クラス転移で勇者召喚かと思ったら子作り奴隷召喚だった 作:稲月
六日目の朝。目覚めは自室のベッドでいつも通りにすっきり爽快。
ただ、やや湿ったままのシーツだけは少し不快だった。
自室で目覚めた俺は、部屋の中に自分しかいないことに少し落胆する。
昨夜、俺は宇佐美を抱いた後……いや、俺が宇佐美に抱かれた後、そのまま巨大ベッドで眠ってしまった。
普段なら気付けば自室のベッドで朝を迎えていたのだが、度重なるセックスで体力がついたのか、自室のベッドに運ばれた時に目が覚めたのだ。
いつも誰が運んでくれているのか疑問だった。答えは侍女長ノーラさんだ。
彼女は身体つきは細いのにハチャメチャに力持ちで、毎回俺をお姫様抱っこで運んでくれていたらしい。ちょっと恥ずかしい。
そして普通はそのまま部屋を出ていくはずが、欲求不満な未亡人はなんと、俺の息子についイタズラをしてしまったという訳である。
甘美な刺激で目覚めた俺は、状況を理解するなり大興奮。
恥じ入るばかりの侍女長を組み敷いて、口にも秘所にも子種をどっぷり出してあげたのであった。
誰にも見られていない状況でのセックスは久し振りだった。
なんだか二人だけの秘め事って感じで最高だったなぁ。
……そういえばそれが普通だった。すっかり異世界に毒されている。
ヘトヘトのノーラさんを抱きすくめたまま眠りについたのだが、彼女は先に目覚めて部屋を去ってしまったらしい。
お目覚めエッチも期待してたんだけどな。仕事もあるから仕方ないか。
コンコン、とノック音が鳴り、返事をすればいつもの若い侍女。
ノーラさん似の鋭い瞳が俺を見る。そういえば髪型もノーラさんと同じお団子ヘアだ。
髪色こそ青みがかっていて赤茶のノーラさんとは異なるが、なんだか年の離れた姉妹と言われても納得するほど雰囲気が似ている。
「……旦那様、ご朝食の時間です」
短い言葉と共に渡される寵愛対象の一覧表。……なんか、渡し方が雑だったな。
チラリと侍女を見ると、いつもの三倍増しで鋭い視線。口元も不機嫌そうに引き結ばれている。
お、怒ってる! 絶対怒ってるんですけど! なんで!?
もしかして、昨晩ノーラさんを手籠めにしたから……?
侍女長の仕事が回らなくて色々と苦労したのかも。スミマセン……。
恐ろしい視線にビビりつつ、寵愛対象について思いを馳せた。
いつも通り、寵愛点を加える前の状況を整理しよう。
今日は少し、厄介な状況である。
母胎点 夜伽点 合計 順位
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美澄 英理 S 100 100 1
栗栖 愛莉 S 100 100 1
柏葉 綾 A 80 20 100 1
宇佐美 瑠奈 A 80 20 100 1
星宮 瑠美 A 80 80 5
寝白 瑠夏 A 80 80 5
水無月 詩 A 80 80 5
春風 日向 B 60 20 80 5
雪村 美果 B 60 20 80 5
灰咲 怜 B 60 20 80 5
朝飛 華菜 B 60 20 80 5
安里 くるみ B 60 60 12
秋穂 夕凪 B 60 60 12
明智 黒実 B 60 60 12
加美長 優委子 C 40 40 15
菅沼 芽衣子 C 40 40 15
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本当に残念なことに、委員長と菅沼は昨日の検査でもランクは上がっていなかった。
