※この作品はR-18です。

ヤリチンリトに寝取られるお話   作:大軍

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モモ・ベリア・デビルークの場合(6)終

目が覚めた時、最初に感じたのは右手の匂いだった。

 

何度も石鹸で洗った。爪の間まで。指の一本一本を丁寧に。

それでも——残っている気がする。

あの、甘くて重くて生々しい匂い。

 

わたしは布団を頭から被った。

パジャマの裾を握りしめる。

洗濯機を回したのは深夜三時だった。誰にも気づかれないように。シーツとパジャマを。

乾燥まで終わらせて、畳んで、元に戻した。

 

証拠は消した。

消した——はずなのに、右手がまだ覚えている。

あの硬さ。あの熱さ。脈打つ感触。カリの段差を指が越える瞬間の、ぬるっとした——。

 

(やめなさい)

 

両手で頬を叩いた。ぱちん。

今日は月曜日。学校がある。

制服に着替えて、何事もなかったかのように朝食を食べて、何事もなかったかのように学校に行く。

それだけのことだ。

 

わたしはモモ・ベリア・デビルーク。デビルーク第三王女。

一晩の失態で崩れるほど、安い女ではない。

 

         *

 

リビングに降りると、リトさんがいた。

 

ソファに座って、テレビを見ている。

いつもの寝癖。いつものTシャツ。いつもの——何事もなかった顔。

 

「おう、モモ。おはよ」

 

軽い。

いつも通りの声。いつも通りのトーン。

昨夜、わたしのベッドに忍び込んで、わたしの手で射精した男の声じゃない。

 

「……おはようございます、リトさん」

 

声が震えなかったことだけが、今朝の唯一の勝利だった。

 

美柑さんがキッチンで卵焼きを作っている。

ナナがトーストにかぶりついている。

お姉様が「モモ〜おはよう〜!」と手を振っている。

 

日常だ。

完全な、いつも通りの日常。

誰も知らない。昨夜のことは、この世界でリトさんとわたしだけの秘密。

 

わたしはいつもの席に座った。

味噌汁を啜る。卵焼きを箸でつまむ。

 

視線を上げると、リトさんが卵焼きを頬張っていた。

箸を持つ右手。あの手が——昨夜、わたしの手を導いて、握らせて、動かし方を教えた手。

 

(……やめなさいってば)

 

味噌汁の味が分からなかった。

 

リトさんはどう思っているのだろう。

「寝てるモモにシコらせた」と思っているのか。

それとも——「モモは起きてた」と分かっているのか。

 

分かっている。きっと分かっている。

あの男は——全部分かっていて、寝ている体で話しかけた。

尻尾の夜のことも。わたしが逃げなかったことも。

 

つまりリトさんの中では、昨夜の出来事は——わたしが「望んで参加した」ことになっている。

 

(……違う)

 

違わない。

手を引っ込めなかった。握り返した。自分の意思で動かした。

リトさんの手が離れた後も——止まらなかった。

 

それを、あの男は知っている。

 

味噌汁が、喉を通らなかった。

 

         *

 

学校へ向かう通学路。

 

お姉様とナナが前を歩いている。

わたしはその少し後ろ。リトさんが、わたしの隣にいた。

 

不自然な距離ではない。

いつも通りの通学路。いつも通りの並び順。

なのに——リトさんの右腕が、わたしの左腕のすぐ隣にある。

触れそうで触れない距離。あと数ミリ腕を振ったら、指が当たる。

 

「モモ」

 

「……なんですか」

 

「よく眠れた?」

 

心臓が、どくん、と跳ねた。

 

リトさんの顔を見た。

爽やかに笑っている。本気で聞いているのか、それとも——。

 

「ええ、ぐっすりですわ」

 

嘘。

一睡もできなかった。

リトさんが部屋を出てから、精液の匂いの中で天井を見つめて、シーツを洗って、手を洗って、それでも眠れなくて——。

 

「そっか。よかった」

 

