クラス転移で勇者召喚かと思ったら子作り奴隷召喚だった 作:稲月
結局、俺が選んだのは正常位でのセックスだった。
あの美澄さんが俺の上で腰を振る姿も見たくて堪らないが、やっぱり最初は俺が主導権を握りたかった。
ベッドに仰向けになる美澄さんの左右に腕をつき立てて、開かれた長い両脚の間に腰を入れる。
そして、この世で最も美しい顔をじっと見つめた。
長い睫毛が切れ長の瞳を静かに縁取って、細く整った眉はスッと輪郭を際立たせる。
すらりと通る鼻筋の下に控えめな小鼻が佇んで、唇は薄く桜色に色付いていた。
真っ白な肌にはシミの一つすら無く、まるでシルクのように柔らかく光を受け止めている。
その可愛らしい頬だけが薄っすらと紅色に染まって、これから迎える瞬間への期待を示していた。
呼吸すら忘れて見惚れる俺に、美澄さんがやや目を伏せて静かに言った。
「ねえ、釣谷くん」
「……うん」
「ひとつ、懺悔してもいいかな」
「いいよ」
深い罪悪感と申し訳なさを滲ませる彼女の声や表情。
それは過去の行いを悔いるようでもあり、これからの行いを恥じるようでもあった。
「私ね、日本にいた頃から、一つだけ不思議な力を使えたんだ」
「……うん」
「男の子を私だけに夢中にさせる、魔法みたいな力。
皆は私のことを好いてくれていたけど、それは皆の本当の意志じゃない。
……釣谷くんもそう。君が私を好きになってくれるその感情は、紛い物なんだ」
「…………」
「ごめんね、釣谷くん。私は自分の身を守るためなら、なんだってする。
たとえそれが人の心を操るような悍ましい真似であっても、構わない」
「…………」
「だから、ごめんなさい。貴方を苦しめたりだけは、しないから」
そこまで言った美澄さんは、一度瞳をゆっくりと閉じて。
ふ、と俺の眼を真っ直ぐに見つめて来た。
その宝石のような瞳の中には、固い決意と鋭い意志。
そして、静かに凪いだ、水鏡のような声。
真っ直ぐな視線と静寂を湛えた声が、俺の魂まで手を伸ばした。
「——"釣谷竿斗。私の初めてが、貴方で良かった"」
俺が、最も聞きたかった言葉。
彼女が俺を認めて、俺を求めて、俺を好いてくれる言葉。
その声が俺の鼓膜を叩き、脳髄を超えて、俺の魂まで届いた瞬間。
青く小さな魔力が俺の心を縛りつけた。
彼女が秘め続けた、たった一つの固有スキル。
それが、俺の魂へと浸食する。俺の意志と思考を支配する。
——はずだった。
「…………え」
彼女の間の抜けた声がシーツの上に落ちる。
その視線が見上げるのは、未だ自意識を保って黙りこくったままの、俺の顔。
本来であれば再び彼女に心から惚れ込んで、ついに彼女の言いなりに動くだけの人形となるはずだった、俺の魂。
それは何ら変化することなく、変わらず彼女を見つめ続けていた。
驚いて思考の止まった彼女へ、俺は静かに声を掛けた。
「……知ってたよ。美澄さんが不思議な力で俺を魅了した事は」
「…………う……そ」
「気付いたのは、ついさっきだけどね。あの黒い魔力が収まった時に、一緒に美澄さんへの狂おしい気持ちも収まったんだ。
それで気が付いたんだ。俺は美澄さんに対してだけ、異様に好意を持っていた。君を前にした時だけ、あまりに冷静じゃなくなっていた」
あの真っ黒な奔流が収まった時に感じた解放感は、勇者召喚による封印が壊れた事に対してだけじゃない。
一年半前に彼女に惚れてしまった時から、ずっとずっと、俺の魂は彼女に囚われていたんだ。
それがようやく解放された。どういう仕組みかは分からないが、その感覚だけは確かだった。
そしてたった今、彼女はもう一度俺を魅了しようとした。
おそらく、二度目の魅了を重ね掛けすれば完全に彼女の支配下に置かれる効果だったのだろう。
