※この作品はR-18です。

ヤリチンリトに寝取られるお話   作:大軍

41 / 60
金色の闇の場合(8)終

 結城リトの手が──私の腰を掴んだ。

 

大きな掌が──ボンテージの布地ごと、腰骨を包み込む。

指が──腰肉に食い込んだ。

 

「──っ♡」

 

持ち上げられた。

 

軽々と──暗殺者の身体が、宙に浮いた。

 

結城リトの陰茎が──ずるっと膣から抜けて──先端だけが、膣口に引っかかった状態で止まる。

 

ぬぷっ──。

 

空白。中が──空っぽになった虚脱感。

さっきまで詰まっていた熱が──消えた。

 

(──あ──)

 

身体が──反射的に、戻りたがった。

 

次の瞬間──世界が回転した。

 

背中が──ベッドに叩きつけられた。

 

ぼすっ──と、シーツが窪む。

 

結城リトが──上にいる。

 

私の──上に。

 

両腕で──私の頭の横を挟むようにして、身体を支えている。

鎖骨。薄い胸板。汗で濡れた腹筋。

Tシャツの匂い。石鹸の匂い。そして──男の匂い。

 

結城リトの顔が──真上にある。

涼やかな目が──私を見下ろしている。

 

その目が──さっきまでと、違う。

 

優しさが──消えていた。

 

「──始めるぞ」

 

低い声。命令形。

 

「え──」

 

結城リトの腰が──沈んだ。

 

ずぶっ──♡♡

 

「────はぁっ♡♡♡」

 

一突き──で。

 

根元まで──入った。

 

さっき──自分のペースでゆっくりと飲み込んだ時とは──次元が違う。

一気に──カリ首が子宮口まで到達して──内壁を全部押し開いて──。

 

ぱんっ──♡

 

結城リトの腰が──私の太腿の内側に、打ちつけられた。

 

「ぁっ──♡♡」

 

そして──引いた。

 

ずるぅっ──♡

 

カリ首の縁が──膣壁の襞を一つ一つ引っ掻きながら、出口に向かっていく。

内壁が──引きずられるように伸びて──カリ首を追いかけて──。

 

ぬぷっ──先端だけが残った。

 

突いた。

 

ずぶっ♡♡

 

「あっ♡♡」

 

引いた。

 

ずるっ♡

 

「ふぁっ♡」

 

突いた。

 

ぱんっ♡♡

 

「ひぁっ♡♡♡」

 

ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡

 

リズミカルに──正確に──結城リトの腰が、私を貫いている。

 

「あっ♡ あっ♡ あっ♡ あっ──♡♡」

 

声が──止まらない。

突かれるたびに──喉の奥から、甘い音が飛び出してくる。

 

さっき──自分で動いていた時は、まだ制御できた。

どこに当たるか──どの角度で──どの深さで──自分が決められた。

 

今は──全部、結城リトが決めている。

 

いつ入ってくるか──わからない。

どこに当たるか──選べない。

どれだけ深いか──制御できない。

 

暗殺者が──完全に、主導権を奪われている。

 

ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡

 

「やっ──あっ♡ そんっ──速──っ♡♡」

 

のし掛かられている。

結城リトの体重が──私の上に、重くのしかかっている。

 

広い肩。私の視界を埋め尽くす──男の上半身。

腕が──私の両脇を塞いでいて──逃げ場がない。

 

逃げ場が──ないのに。

 

不思議と──恐怖がなかった。

 

暗殺者として──上から押さえつけられる状況は、最悪の事態だ。

身動きが取れない。トランス能力の発動も遅れる。

 

だが──身体が、恐怖を感じていない。

 

むしろ──。

 

ぱんっ♡ ぱんっ♡

 

「あっ♡♡ あぁっ♡♡♡」

 

──安心している。

 

のし掛かられる重みが──温かい。

押し潰されるような圧迫感が──嫌ではない。

 

結城リトの腕の中に──包まれている。

覆い被さられている。

 