リトさんが前を向いた。

それだけだった。

それだけ——なのに、心臓がまだ暴れている。

 

校門が見えてきた。

お姉様が振り返って「リト〜早く早く〜!」と手を振る。

リトさんが小走りで駆け寄っていく。

 

その瞬間——すれ違いざまに。

 

ぱしん。

 

右の手のひらが、わたしのお尻を叩いた。

 

軽い一打。昼間のあれと同じ。

音の方が大きいくらいの、ぱしん。

 

「——っ!」

 

身体が、びくっと跳ねた。

 

叩かれた場所が、じわりと熱を持つ。

昨日と同じ場所。そして——昨夜、リトさんの掌で撫で回された場所。

ぱしん、のひとつで、昨夜の記憶が全部フラッシュバックした。

背中に感じた体温。耳元の囁き。掌の中で脈打つ硬さ。

 

リトさんは何事もなかったようにお姉様の方へ走っていく。

振り返りもしない。

 

わたしの右手が、動いた。

 

リトさんの左腕を——掴んだ。

 

「——え?」

 

リトさんが足を止めた。振り返る。

 

わたし自身、何をしているのか分からなかった。

身体が勝手に動いた。反射。条件反射。

お尻を叩かれた→掴む。昨夜、あれを握った時と同じだ。手が——勝手に。

 

リトさんの腕は、思ったより太かった。

掌で包みきれない。指が回りきらない。

男の腕だ。硬い筋肉の上に、薄い皮膚。体温が、指先に伝わってくる。

 

「……モモ?」

 

リトさんが、こちらを見ている。

 

「離して?」

 

低い声だった。

命令口調。さっきまでの爽やかな笑顔が消えている。

目だけが——笑っていた。

 

「……っ」

 

離さなかった。

なぜか。分からない。分からないけれど、離せなかった。

この腕を離したら、またリトさんは何事もなかった顔で行ってしまう。

昨夜のことを、なかったことにされてしまう。

 

それが——嫌だった。

 

(何がしたいの、わたし……)

 

「モモ」

 

リトさんの声が、少しだけ低くなった。

 

「離せ」

 

命令。

お姉様やナナが前を歩いている。振り返ればすぐに見える距離。

ここで騒ぎになったら——。

 

離せない。

離したくない。

この手を離したら、わたしはまた「何もなかった」側に戻される。

 

リトさんの右手が動いた。

 

わたしの顎を——掴んだ。

 

「えっ——」

 

強い力。でも、痛くはない。

顎を持ち上げられる。角度が変わる。斜め上。リトさんの顔が——近い。

 

近すぎる。

 

目が、見開かれた。

リトさんの顔が、視界を覆う。

茶色の目。長いまつ毛。鼻筋。唇——。

 

「やめっ——」

 

口にした。声に出した。

やめてください。ここは通学路です。お姉様が。ナナが。

 

言葉が最後まで出る前に——唇が塞がれた。

 

ちゅ、と。

 

柔らかい。

温かい。

リトさんの唇が、わたしの唇に重なっている。

 

思考が、真っ白になった。

 

(キス——されてる)

 

軽い。触れるだけのキス。一秒にも満たない。

なのに——全身の力が抜けた。

膝が震える。立っていられない。掴んでいたリトさんの腕が、支えになっていた。

 

リトさんの舌が、わたしの唇をなぞった。

 

「ん——っ」

 

唇が——開いた。

自分で開いた。拒否できた。歯を食いしばれば侵入を防げた。

なのに——唇が、舌を迎え入れた。

 

ぬるっ……。

 

リトさんの舌が、わたしの口の中に入ってきた。

熱い。ぬるぬるして、柔らかくて、生きている。

わたしの舌に触れた。上顎を舐めた。歯の裏をなぞった。

 

んちゅ……ちゅる……れろっ……♡

 

甘い。

リトさんの唾液が甘い。舌が絡みつくたびに、頭の中がとろとろに溶けていく。

 

「ん……んぅ……♡」

 

声が漏れた。

鼻から。喉から。甘い声が。

 