抱いた回数は同じなのに、明智だけがBランクに上がっていたのである。
ステータスに個人差があるんだろうか。なぜ明智だけ上がれたのかは分からない。
春風もBに戻っていたが、それはもともと柏葉に譲渡したステータス量が多くなかったからだろう。
夕凪は二回の夜伽でランクアップしたんだがなぁ。こればかりは俺にもどうしようも無い。
そんな訳で、下位二人は今日は少し辛い日になってしまうだろう。
正直、Cランクはすぐ脱却させてやれると思っていただけにショックが隠せない。
夜伽は、同じ相手は連続二日までというルールだ。
二日抱いたらインターバルは三日空ける。一日だけならインターバル二日。
一晩に同じ相手へ何度も射精するのには制限が無いのに、ここらへんにもルールの陰湿さが伺える。
どうしても誰かが割りを食うように設定したいらしいな。
とにかく、Cランク二人を次に抱けるのは明後日からになる。
裏を返せば、明後日までは二人が最下位になると確定している訳だ。
……流石に、それはあまりにも可哀想だ。
たった二人じゃあ、順位の平均を取っても意味はない。待遇は最悪だ。
だから、強行策に出る。夜伽がダメというだけで、それ以外の時間は抱いていいんだ。
今日の目標は、隙を見つけてはCランク二人に中出ししまくる事。
それで無理矢理Bランクまであげてやろう。
そして、寵愛対象だ。
この制度は、今の所あまり役に立っていない。
俺が役立たずにさせているというのが正しいな。
本来はもっと女子達が俺に媚びてきて、俺もその上で寵愛対象を選ぶ想定なのだろう。
女子達は少しでも待遇改善を求めて、次から次へと俺に擦り寄ってくる。
そうして離宮の風紀はどんどん乱れて、優れた女子が優れた子供を産む。
しかし実際には、俺が誰の媚びも受け取らない意志を早い段階で皆へ示した。
寵愛点も特定の誰かを贔屓せず、皆が平等になるように選んでいる。
この点だけは俺が帝国の計画に勝っていると言ってもいいかもしれない。
まあ、まだ一週間も経っていないから上手くいっているだけとも言えるが。
とにかく相手は今まで選んでこなかった人、なおかつ序列変更によって下位層が苦しむことの無い相手だ。
今日はみかちゃん先生、朝飛さん、灰咲さんの順に選ぶ。
恐ろしい眼光で俺を睨み続ける侍女に紙を返した。コワイ。
よし、腹ごしらえといこう。
今日は全力で中出しラッシュだ。
■
想定通りの序列が発表され、朝食もひと段落ついた頃。
いつもはすぐに片付けが始まって身体検査に行くのだが、今日はノーラさんが皆へ呼び掛けをした。
「本日の夜、セレン皇女殿下が離宮へいらっしゃいます。
そのため、本日の夜伽は時間を繰り上げて実施とさせていただきます。
午後のメニューも短時間となりますのでご注意くださいませ」
ま、まじか。昼からエッチするってこと? まあヤる事には変わらないが。
目の前に座る二人の少女をちらりと見る。——美澄英理と栗栖愛莉。
今日の夜伽にはこの二人も誘うつもりだった。学校では誰もが憧れた二人だ。
俺がずっと片想いしている美澄さんに、親友の彼女である栗栖さん。
他の女子に対して持つものとは別の、気まずい誘いにくさがある。
拒絶された時のダメージがデカすぎて、未だにはっきりと口に出せずにいた。
ノーラさんが去り、食器も次々に片付けられる。
女子達は身体検査のために移動を始めた。もちろんSランク二人もだ。
さ、誘うのは昼にしよう! うん、今焦る必要はないっ!
