった。
今は──自分から来た。自分で脱いだ。自分で跨った。
そして──壊された。
「──ヤミ」
結城リトの声が──頭の上から聞こえた。
「美柑のこと──黙っててくれるよな?」
「…………」
答える力が──ない。
顔が──シーツに埋まっている。涙と涎でぐしゃぐしゃの顔を──見せたくない。
「約束だぞ。──ヤミは優しいから、わかってくれるよな」
優しい──と、また言った。
その言葉が──壊れた身体の奥に、じわっと沁みた。
「…………はい」
消え入りそうな──声だった。
結城リトが──私の頭を、ぽんぽんと撫でた。
大きな掌。温かい指。
さっき──たい焼きの帰りに撫でてくれた時と──同じ手。
「──どうするかな」
呟きが──聞こえた。
結城リトの──独り言。
何を──どうするのか。
私を──どうするのか。
それとも──美柑のことを──。
考えようとした──が。
意識が──沈んでいった。
「おい……みか……いるんだろ…………ヤミを────────」
温かい掌の感触と──にゅるにゅるの残り香の中で──暗殺者の意識は──暗闇に、落ちた。
とっても、あったかい。
幕間が3話同時にリリースされるのでご注意。