リトさんの舌が、わたしの舌を吸った。

ちゅうぅ……と。強く。引っ張るように。

 

じゅる……っ♡

 

膝が、完全に落ちた。

リトさんの腕にしがみつかなければ、地面に座り込んでいた。

目が潤んでいる。涙が滲んでいるのが自分で分かる。

こんなの——こんなキスは——知らない。

 

リトさんの唇が、離れた。

 

「っ……はぁ……♡」

 

唇の間に、銀色の糸が一本架かっていた。

唾液の橋。朝日に照らされて、きらりと光った。

 

「おら、行くぞ。遅刻する」

 

リトさんが、何事もなかったかのように前を向いた。

歩き出す。

 

わたしは——動けなかった。

リトさんの腕をまだ掴んだまま、引きずられるように足を動かした。

 

唇が、まだ濡れていた。

リトさんの味が、舌の上に残っていた。

 

         *

 

夜。

 

「あっ……あっ♡ あっ♡ あっ♡♡」

 

制止する声は、もう出なかった。

 

わたしはベッドの上にいた。自分のベッドの上。

仰向けに押し倒されて、パジャマのTシャツは胸の上まで捲り上げられている。

むき出しの乳首が、天井を向いている。薄いピンク色。リトさんに吸われて硬く尖っている。

パジャマのズボンは、片足だけ引っかかったまま——もう片方は脱がされていた。

 

いつこうなったのか。

 

朝のキスのあと、学校では何もなかった。

普通に授業を受けて、普通に帰って、普通に夕食を食べて。

夜、部屋で一人きりになった瞬間——ドアが開いた。

リトさんが入ってきた。今度は寝たふりをする暇もなかった。

 

「リトさん、待って——」

 

言い終わる前に、唇を塞がれた。

朝のキスの続きのように。もっと深く。もっと長く。

 

抵抗——できなかった。

しようと思った。手で押し返そうとした。でも、手がリトさんのTシャツを掴んでいた。

引き離すためじゃない。引き寄せるために。

 

(お姉様、ごめんなさい——)

 

心の中で、何度も謝った。

お姉様の婚約者。お姉様が誰よりも愛している人。

わたしの姉の男に——わたしは、身体を許そうとしている。

 

ごめんなさい。ごめんなさい。

でも——止められない。

 

リトさんの左手がわたしの太腿を開いた。

右手が、わたしの下着をずらした。

指が一本——ぬるっ、と中に入った。

 

「やぁっ♡」

 

びくん、と腰が跳ねた。

もう十分に濡れていた。キスだけで。リトさんに触られる前から——身体は準備していた。

 

そして——十数分後の今。

 

リトさんが、わたしの中にいる。

 

ずちゅっ♡♡

 

「あぁっ♡♡ リトさっ……おっき……すぎっ……♡」

 

大きい。

昨夜、手で握った時に分かっていた。包みきれないほど大きいと。

でも——中に入ると、その意味が全然違った。

 

お腹の奥まで押し広げられている。

膣壁が、リトさんのものの形に引き伸ばされていく。

カリの段差が、膣内の敏感な場所を捉えるたびに、脳に直接電流が走る。

 

ずぷっ♡ ずちゅっ♡♡

 

「あっ♡あっ♡あっ♡♡ だ、だめっ♡ そんな奥まで♡♡」

 

だめと言いながら、足がリトさんの腰に回っていた。

自分で絡めた。引き寄せた。もっと奥に。もっと深く。

 

リトさんが腰を引く。

カリの段差が、膣壁を擦りながらゆっくり抜けていく。膣口付近で止まる。先端だけが残る。

 

そして——突き入れた。

 

ずぶぅっ♡♡♡

 

「ひぁっ♡♡♡」

 

一番奥に、ぶつかった。

子宮口を、硬い先端がこつん、と叩く。

 

「あっ♡♡ あっ♡♡ イッ——♡♡」

 

