廊下を——歩いていた。
早足で。逃げるように。ローファーの踵が、リノリウムの床を叩く音だけが——放課後の廊下に、硬く響いている。
心臓が——うるさい。
さっきの——ナナさんの顔が。
精液を口に含んだまま——にかっ、と笑った、あの顔が。
(——やめて。思い出さないで)
無理だった。
瞼の裏に——焼き付いている。
白い液が垂れた唇。唾液と精液の混じった糸。呂律の回らない舌。
あの小さな身体が——結城くんの前に膝をついて——頭を上下させていた光景が。
ちゅぽっ♡——じゅるっ♡——
音が——まだ、耳の奥に残っている。
私は——階段の踊り場で、足を止めた。
壁に——背中を預けた。冷たいコンクリートが、ブラウス越しに背中に触れる。
息を——整えようとした。整わなかった。
(——おかしい。全部——おかしい)
最初の指示——「服を脱がせなさい」の時点で。
ナナさんは——嫌がるはずだった。
「はあ? なんでそんなことしなきゃいけないんだ!」と。あの生意気な声で。あの紫のツリ目を吊り上げて。
私の検証は——そこで終わるはずだった。
ナナさんが拒否する。当然の反応を示す。それで——「やはりナナさんはまともだ。結城くんに操られてなんかいない」と確認できて、安心して、それで終わり。
それが——筋書きだった。
なのに。
ナナさんは——従った。
服を脱がせた。躊躇なく。ボタンを外す手つきに——迷いがなかった。
キスしろと言ったら——キスした。舌を入れて。唾液を垂らすほど深く。
射精させろと言ったら——膝をついた。自分から。口を開けて。
全部——私が命じた通りに。
(——なぜ)
なぜ——あの子は、従ったの。
私は——壁に寄りかかったまま、目を閉じた。
ナナさんの——あの泣きそうな顔を、思い出す。
「こんな胸——押し付けられたら、嫌に決まってるしな」
自分の胸のなさを——武器にして。コンプレックスを晒して。泣きながら——結城くんの裸の胸に、身体を押し付けていた。
あれは——辛かったはずだ。
Aカップの胸を「何もない」と自分で言うのが。それを——好きでもない男の前で晒すのが。
好きでもない——。
(……本当に?)
私の中で——何かが、ずれた。
ナナさんは——結城くんを、嫌いだと言った。「あんなスケベなやつ、あたしが関わるわけない」と。
私は——信じた。信じたかった。
でも——あのキス。
「天罰だ——クソリト——」と叫びながら——舌を絡めて、頬をすぼめて、唾液を交換して——呂律が回らなくなるまで吸い続けた、あのキスは。
嫌いな相手に——できるものだろうか。
(——演技)
ナナさんは——演技をしていた。
ただし——私が思っていた演技とは、逆の。
「嫌いなフリ」を——していたのだ。
あの罵倒。あの涙。「ケダモノ」「スケベ」「クソリト」——全部。
私の前で見せた嫌悪は——嘘。
本当は——。
(本当は——ナナさんは——結城くんのことを——)
認めたくなかった。
私は——ナナさんを、侮っていた。
身長151センチ。Aカップ。子供みたいな身体。性的なことに免疫がなくて、リトのヤリチンの噂に本気で怒っていて。
「この体型なら——結城くんも相手にしないわ」と。
私は——そう思っていた。胸がないから。身体が小さいから。子供だから。
結城くんの好みは——胸の大きい女。モモ、籾岡、御門先生、ティアーユ先生。全員、胸がある。
だからナナさんは——安全だと。
なんて——傲慢な。
ナナさんは——あの小さな身体で。あの何もない胸で。
結城くんの前に膝をついて——口で——最後まで——。
しかも——嫌いな演技をしながら。
「天罰だ、このスケベ」と罵倒しながら——精液を口に含んで、飲み込まずに、私に見せた。
あの笑顔で。にかっ、と。「お仕置きできたよな!」と。
あれは——結城くんへの愛情を、私から隠すための演技だった。
嫌いなフリをすることで——結城くんとの関係を、守ろうとしていた。
私の——検証を。私の正義を。私が仕掛けた茶番を——全部わかった上で、乗り切ったのだ。
あの子は——私より、覚悟があった。
「この子だけは守る」と——私は、そう決めていたのに。
あの日。見回りの時。ナナさんの小さな背中を見ながら——「結城くんに奪われたくない」と。
守る側の——つもりだった。
でも——守られていたのは、私の方だったのかもしれない。
ナナさんは——嘘をつけない子だと、思っていた。動物は嘘をつかない。ナナさんも——嘘をつかない。そう信じていた。
その子が——私のために。私との関係を壊さないために——嘘をついた。
結城くんを嫌いだと——嘘を。
私は——壁から背中を離した。