ヘタレっぷりを発揮する俺の元へ、一人の女子が呆れ顔でやってきた。
「ここまできて腑抜けているのかい、君は」
儚げな美しい少女だった。
濃い藍色の髪が肩先で静かに揺れ、白い肌との対比を際立たせる。
長い睫毛に縁取られた瞳は伏せがちで、どこか遠いものを見ているようだ。
唇は薄く整い、常にわずかに閉じられている口元は、言葉を選び、あるいは秘めているような静寂を湛えている。
夜空に浮かぶ月のように静かに落ち着いた彼女は、目を離せない引力を纏って佇んでいた。
水無月さんだ。親しみやすいような、触れ難いような、不思議な雰囲気を纏うミステリアス少女。
だけど今は、ただ俺の様子に気抜けしているのが丸わかりだった。
淡く冷たい中性的な声が、月明かりのように静かに耳に残っている。
つい、俺はとぼけて返した。
「……あぁと、なんの話?」
「美澄と栗栖。残っているのは僕と彼女達だけだ」
夜伽に誘おうと思っていた事を完全に見透かされている。
なんか俺の思考をすっかり読み取られている感じがするなぁ。
水無月さんは落ち着いた声のまま、落胆を隠さずに続けた。
「傷つくね。僕を誘うのは後回しかい?」
「い、いやっ! そんな事はないよ、ちゃんと言おうと思ってた」
水無月さんは答えないまま、試すような目で俺を見る。
日本にいた頃はほとんど会話した事なかったが、彼女も相当な美人だ。
儚げでどこか消えてしまいそうな雰囲気に、喜怒哀楽を感じさせない表情。
流石に少し緊張しつつも、俺は彼女へ真っ直ぐ告げた。
「……水無月さん。今日の夜伽、受けて欲しい」
「うん。いいよ」
即答だった。彼女の口元には静かな笑み。
どんな答えが返ってくるかわからずドキドキしたが、呆気なかった。
「照れくさいね。夜伽なんて言葉で誤魔化してはいるけど、僕たちは今、セックスの約束をした訳だ」
直球な単語が飛び出てきて思わずたじろいでしまう。
彼女は全く顔色を変えずにあっけらかんとした様子だった。
い、意外と平気で話すんだな。実は乗り気だったり?
俺は何も言っていないのに、彼女は表情で読み取ったのか言葉を続ける。
「昔から興味はあったよ。それに毎日しつこく快感をぶつけられていれば誰だってその気になる」
「そ、そうだったんだ。じゃあ、できるだけ水無月さんが楽しめるように努力するよ」
「経験はないから、お手柔らかに」
「お、おう……ガンバリマス」
明け透けな様子につい彼女の裸体を想像してしまい、股間がミキミキと膨らんでいく。
水無月さんが目敏く気づいた。伏せがちな瞳にまた呆れが宿る。
「……君は、現金な男だね」
「ご、ごめん……つい」
水無月さんは、ふっと薄く笑って去っていった。
なんだか恥を晒してしまったが、とりあえず一人目は約束できた。
あ、あとは残りの二人だな……。
現実逃避をするように、俺も自分の身体検査へと向かった。
「俺たちって帝国から蔑まれてるんですよね。皇女様がそんな人間と子作りさせられるなんて、何か悪いことでもしたんですか?」
ソフィアさんの私室。淫気な匂いの充満したその狭い部屋の中で、俺はベッドに寝転がったまま問いかけた。
答えるのは、汗にしっとりと濡れたソフィアさんだ。俺の隣で寝る彼女の蕩けた秘裂からは、ドロリと白濁がこぼれ落ちている。
「いいえ、殿下は何もしていません。殿下がお持ちの固有スキルだけが原因なんですよ〜」
「王族なのに全然有用な能力じゃないとかですか?」
「いいえ、それも違います。むしろ特定の状況下では強力無比な効果だと推測できますね」
楽しげに笑って答えてくれるソフィアさんの大きなおっぱいにしゃぶりつく。おいしい。
俺の下敷きになっているノーラさんが、熱い肉棒を秘裂に深く咥え込んだまま補足を入れてくれる。
「で、殿下のスキルは、他人を支配することに特化したものです。……んんッ♡
勇者召喚の魔法や離宮の管理が殿下に任されたのも、そのスキルが召喚された皆様に対して有用だったからでしょう」
「他人を支配、ですか。確かにちょっと怖いですね」
「詳細は誰も分かっていないんですよ〜。無許可の使用も禁止されているそうです。研究しがいがありそうなんですけどねぇ」
研究ってそれ、試しに誰かを支配してみるって事では?
うすうす感じてたけどこのお姉さん、研究ジャンキーな節がある。
実は倫理観ゼロのマッドサイエンティストだったり……しないよな?
