ラ・ピュセル生存記録 ―その後のボクとリップルとスノーホワイトと― 作:神谷萌
「ふう」
ある日の夜 ──── 深夜、もう日付は変わってる。
夜空でも曇ってるのが解る。
ボク、岸辺颯太、あるいはラ・ピュセルは、今夜の魔法少女活動を終えて、自室に戻ってきた。
変身を解除する。もちろん、ボクの顔や身体は変化しない。ただ、尻尾と魔法少女としての衣装が消える。活動に出かける前の、大きなTシャツとジャージの短パンって姿になる。
でも、なんとなく、すぐに寝ようって気分になれない。
っていうか、端的に言っちゃうと、ムラムラする。
ボクの
「…………」
ボクにはちゃんとした恋人がいる。えっちだってしてる。
でも欲求を完全に制御できるかっていったら別問題、 …………のハズ。
だからといって今の時間からいきなり華乃のとこに押しかけるのも迷惑だ。多分殴られる。いや殴られるだけならいい。華乃がそれでボクに幻滅するのは ──── 可能性はゼロじゃないにせよ、あんまり考えなくていいと思う、多分。ただ、華乃は今、就職のことがあって睡眠時間を削るのは迷惑なんてもんじゃないと思うし、ボク自身もそんなことしたくない。
…………オナるか。
このままだと興奮が
「はぁ……」
ちょっと上ずったため息が出た。
Tシャツと短パンも脱いじゃう。
今ブラはつけてない。魔法の国製の、鮮やかな群青のマイクロショーツだけになる。アウターのボトムに女物のマイクロミニパンツを穿くから、ハミパン回避でこういうのを用意してある。
「…………」
部屋に置いてある鏡で自分の姿を確認する。
慣れることと、その見た目に惚れ惚れすることは別…………のハズ。それともボクってナルシストの気があるのかな。
ベッドに乗って、お尻をついてから、マイクロショーツも脱ぐ。所謂 “生まれたままの姿” ……………………? 魔法少女にもこの表現って適用されるのだろうか。
枕元に置いてあったスマートフォンの画面を表示させて、画像ファイルを開く。
華乃、リップルが1人で写ってる写真を開いた。
ボクにとって魔法少女って聖域だ。本来こういうことに使いたくない。
でも、リップルは別。
この姿でえっちもしちゃってる。ボクが変身解除できないのに合わせる必要もあるから。
ただ、雑に聖域から外してあるって言うよりは、別の尊さを感じてる、と思う。
写真の中のリップルは、もともと露出度が高いって言っても、別に裸でも衣装損傷でもない。
なのに、魔法少女をそういう目で見るっていう冒涜感と、このひとがボクの恋人で、もうエッチもしちゃってるっていう事実の認識が混ざりあって、すごく興奮する。
「んっ……」
ボクの身体が反応を始めた。
ボクは、言ってしまえば後天的かつ強制的な性別不合の状態だ。 ──── って言うと、ボクがすごく苦しんでるって勘違いする人がいる、っていうより、初めて話した相手は、だいたい「苦しくないの?」って訊いてくる。
でも違う。ボクの場合は
「ぁっ……」
今は、
でも、クリトリスが痛いほど勃起して、勃起の感触をある程度再現してくれながら、膣がきゅんって疼いてくる。
身体が
姿が固定されて最初の頃は膣の入り口付近だけだった疼きが、リップルと
まだ触ってないのに、すごく気持ちいい。
「んぅ……」
触らないで、もどかしさもありながらすっごく気持ちいい疼きを愉しむ。
本当に、すごく気持ちいい。
きゅんきゅんを愉しんでるうちに、膣口がくちっと開いて、愛液が
「んっ、は、ぁ……」
股間の性器には敢えて触れないで、自分の乳房に手を当てた。
おっぱいがあることも異物感は感じない。ただ、自分の乳房を触れてる時、女の身体が気持ちいいのか、おっぱいを触ってることに対する男の
「んっ、はぁ……」
片方の手を、乳房を揉む動きから、乳首をつまむ動きに変える。
「ぁっ」
びっくりしたような声が出た。乳首自体は男女どっちでも敏感なところだから、ちゃんと身体で気持ちいいのが解る。
「はぁ……はぁ……」
もう、神経と感情が昂ぶるのが止められない。
オナニーでも、リップルとするときでも、この状態に入ると、普段の「かっこよくて、誰かを助けられて、守れるラ・ピュセル」とは別の意味で、「この身体でよかった」が湧いてくる。