守られている──ような。

 

(──馬鹿な──何を考えて──)

 

ぱんっ♡♡

 

「ひぅっ♡♡」

 

カリ首が──あの場所を、擦った。

膣壁の前側──さっき自分で見つけた、あの敏感な一点。

 

結城リトは──なぜそこがわかるのか。

 

「ヤミ──ここ──気持ちいいだろ」

 

「ち──違──っ♡♡」

 

気持ちいい。

信じられないほど──気持ちいい。

 

狙い撃ちにされている。

自分で見つけた場所を──結城リトに、攻略されている。

 

ぐちゅっ♡ ぐちゅっ♡ ぐちゅっ♡

 

「あっ♡ あっ♡ あっ──やっ──そこばっかり──っ♡♡♡」

 

腰が──勝手に跳ねている。

突かれるたびに──逃げるように──でも逃げ切れずに──跳ね返って、結城リトの腰を迎えてしまう。

 

「ヤミ──すげえ──中がぎゅうぎゅうで──」

 

「聞きたく──ないです──っ♡♡」

 

手が──動いた。

 

自分でも──驚いた。

 

両手が──結城リトの背中に、回っていた。

 

広い背中に──指が触れた。汗で濡れた肌。筋肉の隆起。

掌が──背中の肌を、ぎゅっと掴んだ。

 

抱きついて──いる。

 

暗殺者が──ヤリチンの背中に──しがみついている。

 

(──何を──している──私──)

 

爪が──結城リトの背中に、食い込んだ。

離そうとした。離そうとしたのに──指が、動かない。

 

むしろ──もっと強く、抱きしめている。

 

「ヤミ──爪──食い込んでる──」

 

「す──すみませ──っ♡♡」

 

離せない。

 

のし掛かられて──貫かれて──こんなに密着して──それなのに、もっと近くに行きたいと、身体が叫んでいる。

 

嫌悪感が──ない。

 

不思議だ。

男に──犯されている。美柑を抱いた──あの男に。

暗殺者として──生物兵器として──こんな状況は、屈辱のはずなのに。

 

嫌じゃ──ない。

 

ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡

 

「ぁっ♡ ぁっ♡ ぁぁっ♡♡」

 

結城リトの心臓の音が──耳元で聞こえている。

どくん、どくん──と。私の鼓動と──混ざっている。

 

繋がっている──と、思った。

 

身体だけじゃなく──心臓の鼓動が──呼吸が──体温が──全部、繋がっている。

 

          *

 

──ティアーユ。

 

唐突に──その名前が、浮かんだ。

 

ぱんっ♡

 

「ぅっ♡♡」

 

犯されながら──記憶が、蘇る。

 

ティアーユ・ルナティーク。

私の──母。

 

私は──ティアーユの細胞から作られた。クローン。

兵器として──生み出された。

 

でも──幼い頃は。

 

ティアーユは──私を、兵器ではなく──子供として、扱ってくれた。

 

あの──温かい胸に抱きしめられた記憶。

金色の髪は──ティアーユと同じ色。

おっとりした笑顔で──「よしよし」と頭を撫でてくれた、あの掌。

 

ぱんっ♡ ぱんっ♡

 

「はぁっ♡──んっ♡♡」

 

離れ離れになった時──。

 

寂しかった。

 

身体が──引き裂かれるように。

 

細胞が──一つ一つ剥がされていくような。

母体と──クローンが──引き離される痛み。

 

物理的な痛みではなかった。もっと深い──存在そのものが否定されるような。

 

「イブ──ごめんなさい──」

 

ティアーユの──泣き顔を、覚えている。

 

あの時から──ずっと。

 

誰かと──繋がりたかったのだと──。

 

ぱんっ♡♡

 

「あっ♡♡♡──っ♡♡♡♡」

 

びくんっ──♡♡

 

イった。

 

膣が──ぎゅうぅっと痙攣した。

内壁が──結城リトのものを、締め上げて──離して──また締めて。

 

