※この作品はR-18です。

ア〇ルマニアなシャーレの先生   作:あとらすR

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アナルマニアなシャーレの先生とユウカ

「うう……一体私はどこで計算を間違えたのよぉ……」

 

 早瀬ユウカはシャーレのトイレの中で一人うつむいて考え込んでいた。これから始まるのは自分が心の奥底で望んでいたはずの秘め事。そのはずなのに、どこかを掛け違えてしまっている。

 

 一体どこで掛け違えたのかはユウカにもわからない。

 先生の机の引き出しの奥底に隠されていた、アナルオナホの領収書を見つけてしまった時?

 それを先生に突きつけて「どどどどどどういうことですか!?」と問いただしてしまった時?

 それともお尻の穴が好きなんだ! と堂々と答えられ、あまりにも予想外な事態に動転して「じゃあ私のを使わせてあげますから、こんなものにお金を使わないでください!」と言ってしまった時?

 

 ……こうして並べて見ると、特に最後が致命的だったような気もする。

 

「いやでも、そうしないと先生はまた無駄遣いを……それに、他の子にいずれ手を出しちゃうかもしれないし……」

 

 腸内洗浄用の薬を詰め込んだ腸が訴える違和感の中で、悶々と理論武装と僅かながらの後悔を繰り返す。これで良いのだと自分に言い聞かせるために。それが先生とお尻の穴を用いた行為に及ぶ前のユウカのルーティーンだった。

 

 ■

 

 ゛おかえり、ユウカ。準備はもう大丈夫?゛

「……大丈夫です、先生。うう……この工程、やっぱり何回やっても慣れません……」

 ゛でもやらないと衛生的に、ね゛

「わかってますよ。私もあんなの先生に見られたくなんかないですから! でも、それとこれとはやっぱり別です」

 ゛そっか。じゃあ、こっちにおいで゛

 

 休憩室のベッドに座る先生がユウカを手招きする。優しく微笑みかけ、ユウカの心を溶かす大人の人……ここキヴォトスにおいて聖人といっていいこの先生が、まさかお尻の穴で興奮する性癖を持っているなんて。世の中は計算できないことばかりだ。

 

「じゃあ、失礼します」

 

 促されるまま靴を脱いでベッドに寝転ぶ。終業後の夜、先生と二人きり、ベッドの上で転がる自分を先生が熱のこもった瞳で見つめている。そう思うと頬がいつの間にか熱くなってしまって、先生と目を合わせることができなかった。

 いつも着ているパーカーと制服は既に脱いでおり、今はシャツとスカートだけが身を隠している。服の枚数が多いと心理的な安心感が増すと言うが、二枚減っただけでこんなに心許なく感じられるとは。服の下の下着まで透けて見られていそうな気がしてどうにも落ち着かない。

 

 ゛顔真っ赤だよ?゛

「~っ言わないでください! デリカシーがないんですか!?」

 ゛ごめんごめん。……本当にごめんね、こんなことに付き合わせちゃって゛

「こんなことって……」

 

 申し訳なさそうに目を伏せる先生の姿に、胸が疼いた。この人の胸には今幾ばくかの罪悪感があるのだと思うと、守ってあげたいという庇護欲が湧いて来るのだ。

 自分が面倒を見てあげなくちゃいけない。自分だけが、先生の必死に隠している欲望を受けとめてあげられるのだと。

 ……きっと先生が望むなら、私と同じように身体を捧げてもいいという子はいるのだろうと思う。それでも一番初めに先生の性癖に気付いて、お尻の処女を捧げたのは私なのだから……今はこのゾクゾクと脳を痺れさせる背徳感を、誰にも譲りたくはなかった。

 

「いいです。私が、その……自分のお尻の穴を使ってくださいって言ったんですから。ただこんなことをさせてあげるのは私だけなんですからね!? 先生の、せ、性欲処理だなんて……絶対に他の子に手を出しちゃダメなんですからね!」

 ゛わかってるよ。ありがとう、ユウカ。君のお陰で私はいつもちゃんとした先生でいられる゛

 

 君のお陰で。君の、お陰で……。先生の低く落ち着いた声が脳裏に反響する。繰り返される言葉がじんわりとユウカの心を満たしていった。

 ユウカは自分が世話焼きな性分だとわかっている。それが過ぎてゲーム開発部の子達やコユキから鬼のように扱われて気に病むこともある。けれどこうしてお礼を言ってもらえることはあまりないのだ。更に自分が先生の助けになっているとまで口にしてもらえて……嬉しくないはずがない。

 

「……わかれば、いいんです。わかれば……うう、もう、早くしましょう! 時間は無限にあるわけじゃないんですから!」

 

 だらしなく緩んでしまって言うことを聞かない表情筋を枕で隠すようにうつぶせる。膝をつき、お尻を先生に差し出すような体勢となった。

 

(これはこれで恥ずかしいけど……それより今は顔を見られる方がいや!)

