「……その、なんだ。先生。連絡もなしに来る私が悪かったとは思うんだが……」
゛終わった……して、コロ、シテ……゛
「そこまですることじゃないだろう!?」
下半身裸で土下座する先生を前に、サキは深くため息をついた。原因は彼の前に置かれているピンク色のぷよぷよした女性器の模造品……いわゆるオナホである。
サキは性行為というものはよく知らない。そのオナホがアナル仕様のものだともわからない。それでもその道具が、男性の性欲解消に使われるものだとは想像がつく。
夜遅く、シャーレの入り口が施錠される直前で連絡もなしにシャワーを借りに来た結果がこれだ。休憩室で先生が一人自慰行為に励んでいるところを目撃して、このどうしようもなく気まずい空間が出来上がった。
「まあ、仕方のないことなんじゃないか? ほら、男の人は定期的に発散しないと、だめだと言うし……」
゛なんて優しいんだ……! てっきり怒られて去勢されるものかと゛
「私をなんだと思ってるんだ!? わっ……!」
顔を上げた先生を見ると、サキの視線はその奥にある男性器の場所に行ってしまう。タオルで隠されてこそいるものの、その布地を衝いて鋭く山が出来ているのを見ると、先程目にした太くたくましい肉棒を思い出さずにはいられなかった。
(せ、先生のアレ、あんなに、おっきいんだな……)
あれはマグナムだ。あんなのを持っていれば、性欲を抑えきれなくなるのも仕方ないのかもしれない。そんなことをサキは思った。
それに先生の周りにいるのはサキからしても羨ましいくらいに可愛くて魅力的な女の子ばかりだ。ミヤコのように並々ならぬ感情を抱いて、誘惑する素振りを見せている生徒もいる。その中で生徒を襲うまいと自らを律し続けることの、なんと大変なことか。
(逆に私が先生に襲われたら……無理だな)
力では確かに勝てる。けれど心は全くそんな気になれず、むしろ喜んで受け入れてしまうのだろう。多少強引にされても構わないくらいには先生に恩があるし、心惹かれてもいる。
(……恩、恩か)
思えばいつも先生に助けられてばかりで、自分から返せたものはあまりない。とんでもないハプニングだが、考え方を変えてみればそれを返すチャンスなのではあるまいか。
「……先生、それはちゃんと吐き出さないと、我慢できないものなんだよな?」
゛それは……そうだね゛
「今はわたしが来たから消化不良……なら、うん。仕方ないな」
仕方ない。うん、そう、これは仕方ないことだから……そう言って、サキは先生のペニスを覆うタオルをがばっと取り払った。
゛きゃー!? サ、サキ!?゛
「女みたいな悲鳴を上げるな! これは、その……一回だけ、一回だけだからな! 一回だけ、手伝ってや、る……」
ぶるんと放り出されたペニスを見て、サキが言葉を失う。一瞬見かけるのと、眼前でまじまじと見るのとでは全くの別物だった。
「な、んだこれ……でかい……それに匂いも、なんかこう、癖になる……」
鼻をつく雄の香り。消化不良な自慰行為によって、先端から滲み出した我慢汁の匂いだった。
なによりも、大きい。ローションで濡れ光るそれは、こんなものが自分たちの中に入るとは到底信じられないほどの威容で屹立している。自分たちが使う銃などよりよっぽど凶悪だ。
(とにかくこれは一体どうすれば……規則、規則だと……)
゛……サキ?゛
「教えてくれ先生。こういうときの規則は、どこにある……!」
゛そんなものないよ!?゛
「ならわたしはどうすればいいんだ!? これを折ればいいのか!?」
゛やめて死んじゃう!゛
規則、規則。そうして思い返せば、別に規則では先生と性行為に及んではいけないなどとは記載されていないと気付く。先生というイレギュラーが想定されていないだけではあるのだが、規則は規則だ。
(つまりこれは規則の上では正しいんだ。うん)
心の中で言い訳を一つ。四つん這いになって先生の股の間に顔を寄せたのはいいが、しかしどうすればいいかは全くわからず、食い入るようにペニスを見つめたまま動けなくなってしまった
゛……まずは手袋を外して゛
「あ、ああ」
゛それから、手で包み込むように触ってみて゛
「こう、か……? うわっ」