三回目の──絶頂。

 

でも──止まらなかった。

 

結城リトの腰が──止まらないからだ。

 

ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡

 

「あっ♡ あっ♡ やっ──イったばっかり──っ♡♡♡」

 

イった直後の──過敏な膣壁を、容赦なくカリ首が抉っている。

自分で動いていた時は──イったら止まれた。

今は──止める権利が、私にはない。

 

結城リトが──動いているから。

 

「りっ──と──やめ──っ♡♡♡」

 

呼び捨て──にしていた。

結城リト──ではなく──リト──と。

 

「ヤミ──今──リトって」

 

「言ってません──っ♡♡♡」

 

ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡

 

連続で──突かれた。

 

「ぁっ♡♡ ぁあっ♡♡ ああぁっ♡♡♡」

 

結城リトの背中を──掻き毟っている。

爪が──肌に赤い線を刻んでいる。

 

脚が──結城リトの腰に、巻きついていた。

太腿が──男の腰を挟んで──引き寄せている。

 

自分の身体が──信じられなかった。

 

抱きついて──脚を絡めて──爪を立てて──もっと奥へと引きずり込んでいる。

 

暗殺者の身体が──完全に、女の身体として動いている。

 

嫌悪は──やはり、なかった。

 

繋がっている。

 

ティアーユと離れてから──ずっと。

誰とも──繋がれなかった。

 

暗殺者として──生物兵器として──孤独に。

 

美柑とたい焼きを食べている時だけ──少しだけ、繋がれた気がした。

でも──こんなふうに──身体ごと──溶け合うように──。

 

ぐちゅっ♡♡ ぐちゅっ♡♡ ぐちゅっ♡♡

 

「ぅぁっ♡♡──またっ──イくっ──♡♡♡」

 

びくんっ♡♡♡

 

四回目。

 

全身が──弓なりに反った。結城リトの身体にしがみつたまま──背中だけが浮いた。

 

「はぁっ♡♡♡♡──はぁ──っ♡♡♡♡♡」

 

膣が──断続的に痙攣している。

子宮口が──開いて──閉じて──開いて──。

 

「──まだだ」

 

結城リトの声が──遠くから聞こえた。

 

ぱんっ♡♡ ぱんっ♡♡ ぱんっ♡♡

 

「ひぁっ♡♡──むりっ──むりですっ──♡♡♡」

 

無理だと──言っているのに。

 

腰が──止まらない。結城リトの腰が。

 

角度が──変わった。

 

結城リトが──私の片脚を持ち上げた。太腿の裏を掌で押さえて──大きく開かせた。

 

結合部が──晒された。

 

ぐっちゅっ♡♡ ぐっちゅっ♡♡

 

濡れた音が──部屋中に響いている。

愛液が──白く泡立って──太腿を伝って──シーツを濡らしている。

 

そして──奥の奥。子宮口の──さらに先。存在すら知らなかった場所を──カリ首が、突いた。

 

どんっ──♡♡♡

 

「────ぁ♡♡♡♡♡♡」

 

視界が──真っ白に弾けた。

 

びくんっ♡♡♡♡ びくんっ♡♡♡♡

 

五回目の──絶頂。

さっきまでとは──桁が違う。

 

じょっ──じょばっ──♡♡

 

「──ぁ──っ♡♡♡♡♡♡♡」

 

下腹部から──何かが、噴き出した。

 

温かい液体が──結合部から溢れて──結城リトのお腹を濡らしている。

制御──できない。膀胱の近くの──何かが破裂したように──。

 

潮──だ。

 

暗殺者が──潮を吹いている。実の妹を犯した男の──陰茎で。

 

じょぷっ──♡♡ じょぷっ──♡♡

 

止まらない。突かれるたびに──噴き出す。

 

「ヤミ──すごい──潮──」

 

「み──みな──いれ──♡♡♡」

 