 

 ゛じゃあ始めるね。ゆっくり力を抜いて。息を吐いて゛

「……ふうー……」

 (あっ、これ先生の匂いが……)

 

 先生の言葉に従って深呼吸をすると、枕に染みこんだ先生の香りが肺の奥まで行きわたる。匂いに気を遣っているとわかる爽やかなシャンプーと汗の匂いが混ざった不思議な香り。癖になってしまいそうな風味に思わず頭がぼうっとしてしまう。

 

 お気に入りの黒いレースのショーツがずらされたのは、そんな意識が散漫になった時のことだった。不意に肛門が外気に触れたことに反応するより早く、先生の舌が肛門にぬるりと触れる。

 

「んふううぅー……!」

 ゛ちゅる、ちゅ、ちゅう……れろ゛

「はっ、あふう……せ、せんせい……!」

 

 先生はいつもこうしてまずユウカの肛門を丹念に舐る。何故なのかと聞いてみれば、これが一番そそるからだそうだ。肛門の少し酸味のある味、頬で感じる柔らかい尻肉の感触、羞恥に震えるお尻と呻き声……そう力説されてもユウカにはやはりよくわからなかったが、先生が喜んでくれるのならと受け入れていた。

 執拗に表面を刺激されてひくひくとユウカの菊の花が震える。強張る臀部を先生の両手ががっちりと指が沈み込むほどに強く抑え込んでいる。

 

(あうう……私、先生からもう逃げられない……)

 

 実際の所、全力を尽くせばヘイローを持つ自分は簡単に先生の手から抜け出すことが出来るだろう。けれどそんなことは重要ではなかった。

 先生に恥ずかしい所を舐められて、大きな手でお尻を固定されて。自分が先生の物のように扱われていることに、心が被虐的な悦びを感じているのだ。変態的な性癖など問題にならないくらい、既に心が堕とされていた。

 ……いや、変態的だからこそだろうか。変態的だからこそ羞恥心を煽られ、屈辱に震え、仄かな背徳感が心の中に満ちている。

 

「んっ……あっ、くふぅ……!」

(……私も、もしかして……)

 

 今の状況に感じている喜悦。それは自分も先生に負けず劣らず変態であることの証明ではないか。そんな考えが思い浮かんで、ユウカは枕に顔を擦りつける。

 その仕草を見逃さなかった先生は、次の段階に進むことを決めた。肛門から口は離さぬままローションを手に取り、肌になじませる。ややあって体温と同じくらいに温まったところで、口と入れ違いに中指を菊輪に忍び込ませた。

 にゅくくく……。

 

「んっううう゛!?」

 ゛ちゃんとほぐさないと良くないからね。ユウカのアナルはもうあっさり指を呑み込んでしまうけれど……゛

「先生がいっぱいいじるから……!」

 ゛うん。いっぱいいっぱい、ほぐそうね。ユウカもアナルでもっと気持ちよくなれるように゛

「ううう……!」

 

 もういっぱい気持ちよくなっている、というのはちょろい女みたいでプライドが許さなかった。

 

「んっ、ふうっ! はっ、ううっ、ああ……!」

 

 けれどにゅくにゅくと指を抜き差しして遊ぶ先生は、ユウカがお尻の穴で気持ちよくなっていることなんてもうお見通しのはずなのだ。

 ごわごわとした指の関節が肛門を通り抜ける度に変な声が漏れてしまっているのに。

 指の腹が尾てい骨の辺りを撫でて、とんとんと押すとその声が半音高くなることもわかっているくせに。

 

「あんっ、うう……ひぅっ! くう……あふぅ……!」

 

 それでももっと気持ちよくするだなんて言って執拗に弄んでくるのだから、ずるい。

 先生の思うままにお尻の穴での快楽を覚え込まされてもう一人では満足できない身体にされているというのに、嫌だったらやめるというスタンスを崩さないのがずるい。

 

 ゛いじってないのにこっちまでとろとろだよ゛

「うう……いわないで、ください……!」

 ゛うん゛

 

 先生はただ頷くと、ユウカの秘所から滴っている愛液を指で掬ってそのままアナルに入れた。

 

「んううっ! あっ、ひうっ!」

 

 明らかにローションとは違う感触に、見えなくとも何を使ったのかはユウカにも分かった。

 

(確かに言わないでとしか言ってないけど!)