足が——止まっていた。階段の踊り場。窓から——夕日の最後の光が、私のローファーの先を赤く染めている。
帰らなきゃ。
帰って——今日のことは、忘れて——。
足が——動かなかった。
(——見なきゃ)
その声が——頭の奥から聞こえた。
(——今。あの教室で。二人きりになったナナさんと結城くんが——何をしているか——)
見てどうする。見たら——もっと壊れる。
でも——見なければ。確かめなければ。風紀委員として——。
(嘘つき。風紀委員は——建前でしょう)
わかっている。わかっているのに——足が、勝手に反転した。
私は——来た廊下を、戻っていた。
空き教室のドアの前。
足音を殺して——近づいた。
ドアが——三センチだけ、開いていた。
さっき私が出た時——完全には閉まっていなかったのか。それとも——。
開けたのか。誰かが。わざと。
隙間から——覗いた。
夕日が——教室を赤く染めている。
息が——止まった。
ナナさんが——机の上に、仰向けに寝かされていた。
裸——だった。
制服が——全部、脱がされている。ブラウスも、スカートも、下着も——椅子の上に畳まれて置かれている。丁寧に。几帳面に。
ナナさんの細い両手首が——机の脚に、さっきの白い紐で——縛られていた。頭の上に伸ばされた腕が、机の両端に固定されている。
足も——だった。
両足首が——机の反対側の脚に、同じ白い紐で括りつけられている。左右に——大きく開かされて。
閉じられない。太腿が——机の幅いっぱいに広げられたまま、固定されている。小刻みに震えているのに——一ミリも動かせない。
裸の——ナナさん。
白い肌。華奢な肩。薄い腹。浮き出た肋骨のライン。
そして——胸。
Aカップの——何もない胸。
ほんの少しだけ膨らんだ丘の頂点に——乳首が。
小さくて、ピンクで——ぴんっと硬く、勃起していた。
結城くんが——ナナさんの横に立っていた。
制服のまま。袖をまくった腕。余裕のある目。
その——両手の人差し指が。
ナナさんの——両方の乳首に、触れていた。
くり——♡
「ひっ——♡♡」
ナナさんの背中が——机の上で弓なりに反った。
結城くんの指先が——乳首の先端を、ほんの爪の先ほどの面積で——くるり、と撫でている。
押さない。つままない。ただ——表面を、円を描くように。
こりっ——♡
「あっ——♡♡——リト——っ♡♡」
ナナさんの声が——教室に反響していた。
甘くて——苦しそうな声。気持ちいいのに——足りない。そんな声。
「ごめん——なさい——♡♡ ごめんなさい——リト——♡♡」
ナナさんが——謝っていた。
縛られた手首が——紐を引っ張って、ぎしぎしと机を軋ませている。身体を起こしたいのに——起こせない。両手が固定されて——上半身が動かせない。
できるのは——背中を反らすことと、声を出すことだけ。
「ごめ——っ♡♡ あたしが——悪かった——から——♡♡♡」
「何が悪かったの」
結城くんの声が——静かだった。
指は——止まらない。ナナさんの右の乳首を、人差し指の腹で——こり、こり、と。左の乳首は——爪の先で、ちょん、ちょん、と。
左右で——違うリズム。違う強さ。違う刺激。
(——なに、あれ——)
私は——ドアの隙間に張り付いたまま、目を見開いていた。
結城くんの指が——ナナさんの乳首を弄んでいる。
ただ弄んでいるのではない。計算——している。
右手は円を描き、左手は点で突く。ナナさんの身体が右に反れば左の刺激を強め、左に逃げれば右で追いかける。
逃げ場を——与えていない。
くりっ♡——ちょん♡——こりこり♡♡——ちょん♡——
「あっ♡♡——あっ♡♡♡——やっ——♡♡♡♡——リト——もう——♡♡♡♡」
ナナさんの腰が——机の上でくねくねと蠢いている。細い太腿が——内股に閉じたり開いたりを繰り返している。
「いか——せて——♡♡♡♡」
ナナさんが——叫んだ。
「お願い——♡♡♡♡ もう——無理——♡♡♡♡ くるしい——♡♡♡♡♡」
気持ちいいのに——いけない。
結城くんの指が——絶妙に、頂点の手前で——止まる。
ぎりぎりまで登らせて——寸前で、ふっと力を抜く。指先が——乳首の側面に逸れる。
「ひぁ——っ♡♡♡♡♡——やだっ——♡♡♡♡♡——いかせて——♡♡♡♡♡♡」
ナナさんの目から——涙が溢れていた。
快楽が——足りない涙。気持ちよすぎるのに、一番欲しいところに届かない——その焦燥が、涙になって流れている。
「いかせてって——言われてもな」
結城くんが——ナナさんの顔を覗き込んだ。
「ナナは——いけない子だから」
「え——♡♡?」
ナナさんの涙で濡れた目が——結城くんを見上げた。