背中が弓なりに反った。

一回の突き上げで——達した。

膣壁がぎゅうぎゅうとリトさんのものを締めつけて、腰が勝手にがくがくと痙攣する。

 

「イってる最中に悪い——止まんねぇ」

 

リトさんが笑った。

そして——動きを止めなかった。

 

ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡♡

 

「やっ♡♡ イッてるのにっ♡♡ まだっ♡♡」

 

絶頂の最中に突かれる。

締めつけている膣を、硬い幹が無理やりこじ開けて往復する。

ぐちゅっ♡ ぬぷっ♡ ずちゅっ♡♡

水音がベッドの上に響く。わたしの中から溢れた蜜が、シーツを濡らしていく。

 

「モモ、中すげぇ」

 

「っ……♡♡ そんなこと……言わないで……♡♡」

 

「めちゃくちゃ締まってる。イくたびにきつくなる」

 

「やっ♡♡ 聞きたくないっ♡♡」

 

聞きたくないのに、その言葉で膣がきゅっと締まった。

リトさんが「ほら」と笑う。全部分かっている。全部。

 

ぱんっ♡ ぱんっ♡ ぱんっ♡♡

 

リトさんの腰の動きが速くなる。

太腿の内側を、リトさんの腰骨が打ちつける。

ぱちん、ぱちん、と肌がぶつかる音。卑猥な水音。わたしの声。

全部が混ざって、部屋中に響いている。

 

防音——してない。

ナナの部屋は隣だ。お姉様の部屋も近い。

聞こえたら——。

 

「こ、声っ……出ちゃ……♡♡」

 

「出していいよ」

 

「だめっ♡♡ ナナに……お姉様に……♡♡」

 

「寝てるから大丈夫」

 

大丈夫じゃない。

大丈夫じゃないのに——声が止まらない。

 

リトさんの右手が、わたしの左手を掴んだ。

指を絡める。昨夜と同じように。

でも昨夜は硬いものを握らされた。今は——ただ手を繋いでいる。

 

ぎゅっ、と。

 

「あっ♡♡」

 

握られた。

手を繋いだまま、腰を突き上げられる。

なんだか——セックスをしているのに、手を繋いでいるのが、一番恥ずかしかった。

 

「モモ」

 

「はぁっ♡ なん……ですか……♡」

 

「俺のベッド来なくなった時、寂しかったんだけど」

 

ずるい。

こんな時に。こんな体勢で。お腹の奥までリトさんで埋まっている状態で——そんなことを言う。

 

「……っ♡♡」

 

目が潤んだ。

涙が一筋、頬を伝った。

 

「わたしだって……♡♡」

 

言ってしまった。

 

「わたしだって、行きたかった♡ リトさんの隣で寝たかった♡♡」

 

「でも……あの夜から……怖くて……♡♡」

 

「リトさんに好きだってバレたら……利用されるだけだと思って……♡♡」

 

全部こぼれた。

計算も。戦略も。猫かぶりも。

リトさんのものが奥を突くたびに、わたしのプライドが一枚ずつ剥がれていく。

 

「バレてたよ」

 

リトさんが言った。

 

「最初から全部」

 

「……っ♡♡」

 

知ってた。

知ってたくせに——泳がせてた。

わたしが距離を取ったり、近づいたり、踊らされている間ずっと——全部見透かして、笑ってた。

 

「リトさんのっ……ばかっ♡♡」

 

「うん」

 

「大嫌いっ♡♡」

 

「うん」

 

「最低っ♡♡ ヤリチンっ♡♡」

 

「それも当たってる」

 

にこにこ笑っている。余裕。腹が立つ。

 

わたしはリトさんの首に腕を回した。

引き寄せた。自分から。

 

「……もっと♡」

 

声が——甘くなっていた。

自分でも驚くほど。

 

「もっと突いて♡ リトさん♡♡」

 

リトさんの目が光った。

腰の角度が変わった。

深い。さっきより深い。子宮口に直接当たる角度。

 

ずちゅっ♡♡ ぱんっ♡♡ ずぶっ♡♡

 