 

 だからと言って愛液をローション代わりにするとは一体どういう了見なのか。乙女心を何だと思っているのか。こんな状況でさえなければ先生に小一時間説教しているのに。

 先生はより一層ユウカの羞恥心を煽るように、わざとぐぽぐぽと音を立てながら指を動かしている。

 

「ううう……んくう……!」

 

 ユウカの恥ずかしがる姿を見たいからそうしているのだとわかるから、今は枕で声を押し殺すのが精いっぱい。せめてもの抵抗はあまりにも小さいものだった。

 

 ゛ユウカ、声を我慢しないで゛

「あっ……!」

 

 その抵抗の手段すらもあっさり奪われてしまった。涎のシミが出来た枕が投げ捨てられるのを惜しむ間もなく、尾てい骨の辺りをぐっと押し込まれる。

 

「んんう゛ふうぅあ……! せ、せんせい、そこは……!」

 ゛ユウカはここが好きなんだよね。ここを押してあげると背中が丸まってすごい可愛くなる゛

「かわ、は、んあぁ……っ!」

 

 特に激しく指が動いているわけではないのに、背筋が甘い痺れに溶かされていく。絶頂に至るようなものではないけれど、身体が抗いがたい多幸感に包まれていくのだ。どうしようもなく反応してしまうのも仕方のないことだった。

 

 ゛こうして小さく揺らしてあげると足にぎゅっと力がこもるね゛

「あうっ! ふ、ふうー……っ! い、や、それ、だめですっ!」

 ゛それから一緒に太ももを撫でてあげると、お尻が誘っているみたいにくねくねと動くよね゛

「んっ、ふっくうぅ……! なんで、そんなとこばかりみてるんですかぁ……!」

 ゛ユウカがとても可愛いから゛

「う、ううううう……! そ、それだけ言えばなんでもいいとか、思ってないですよね!」

 ゛そんなことはないよ。ユウカはとても可愛い。命を賭けてもいい゛

「そんなの賭けないでください! はうっ、あっ、うああ……!」

 

(うう……やっぱり私ちょろい……)

 

 命を賭けるとまで言われて、それだけで許しそうになっていることに自分のちょろさを自覚せずにはいられない。

 

「あっ……」

 

 指がぬぽっと抜き去られてしまったことに、気持ちよさと名残惜しさを感じているのもそうだ。

 ぽっかり空いてしまった空間を満たすものを求めて、すっかり性器の代わりとなってしまった穴がくぱくぱと涎を垂らしている。腰は無意識に波打って、触れられていない秘所から溢れる愛液が太ももに跡を残しながらベッドを濡らす。

 こんな姿ではもう何を言っても言い訳にしかならないだろう。

 

 ゛そろそろ、挿入(い)れるよ゛

 

 ファスナーを下ろす音、それから衣擦れの音。そうしてお尻の穴に触れた感触は火傷しそうなくらいに熱かった。

 

「はい、先生……来て、ください……!」

 

 情欲に濡れた声と共に、菊門が口を開く。そこに先生は躊躇いなく腰を押し進めた。

 ぐぬぬぬぅ……!

 

「か、はっ、ふああああぁ……!」

 

 肉棒の挿入に合わせてユウカの肺腑の空気が押し出されていく。先生の指に散々アナルをほじくられて生じた媚熱を孕んだ吐息は、自分の物とは思えないほどに艶を帯びていた。

 

「せんせいの、あついぃ……!」

 

 下半身が溶かされてしまいそうなほどに熱い。そんな錯覚を覚える。

 剛直が侵入してくる感覚にどれだけ菊輪を締め付けても、全く侵入者を排除することはできない。むしろ強烈な刺激にどくんと血流を滾らせてより硬くなるのだ。

 するとどうなるか。

 

「は、あっ、くふうぅ……っ!」

 