゛あ、ああ……! いいよ……!゛
恐る恐る触れた怪物はみっちりと充血していて、焼けた鉄のように熱く感じられた。冷たく小さい手のひらに握られ、その温度差にびくんと竿が跳ね起きる。驚いたサキが反射的にぎゅっと力を込めると、うっと先生は唸った。
「これで……そうだ、銃身を掃除するみたいに……」
゛待って力を込めちゃだめだよ?゛
動きがあまりにもこの情景を連想させるから気まずかったのは思い出深いが……あんなにがしがしとやられてはたまったものではない。サキもそのことはちゃんとわかっているようで、上下を始めたその手つきは言葉とは裏腹に優しく肉棒を擦り上げていく。
「び、びくびく震えるな……! びっくりするだろう!」
゛ごめん、ムリだ……!゛
サキの手は柔らかいながらも、厳しい訓練の名残で所々に固くタコが出来ている。それが往復の時に、まだ乾ききらぬローションの助けを借りてカリ首をぬるっと裏から擦り上げるものだから、たまらなかった。
「こ、ここがいいのか? ここを触ると、すごいびくびく震えて……」
゛いい、いいよ……! ああ、そうだ。口で咥えたりしてもらえると、もっといいかも……!゛
「口、口か。そうか、口……。口ぃっ!? な、な、これを口に入れるのか!? 正気か!?」
゛信じられないかもしれないけど、結構メジャーな性行為だよ゛
「嘘だろう……!? こんなのを、口に……」
信じられないと、サキは目を見開いていた。お腹の中に挿入れるのもそうだが、目の前の凶器を口に入れようなどとどうして思えるのか。狂気の沙汰としか思えない。
そんな思考も知らないで、手の内でびくびくと亀頭は震えている。
「いや……なんか、悪くないかもな」
じっと見ていると、サキには一挙一動へ過敏に反応するその肉棒が何やら可愛らしく思えてきた。こいつを撫でてやると先生がびくりと震えるのもいい。いつも自分達を守ってくれる先生の誰にも見せない姿。サキだけに見せるそれが、無性に心をくすぐる。
(仕方ないからな。うん。わたしがなんとかしてやらないと……)
小隊のフロントマンの素質。それはただ丈夫であるだけでなく、仲間を守るために身を捧げられることだ。先生は小隊の仲間達とは違う。しかし全く違う意味で大切な存在……そんな人の弱いところを見せられると、母性のような庇護欲を感じずにはいられなかった。
「あむっ……んぅっ!?」
゛うあ……っ!゛
熱い。手で触れるよりもなお熱く感じられる、情欲の熱。驚きのあまり舌で裏筋を打ってしまったというのに、その刺激にすらびくんと跳ねて口蓋に甘えてくる。
(思っていたよりも、悪くないな……)
「ちゅる、ちゅっ、じゅっ……」
゛サキ……、上手だよ……!゛
一度心を許してしまえば、後は容易いもので。痛くないよう唾液で濡らしながら、その先っぽを舌のざらざらした部分でゆっくりと撫でる。先程驚いたのを謝るような労わりのこもった動きで、鈴口の我慢汁をそっと舐めとっていく。
(味は……なんか苦いか? でも、嫌いじゃない)
「じゅる、ちゅっ、じゅ、ちゅる、じゅぷ……」
味。先生がいい反応を見せる部分、動き。ぎこちなかったサキの奉仕は次第に理解を深めて、滑らかになっていく。直接的な刺激以外にも、垂れて邪魔になる髪をかき上げる仕草でも血流が強くなることがわかった。上目遣いに見てやれば、さらに先生はイイ顔をする。
(ふふ、こういうのがいいのか)
とくとくと穏やかな鼓動が甘い熱を持っている。そうして口をすぼめて竿を上下させてみたり、全体を舌でれろお……と舐めまわしてみたりするうちに、我慢の限界が近付いてきたのだろう。先生の手がサキのヘルメットに添えられた。
「んむっ……!」
(それは気に入らないな)
サキは片手で鉄帽を放り捨てた。そうして宙に浮いた先生の手にぐりぐりと頭を擦りつけにいく。意図を察した先生の大きな手がサキの髪に着地して、優しく、でも時折たまらなそうに力を込めながら撫でてくる。
(うん、これがいい。これが落ち着く)
温かい手のひらの感触にサキがうっとりと目を細める。そうしてじゅうっと一際強く肉竿を吸い上げるのが、とどめとなった。
゛サキ……ッ! ごめんっ!゛
びゅるる……!