誰にどれだけ、不幸だろ、同情するよ、と言われても、ピンとこない。その理由に性生活のことを挙げる人が多いけど、それも含めてだ。ボクの
ボクの
「あっ、やばっ……出るッ」
痛いほど充血してたクリトリスに触れた途端、ボクの身体に熱が弾けるような感覚があって、身体がビクビク震える。
プシュゥッ
潮吹いちゃった。
ボクのイキ方って多分、男のままだ。身体の奥から性器へ向かって熱いものが飛び出してくる感覚があって、そのまま急性的にイッちゃう。そしてボクの絶頂はたいてい潮吹きがある。
女の身体が男の絶頂をできる限り再現してくれる。だから
それでいて、女のとろんとした余韻はちゃんとある。気持ちいい。
所謂 “賢者タイム” って、実際には女性にもある。ただ、男ほど極端じゃないし、その時間も短い。
余韻に蕩けながらそれをやり過ごす。
「…………」
やっぱり、物足りない。
今のボクにとって、クリトリスだけではなく膣も、男だった頃のペニスに取って代わった部分だ。ここに刺激がないと、満足しにくい。
大人のオモチャの類は、基本的に華乃の家に置いてあるけど、この部屋にも、2、3個ぐらい隠してある。
身を乗り出して、ベッドの下を覗き込む。キャスター付の収納ボックスを一度退かして、その後ろに隠してある、某大手通販サイトの小さな段ボール箱を引っ張り出す。
その中からひとつ取り出す。金属製でトゲトゲのあるバイブ。
これの存在は、リップルは知らない。ちょっと見た目からして凶悪で、リップルに使わせたくなかったから。受け取りには華乃の家を使ったけど、開梱しないまま持って帰ってきた。 “大人のオモチャ” ってことはバレてるんだろうけど、
実際、結構刺激強い。でも、たまに使いたくなる。
一緒に箱に入れてあったローションの瓶を取り出して、フタを開けて、バイブに塗りたくる。
そして、もう開いちゃってるボクのアソコに宛てがって……
…………この行為って、ボクが男性として女性を攻めてるんだろうか、女性として攻められてるんだろうか?
それを思い悩んでも仕方ないということで決着はついてるんだけど、たまにふっと考える。
じゅく。
バイブの挿入を始める。
「んっ」
バイブが膣を拡げてくる。トゲトゲが膣粘膜をゴリゴリしてくる。
「気持ち……いいよぉ……」
声に出た。
でも、とにかく気持ちいい。
「気持ちいい……」
1回目で堰が切れたのか、ボクは何度も何度も気持ちいいを繰り返す。
バイブのスイッチを入れた。
「んぁぁっ、はっ、はぁぁぁ……っ」
金属のトゲトゲボディが振動して、膣の粘膜を刺激してくる。
気持ちいい。
「気持ちいいっ……っ」
声にも出た。
“気持ちいい” を与えられた膣がきゅっとバイブを食い締めちゃう。ますますトゲトゲが膣をゴリゴリしてくる。よけい気持ちよくなる、その繰り返し。
「気持ちいいよぉ……」
声が止まらない。だって本当に気持ちいいんだから。
「はぁ、はぁ……」
ヴィィィン……
手を動かさなくても、ボクの膣の中が無茶苦茶に擦られる。
「っ、気持ちいいよぉっ」
声止まんない。
スイッチを入れたまま、震える手で、少しずつ抜き挿しする。
「んぁぁぁっ!」
すごい刺激。本当に病みつきになる。っていうか、なってる。
「気持ちいいっ」
身体がガクガクしてきた。もうすぐ来る。
その直前を愉しむ。少し愉しんだあとで、我慢の手綱を離す。
「イクッ……んぁ」
身体がビクンビクンって跳ねる。
プシィィィィッ
…………また、激しく潮吹きしながらイッちゃった。
「んっ、はっ、ぁぁっ……」
ずるん、と、バイブを膣から引き抜く。
「はぁ……はぁ……はぁ……んんっ……」
今度のはちょっと強かった。ベッドに倒れ込んで余韻で蕩ける。
「片付け……なきゃ……」
親が起きる前には、今使ったコレを洗って消毒して、箱を片付けないと……
でも、
「気持ちよかったぁ……」
もう少し、蕩けてようかな。
本編もよろしくお願いします
『ラ・ピュセル生存記録 ―魔法少女育成計画Bloopers―』
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