クラス転移で勇者召喚かと思ったら子作り奴隷召喚だった 作:稲月
体調を崩しておりました。でももう復活傾向です。
みんなも頑張りすぎには気をつけてな!!
三人目は、赤銅色の髪を肩上で揺らす小柄な少女だった。
獅子戸にとって初めて見る顔のその娘は、薄い肩を怯えるように縮こませ、子兎みたいな茶色の瞳を忙しなく揺らしている。
その子は女貴族からの視線に恐れを覗かせながら服を脱ぐと、獅子戸が寝そべる硬い金属の寝台の上に乗ってきた。
明らかに年下と分かるやや幼さが残る顔には、堪えきれない恐怖と絶望が浮かんでは沈んでいる。
ポワン、と女貴族が再び魔法を使い、獅子戸の肉竿を強引に勃ち上がらせた。
寿命すら消費するかのような悍ましい感覚と共に、極太の巨根へ血液が集っていく。
ピンポン玉くらいはありそうな睾丸がきゅっと縮み、急速で精子を作り始めた。
獅子戸は身じろぎ一つもできぬまま、己の足元で震えるばかりの少女を見やる。
少女は脚を震わせながら、冷たい寝台の上で獅子戸の両脚の間にしゃがみ込んでいた。
彼女の視線の先で、血管を浮き上がらせて怒り狂う肉棒がびくりと震えた。
少女の方もその禍々しさに身体をびくりと震わせて、凍りついたように固まってしまう。
「早くしなさい。それとも痛みつけられるのが望みですか?」
女貴族から底冷えするような声が掛けられて、ようやく少女は腰を持ち上げた。
細い両脚を広げて獅子戸の腰の左右に膝を置くが、獅子戸の体格が大きすぎて小柄な少女は少し辛そうだ。
大きく開かれた股のすぐ下に、昂る怒張が添えられている。
やや幼なげな秘裂は、しかしすっかり大人の蜜液を垂れ流していた。
やはりこの子にも薬か魔法かが使われているらしい。確かめるまでもなく準備は万端だ。
ゆっくりと、少女が腰を下ろしていく。
亀頭の先端が熱い割れ目に触れたところで、しかし向きが合わずに肉竿がニュルンとズレた。
「あっ……!」
分厚い亀頭が秘裂を滑って、少女の淫核をじゅるんと撫でた。
その子は驚きと快感に声を漏らし、つい力が抜けて獅子戸の腰の上に座り込む。
横倒しになった巨大な肉竿の上にとろとろの女唇が乗せられて、溢れる花蜜がいやらしくそれを濡らした。
少女が再び腰を上げる。その両脚は少しだけ小刻みに震えていた。
そしてまた秘窟の直下にそそり勃つ肉棒。それは愛液をまぶされてヌラヌラと光っている。
少女が片手を獅子戸の腹に置いて、姿勢を支えた。
そして今度はズレないよう、もう片方の手で肉杭を軽く掴んで抑える。
その瞬間、少女は指に伝わる熱さで驚いたようだった。少しだけ目を見開いて、掴んだ肉棒の様子を確かめる。
亀頭の先端からは、期待に塗れた先走り液が漏れ出ていた。
明らかに処女であるその娘を犯す歓び、それも彼女の方から腰を動かして貞操を捧げられる背徳感。
罪人のように拘束されている獅子戸は、されど際限なく官能を高めていた。
ギラついた獅子戸の視線に気付いた少女が、幼なげな瞳に浮かべる恐怖と絶望の色を濃くする。
それでも、止めるわけにはいかない。今もすぐ隣で、あの恐ろしい女貴族が二人を監視しているのだ。
震える少女は、涎を垂らして吠える怒張を小さな手のひらで支え、泣き喚く秘裂にあてがう。
くちゅり、と小さな水音。秘窟の入り口に亀頭が蓋をする。
そして、静かに腰が降ろされた。
「う……んっ、うぅッ……!」
にゅぷぷ……と亀頭がゆっくり秘裂に呑まれていく。
少女は両目をギュッっと閉じて、眉を顰めながら呻きを漏らす。
その顔にあるのは、ひたすらな苦痛とほんの少しの官能だ。