「いけない子——って——なに——♡♡♡」
「古手川の前で——あんなに上手に演技しただろ」
結城くんの右手の人差し指が——ナナさんの右乳首の先端を、くるっと一周した。
「んぁ——っ♡♡♡♡」
「嫌いなフリ。罵倒。涙まで流して——完璧だったよ」
「だ——だって——♡♡♡♡ リトが——言ったから——♡♡♡♡」
「言ったな。でも——俺の言うこと聞きすぎだろ」
左手の爪先が——左乳首の頂点を、ちん、と弾いた。
「ひゃっ♡♡♡♡♡♡——」
ナナさんの全身が——びくんと跳ねた。
「あたし——♡♡♡♡ リトを——守るために——♡♡♡♡♡ しかた——なく——♡♡♡♡♡」
必死に——弁明している。声が途切れ途切れで、息が続かない。
「リトが——バレたら——コテ川が——♡♡♡♡ だから——あたしは——♡♡♡♡♡」
結城くんの指が——一瞬、止まった。
「——確かにな」
ナナさんの目が——ぱっと輝いた。
声が——届いた。リトが——わかってくれた。
「そう——だろ——♡♡♡♡? あたし——リトのために——♡♡♡♡♡」
ナナさんが——嬉しそうに同調する。縛られた手首が、ぎしっと紐を引っ張る。身体を起こしたくて——リトに近づきたくて。
「だから——♡♡♡♡♡ ねえ——♡♡♡♡♡♡ いかせて——♡♡♡♡♡♡♡」
懇願——だった。涙声で。笑顔で。嬉しさと苦しさが混ざった、ぐちゃぐちゃの表情で。
結城くんが——口を開いた。
「ナナ」
「——♡♡♡♡♡♡ なに——♡♡♡♡♡♡♡」
期待に満ちた声。もう許される——いかせてもらえる——そう信じた声。
「マンコに——入れていい?」
ナナさんの表情が——固まった。
一瞬の——空白。涙が頬を伝う動きだけが、時間が止まっていないことを証明していた。
「……え」
「聞こえただろ。お前のマンコに——俺のちんぽ、入れていいかって聞いてる」
結城くんの指が——両方の乳首を、同時に、くりっと回した。
「んぁ——っ♡♡♡♡♡♡♡——」
ナナさんの背中が反って——その反動で、言葉が飛び出した。
「い——いい——♡♡♡♡♡♡♡♡——入れて——♡♡♡♡♡♡♡♡——早く——♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
即答——だった。
考える余裕など——なかった。いかせてほしい。この地獄のような焦らしから——解放されたい。その一心で。
「ああ、もう一つ」
結城くんの声が——変わらない。穏やかで、冷静で。
「今日だけじゃなくて——いつでも。俺が入れたい時に——ぶち込んでいい?」
ナナさんの涙で濡れた目が——揺れた。
「いつ——でも——♡♡♡♡?」
「そう。平場の時も。部屋でも。学校でも。俺が入れたいと思ったら——いつでも」
ナナさんの唇が——震えた。
さすがに——これは。
いつでもぶち込んでいい——それは、身体の決定権を、全部リトに渡すということだ。
ナナさんの紫の目が——天井を見て——結城くんを見て——また天井を見た。
迷っている——のだ。快楽で溶けかけた脳が、かろうじて残った理性で。
結城くんの指が——動いた。
こり♡——こりこり♡♡——
両方の乳首を——同時に。爪と指の腹を交互に使って——小刻みに。
「ひっ♡♡♡♡——あっ♡♡♡♡♡——やっ♡♡♡♡♡♡——考え——させ——♡♡♡♡♡♡♡」
考えさせて——くれない。
指が——思考を掻き消す。乳首から送られてくる信号が——脳の判断回路を、片っ端から焼き切っていく。
「ぁ——♡♡♡♡♡♡——いい——♡♡♡♡♡♡♡♡——いいから——♡♡♡♡♡♡♡♡♡——いつでも——♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
ナナさんが——叫んだ。
「いつでも——ぶち込んで——いい——から——♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡——早く——いかせて——♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
結城くんが——ベルトを外した。
がちゃ——。
ジッパーを下ろして——ズボンと下着を膝まで落とした。
陰茎が——さっきナナさんの口で射精したはずの——もう、完全に硬く——立ち上がっていた。
カリが怒張して傘のように張り出し、幹を太い血管が走り、先端が透明な液でてらてらと光っている。
結城くんが——ナナさんの足の間に立った。
縛られて開かされた太腿の間——その奥に。
小さな陰裂が——晒されていた。薄いピンクの、産毛も生えてない——子供のような裂け目。