 埋まり切った陰茎の根元がぐっと菊輪を押し広げ、反り返った亀頭がユウカの弱いところ――尾てい骨の根元を押し上げる。物寂しかった隙間を求めていた物を埋められ、更に気持ちいい所まで押されたことでぱちぱちと白い火花が瞼の裏で弾けていった。

 

 ゛全部埋まったよ゛

「はあ、はあー……は、いっ……」

 

 ユウカは既に引き絞ったような苦し気な息を吐いていた。とはいえそれは本当に苦しいわけではなく、軽く絶頂に至った衝撃で呼吸が途切れ途切れになっているのだった。

 

 ゛苦しい?゛

「いい、え。苦しいわけじゃないんです……ただ、その、きもちよくて……」

 ゛気持ちいいならよかった゛

「うう……はい」

 

 ベッドに犬みたいに這いつくばって、後ろから先生にお尻の穴にペニスを突き立てられて。それで気持ちよくなるなんて。

 以前なら全く考えられないことだった。合理も理性もそこになく、ただ快楽を貪る浅ましい獣と成り果ててしまったような気がして恥ずかしさを覚えずに入られない。

 

(ああ、でもほんとうにきもちいい……)

 

 先生が自分の中にいる。自分の身体に興奮して、息を荒げて。その興奮の熱がお尻に埋め込まれた肉棒に集中してユウカをぐずぐずに蕩けさせようとしているのだ。

 

 ゛……ユウカって結構いい身体してるよね゛

「ふぇっ、せ、先生!?」

 

 不意に先生がシャツ越しにユウカの腰のラインを指でなぞる。

 

 ゛太ももは大きいけど、腰はびっくりするくらい細い……゛

「ちょ、なんでそんなこと急に」

 ゛だって、この姿勢だとユウカの可愛いところがいっぱい見えるから゛

「な、なななぁ……!?」

 ゛柔らかい太ももが密着してとても温かいし、髪も長くてとてもすべすべ……゛

「う、うあああぁ……」

 

 突然の褒め殺し。挿入の快楽でキャパシティが限界になっているところに流し込まれる甘い言葉は、ユウカの聡明な頭脳をフリーズさせた。心の大切な場所を占領している人からこんなことを言われて平気でいられるはずもなかった。

 こんなのまるで、恋人みたいな……。

 

 ゛褒めるとお尻の穴がきゅっと締まるのも可愛い゛

「ど、どこを褒めてるんですかぁ……!」

 ゛全部褒めるよ。私の性欲処理のためにお尻を開発させてくれる優しさも、いつも私が困ってるとなんだかんだ言って助けてくれる面倒見のいい所も、実はちょっとだけナイーブになりがちなところも゛

「ま、まって、ください。先生、それ以上は恥ずかしくて死にそうです……!」

 ゛真っ赤な顔を隠そうとするのも可愛い。大人っぽい黒の下着を着ているのもいじらしいよね゛

「あっ……」

 

 先生が背中越しにユウカのシャツのボタンを器用に外すと、ショーツとセットの黒いレースのブラジャーが露わになった。それを上にずり上げて直接おっぱいを掌で包み込む。

 

 ゛ユウカのおっぱい、私の手にちょうど収まるくらいで好きだよ゛

「す、好きだなんて、そんな……んうっ」

 ゛マシュマロみたいに柔らかいのに、乳首をこんなに勃たせて……゛

「そ、それは先生がっ、ふああっ!?」

 

 先生の言葉に含まれたからかうような響き。それに反論しようとしたところでコリコリと乳首をこねられてユウカは快感に呻く。そうなるように開発されたアナルとは違い、もとより純粋な性感帯から感じる快楽は鋭く脳を突き刺してユウカを更に追い詰める。一瞬で絶頂の手前まで身体が跳ね上がる。

 それと同時に先生はゆっくりと腰を引き始めた。奥まで埋まっていた肉棒がカリ首で腸壁を引っ掻き回しながら外へ出ていく感覚は、緩やかな動きだからこそ鮮明だった。

 

「んふいいい゛……っ!」

 ゛なるほど。おっぱいを揉みながら引き抜くと締め付けがとても強くなると……゛

「あ、ふっ……いちいち、かいせつしないでください……はっ、ああ!」

 ゛でもユウカのお尻の穴は嬉しそうに食いついてきてるよ?゛

「うう。へ、へんたいぃ……!」

 ゛そうだとも。私は変態だ!゛

「んっひゅう!?」

 