獅子戸は、己の屹立から伝わる少女の体温を堪能していた。
赤銅色の髪色から連想した通りの、高い温度と強い締め付け。
それは若い果実を沸騰させてその中に無理やり突き込んでいるかのような、ジュクジュクと掻き分ける感触をもたらしている。
「あアぁ……」
思わず、熱いため息を漏らす獅子戸。
まだ肉竿の一割程度、亀頭がようやく隠れたかというところなのに、既に獅子戸の官能は最高に高まっていた。
もう分かる。少女と自分の相性は最高だということが。
互いの身体は互いのために存在するのだということが。
「うう……いっ、たい……ッ!」
少女は破瓜の痛みに顔を顰めつつも、腰はゆっくりと降ろし続けている。
それは、早くこの苦痛を終わらせたいという気持ちと、痛みのせいで脚の踏ん張りが効かないことによるものだった。
ぬぷぷ……と少しずつ胎の中へと消えていく肉杭。少女の苦痛は少しずつ増していく。
そして、ぐぐ、と何かが亀頭にぶつかった。少女の純潔を守る城壁だ。
「う……ひぐ……っ」
少女の方もそれを感じ取っているらしく、痛みと悲しみで涙を零しながら腰を止めた。
獅子戸の腹の上に置かれた両手は小刻みに震えていて、細い両脚もプルプルと痙攣している。
泣きながら躊躇する赤銅色の少女。獅子戸はその姿に、憐憫と同時に支配欲も抱いてしまっていた。
二人のすぐ横から、わずかな怒気が伝わってくる。
腰を止めたままなかなか動き出さない少女へ、女貴族が苛立ちを露わにし始めていた。
それに気付いた少女の方も、瞳をさらに潤ませる。
まるで逃げ場を探すかのように目線を彷徨わせた少女は、やがて獅子戸の強い視線と目が合った。
こくり、と獅子戸が頷いてみせる。早くしないと、もっと酷い目に遭う。
獅子戸の言わんとすることを理解したのか、少女は一瞬だけ目を閉じて心を落ち着けた。
そして、ゆっくりと腰の降下を再開させる。
ぬぐ……ぶちち、ぬぷぷぷぷぷ……!
「ふうッ! んんんッ! んうぅ……ッ」
両目からボロボロと涙を零しながら、それでも腰を止めない赤銅色の髪の少女。
小柄な身体にはあまりに大きすぎる肉棒。それの七割程度が呑み込まれたところで、少女の最奥にぶつかった。
滾る怒張をギュウウッと激しく握りしめる秘肉。グツグツと沸き立つような体温と射精欲。
獅子戸も少女も互いに瞳を閉じて黙ったまま、相手の性器の感触に馴染もうと、あるいは味わおうとしていた。
「おい。早く動いて終わらせなさい」
固まったままの少女へ女貴族が苛立ちをぶつけ、少女はビクリと肩を跳ねさせる。
そしてまだ慣れきっていない蜜壺で、極太の肉竿を愛撫しだした。
遅く拙い動きは、しかし強い締め付けや無数の膣襞によって着実に獅子戸の射精感を高めていく。
じゅぷぷぷ、にゅぷぷぷ、じゅっぷぷ、ぬぷぷぷ。
「ひうっ、うっ、んんん……んうっ!」
才能豊かな少女はどんどん腰の動きを滑らかにし、獅子戸の肉竿へ奉仕する。
特大の杭が何度も内臓を押し潰すたび、少女の口から苦しげな吐息が飛び出てきた。
長く太い肉杭は大きすぎて、少女が少し体重を掛けすぎただけでその最奥を強く突き潰してしまう。
自分で腰を振っているのに、少女は胎を潰されるたびに目の前の男に支配されていくような感覚を得ていた。
じゅぶぶっ、じゅぶぶっ、ぬぷぷぷっ、じゅぷぷぷっ。
愛液に沈んだ肉棒と秘裂が水音を増し、摩擦によってより熱く、よりキツく締まっていく。
慣れない動きと苦しさで少女はすっかり息が上がってしまい、手足も震えが顕著になっている。
そして体力が限界を迎えた少女は、ついにその脚の力を抜いてしまった。
どッッッちゅ!