見ないでください──と、言いたかった。

舌が──回らない。言葉が──形にならない。

 

意識が──遠のいていく。

 

視界が──暗くなったり明るくなったりしている。

結城リトの顔が──ぼやけて──滲んで──。

 

身体が──がくがくと、痙攣している。

自分の意志では──制御できない。

暗殺者の身体が──快楽に支配されて──ただの、震える肉の塊になっている。

 

腕が──結城リトの背中に巻きついたまま──力なくぶら下がっている。

脚が──ときどき、びくんっ──と跳ねる。

 

「はっ──♡ はっ──♡ はぁ──♡♡」

 

呼吸が──浅い。不規則。意識の断片が──明滅している。

 

結城リトの動きが──ゆっくりになっていった。

 

ぬちゅ──……ぬちゅ──……

 

優しく──浅く。さっきまでの激しさが嘘のように。

 

「──ヤミ。大丈夫か」

 

遠い声──だ。

 

結城リトの顔が──ぼやけた視界の中に、浮かんでいる。

 

「…………」

 

口を──開いた。

 

唇が──震えている。涎が──顎を伝って落ちた。

 

「あ──りが──……とう──ごさい──ます──♡」

 

声が──掠れていた。自分の声とは思えない──壊れた音。

 

「え──」

 

「きもひ──よかった──です──♡♡」

 

舌が──回らない。

 

呂律が──崩壊している。暗殺者の声ではない。快楽で──壊れた女の声。

 

「もう──じゅうぶん──です──♡」

 

十分──だ。

 

生まれて初めて──男と交わった。

こんなにも──幸福感があるのかと。

 

身体が──繋がることで──心が、満たされる。

空っぽだった──暗殺者の胸の中に──温かいものが、流れ込んでくる。

 

ティアーユと──引き離されてから──ずっと空いていた穴が──今、埋まっている。

 

あたたかい。

あたたかく──て。

 

(──もう──眠りたい──)

 

瞼が──落ちかけた。

 

意識が──沈んでいく。

 

結城リトの胸の──温もりの中に──溶けて──消えて──。

 

「──ヤミ」

 

結城リトの声が──聞こえた。

 

「──何ですか──」

 

もう──目を開ける力も──ない。

 

「俺──まだ出してないけど」

 

「──────」

 

目が──開いた。

 

意識が──一瞬で、覚醒した。

 

結城リトを──見上げた。

 

あの涼やかな目が──私を見下ろしている。

 

笑っている。

 

「お前が気持ちよくなってるとこ、ずっと見てた。──すごかったな」

 

「…………」

 

「で──俺は?」

 

結城リトの陰茎が──私の中で──まだ、硬い。

カリ首が──膣壁の中で──どくんどくんと脈打っている。

 

射精していない。

 

一度も──出していない。

 

「俺を──気持ちよくしてくれるんだろ? 美柑の代わりに」

 

「…………」

 

そうだった。

 

私が──この男の相手をする理由は──美柑の代わり。

 

処理をする側の──私が。

五回もイって──潮まで吹いて──ありがとうございますとまで言って──。

 

処理──されていたのは、私の方だった。

 

「──えっちぃのは──」

 

「嫌い。知ってる」

 

結城リトが──笑った。

 

その笑顔は──くしゃっとした、少年の笑顔ではなかった。

 

美柑の上に覆いかぶさっていた時の──あの、男の──。

 

結城リトの腰が──ゆっくりと、引かれた。

 

ずるぅっ──♡

 

「──ぅ──♡」

 

カリ首が──過敏な膣壁を、擦った。

 

          *

 

結城リトの陰茎が──ゆっくりと、抜かれた。

 

ずるるっ──♡

 

「ふぁ──っ♡♡」

 

空っぽになった膣が──ひくひくと痙攣している。

 

結城リトが──ベッドの端に、膝立ちで座り直した。

 

私の──目の前に。

 

陰茎が──そびえている。

 