この世界に来てからは使えなかったそれが、俺の精液を摂取したことで使えるようになったんだ。
でも、効かなかった。
詳しい理由までは俺にも分からないけど、感覚的に単純な事だと察している。
彼我の力の差が大きすぎた。俺の持つ魔力かスキルか分からないが、とにかく彼女は俺に負けたんだ。
事態を理解したらしい美澄さんが、見開いていた瞳をゆっくりと閉じて呟いた。
「……そっか。私は賭けに、負けたんだね」
その声にはいつもの静けさはなく、まるで枯れゆく湖畔のような淋しさを浮かべていた。
美澄さんは力なく続ける。
「ごめんなさい、釣谷くん。あなたの青春を穢してしまって。
……もう、私はここを、出て行くね。ステータスは秋穂さんにあげる」
諦観にどっぷりと浸かった暗い声。生きる希望を失って、自暴自棄になった顔。
もはや己の死を受け入れて、ただ死刑執行を待つかのような絶望の表情。
彼女は、大きな勘違いをしている。
俺は、彼女を嫌っても失望してもいない。
ましてや彼女を離宮から追い出すなんて、そんな事これっぽっちも考えてはいなかった。
「美澄さん。それでも俺は貴女が好きです」
「…………え?」
素直な俺の気持ちだった。
俺の意志に反して魅了を掛けられていたことに、思うところが無いわけじゃない。
間違いなく、俺以外にも多くの男子が彼女に心を奪われた。
きっと、魔法やスキルを律する法があるなら有罪は確定だろう。決して許される事ではない。
でも、それだけだ。そんな法律も無い。
彼女は一度たりとも俺や他の男子を利用しなかった。
お願いされれば何だって、それこそ犯罪にだって加担したと思う。
それくらいには好きだったから。
でも実際には、彼女はただそこに居るだけで何も干渉しなかった。
勉強も運動も試験も交友も、あらゆる実績の全ては彼女の自力で成されたものだったんだ。
俺たちは惚れているから邪魔をしなかっただけ。美しい彼女に見惚れながら、でも何もできずに遠くから見つめるだけだった。
「何か、事情があったんだよね。男を魅了しておかないといけない理由が」
「……それ、は」
「今じゃなくてもいいよ。何でスキルなんかを持っていたのかも、後でいい。
もしいつか話す気になってくれたら、教えてくれると嬉しいな」
「……ど、どうして? 私は貴方の意志を縛って」
「違う。確かに過剰に心を囚われてはいたけど、スキルなんか無くても俺は君に惚れてた」
それだけは間違いなかった。きっと他の男たちもそうだ。
理由だって、あまりにも単純だ。
「美澄さんがあの時くれた言葉は、間違いなく俺を救ってくれた。
普段の完璧な姿だって、全部美澄さんが自分で努力した結果だ。
こんなに綺麗で努力家な女の子、不思議な力なんか無くても惚れるに決まってる」
「……怒って、いないの?」
「怒ってはいるよ。普通に相談してくれたら助けになれるように頑張ったのに、君はもう一度俺に力を使ったから。
こんな世界でも俺なりに努力してきたつもりだったから、傷付いた」
「……ごめんなさい」
信用を失ってしまったとばかりに、深い悲しみと後悔を滲ませる表情で彼女が目を伏せた。
まるでこれから自分に待ち受ける暗い未来を、落ち込んだ心で受け止めるみたいな表情。
いつもはあんなに賢いくせに、今だけは物分かりが悪い。
「それで、美澄さん。俺は告白したんだけど。答えはくれないの?」
「へ? ……答えって、私は君を裏切って」
「だから! もういいんだよそんな事は。
それより、君は俺を好きになってくれるつもりがあるの?
皆も居るから交際とかはできないけど、両想いになるくらい良いだろ」
「……嫌じゃないの? こんな卑しい身体だし、いつ裏切るかも分からないし」
「ああもうッ、しつこい! それでも俺は君が好きなんだよッ!