「あっ♡♡♡ あっ♡♡♡ そこっ♡♡♡ そこぉっ♡♡♡♡」

 

背中が反る。

足がリトさんの腰をぎゅうぎゅう締めつける。

尻尾が——リトさんの太腿にきつく巻きついた。離さないように。逃がさないように。

 

「尻尾、正直だな」

 

「うるさいっ♡♡♡ わ、わたしの尻尾はっ♡♡ リトさんのことっ♡♡♡」

 

言えなかった。

舌が回らない。頭が回らない。

 

ぱんぱんぱんっ♡♡♡

 

「モモ、イきそう?」

 

「っ♡♡ イくっ……イきそうっ……♡♡」

 

「俺もヤバい——一緒にイこう」

 

「あっ♡♡ うんっ♡♡ うんっ♡♡♡」

 

リトさんの腰が、最高速で叩きつけられた。

 

ぱんっ♡♡ ぱんっ♡♡ ずちゅんっ♡♡ ばちゅんっ♡♡

 

膣の奥を、カリの段差が抉るように突く。

子宮口を、叩いて、叩いて、叩いて——。

 

「あぁぁっ♡♡♡♡ イっ……イくぅっ♡♡♡♡」

 

達した。

 

今日一番の、深い絶頂。

背中が限界まで反り返って、視界が白く染まった。

膣壁がリトさんのものをきつく、きつく締めあげる。

手を繋いだまま——指が白くなるほど握りしめた。

 

「っ——モモ♡」

 

リトさんの腰が、一番奥まで突き入れられた。

ぐっ、と。子宮口に亀頭を密着させるように。

 

どくん♡♡

 

熱い。

 

どくん♡♡ どくん♡♡ びゅるるっ♡♡♡

 

お腹の奥で——リトさんが出した。

子宮に直接注がれる精液。昨夜手の中で感じたあの脈動が、今はお腹の中で暴れている。

あの時は布越しに手で受け止めた。今は——わたしの一番奥で。

 

「あっ♡♡♡ あつい……あついっ♡♡♡ リトさんの……♡♡♡」

 

どくっ♡ どくっ♡ どくっ♡♡

 

止まらない。

どんどん溢れてくる。お腹がじんわり温かくなっていく。

子宮が精液で満たされていく感覚が——幸福だった。

 

「はぁ……はぁ……♡」

 

「……はぁ」

 

二人の息遣いだけが、部屋に響いていた。

 

リトさんがわたしの上に覆いかぶさっている。

額に汗が滲んでいる。前髪がわたしの頬にかかっている。

まだ繋がったまま。中に、リトさんのものが入ったまま。

少しだけ硬さが和らいでいるけれど——まだ大きい。わたしの中を、圧迫している。

 

手を繋いだまま——リトさんがわたしの指にキスをした。

 

ちゅ、と。

 

「…………♡」

 

また——泣きそうになった。

こういうところが、ずるいのだ。

 

「リトさん」

 

「ん?」

 

「わたし……お姉様を裏切ってしまいました……」

 

声が、震えた。

 

リトさんは何も言わなかった。

代わりに——もう一度、額にキスをくれた。

 

「それでも、ここにいたいだろ」

 

「…………」

 

答えられなかった。

答えられなかったけど——繋いだ手を、離さなかった。

尻尾が、リトさんの太腿にきつく巻きついたままだった。

 

中にリトさんのものが残ったまま、波のように精液がゆっくり膣口から溢れ始めた。

シーツに、とろりと。

温かい。

 

今夜もシーツを洗わなきゃ。

でも——今は、まだ。

 

わたしはリトさんの胸に顔を埋めた。

右手を、ぎゅっと握った。

昨夜とは違うものを握っている。

血管の浮いた硬い幹じゃなくて——リトさんの指を。

 

尻尾がぎゅっと締まった。

 

これが、堕ちるということなのだと。

腹黒で勝気なデビルーク第三王女は——今夜、静かに理解した。

 




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