ノーラさんが、真面目な表情を作って俺を見た。快感で赤らんではいるが、その瞳は真剣だ。
「旦那様。お願いでございます。どうか殿下の事を恐れたりせず、他の奥様方のように真っ直ぐ受け止めて欲しいのです。
あの方は、幼い頃よりずっと他人から蔑まれて生きてこられました。決して表には出されませんが、他人の視線や感情にはとても敏感なのです。
この離宮は、殿下にとって最後に与えられた唯一の居場所。
「ノーラさん。前にも言ったでしょ。俺はセレンを軽蔑なんてしないし恐れてもない」
だって、魂で繋がったから分かる。
あの子も俺たちと同じ、普通の人間だ。大きな力を持っただけの、普通の女の子。
どう接したらいいかは分からないが、不安は無い。
むしろ早く会いたいとすら思う。真の意味で俺の全てを曝け出した相手はあの子だけだ。
ノーラさんが、安心したような嬉しいような表情でわずかに涙ぐむ。
まるで、本当の家族が幸せを手に入れたことを喜ぶような顔。
彼女が滅多に見せない素直な笑顔に、たまらず俺は腰を動かし出した。
深く狭い膣襞が肉棒を強く刺激する。
セレンとノーラさんは姉妹みたいな関係なのかな。
うーむ、いつかは姉妹丼もやってみたいな。
暑い部屋にはしばらく嬌声が響き続けた。
コンコン。木製の扉をノックする。
身体検査後の空き時間、俺は一人のクラスメイトを訪ねていた。
「栗栖さん、いる? 釣谷だけど」
「……入っていいよ」
ガチャリと開けた扉の先は、小ぢんまりとした洋風の部屋だった。
白いベッドに小さな机が一つと椅子が二つ。必要最低限の家具だけが揃う、ビジネスホテルみたいな部屋だ。
そしてベッドの縁に腰掛けている、可愛らしい少女が一人。
ライトブラウンのボブが頬に柔らかく沿い、動くたびにふわりと揺れる。
やや垂れ気味の大きな瞳は瑞々しく潤んでいて、見つめられるだけで心がほどけそうになる。
小さく整った口元は遠慮がちに結ばれ、控えめな性格をそのまま映していた。
華奢な体つきに不釣り合いなほど豊かな胸元が、思わず庇いたくなるような危うさを添えている。
そして俺の唯一の親友、
ここに来た理由はたった一つ。夜伽に彼女を誘うため。
誤魔化しや世間話も意味はないから、単刀直入に言おう。
……とした矢先、栗栖さんの方から声がかかった。
「椅子、座っていいよ」
「……ああ。ありがとう」
出鼻を挫かれてしまった。硬い木製の椅子に腰掛けて彼女の方を向く。
椅子からベッドまでは2m無いくらい。少しだけ距離が空いたまま、俺たちは控えめに目を合わせた。
「夜伽の件だよね。……うん、いいよ。お願いします」
「……ありがとう。なんか、ごめんな」
「ううん。釣谷くんはできる事をやってくれているだけだから」
暗い雰囲気だ。俯きがちな栗栖さんの表情もどよんと暗い。
お世辞にもセックスに前向きとは見えないな。当然だけど。
でも、彼氏以外の男とセックスしなきゃいけない事以外にも、何か抱えているような気がした。
何にも確証はない。ただ、彼女の顔に浮かぶ罪悪感のようなものは、桃田にだけ向けられている訳じゃ無い予感がする。
「……釣谷くんはさ、皆を助けたいんだよね」
「……そうだね。俺のやってることが"助ける"って言っていいのかは分からないけど、誰も見捨てたくないとは思ってるよ」
「たとえ、"死んだ方がまし"って思っていても?」
…………。
『それは、栗栖さんがそう思っているって事?』
そう聞きたかったが、口に出す勇気は無かった。
確かめてしまったが最後、俺はそれを否定しなきゃならない。
黙り込む俺に、栗栖さんが申し訳なさそうに小さく謝った。
「……ごめんね。意地悪だったね。釣谷くんだって必死に考えてくれているのに」
「気にしないよ。そう思う人がいたって、当たり前だとは思ってるから」