「ふぐ……ッ! ——ァ……!」
支えを失った少女の体重。ずり落ちた細い腰は、下から突き上げる極太の支柱を一気に迎え入れた。
七割ほどしか入らなかったはずのそれは、今や九割近くまで秘裂に呑み込まれてしまう。
少女は全身を杭に貫かれでもしたかのように呼吸を失って、丸い瞳をさらに大きく見開いた。
突然の深すぎる挿入に、獅子戸も大きな驚きと快感を得ていた。
秘窟の全部が強く収縮して、亀頭にはグリリと子宮口が押し付けられる。
肉襞が絶えずニュルニュルと杭を撫で回しては、高温の秘肉がねっとり絡みついてくる。
あまりに唐突で壮大な快感。
心の準備ができていなかった獅子戸は一気に限界を突破して、腰を震わせながら吐精してしまった。
どっびゅるるるるるるッ! びゅくくッ!
痙攣する秘肉の中を白い激流が氾濫し、熱く染め上げていく。
強烈な脈動を感じ取ったのか、少女も苦しさの中に驚きを混ぜて瞳を見開いた。
びゅくん、びゅくんと跳ねるペニスはそのたび壮絶な快感をもたらし、獅子戸は手足も動かせずに震えることしかできない。
「う、ぁ、あつ……」
少女が腕をガクガク震わせながら小さく呟く。初めて感じる子種汁の熱を感じ取っては驚いている。
あれほど苦しそうだった表情は未だに顰め面をかたどっているが、しかしどこかほんの少しだけ快感を覗かせていた。
獅子戸の身体の上へ倒れ込みそうになるのを必死で耐える少女。
びゅるると吐き出し終わった肉棒がわずかに萎んで、ようやく苦しさから少女が解放された。
ガクガクと震える脚で、少女が秘裂から肉竿を抜き出せば、ドロリとこぼれる白濁が獅子戸の腰に垂れた。
少女が獅子戸の上で四つん這いになると、女貴族が寄ってきて少女の秘裂に蓋をする。
そこで力尽きたらしい。少女は獅子戸の腹の上で、ぐったりと倒れ込んだ。
「チッ……どいつもこいつも……」
女貴族は倒れた少女を見て再び舌打ちを響かせる。
普段は仕事が終わればすぐに少女たちを連れて出ていくが、今日は二人もダウンしてしまっている。
獅子戸は条件反射的に身をビクリと震わせて、彼女の怒りが己に向かわないようひっそりと祈った。
やがて女貴族は、獅子戸が二番目に抱いて潰してしまった亜麻色の髪の少女を乱暴に抱え上げた。
亜麻色の少女から苦しげな呻きが漏れるのも意に介さず、女貴族は濡羽色の髪の少女を連れて部屋を出ていった。
どうやら、二度に分けて連れ出すことにしたらしい。
無機質な部屋には獅子戸と赤銅色の少女だけが残された。
二人の荒い息遣いだけが、湿った石壁に薄く反響する。
甘く爛れた淫気な匂いが、嫌というほど部屋に満ちていた。
獅子戸は四肢を拘束されたまま、黙って待つことしかできなかった。
ふと、獅子戸の身体の上でぐったりしていた赤銅色の少女が顔を上げた。
幼なげな顔には疲れが滲み、汗ばんだ額には前髪が張り付いている。
彼女は獅子戸にゆっくりと視線を合わせると、恐る恐る、その小さな口を開いた。
「……あなたも、ここの奴隷なんですよね」
「……」
獅子戸は返事をしなかった。いつ主人が戻るとも分からない。
勝手に他の奴隷とお喋りなんてしていれば、どんな罰を下されるか分からなかった。
黙り込んだまま少女を睨みつける獅子戸。
早く口を閉じろ。俺を巻き添えにするな。
しかし少女はそれでもめげずに話し続ける。
「わたし、家に妹を残してきているんです。早く帰ってあげないといけないんです」
少女はそう言いながらゆっくりと身体を起こし、情けなく拘束されたままの獅子戸を見降ろした。
彼女の息はまだ粗いし、疲労が透けて見えるほどの緩慢な動き。
だが、その瞳だけは折れず、決して消えない強い意志が宿っていた。
「だから、協力してもらえませんか。……ここを、脱出したいんです」
獅子戸は目を見開いた。驚きではない。烈火の如き怒りのせいだ。