「んむ゛ーっ!? んっ、むうっ!」
マグマのような白濁がサキの喉を撃つ。突然の発砲に目を白黒させている間に、どくっ、どくっ、と精子が注ぎ足されては口を満たしていく。それら全てを、サキは混乱しながらも受けとめた。
やがて射精が終わると、先生がティッシュをサキに差し出してくる。
゛ごめん、サキ。……ほら、これに吐き出して゛
「……ん、ごくっ……に、にがぁ」
゛だ、大丈夫、サキ?゛
先生の気遣いを無視して喉を鳴らすと苦くてたまらない味。そしてねっとりとした青い風味が喉に絡みついて残っている。美味しいとはちょっと言い難い。
(それでも、だ)
「先生」
゛……どうしたの?゛
「……こういうので困ったら、まず私を呼ぶんだぞ。その、ほら、先生の性欲が解消できなくて誰かを襲ったら、大変なことになるし。そうなると私も目覚めが悪い。だから、そう……し、仕方なくだからな! 仕方ないから、私が先生の変態の相手になってやる! わかったか!?」
゛え、ええ!?゛
「返事ははいかイエスだこの馬鹿者!」
゛イエス、マム!゛
「誰がマムだ怒るぞ!」
゛もう怒ってる!?゛
「怒ってなんかない! 全く……絶対、絶対私を呼ぶんだぞ?」
゛……わかったよ。ありがとう゛
これが二人の秘密の始まりだった。
■
それから先生は、性欲が溜まると約束通りサキを呼ぶようになった。
「先生、今日も手ですれば……何? おっぱいで挟んでほしい? ……変態」
初めの内はまだサキにも受け入れやすいものだった。
「これを着てやって欲しい? ……な、なんでメイド服なんてものがここにあるんだ変態!? ……くう、土下座なんかするな! わかった、わかったから! なんでこんなフリフリしたのがいいんだ……!」
そうして二度、三度と。罵倒こそあれ、頼めばなんだかんだお願いを聞いてくれるサキに、次第と先生の要求は大きくなっていった。より欲に忠実に、アブノーマルに。
そして五度目に言った。サキのアナルを使いたいと。
「お、お尻の穴を使いたい!? なななな、何を! 何を言っているんだこの、変態ぃ! そこはそういう所じゃないだろう! 何を考えて……へっ? そういうのが好き? 私だから、頼みたい? ……い、一回だけだからな! ほんとに一回だけだぞ!」
一回だけ。その言葉を、それから先生に呼ばれる度にサキは口にするようになった。
■
「……先生、シャワーいただいたぞ」
゛うん。ホットミルク淹れておいたけど、飲む?゛
「飲む。……なあ、もう少し頻度を落とせないのか? 最近ミヤコの奴の視線が痛いんだ」
サキの呼び出された回数が二桁を超え、もうすっかり先生との行為に慣れてきた頃のことだった。恒例となった事前のシャワーから上がるなり、サキは休憩室のソファーに自然と腰掛け、足を楚々と閉じて座った。制服ですると洗うのが大変だからと、先生のYシャツを借りてショーツの上に着ただけの姿だ。先生にとっては太ももが眩くて眼福この上ないが、サキからすると恥ずかしくて仕方がない。いつもとは全く違う雰囲気で、カップを受け取ってそっと口に含み、そのまま水気の残る頭をわずかに後ろに傾ける所作が妙に艶めかしい。
゛うーん。でも最近はサキも自分から来てるよね?゛
「うっ。それは、その……そろそろ先生が我慢できなくなるだろうと思ってだな……」
゛一昨日したばっかりだよ? 今日も私からは声を掛けてないし゛