私の愛液と先走り液でてらてらと光っている──巨大な、肉の幹。

カリ首が──くっきりと隆起して──先端が赤黒く充血している。

血管が──幹の表面を蛇のようにうねって──脈を打っている。

 

射精していない──陰茎。

 

五回も──私をイかせて──潮まで吹かせて──それでも一滴も出していない。

 

溜まっている。

 

この中に──膨大な量の精液が──溜まっている。

さっき美柑の中に出していたのと同じものが──今度は──。

 

恐怖が──宿った。

 

暗殺者の──本能的な恐怖。

 

これ以上──この男に犯されたら。

もう──壊れる。身体も。頭も。暗殺者としての自分も。

 

「──っ」

 

身体が──動いた。

 

震える腕で──ベッドの上を──這った。

 

這いつくばって──逃げようとした。

 

結城リトから──離れなければ。

この部屋から──出なければ。

 

膝が──震えている。太腿の筋肉が──痙攣して、まともに動かない。

指が──シーツを掴んで──引きずりながら──少しずつ──。

 

「ヤミ──どこ行くの」

 

背後から──声がした。

 

穏やかな──声。

 

足首を──掴まれた。

 

「──ひぅっ」

 

ずるっ──と。

 

引きずられた。

 

暗殺者の身体が──シーツの上を滑って──結城リトの方に、引き戻された。

 

うつ伏せのまま──ベッドに倒れた。

 

ぼすっ──と顔がシーツに沈む。

 

「ひっ──」

 

声にならない悲鳴が──喉の奥から漏れた。

 

同時に──。

 

じわっ──と。

 

股間から──温かい液体が、滲み出した。

 

潮なのか──尿なのか──自分でもわからない。

暗殺者の身体が──恐怖で──制御を失っている。

 

太腿の内側を──液体が伝って──シーツに染みを作った。

 

(──いや──)

 

黒い恐怖が──背後にある。

 

結城リトの気配が──背中に、迫っている。

 

大きな手が──私の腰を掴んだ。

 

持ち上げられた。うつ伏せのまま──腰だけが、高く持ち上がった。

 

顔はシーツに埋まったまま──お尻だけが──結城リトの前に、突き出されている。

 

黒いボンテージのスカートが──乱れて──腰の周りに皺くちゃに巻きついている。

下着はとうに脱いでいる。剥き出しの──白いお尻。愛液と潮でぐしょぐしょに濡れた──陰裂。

 

(やめて──お願い──もう──)

 

口が──動かなかった。

 

熱い塊が──陰裂に、触れた。

 

カリ首が──濡れた入口に、押し当てられた。

 

ずぶぅっ──♡♡

 

「──────っ♡♡♡♡」

 

一突きで──根元まで。

 

うつ伏せの体勢は──さっきまでとは、角度が全く違う。

カリ首が──膣の後ろ側の壁を、ごりっと抉りながら──奥まで到達した。

 

ぱんっ♡♡

 

結城リトの下腹が──私のお尻に、叩きつけられた。

 

「────♡♡♡♡♡」

 

声が──出なかった。

 

口を開いているのに──声にならない。

喉が──痙攣して──空気だけが、漏れている。

 

ぱんっ♡♡ ぱんっ♡♡ ぱんっ♡♡

 

容赦が──なかった。

 

さっきまでの──優しさの欠片もない。

 

結城リトの腰が──機械のように──正確に──深く──速く──私を貫いている。

 

ぱんぱんっ♡♡ ぱんぱんっ♡♡

 

お尻を──叩きつけられている。

皮膚と皮膚が打ち合わさる──乾いた音と、愛液が泡立つ湿った音が──交互に響く。

 

苦しいのか──わからない。

気持ちいいのか──わからない。

やめてほしいのか──もっとしてほしいのか──。

 

何も──わからない。

 

ただ──身体が、壊れていく。

 

びくんっ♡♡

 

イった。

 

声が出ないままに──膣が締まって──背筋が震えて。

 

