窓からじんわりと差し込む朝の陽ざしで、俺は目を覚ました。
目の前には見慣れない部屋の内装が広がっている。一瞬、俺はどうしてここにいるんだっけ、という疑問が頭をもたげた。だが、薄っすらとした思考の中で、答えはすぐに見つかった。
昨夜の母さんとのセックス。父が出張で不在の中、両親が寝床を共にするこの部屋で、俺たちは体を重ねた。どうやらそのまま寝てしまったようで。
(……あれ、繋がったまま寝ちゃったのか)
俺のペニスが、母さんの中で甘い勃起を保っていた。布団がはだけ、2月の気温が俺の背中をかすかに震わす。だが胸にあたる母さんの背中、そして熟れた肉壺が熱を帯びていた。
(でもまあ、このままでもいいか)
父の枕に頭を預けながら、そんなことをぼんやりと思う。
戻り切らない意識の中、母さんの胸のゆるやかな鼓動や、上下する背中の優雅な曲線、鼻先をつくシャンプーのにおいが、俺の体温とまざりあい、一つに溶けていきそうだった。
まだまどろみの中にいる母さんの秘壺が、俺のペニスを優しく、直接隙間なく包み込む。呼吸に合わせて、ほんの少しずつ俺を締め付ける。俺の肉棒が、母さんの体内で居場所を主張し始める。
気が付けば俺は、母さんの腰に手をまわし、ゆっくりと腰を前後させ始めていた。
「ふぁ、ぁあっ……はぁっ」
遠くでかすかに聞こえるウグイスの鳴き声。それに被せるように、母さんの口許から嬌声が漏れ始める。二人して、ぬるま湯のような快楽の波に溺れていく。
「ふぅ……んんっ……」
だがその嬌声も、次第に具体的な形を帯びていくように聞こえた。母さんの身体が小刻みに震える。
「もう……また出すのぉ?」
声がさらに輪郭を帯びる。どうやら、起こしてしまったみたいだ。俺は心の中で謝罪の言葉を思い浮かべる。
ぬるま湯のような快楽が冷めていくような気がした。自分の意識に蓋をするかのように、俺は腕を母さんの乳房に回す。しなやかで弾力性のある乳白色の山の頂は、冷たい空気にあてられてツンと立っている。その頂を指でつまみ、撫で上げるように触れる。
「あっ……や、そこ、だめっ」
母さんの静かな鳴き声が、ひときわ甲高くなる。脈拍が激しくなり、息も荒くなっていく。呼応するように母さんの秘部が収縮する。肉壁のひだがうねり、俺のイチモツを握りしめて離さない。二人の鼓動が重なる。陰嚢が張り詰め、熱い脈動がこみあげてくる。
それが、我慢の限界だった。
「あっ、出る」
そうつぶやくと、間もなく静かな絶頂が訪れた。脈拍に合わせて、俺の先端から、白濁が母さんの中に染み出していく。
未だ煮え切らない意識の中で、俺は息を吐き出した。母さんも小さく息を吐いて、体の密着を解いた。どろどろしたものに覆われたペニスが引き抜かれ、外気に触れる。所在なさげな俺のペニスが、布団の中で宙ぶらりんになった。
「んもう……朝なのに汚れちゃったじゃない」
母さんが困ったようにつぶやいた。口ぶりとは裏腹に、その声には悦びが混じっているように聞こえた。
間を開けず、母さんは体を180度、こちらにむけた。母さんの濡れ羽色の髪が揺れる。俺の先端が母さんの太ももに触れ、鞭を打たれたかのように反応する。俺が何か言おうと言葉を選んでいると、母さんは瞳を閉じて、俺に軽く口づけした。
一気に目が覚めた。母さんのほうからキスしてくるなんて、いつぶりだろう。
「おはよう」
母さんが微笑みながら、朝の挨拶を告げる。
「……おはよう」
正視に耐えられなくなって、俺は目をそらしながら返事した。
「ふふっ、よく眠れた?」
母さんが俺の頬をなでた。俺は歯を食いしばり、綻んでいく顔を必死で食いとめる。
「そりゃもう、おかげさまで」
声を抑えながら、俺は答えた。
「それはよかった。にしても、シーツ洗わなきゃよねぇ……」
裸のまま身を起こしながら、母さんがため息をつく。
(次からは、俺の部屋でやったほうがいいのかな……)
父の黒い毛布を抱きながら、そう思った。
髪を整えるように撫でながら、一足先に部屋を出ていく母さんの背中を、俺はいつまでも眺めていた。