 カリ首が菊輪に引っかかるまで引き抜きユウカがその太さに息を呑んだ瞬間、先生は一気に腰を打ち付けた。肉感豊かな臀部と太ももに先生の硬質な筋肉がぶつかり、拍手にも似た高い音が鳴る。

 

「あっ、ふっうう……!」

 

 ゆっくり引き抜かれたのだから、またゆっくりと腸壁を押し割ってくるのだろう。無意識にそう思ってしまったユウカの不意を突いた一撃。鋭い快感に腰を震わせるユウカに休む暇を与えず、先生はずちゅ、ずちゅと抽送を続ける。

 

「あっ、んっ、あっはぁっ! や、せんせい、それ、ずる……!」

 ゛ずるくて結構。ユウカの可愛いところを見るためならいくらでも罵られるとも゛

「へんたいっ! さぼり魔! 生徒皆にいい顔する女たら、しいぃ……!」

 ゛……そこまで言われると私も傷つくよ?゛

「ぜんっぜん、きずついてなさそっ、う、あっ、ふうはあぁ……!」

 ゛傷ついたのでもっと可愛い姿を所望します゛

「そんなの、理不尽じゃないですか、くっ、ふうぅ……!」

 

 可愛い所を見るために罵られてもいいというくせに、いざ罵ればもっと可愛い所を見せろという。どうあがいてもユウカが肛門快楽で責められ続けるだけの茶番のようなやりとりだった。

 しかし文句を言えども先生の動きは止まらない。ユウカに背中から覆いかぶさって絶えず腰を動かしながら、胸を思い思いに揉みしだく。肛門と胸から伝わる快感が脳内で混線してユウカの思考はもうぐちゃぐちゃに乱れていた。

 

 何より。

 

(先生のが、気持ちいい所をごりごりって……!)

 

 固く反り返った亀頭が、往復する度に尾てい骨をごりごりと押し上げていくのだ。そこを刺激されると下半身が蕩けるみたいに気持ちよくなって力が抜けてしまう。特に剛直が引き抜かれる時、快楽の導火線となった背骨を快感が駆け抜けて、脳内にぱちぱちと火花が飛び散っていくのがたまらなかった。

 

「はっ、ふっ、うう、あ、んう゛っ!」

 

 ぱん、ぱんと甲高く肉のぶつかる音。ずちゅ、ずちゅとローションと腸液が空気とかき混ぜられる音。肉槍で貫かれる度に甘く絶頂し、触れられてさえいない秘裂がしとどに濡れる。

 

(でも、もっと気持ちよくなりたい……)

 

 無意識に。自然ともっと大きな快楽をユウカは求めてしまっていた。浅い絶頂を何度も繰り返すのではなく、深く、もっと深くて滅茶苦茶になってしまいそうなほどの快楽を。

 

 ゛そう、ユウカの腰は細いからこうやって掴むとちょうどいいね゛

 

 先生がユウカの腰を両手で掴んだのは、ちょうどその瞬間のことだった。

 

「んっ、んあっ、やっ、は、先生、いきなり、はげしく……っ!」

 ゛そろそろ、一発くらい処理しておかないと、ね!゛

「はっ、あっ、ふうっ! ああ、や、あ、んああ゛ぁ……っ!」

 

 抽送のリズムが一気に激しくなる。ぱんぱんぱんぱん、と小刻みに破裂音じみた肉の音がお尻から響く。

 

(これ、先生の性処理用のおもちゃにされているみたい……!)

 

 全く容赦のない腰の動きは、今この瞬間だけユウカを欲望のはけ口として扱っている証拠だった。オナホのようなおもちゃとして。ただ肉竿をしごき、欲求不満を満たすだけの道具としてユウカは使われている。

 

(でも、先生の特別、だから……!)