「うう……」
並んで腰かけた先生に、サキはミルクを飲んで顔を隠そうとする。その横顔は耳まで薄っすらと紅潮していた。
「……嫌、か?」
゛そんなことないよ。とても嬉しい。でもミヤコにばれちゃいそうなら……どうしようか゛
そう言いながら先生はサキの肩に手を回した。しなやかな筋肉のついた肩がぴくりと跳ね、ふいと彼女の視線が先生の方に流れる。しかしすぐにカップへと逸らして、なんでもないように振舞おうとする。その仕草が何ともいじらしくて、先生は彼女の髪を摘まむと濡れた毛先でうなじをくすぐった。
「ひゃんっ……! な、何をするんだ!」
゛お風呂上がりの髪の毛って、いいなあと゛
「み、ミヤコの話はどこへ……匂いを嗅ぐなぁっ!?」
流れるようにサキのうなじに顔を埋め、先生は鼻腔いっぱいに桃のような甘い匂いを味わう。子ウサギ公園で出会う時には影を潜めている、少女らしい香りだ。すんすんと鼻を鳴らしてみても、サキはくすぐったそうに首を竦めるだけ。抗議の言葉はほとんど形だけのようだった。
゛ばれたらばれた時でいいかなと゛
「投げやりすぎるだろう……んあっ、胸、まだ揉むなぁ……! ミルクがこぼれるだろう……!」
゛もう空だよ゛
「なんだと……あ」
カップの中にはもう何も残っていない。羞恥で頭がいっぱいになるあまり、無意識に飲み干していたようだった。
゛それとも、こっちからのミルク?゛
「んっ、ふう……! ば、馬鹿言うな! まだ母乳が出るわけ、ないだろぉ、うっ……!? おっぱい星人め……!」
既に膨らんでいた乳首を、シャツの上からさすさすと擦られてサキは背を丸める。先生はサキのおっぱいを好んでいるようで、度々揉んでくるものだからすっかり敏感になってしまったのだった。
゛男だもの。しょうがないんだ゛
「何が、だぁっ! あっ、ねもとしゅるしゅる、だめっ……!」
乳輪が透けて見えるほど薄い生地が、風呂上がりの水気を吸ってしっとりと肌に張り付いている。それで双丘を揉み込まれたり、乳首の根元に柔らかな摩擦を掛けられるのだからたまらなかった。
糖度の高い喘ぎ声が短く零れる。いつの間にかカップは机の上に運ばれていて、サキは先生に横から抱き留められるような形で密着していた。
「せん、せい……んむっ……!」
下から仰いでくる蕩けた目線に、たまらず先生は唇を奪った。ちゅる、ちゅぷ、と密やかな水音が響く中で、先生の片手は下へと向かっていく。もう片方で大きめの柔乳を揉みしだいたまま、下腹の輪郭をなぞって更に下へと。
「んっ、ふっ……! ちゅ、そっちは……!」
そうして剥き出しの太ももをさわさわと撫で、それからするりとシャツの中へと潜り込んだ。
くちゅり。
「あんっ……!」
゛もう濡れてる。ひょっとして、期待してた?゛
「……悪いか。シャワーを浴びてる時からもう、心臓が破裂しそうだったんだぞ」
こうして触れられる前から濡れていた。それはサキが先生の性欲処理という義務ではなく、自分からこの性行為を楽しみにしているという証であった。いつもに比べてしおらしい雰囲気だったのは、それを自覚したからかと先生は納得した。
゛いいや? むしろ、いいね。うん。エクセレン゛……ッ゛
「どういう感情なんだそれは……」
サキは肩を抱いている先生の腕から逃れると、ソファーの上に四つん這いとなり、先生に向けて高く尻を掲げた。さりげなくクッションを腕の間に置いて、準備をしているのがなんとも愛らしい。