でも、と俺は続けた。
「もし栗栖さんが死んでも俺に抱かれたくないとして、それでも俺は君を抱くよ。
……約束したんだ、桃田と。どんな事があっても、あいつの代わりに俺が君を守るって」
栗栖さんは、大きな瞳を見開いて俺の目を見た。
まるで、俺の言葉の中に桃田の心を見つけたみたいに。
「……それって、このお城に来てからの約束なの?」
俺は頷いた。桃田と約束を交わしたのは、俺たちに待ち受ける運命を知ってからだ。
それはつまり、俺が栗栖さんを抱く事を桃田が許したという事になる。
栗栖さんの瞳から、大粒の涙がポロポロと零れ落ちた。
その涙には、喜びと悲しみが混じり合っている。
最愛の彼氏が、己を想って俺に全てを託してくれたこと。
ただ一人の大切な人が、己が他人に抱かれることを許してしまったこと。
「……ずるいよ、釣谷くん。それを聞いたら、もう何も断ることなんて出来ない」
深く俯いた栗栖さんが、涙声で俺をなじる。
俺もこうなると分かって言葉を告げた。彼女がなりふり構わず突飛な行動を起こしてしまう前に、この離宮に繋ぎ止めるためだ。
みかちゃん先生の自殺未遂を知って、俺も覚悟を決めた。
彼女には、伝えない。
他人にステータスを譲渡できる方法を、彼女だけには絶対に。
たとえ死ぬほど恨まれてでも、桃田が彼女を迎えに来るまでは必ずここで守り続ける。
百合カップルやギャルズにも固く口止めしてある。
たぶん、気づいているのは彼女たちだけのはず。他に女子同士でセックスした形跡は見つけていない。
「ごめん、栗栖さん。でも俺は桃田を信じてる。あいつは必ず君を迎えに来る。
だから、どんなに辛くても生きてて欲しいんだ。君もあいつを信じて欲しい」
彼女は泣き続けるだけで、何も言わなかった。
もう、俺が言うべきことはない。彼女が受け入れてくれるのを祈るだけ。
俺は静かに部屋を後にした。
■
一人、部屋に残された栗栖。その瞳からは涙が止まらず、ただ静かに悲壮に暮れていた。
頭の中を、ぐるぐると詮無き考えが巡り続ける。
脳裏に浮かんでいるのは、たった一人の最愛の人。
いま、貴方は何をしているの?
無事に生きていてくれているのかな。
私以外の女の子を、抱いているの?
もう、私のことなんて忘れてしまっただろうか。
答えのない問いと悲観的な考えが心をきつく縛り上げる。
彼を信じたい自分と、卑屈に考えてしまう自分がいる。
——"他の男に抱かれるくらいなら死んでくれ"
そう言ってくれたら、楽だったのに。
貴方のためならいつだって死ねたのに。
彼に会うために、命を投げうってこの離宮を出ていくと決意した。
そのはずなのに、自分の行動こそが彼を裏切っているんじゃないかと疑ってしまう。
ねえ、
私はどうしたらいいんだろう。
ここで待っていれば、本当にいつか会えるのかな。
他の男に身体を許してしまった私を、本当に貴方は愛してくれるのかな。
コンコン。と二度目のノック。
返事をする前に勝手に入ってくる一つの影。
「あれぇ? なになに、栗栖ちゃん、傷心中?
そっかぁ、順当に行けば今日は栗栖ちゃんが夜伽だもんねぇ」
明智黒実が愉しげな笑みを湛えてズカズカとベッドに乗り上げる。
栗栖の子宮を人質に、今日も彼女のステータスを奪いに来たのだ。
「あはぁ。もしかして怖くなってきちゃった? 離宮の外なんて知らないもんねぇ。
でももう辞めるなんて無しだよ。約束は守らなくちゃね、あは」
明智が栗栖の着物を剥ぎ取る。
細く涙を溢す栗栖は、されるがままにベッドへ寝転んだ。
「……ふふ、男どもが興奮する気持ちもちょっと分かってきたかも」
悲観を隠せず、されど無抵抗な栗栖の様子に明智が口角をあげ、その股ぐらにかがみ込んだ。
倒錯的で一方的な蹂躙が、今日も室内に嬌声をこだまさせる。
その声は小さく、何かを堪えるようだった。