結城リトの腰は──止まらない。

 

ぱんっ♡♡ ぱんっ♡♡ ぱんっ♡♡ ぱんっ♡♡

 

「──♡♡──♡♡──♡♡♡♡」

 

声のない絶頂が──連続している。

 

一回──二回──三回──もう数えられない。

 

イくたびに──膣が痙攣して──カリ首を締め上げて──でも結城リトは止まらない。

イった直後の──最も敏感な瞬間を──容赦なく突かれて──次の絶頂が、前の絶頂を飲み込んでいく。

 

シーツが──汗と愛液で、水たまりのように濡れている。

顔を埋めたシーツが──涎と涙で、ぐしゃぐしゃだ。

 

ぐっちゅっ♡♡ ぐっちゅっ♡♡ ぐっちゅっ♡♡

 

水音が──部屋中に響いている。

汗と愛液が混ざって──結合部から白い泡が飛び散っている。

 

そして──声が、出た。

 

「あ゛──♡♡ あ゛あ゛──♡♡♡♡」

 

獣──のような声だった。

 

暗殺者の声ではない。女の声ですらない。

理性を失った──動物の、咆哮。

 

「あ゛っ♡♡ あ゛あ゛っ♡♡♡ あ゛あ゛あ゛──♡♡♡♡♡」

 

喉が──裂けそうだ。

声が──制御できない。身体が──制御できない。

 

シーツを掴む指が──白くなるほど握り締められている。

背中が──反って──沈んで──また反って。

 

ぱんぱんっ♡♡♡ ぱんぱんっ♡♡♡

 

「──っ──♡♡♡♡♡♡♡♡」

 

結城リトの腰の動きが──変わった。

 

速くなった。深くなった。

 

カリ首が──子宮口を、連打している。

こんこんこんっ──と、硬い先端が──最奥を叩いている。

 

「ヤミ──出す──」

 

遠い──遠い声が聞こえた。

 

ずぶっ♡♡♡ ──どくんっ──♡♡♡♡

 

結城リトの陰茎が──最奥で、膨張した。

 

カリ首が──子宮口に密着したまま──どくんっ、どくんっ、と脈動している。

 

射精している。

 

どくっ♡♡ どくっ♡♡ どくっ♡♡ どくっ♡♡

 

熱い──液体が──子宮の中に──注ぎ込まれていく。

 

「──ぁ──♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」

 

満たされて──いく。

 

空っぽだった──暗殺者の子宮が。

結城リトの精液で──溢れるほどに。

 

どくっ♡♡ どくっ♡♡ ──どくっ♡♡

 

止まらない。まだ──出ている。

膣の中が──精液でいっぱいになって──結合部の隙間から、白い液体がとろりと溢れ出している。

 

「あ──ぁ──♡♡」

 

身体が──がくがくと震えている。

 

暗殺者の身体が──精液を受け止めている。子宮が──きゅうっと収縮して──一滴も零すまいとするように──カリ首を締め付けている。

 

壊れた──と、思った。

 

触手に──犯された時よりも。

 

あの惑星で──全身を粘液まみれにされて──穴という穴に触手を突き込まれた──あの時よりも。

 

ひどい。

 

触手の時は──身体だけだった。

心は──暗殺者のまま──冷静に脱出の機会を待っていた。

 

今は──心ごと、壊されている。

 

ずるぅぅっ──。

 

結城リトの陰茎が──抜かれた。

 

精液が──膣口から、とろりと流れ出した。

太腿を伝って──シーツに落ちる。白い──とろみのある液体。

 

私は──うつ伏せのまま──動けなかった。

 

顔が──ぐしゃぐしゃだった。

涙が──頬を伝って──シーツに染みを作っている。

涎が──口の端から──だらだらと垂れている。

鼻水が──唇に混ざっている。

 

葡萄酒色の目は──濁って──焦点が合っていない。

金色の髪は──汗と涙でべったりと──顔に張り付いている。

 