そもそもさっきのキスやフェラだって全部分かっててお願いしたんだから、伝わるだろ!」
彼女と交わした熱いキスも、むしゃぶりつくような愛撫も、あの夢みたいなフェラチオも。
すべて彼女が俺を魅了していた事に気づいた後の話だ。
いつか話してくれればそれで良かった。そんなのどうでも良いくらいに彼女が魅力的だったから。
顔をぐいと近づけて、真っ直ぐに彼女の瞳を射抜く。
俺の溢れる想いを真正面からぶつけるように。
「わ……わたし、は……」
俺の熱を受け止めながら返事に窮する彼女。
……どうやら、まだ答えてはくれないらしい。
だったら俺にも考えがある。
「……分かったよ。今は答えてくれなくてもいい。
たしか、"やらなきゃいけない事がある"って言ってたよね。それが終わったらでいいや。
だけど今は、思いっ切り抱かせてもらう。ずっと憧れてたんだから」
彼女の使命はあとで聞こう。嫌だと言っても手伝ってやる。
とにかく今はもう辛抱の限界だった。腕や腰に当たるすべすべの肌が俺をずっと誘っていたんだ。
美澄さんは涙目になっていた。困惑と躊躇いに、確かに喜びが混ざった表情。
彼女が泣く姿は初めて見る。……あまりに唆る表情に、収まったはずの衝動が腰を熱した。
「抱くよ、美澄さん。君の初めては俺が奪う」
声を失ってただ俺を見つめるばかりの彼女が、やがてゆっくりと頷いて。
俺はその最高に美しい唇へ、再び熱い口付けを交わした。
脳が溶けるようなディープキスだった。
お互いに一切の遠慮もなく、唾液を流し合って舌を絡ませる。
むちゅる、ちゅぶっ、ちゅぷぷ、れちゅう
「んむっ、れる……むちゅ、ちゅぷ、はぁ、んむぅ……」
彼女の甘いさらさらな唾液が俺の口腔を犯し、彼女の口から熱い吐息が漏れてくる。
蠢く舌先が俺の歯をなぞって、俺の舌もそれを追うように根元を舐めまわす。
密着した胸にはずっと柔らかい感触がある。
ふにゅり、もにゅりと俺の胸板で潰れるおっぱいは、頂点の硬い実でつついてきては俺を興奮させていた。
息が苦しくなって頭を上げれば、唾液の橋が互いを繋ぐ。
美澄さんの表情はさっきまでと打って変わって、淫美な色に染まりきっていた。
透き通った瞳は瑞々しく潤んで、真っ白だった頬は桜色に紅潮している。
静かに結ばれていた口元は唾液に濡れて光ったまま、物欲しそうに薄く開かれていた。
ずっと大好きだった彼女が、俺とのキスで発情している。
その事実だけで、もう射精してしまいそうなほどに昂っていた。
「はぁ、はぁ、……美澄さん、もう我慢できない、挿れるよ」
真っ直ぐ見上げてくる彼女は、赤らんだ顔で頷いた。
さっきまではあんなに余裕そうな態度だったけど、今は完全に恥じらう乙女だ。
上半身を起こして、腰元に目を移す。
すっかり興奮しきった互いの生殖器は、完全に準備万端だった。
俺の怒張は血管をビキビキと浮き上がらせながら、高らかに雄叫びを上げ続けている。
先端からは絶えず涙を流して、未だ訪れぬ至福の出逢いに待ち切れないでいた。
そして彼女の秘裂は、あまりの妖艶さを湛えて俺を見つめている。
黒ずんだ小陰唇はビラリと割れ目の左右で揺れて、蜜で濡れてはテラテラと光る。
頂点の秘核は赤くぶっくりと膨れきって、ルビーのように輝いていた。
そして、未だ誰も知らぬ彼女の秘奥。そこだけは、穢れを知らぬように美しいピンク色を保っていた。
既にトロトロに濡れきって肉棒を待ち受ける秘裂に、俺は頭の血管がはち切れたような興奮を得た。
腰の位置を合わせて、肉棒の向きを調節する。
至近距離で向かい合う、蕩けた秘裂と滾る肉棒。
ずっとずっと憧れ続けたあの人の、一番大事なものを奪うんだ。
ふと、一瞬だけ彼女の顔に目線を戻す。
そこには、期待と興奮に染まった顔で俺を見つめる、一人の卑しい女がいた。
ぬちゅ……と、先端が秘裂に触れる。
熱すぎる熱と柔らかすぎる肉感が亀頭に伝わってきた。
そして腕を彼女の両脇に突き立てて。