その裂け目が——濡れていた。透明な液が、太腿の内側を伝って、机の天板を汚している。
結城くんが——先端を、当てた。
ぴた——♡
「ぁ——♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
ナナさんの全身が——硬直した。
そして——ゆっくりと。
ぬ——ぷ——♡♡♡
信じられないほど——ゆっくりと。
先端が——裂け目を押し開いて。カリの丸い頭が——ナナさんの膣口に、一ミリずつ——沈んでいく。
「あ——♡♡♡♡——あ——♡♡♡♡♡——あ——♡♡♡♡♡♡♡——」
ナナさんの声が——単音になった。思考が止まって——感覚だけが残っている。
いけない——速度だった。
速くもなく。遅くもなく。快楽が登っていかない——ぎりぎりの。焦らしの延長のような——絶妙な——遅さ。
ず——ぷ——ぷ——♡♡♡♡♡
「や——♡♡♡♡♡♡♡♡——いかない——♡♡♡♡♡♡♡♡♡——これじゃ——いかない——♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
ナナさんが——絶望の声を上げた。
入ってくるのに——いけない。奥に進んでいるのに——頂点に届かない。
「ナナの中——すごいな」
結城くんが——感想を述べた。
ナナさんの膣に陰茎を沈めながら——観察するように。
「上の壁——つぶつぶしてる。びっしり。数の子の天井みたいだ」
「や——♡♡♡♡♡♡——そんな——こと——言うな——♡♡♡♡♡♡♡♡」
「粒が——ちんぽに引っかかる。一つ一つ——数えられそうなくらい」
結城くんの腰が——また、一ミリ進んだ。
ぬ——ぷ♡♡
「ひぅ——♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡——」
「お前の膣——おもしれえな」
面白い——と。ナナさんの身体を——面白いと。
あの言葉だ——と、私は思った。
「お前の身体が面白い」——結城くんがナナさんに言った、あの言葉と同じ文脈。
ナナさんの目から——新しい涙が溢れた。嬉しいのか、苦しいのか——本人にもわからない涙。
「お願い——♡♡♡♡♡♡——早く——♡♡♡♡♡♡♡♡——いかせて——♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
懇願——だった。声が裏返って、掠れて——絞り出すように。
「約束——♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡——した——♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡——あたし——全部——OKした——のに——♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
結城くんは——腰を止めたまま。
「どうしよっかな」
「——っ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
ナナさんの目が——見開かれた。
絶望——が、顔全体に広がった。
「やだ——♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡——嘘——♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡——いかせて——‼♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
叫んだ——のだ。教室中に響く——悲鳴のような懇願。
結城くんが——ふっと、表情を変えた。
「ああ——そうだ」
思い出したかのように——呟いた。
「ナナは——俺の言うこと、全部聞いてくれたもんな」
「っ——♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
「古手川の前で——頑張ってくれた。嫌いな演技も。フェラも。全部」
結城くんの目が——ナナさんを、見下ろした。
「ご褒美は——あげないとな」
ナナさんの涙で濡れた顔が——ほんの少しだけ、明るくなった。
「乳首と——子宮。両方——同時に潰す」
ナナさんの目が——大きく見開かれた。
口が開いて——何か言おうとして——。
間に合わなかった。
結城くんの両手が——ナナさんの両乳首を、親指と人差し指で——ぐりっと挟んだ。
こりこりこりっ♡♡♡♡♡♡♡♡——‼
同時に——腰が。