 

 それでも気持ちよくて心が満たされているのは、先生の開発によって被虐的な性癖が目覚めつつあるというのも確かにある。けれど決してそれだけが理由ではない。

 先生の特別でいられることが、何より嬉しくて仕方がないのだ。

 性処理のために使われる都合のいい在り方でもいい。先生が生徒以外の意味を自分に見出してくれるならそれでよかった。先生の生徒という他人との共通項を自分から取り除いた時、他の誰にもない項が自分にあれば。他の誰でもない、先生にとっての素数のようなもので在れれば。

 

 たとえそれが淫らで廃退的なものであっても、幸せだ。

 

「んあっふっんくあああっ!? ああ、や、きもち、い゛っ……!」

 

 どれほど快楽に腰が砕けようとも、くびれを掴まれているせいで衝撃を逃がすことさえできない。打ち込まれる衝動を全てアナルで受けとめている。全身を包み込む多幸感は力を込めてシーツを握りしめたところでこらえようのないものだった。

 そんな状態だから、望んでいた深い絶頂の予感はあっという間に訪れた。

 

「あっ、だめ、だ、め……! ふかいのが、きちゃう……!」

 ゛私ももうイキそうだよ。一緒に、ね?゛

「ん゛っ! は、はい、いっしょに、せんせい、いっしょにぃ……っ♡!」

 

 普段なら絶対に出さない甘えるような声音で、一緒にイクことをねだる。それが先生の琴線に触れたようで、一層腰遣いが勢いを増した。

 

「あ゛あっ、やっ、く、ん゛うぅっ! せんせい、せんせいっ♡」

 ゛……っ射精る!゛

「……ふ、あああ゛イっ、くううううううぅ……っ!」

 

 絶頂は同時。奥へと突き込まれたペニスがユウカの中に白濁を吐き出す。お腹の中に渦巻いていた狂熱が白く爆ぜたような、一番深い絶頂の浮遊感の中でユウカはその熱だけは確かに感じ取れていた。

 どくどくと腸内が自分ではない何かで満たされていく。それは自分だけが受けとめた先生の特別な欲望。どこまでも背徳的な、今の自分にとっての幸福。

 

(とっても、しあわせ……)

 

 荒く息を吐きながら絶頂の余韻に震える。その中で一つの疑問を思う。

 

(こんなので幸せになっちゃうなんて私がおかしくなったのか、先生がおかしいのか……)

「うう……はあー、ううう゛……んっ」

 

 ぼうっとした頭に浮かんだ疑問は、なんとなく先生を見ればわかるような気がした。

 射精の勢いが収まり、絶頂のじいんとした昂揚感から意識がようやく戻ってきたところで振り向けば目の前には求めていた先生の顔。

 

 ゛ユウカ……゛

 

 先生は複雑そうな顔をしていた。満足感に、罪悪感を忍び込ませたなんだか情けない顔。

 だというのに今の私の顔を見て唾を飲みこんでしまうなんて。それからまだ肛門に埋まったままの肉棒をまた固くしてしまうなんて。

 何より私もそんな姿に庇護欲をくすぐられてしまうなんて。

 

「……ふふっ」

 

 どちらもおかしくて、思わず笑みがこぼれた。

 

 ゛……どうしたの、ユウカ?゛

「私、先生におかしくされちゃったみたいです」

 ゛……ごめ゛

「謝らないでください! そういうことじゃ、なくて。えっと、だから……」

 

 一瞬だけ言い淀む。イケナイ薬を飲んだみたいに幸せで頭がふわふわとしていて、もはや何を言おうとしているのかわからない。

 でも何を言いたいのかは、わかっている。

 

「……その、もっと、シテください」

 ゛……!?゛

「いっぱい私の身体を、使ってください。私は先生の、せ、性処理当番……ですから。先生が開発しておかしくしちゃったお尻の穴を、もっと使ってくださ、んはああっ!?」

 

 先生が突然ユウカの身体を抱き上げて、ぎゅっと身体を密着させた。不意打ちで姿勢を変えられ、亀頭に別の気持ちいい所を抉られたユウカは言葉も忘れて喘いだ。

 そんなユウカの耳元で先生が囁く。

 

 ゛……悪い子だ。そんな風に人を煽るなんて゛

「……お尻でするのが好きになっちゃった悪い子は、嫌いですか?」

 ゛いいや? ……でも、本当に満足するまで付き合ってもらおうかな゛

 

 あくまでも生徒に責任を押し付けまいとする露悪的な口調。けれど全く似合わないのは、人の善さが隠せていないからだろうか。

 首で振り向き仰いだ先生の頬にそっと口づける。それからできる限り挑発的に見えるように微笑んだ。

 

「満足するまで……もっといっぱい教えてください、先生」

 

 その満足がいつ訪れるかは計算できないけれど……いつまでもこの時が続いてほしいと願いながら。

 

 

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