「ほら、今日もお尻の穴でするんだろう。準備は、出来てるから……」
゛あれ。一回だけって言ってなかった?゛
「う、うるさい! 笑うな! 一体誰のせいだと……!」
゛ごめんごめん゛
笑いながらも先生の手はサキのショーツに掛かっていた。スポーツタイプの黒い下着がゆっくりと下ろされていくと、つう、と粘ついた銀の糸が伸びて、膝のあたりでぷつりとソファーに落ちる。そうしてシャツをめくりあげればぷりぷりと健康的な肉の詰まった桃尻が現われ、先生の熱視線にふるりと震えた。
゛いいお尻だ。頬ずりしたくなるくらいに゛
「……うー」
サキは何も答えなかった。恥ずかしさのあまりソファーに顔を埋め、うめきとも懇願とも取れる謎の声を発するばかりだった。
先生が双丘をむんずと掴んで左右に開くと、ピンク色の菊口がひくひくと恥じらうように息をしていた。一回だけ、一回だけ。そう繰り返しながら何度も先生を受け入れたアナルは、既に小さく口を開けて待ち焦がれている。
「ひゃっ、あっ……!」
先生がローションを垂らした指を突き入れれば、穴の縁がきゅうっ、ときつく吸い付いてきた。サキの腰がにわかに跳ね、クッションを抱き始めた両手へ力が籠る。ぬぷぬぷと入り口を何度も往復する指に、常より甘みを帯びた弱弱しい声が漏れ出ていく。
「くっ、ふう……! はっ、ああ……んふっ、ふー……っ! ほん、とうに、おしりがすきだな……!」
゛いいものだからね。サキもアナルにはまり始めてるんじゃない?゛
「ばかっ、きくなぁ……!」
このところサキは後孔で自分を慰めることが増えてきていた。野宿生活だと隠ぺい工作や衛生管理が大変だから、ごくたまにではあるが……それでも、先生のことを思い出しながらするアナルでのオナニーは不思議と心まで満たされるから好きだった。
「せんせいのせいだぞ……! いっかいだけって、いったのにぃ……!」
初めの一回で未知の快楽を刻まれ、その後に重ねられた開発でもう引き返せない所まで来てしまった。そんな恨みの声に、先生は指を軽く曲げたまま引き抜くことで答えた。
「んぉ゛っ!?」
゛じゃあ今回も一回だけだね゛
「うう゛……んっ、ひ、あああ……!? ふと、いぃ……!」
空いた空間に、焼けた鋼鉄が押し入ってくる。先生のペニスが菊口を広げながら腸内を奥へ奥へと進んでくるこの瞬間に、サキは何度経験しても慣れられる気がしなかった。ローションが塗られていてもその存在感は凄まじい。ゆっくりと侵入する肉棒の先端の位置まで明確に感じ取られるほどだ。
「はー、はー……んっ!」
゛だいぶ楽に奥まで入るようになったね゛
「せんせいが、なんどもほじくるからだろう……!」
みっちりと伸びた肛門が竿の根元を咥えこんでいる。くう、くうっと締め付けてくる強さのたまらないこと。先生が腰を押し付け、奥をぐりぐりと搔きまわすように動かすとサキの鼻から甘い息が抜けていき、締め付けは更にきつさを増す。
「はっ、あっ、ああ゛ー……っ! おく、ぐりぐりされるの、すきだ……! んっ、おっ、はう!」
先生が腸奥を抉る。それだけでサキの腰はわなないて、背中に淡い肉体美の陰影が浮かび上がる。特に亀頭で子宮の裏を圧迫した時にその反応は顕著だった。
゛いくよ、サキ゛
「あんっ……! あ、ああ、こい……!」