俺は興奮で震える腰を、ゆっくりと前に突き進めた。
ぐじゅ……にゅぷぷぷぷ……ぐ。
竿の半分も入らずに処女膜にぶつかる。
しかし、俺は既に限界間近だった。顔を歪ませ、必死に腰に力を入れて耐える。
亀頭が無数の肉ヒダに撫で回されている。にゅりゅるる、にゅぷり。
秘肉は燃えるように熱く、まるで陰茎だけが熱湯風呂に浸かったような感覚。
肉穴は決して緩くないのに、処女の硬さを全く感じさせない柔らかさで肉棒を包んでいた。
「ううぐ……美澄さん……! これ、ヤバ……!」
思わず情けない声と顔で固まる俺。あと少しでも動いたら射精してしまいそうだった。
とてつもなく気持ちいい秘肉と、あまりにも理想のシチュエーション。
快感も気分もすでに最高潮に達しようとしていたのだ。
そうして俺が耐えていると、ふふ、と嬉しそうな笑い声が聞こえる。
細目を開けて見てみれば、そこには息を呑むほど美しい、彼女の微笑みが俺を見つめていた。
普段は静かに凪いでいる彼女の表情が、今だけは春の日差しみたいに柔らかく綻んでいる。
透き通るようなその笑顔は、天使なんて陳腐な言葉すら似合ってしまうほど綺麗だった。
俺がすっかり見惚れて固まっていると、彼女が両脚を持ち上げた。
そして、俺の腰へと巻きつけるように絡まされる。
「きて、釣谷くん」
花が綻ぶような笑顔でねだった彼女。
俺は、腰を思い切り突き込んだ。彼女の両脚も俺の腰を引き寄せた。
ぐ、ぶっちん!
じゅぷぷぷぷぷぷぷっっ!
「あッ! ……んあああああッ!」
「ぐッ! ……うあああああっ!」
亀頭が秘肉をミリミリ割って拓き、熱い蜜をまとった肉ヒダが壮絶な快感を与えてくる。
視界がバチバチ弾けて、腰から広がる快感が全身を激しく痺れさせる。
どちゅんッ! と根元まで入りきった瞬間、白い爆発が俺たちを襲った。
どっびゅううううううううッ!
びゅぶるうううううううッ!
びゅううッ! びゅくッ!
人生最大の熱い大洪水が、尿道を押し広げて噴き上がる。
どぷんどぷんと、脈動のたびに腰の奥がビリビリ震える。
彼女の華奢な身体を全力で抱きしめながら、気絶するほどの快感を堪能した。
腰に回された両脚がガクガク震えている。彼女も俺の精液を胎で啜って絶頂したんだ。
ペニスの脈動と膣肉の収縮が止まらない。
無限の快感と大量の精子が互いの股から溢れ続ける。
途中で何度か気を失いながら、快感の大波を乗り切った頃には。
氾濫する白濁液でドロドロに股を濡らした、美しい彼女が微笑んでいた。
「はぁ、はぁ、……す、すごかったね……」
「ぜぇ、ぜぇ、……ああ、本当に、最高だった……」
身体を密着させたまま笑い合う。まるで恋人同士のように。
彼女のナカに入ったままの肉棒は、未だに痙攣する秘肉から穏やかな快感を伝えてくる。
人生最高の瞬間だった。
ついに、憧れの美澄さんの初めてを受け取った。
中出しまでしてしまったし、中イキまでしてくれた。
もうこのまま死んでもいい、なんて投げやりな思考すらしてしまう。
彼女も幸福感に包まれているのか、年相応の可愛らしい笑みを浮かべていた。
触れれば消えてしまいそうなほど、儚く綺麗な微笑みだった。
「釣谷くん。今度こそ、心から言うよ。
私の初めてが、貴方で、本当に良かった……!」
それはきっと、無意識だった。
俺が今一番欲しかった言葉。彼女は初めて、心から正直に思ったままを口に出した。
そして、彼女のスキルが発動する。彼女の意思に依らないままに。
ただ相手の求める言葉を紡ぐだけじゃなく、魂からの本音で相手を支配する。
俺たちを、青く透き通った魔力が包んだ。
それは水そのもののように滑らかで、ゆるやかに揺れる青が静かに光を反射した。
澄み切った青色はどこまでも静謐で、まるで深い湖に沈んでいくみたいだ。
息をする事さえ躊躇うほど、美しく静かな魔力。
そして、宙を漂う青色が俺の魂へと集ってくる。