こんな台詞をあの女貴族に聞かれでもしたら、どんな目に遭わされるか。
こいつは微塵も理解していないから言えるんだ。ふざけるな、巻き込むな。
少女は裸のまま、震える脚で鉄の寝台から床に降りた。
たったそれだけの動作で呼吸を乱すほどの疲弊しており、その姿はあまりに憐れで頼りなかった。
それでもゆっくり歩く少女は、ぺたぺたと裸足で冷たい床を踏み、部屋の隅の机へ向かう。
そこには、一つの小さな鍵。
獅子戸を今も拘束し続ける、鉄の寝台に使うものだ。
寝台に四肢を拘束された時、部屋に鎖で繋がれた足枷は邪魔になるので外されていた。
つまりこの鍵を使えば、獅子戸は完全に拘束から開放される。
どうやらあの女貴族はその鍵の存在を忘れて行ったらしい。
初日以来、獅子戸はずっと完全に服従する姿勢を見せていたから、油断したのだろう。
それら事実を認識した瞬間、獅子戸はついに声を荒らげて少女へ怒鳴った。
「やめろッ! それに触るなッ!」
「ッ!?」
少女の目的は獅子戸の開放。そして共に逃げ出すこと。
しかし獅子戸本人にその意思は無い。刻み付けられた恐怖が獅子戸の心と身体を抑え付ける。
いきなり怒鳴りつけられた少女は身を強く震わせるが、それでも鍵を手に取ってしまった。
フラフラと覚束ない足取りで、鍵を持ったまま獅子戸を開放しに戻ろうとする。
「おいッ、やめろ、来るなッ! 俺は脱出なんて望んでないッ!」
「……い、一生こんな風に、惨めな奴隷として生きるんですか」
「それでいい! 俺はもうあんな目に遭うのはごめんだ!」
「……ごめんなさい、それでもわたしは、妹を助けに行かなくちゃ。だけど一人じゃ、きっと無理なんです」
少女は獅子戸に怯えながらも、しかし歩みを止めずに寝台へ戻ってくる。
そして、小さな鍵が寝台の側面にある鍵穴へと差し込まれた。
「や、やめろッ……!」
——ガチャン。
寝台のロックが解除され、獅子戸の拘束が解かれる。
心の隅々まで恐怖に染まった獅子戸は慌てて拘束を戻そうとするが、やり方が分からない上に、四肢を拘束具にあてながらの操作は不可能だ。
もはや取り返しのつかない状況に、獅子戸は怒りのままに寝台を飛び降りる。
そして目の前に立つ少女の首根っこを、ガシリと掴んで威圧した。
「ふ、ふざけるなッ! お前の事情なんか知るかッ! はやく戻せ!」
「ぐ……っ、い、イヤです……! わたしにはこれしか方法が無い!」
「黙れッ! お前一人で勝手にやれ! 俺は関係ない!」
「あ、あの人が戻ってきたら、貴方に命令されて開放したって言います。貴方が脱出を計画したって……!」
獅子戸にはもう手段はあまり残されていなかった。
少女の言うことを女貴族が信じるかは、もはや大した問題ではない。
どの道二人とも厳しく罰せられるだろう。どちらが本当かなど気にもせず、きっと苛立ちのままに痛めつけられることがありありと想像できた。
かといって、少女の言う通りに脱出を図ったとて成功するとは思えない。捕まればやはり恐ろしい罰が待ち受ける。
言葉を失って立ち尽くす獅子戸へ、首根っこを掴まれたままの少女が焦ったように声がけた。
「早く、行きましょう。奴隷の部屋まではそんなに距離もないので、もうすぐ戻ってくるはずです」
少女が苦しそうに言い、獅子戸は脳みそをフル回転させる。
この後に及んでも考えるのは、どうすればあの恐ろしい主人に叱られずに済むかだけ。
獅子戸の脳内には、目の前の少女を離反者として差し出し、痛めつけてみせるという最低な作戦すら浮かんでいた。
煮え切らない獅子戸に痺れを切らした少女が、切実に叫んだ。
「は、早くッ! 妹が、待ってるんですッ!」
廊下にまで響き渡った大きな声。それを咎めるため、獅子戸が少女の首を更に強く締め付けようとした瞬間。