サキが答えた瞬間、先生は腰を引くとそのまま一気に突き下ろした。ばちゅん! と肉を打つ破裂音と、粘液の飛び散る淫らな水音が弾け、遅れて快楽がサキの中で爆ぜる。
「んあお゛っ、く、ふ……!? はっ、せん、せっ、いきなり、つよす、ぎぃッ!?」
゛こういうのが好きそうだと思ったんだけど、どう!゛
「あっ、あっ、あふっ、ん゛! う、うう……! きくな、きくなぁ!」
嫌ではない。それどころか、今の衝撃でじんじんと下腹が疼いてたまらないくらいだった。けれど正直に言うのは恥ずかしく思われて、でも否定もしたくないから中途半端な答えになる。
それが肯定の意味であると、先生はちゃんと理解していた。
「あっくっ、ふう゛っ! ああーっ、お゛うっ!? だめ、へんなこえでる……っ! ン゛っふっ、ングっ!」
身体の奥に深く響く快感。その強烈さにサキは濁った悲鳴を抑えられず、クッションに顔を伏せて声を隠そうとしていた。
カリ首が腸壁を引きずり出しながら抜かれていくのも。肛肉の裏側まで来てぬうっ、とめくり上げてくるのも。反射的に締め上げた瞬間硬度を増して、それから一息で奥まで電撃のように打ち下ろされて子宮の裏を突き刺すのも。先生の腰がサキの臀部を叩く音がするのも。
サキには全部が気持ちよくてたまらなかった。それが何度も何度も繰り返されるものだから、もうどうしようもない。
視界に白く火花が散る。腹の奥底からどろりと熱い快楽が込み上げてきて、脳を焼き尽くしていく。喘ぎとなって飛び出すのは、頭の細胞に収まりきらない熱だった。
「ン゛っ! あ゛っ、ああ、く、ふい゛っ! はっ、はっ、あんん゛ぅっ!? だめ、だめ、だめ……! なんで、おしりがこんな……!」
゛素質だよ゛
「あう゛っ! ばかなこと、いうなぁ! わたしが、へんたいみたいじゃな、お゛っ!? しゃべってるときに、おく、ずるいだろ……!」
゛変態じゃない?゛
「ち、がうっ!? ちがう、ちが、わたしは、おしり、でなんか……! なんかぁ……!」
ばちゅん、ばちゅんと。先生の欲望が打ち付けられる。排泄するための穴へ、そこが本当に性器であるかのように。
規則どころか、常識からも外れている。それなのに、絶頂はもうすぐそこまで近づいているのだ。
「あ゛っ、はっ、はうああ゛っ! だ、だめ、もう、イく、おしりで、おしりで……っ!」
゛私も、射精る……!゛
「せ、せんせいっ、いっしょに! きてくれ、わたしのなかに……! あっ、ああ、んあああ゛ー!?」
一際力強いピストンで、サキの腸内へ精子が放たれる。サキは声を隠すことすら忘れて、絶頂のもたらす快楽のままに叫んだ。先生の欲望があまりにも熱くて、お腹の中に溶け込んでくるようで。
「んっ、ふー……ッ! せんせい、せんせい……っ!」
心も身体も満たされていくようだったから。
……射精が終わり、二人の荒い息だけが部屋に響くようになった時。先生がペニスを抜くと、ぬぽっという音と共にサキの身体がびくんと震え、愛液が太ももを静かに滴った。
サキが流し目を送れば、先生の肉竿は未だに固く猛っていた。ぽっかりと先生の形に開いたアナルが、白い涎を零して震える。サキはふるりと、見せつけるように腰を揺らした。
「……な、なあ、先生。その……もう、一回だけ……だめか?」
゛サキ……゛
先生は静かにサキに覆いかぶさり、再び二人の身体が一つになる。
変わった想いを、一回だけという言葉に込めて。