暗殺者の──面影は──。

 

ぺちんっ。

 

何かが──頬に当たった。

 

熱い。硬い。湿った──。

 

結城リトの──陰茎だった。

 

精液と愛液にまみれた──まだ半勃起の肉の幹が──私の頬に、叩きつけられた。

 

「──────」

 

ぺちんっ。もう一度。

 

「ぁ──」

 

カリ首が──涙で濡れた頬肉を押し潰すように──ぐにっと、擦りつけられた。

精液の残り香が──鼻腔に──。

 

「ヤミ──綺麗にして」

 

結城リトの声が──上から降ってきた。

 

陰茎が──口元に寄せられた。

先端が──涎で濡れた唇に──触れた。

 

ぬるっ──。

 

精液の匂い。愛液の匂い。私の身体の中にいた──全部が混ざった──生臭い匂い。

 

「────」

 

口を──開いた。

 

唇が──震えながら──カリ首を受け入れた。

 

ちゅぽっ──。

 

口の中に──入った。

舌の上に──精液の残滓が──広がった。

 

塩辛い。苦い。体温の──味。

 

「舐めて──綺麗に」

 

れろ──……れろ──……

 

舌が──カリ首の表面を──ゆっくりと、舐め上げた。

精液と愛液が混ざった──にゅるにゅるの粘液を──舌で掬い取っている。

 

ちゅぷ──……ちゅぷ──……

 

力のない──掃除。

暗殺者が──うつ伏せのまま──男のものを口に含んで──精液を舐め取らされている。

 

涙が──止まらなかった。

 

舐めながら──泣いている。

 

何が悲しいのか──わからない。

屈辱なのか──安堵なのか──それとも──。

 

じゅるっ──……。

 

カリ首の裏側──窪みに溜まった精液を──舌先で丁寧に舐め取った。

 

「──上手いな、ヤミ」

 

褒められた。

 

涙が──また、溢れた。

 

結城リトが──陰茎を、口から引き抜いた。

 

ちゅぽんっ──。

 

唾液と精液の糸が──唇と先端の間に、細く引いて──切れた。

 

私は──うつ伏せのまま──シーツに顔を埋めた。

 

もう──何も──考えられない。

 

身体中が──精液と愛液と汗と涙と涎でぐちゃぐちゃだ。

シーツは──水たまりのように濡れている。

黒いボンテージは──腰の辺りで皺くちゃに丸まって──もはや衣服の体を成していない。

 

触手に犯された時よりも──ひどい惨状だった。

 

あの時は──戦闘の延長だった。暗殺者として──捕獲された。それだけだった。

 

今は──自分から来た。自分で脱いだ。自分で跨った。

 

そして──壊された。

 

「──ヤミ」

 

結城リトの声が──頭の上から聞こえた。

 

「美柑のこと──黙っててくれるよな?」

 

「…………」

 

答える力が──ない。

 

顔が──シーツに埋まっている。涙と涎でぐしゃぐしゃの顔を──見せたくない。

 

「約束だぞ。──ヤミは優しいから、わかってくれるよな」

 

優しい──と、また言った。

 

その言葉が──壊れた身体の奥に、じわっと沁みた。

 

「…………はい」

 

消え入りそうな──声だった。

 

結城リトが──私の頭を、ぽんぽんと撫でた。

 

大きな掌。温かい指。

さっき──たい焼きの帰りに撫でてくれた時と──同じ手。

 

「──どうするかな」

 

呟きが──聞こえた。

 

結城リトの──独り言。

 

何を──どうするのか。

 

私を──どうするのか。

 

それとも──美柑のことを──。

 

考えようとした──が。

 

意識が──沈んでいった。

 

「おい……みか……いるんだろ…………ヤミを────────」

 

温かい掌の感触と──にゅるにゅるの残り香の中で──暗殺者の意識は──暗闇に、落ちた。

 

とっても、あったかい。




幕間が3話同時にリリースされるのでご注意。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。