彼女の必死な形相が獅子戸の瞳に飛び込んできた。
溢れんばかりの恐怖に染まったその顔には、今にも獅子戸に殺されるのではないかという不安がありありと浮かんでいる。
それでも、その幼なげな瞳の中だけには、絶対に折れないだろう鋼の意志が宿っていた。
妹を助けるためなら命すら投げ出したって構わないという、断固たる決意と覚悟。
——そして、獅子戸は思い出す。
日本に置いてきてしまった、たった一人の肉親。
身体は誰よりも小さいくせに、その瞳にだけは誰にも負けない強い意志を宿していた、己の妹の存在を。
「く……この……くそがッッ!!」
「……わっ!?」
気付けば、獅子戸は少女を肩に担ぎ上げていた。
そして、重たい鉄製の扉を身体で押し開け廊下に飛び出す。
左右に広がっているのは真っ暗な一本道。突き当たりが見えないその通路は、どちらが出口か分からない。
その闇の中で獅子戸は小さく怒鳴り、肩に乗せられた少女が必死に返事をする。
「おいっ、どっちが出口だ!?」
「あ、あっちです! 突き当たりを左に行けば、地上に出る道に繋がります!」
少女が言い終わるのも待たずに走り出す獅子戸。
今も脳内では警鐘が狂ったように鳴り響き、捕まった時に待ち受けるであろう地獄の日々への恐怖を思い知らせてくる。
脚はブルブル震え、歯はガタガタ鳴り、心臓がバクバク音を立てる。
それでも獅子戸は止まらない。理由は獅子戸自身にも分かっていない。
ただ、あのまま諦観に沈む獅子戸の姿を己の妹が見れば、きっと悲哀と失望に暮れるであろう事だけは確かだった。
それだけは、どうしても受け入れ難かった。
鍛え上げられた肉体は少女を軽々と担いだまま、風のように地下廊を駆ける。
ステータスを封印されているとは思えないほどの軽快さで、あっという間に館の一階に出た。
「どこから出られる」
「ごめんなさい、この先はわたしも……。でも、奴隷の住処は右なので、あの女の人はそっちの通路から戻って来るはずです」
そう聞くや否や、慌てて逆側の通路の影に隠れる獅子戸。
担がれたままの少女が息を切らしたまま、更に付け加えて言った。
「今日、貴方が一番最初に抱いた黒髪の子。あの子はもともと、この館の侍女だったはずです。
あの子に聞けば、ここの出口や鍵の在処が分かると思います」
「……隙を見てあの女と入れ違うしかないか」
当てもなく闇雲に彷徨ったところで、いずれ見つかって終わりだ。
女貴族が地下に戻った隙に、奴隷部屋へ向かって濡羽色の髪の少女を見つける。
そして出口の場所を聞き出す。それがおそらく、一番確実だ。
もしかすると脱出に協力してくれるかもしれない。
だが逆に騒がれて、妨害される可能性だってある。
しかしここまで来てしまった以上、もはや後戻りはできないだろう。
——やるしか、ない。
獅子戸は思わず唾を飲み込み、強い意志を込めて小さな声で少女に言う。
「おい、こうなったらもう、地獄まで付き合ってもらうからな」
「……はい、ありがとうございます」
怒り、焦燥、恐怖、緊張、色んな感情がないまぜになって出た獅子戸の言葉は、本人が思っていた以上に低く鋭い響きとなって伝わった。
それでも少女は素直に礼を言って、これから待ち受ける困難への強い意志を声に滲ませる。
そこでふと、少女が思い出したように獅子戸の耳元で囁いた。
「わたし、レリアです。あなたは?」
「……
「……なんだか、名は体を表すって感じですね」
「黙れ。見つかったらどうする」
恐ろしい冷徹貴族に囚われた二人の脱出劇が、巨大な館の片隅で幕を上げた。
久しぶりだからか文章が拙い気がする……。
獅子戸編は一旦ここまでです。たぶん脱出劇は細かく書かないかな?
次は桃田編ですが、これも一部抜粋になるかと思います!
同時並行で二章も書き溜め中です。もう少しだけ待ってください……お願い!