ずどんっ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡——‼‼
一気に——根元まで——突き上げた。
数の子天井のつぶつぶを——全部薙ぎ倒して——カリが子宮口を突き上げた。
「——————っっっっっ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡——————‼‼‼‼」
ナナさんの背中が——机から浮いた。
弓なりに——あり得ない角度で反り上がった。縛られた手首が——紐をぎしぎしと引っ張って——机の脚が、がたがたと音を立てた。
目が——白く反転した。
口が——限界まで開いて——声にならない叫びが、空気だけを吐き出している。
びくっ♡♡——びくびくっ♡♡♡♡——びくびくびくっ♡♡♡♡♡♡♡♡——
全身が——痙攣していた。
乳首と子宮——二つの点から同時に爆発した快楽が——ナナさんの小さな身体の中で衝突して——一つの巨大な波になって——全身を飲み込んでいる。
結城くんの指が——乳首を挟んだまま——ぐりぐりと捻じった。
こりこりこりっ♡♡♡♡♡♡♡♡——
腰を——奥に押し込んだまま——ぐりん、と回した。
カリが——子宮口の周りを——えぐるように。
「あ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡——あ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡——あ♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡——」
ナナさんの口から——壊れた音だけが漏れていた。
結城くんの腰が——ぐっ、と深く沈んだ。
どくっ♡♡——どくどくっ♡♡♡♡——どくどくどくっ♡♡♡♡♡♡♡♡——
射精——していた。
ナナさんの一番奥で——子宮口に押し付けたまま——精液を、注ぎ込んでいる。
ナナさんの身体が——射精の脈動に合わせて、びくん、びくん、と跳ねた。
精液が子宮口を叩くたびに——数の子天井の粒が、陰茎に締まって——また絶頂の波が——。
一回で——終わらなかった。
絶頂が——連鎖している。射精の熱と乳首の刺激と膣内の痙攣が——三つ巴で螺旋を描いて——ナナさんの小さな身体を、内側から壊し続けている。
「——♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
声も——消えた。
ナナさんの目が——白いまま。口が——開いたまま。涙が——こめかみを伝って、机の上に流れ落ちている。
意識が——飛んでいた。
*
数分——が、過ぎた。
教室の中が——静かだった。夕日が——さらに傾いて、赤からオレンジに。窓から差し込む光が、二人の上に、長い影を落としている。
ナナさんの——呼吸が、戻ってきていた。
すう——はぁ——すう——はぁ——。
まだ浅い。まだ不安定。でも——規則正しいリズムが、少しずつ刻まれ始めている。
結城くんが——ナナさんの手首の紐を、解いた。
するっ——と。慣れた手つきで。
赤くなった手首が——自由になって、ぱたん、と机の上に落ちた。
結城くんが——ナナさんの頭を、撫でた。
ぽん——ぽん——と。
大きな手が——ピンクのツインテールの乱れた髪を、ゆっくりと梳くように。
「——よく頑張った」
低い声。静かな声。
ナナさんの閉じた目から——涙が、一粒だけ——こぼれ落ちた。
唇が——微かに動いた。
「り——と——♡」
掠れた声。ほとんど息だけの。
結城くんの手が——ナナさんの髪を撫で続けている。
優しい——手つきだった。さっきまで乳首を焦らし、身体を壊していた同じ手が——今は、ただ穏やかに——壊れた子を、修復するように。
私は——ドアの隙間から、手を離した。
音を立てないように——一歩、退がった。
もう一歩。
背中が——廊下の壁に当たった。
膝が——震えていた。
(——ナナさん——)
あの子は——結城くんのことを。
あの小さな身体で。あの何もない胸で。あの——開発された乳首と、数の子天井の膣で。
結城くんに——全部、捧げていた。
嫌いなフリも。罵倒も。私の検証に付き合ったことも。全部——結城くんのため。
そして——結城くんは。
その覚悟への——ご褒美として。
ナナさんを——壊した。
壊して——撫でた。
私は——壁に手をついたまま、歩き出した。
今度こそ——帰る。
帰らなければ——もう、取り返しがつかなくなる。
でも——耳の奥に。
ナナさんの——あの壊れた声が。
結城くんの——あの静かな「よく頑張った」が。
こびりついて——離れなかった。