感覚的に分かる。真の力を発揮したこのスキルでも、俺の魂には届かない。力が足りていない。
だから今度は、俺の方から受け入れた。
支配はされない。でも決して消えない刻印のように、俺の魂へと融合させてやる。
それはまるで水面の残響のように広がり、青く静かに魂を覆ってゆく。
受け入れたのは咄嗟のことで、半分は無意識だった。
気づいた時にはスキルが完成していて、俺と美澄さんは二度と切れない深い縁で繋がれた。
美澄さんが顔色を真っ青にして慌てて俺に縋り付く。
「ッ! つ、釣谷くんッ! 大丈夫!? 意識は!?」
「だっ、大丈夫っ! 落ち着いて、何ともないから」
「良かった……! ごめんね、まさか勝手に発動するなんて」
その慌てた様子に、俺は場違いにもほっこりとした気持ちで眺めていた。
彼女が慌てふためく姿なんて見るのも初めてだ。めちゃくちゃ可愛い。
俺の考えに気付いたのか、焦りを引っ込めた彼女が代わりに呆れを浮かべて俺を見る。
「もう、君は本当に。……でも、ありがとう。私を受け入れてくれたんだね」
瞳を伏せて柔らかく微笑む彼女は、やはり絵画のように美しかった。
挿れたままの肉棒がビクンと力を持つ。
そうだよな、相棒。たったの一回で満足なんて、できるはずがない!
膣内で大きくなっていく肉棒に彼女も気付いて、頬を少し赤くした。
でも、満更でもなさそうだ。薄く繋がった魂で何となく分かる。彼女もしたがっている。
「ふふ。次は、私が上。そうでしょ?」
俺の感情も伝わっているらしい。もちろん激しく頷いた。
二人で抱き合ったまま、ぐるんと身体を回して上下を入れ替わる。
スッと身体を起こした美澄さんの淫美な微笑みが、俺の理性を再び崩した。
そして珍しく挑発的な笑みに変えて、楽しそうに俺へと言った。
「私の使命も忘れちゃうくらい、君の事を好きにさせてみてよ」
俺は、自分の腰を思い切り突き上げることで返事をした。
そしてそのまま、激しい貪り合いが始まる。
互いの全てを知り尽くそうとするような熱いセックスは、やがて彼女が気を失うまで続いた。
気付いていなかった。
彼女の膣内で果てるたび、俺の淫紋が歓喜するように脈打っていた事に。
黒い化物は消え去った。もう暴走は終わったのだと、そう思っていた。
間違いだった。
窮屈な檻を脱した化物は、ただ広い部屋に移り住んだだけだったんだ。
そして次から次へと流し込まれる上質な魔力に、ぶくぶくとその身を肥え太らせていた。
美澄さんが持つ全ての魔力を吸い尽くして、彼女が魔力欠乏で意識を落としてしまったその時。
完全に満たされた俺のスキルが、俺の意思を踏み超えて目を覚ました。
ただ欲望に狂ったその醜い獣は、俺自身だった。
女を喰らい、堕とし、支配する事をこそ唯一の存在理由とする、恐ろしい獣。
固有スキル、『
初めての完全解放と同時に、スキルの情報が俺の脳に刻まれた。
そして理解した瞬間、全身から血の気が引いていく。
……絶対に、止めなければならない。
このままじゃ、美澄さんが
そうなれば最後、ただ色に狂ってひたすらに俺を求めるだけの、壊れた淫乱が出来上がってしまう。
白い魔力が俺から噴き出す。檻から解放されて色を手離した、純白の魔力。
だが、全くコントロールできない。あまりに濃密なそれは制御なんてまるで受け付けない。
勝手に身体が動く。脚が前に進み、腕が彼女へ伸び、口元に非情な笑みが浮かぶ。
逃げてくれ、止めてくれ、助けてくれ!
倒れる美澄さんの肩を強く掴んだ。美しい寝顔に肉棒がはち切れそうになる。
白い魔力が俺を包み、無理矢理に動かす。全ては彼女を犯し、喰らい尽くすため。
理性が軋み、口から苦悶の掠れ声がこぼれ落ちた。
「ガッ——やめ……——ッ、ァ……!」
そして莫大な魔力をまとったまま、彼女の秘裂に全力で肉棒を突き込もうとした。
——その瞬間。
「いけませんよ。わたくし以外に呑まれてしまっては」
桃色の魔力が、俺を優しく包み込んだ。