先生専属メイドの朝は早い。
6:00。シャーレの一室で目覚めて寝ぼけ眼のまま着替える。それからカレンダーを確認し、今日の当番として書かれた『飛鳥馬トキ』の文字に小さくピースをする。ふとあることを思いつき、少しだけ悪戯をすることに決定。
6:20。先生が仮眠室で寝ていることを確認し、起こさないようにオフィスを掃除する。
6:45。掃除を一通り終え、朝食を製作。
7:10。先生、起床。
゛……ふぁ。おはよう、トキ゛
「おはようございます、先生。今日はいつもよりお早いですね」
あくびをしながらオフィスに入ってきた先生をトキは普段通りの表情で迎える。先生が目覚める定刻は7:30。アラームも無しにこうして起きるのは珍しいことだった。
゛昨日はちょっとだけ早く寝られたからね……゛
「もう少しだけ寝ていても構いません。そうすれば私が先生のベッドに潜り込むサプライズを実行できますから」
゛……いや、もう十分サプライズされてて、眠気が覚めたんだけど……゛
「一体、何がでしょうか?」
首を傾げるトキを見て先生はぱちぱちと瞬きを繰り返す。それからその姿を指差して言った。
゛どうしてバニーガール姿なの!?゛
「……ああ、これですか」
艶めかしい光沢を放つ青いバニーガールの衣装。胸の谷間は惜しげもなく露出され、下半身に至っては極端なVの字を描いて限界を攻めるそれは、着用者に相当な覚悟を要求する代物。夜の妖しさが似合う性の色は、寝起きで見るには刺激が強すぎる。
それを着たトキがいかにも涼しい顔で朝ごはんを机にサーブしているのだ。眠気が吹っ飛ぶのも当然と言ってよかった。
「うさぎの真似です。ぴょんぴょん」
゛理由になってないよ!?゛
「正確にはこの衣装が一番先生の反応がよいからです」
ぐっ、と先生が息を詰まらせる。反論がないのはつまりそういうことだとトキは受け取った。
やはり先生はこのバニーガールを着ている自分に最も興奮するのだと。
目覚めたばかりだというのに血走った目、瞬きも忘れて食い入るように胸を見つめている。妙に前かがみになっているのはきっと朝から元気なアレを隠そうとしているのだろう。既に先生はトキの術中にはまっている。
このまま進めても最後には思い通りにはなるだろうけれど……せっかくサプライズを用意したのだ。もっと興奮させたいというのが素直な気持ちだった。
「これまでの傾向から先生は肌色が多い衣装を好むと推測されます」
゛そ、そんなことは……゛
「嫌だと言うのであれば制服やメイド姿に着替えてきますが……」
゛そのままでいいよ!゛
「そのままで、了解しました」
ぴすぴすと両手でマークを形作りながらモーニングコーヒーを準備する。わざと先生に背を向けてお尻を小さく振り、サプライズに気付いてもらえるように。
゛……あっ゛
見てはいけない物を見てしまったとばかりの先生の声。ようやく気付いてもらえたらしいとトキは頬を染めた。
サプライズ……お尻に差し込んだ兎の尻尾に。
無論これは衣装についているものではない。衣装に付属している尻尾のほうはあらかじめ外してある。今先生が見ている白い綿毛は、完全にお尻を使ったプレイの為に用意した物だ。
「……先生」
゛トキ、それは……゛
「ようやく気付いていただけましたね。……いかがでしょうか」
トキが振り向くと、先生がトキのお尻から目を離せなくなっているのがはっきりとわかった。
゛……最高だ゛
「喜んで頂けて何よりです」
そうでなくては困るというものだ。先生が大好きなアナルでのプレイのために、服のお尻の部分に穴を開け、そこに兎のしっぽをアクセサリとしたアナルプラグを装着しているのだから。いくらトキの感情が薄いとはいえ、ここまで来ると流石に恥ずかしい。
しかしそうまでした意味はあったらしい。先生の目はもう恥ずかしいところが丸見えなお尻に釘付け……そう意識した途端に腸内に感じる異物感が大きくなる。先生に見られたという羞恥で、無意識に菊門がプラグを締め付けた。
「んっ……」
不意に、コーヒーを運ぶ足が軽くもつれた。すぐさま体勢を立て直したために、メイドとしてあるまじき醜態をさらすような事態を避けることは出来たのだが、しかし原因となった感覚……アナルに埋まった異物が与えてくる快感は消えない。
(思い付きでやりましたが、結構大変かもしれませんね……)
先生へのささやかな悪戯のつもりだったが、想像以上に快感が大きい。このまま一日中プラグを入れ続けるのは難事に違いないと思えた。
「コーヒーをどうぞ」
゛ありがとう、トキ゛
トキは音もなくコーヒーカップを先生の前に置く。そのまま流れるように、
見慣れた黒い瞳が湯気の立つコーヒーではなく、自分を真っ直ぐ見ている。前かがみになったことでより谷間が見えやすくなった――あるいは乳首までも見えているかもしれない自分の胸をその目に焼き付けている。
それは間違いなく、好色の目だった。トキのことを一生徒ではなく、女として、性欲の対象として見る雄の目だった。
この目を現状自分だけが独占しているという事実に、何やら言葉にしがたい嬉しさがトキの胸の内に湧き起こってくる。
「先生、先生」
゛……どうしたの?゛
「今日のシャーレの当番は私です」
゛そうみたいだね゛
「それだけでなく先生専属のメイドとして朝食を作り、こうしてサプライズで先生の眠気を覚ますことまでしました」
゛眠気覚ましとしては少々インパクトが強すぎるけど……゛
「ですから、仕事が終わったらご褒美をください。迅速に」
トキの表情はその感情の薄さに反して、濃い桃色に染まっている。微かに開いた唇が省かれた言葉を物語っているようだった。
先生は意地悪く口の端を吊り上げる。トキがすっかりアナル性感の虜になってしまったことに。
゛どんなご褒美がいい?゛
「それは……」
なぜならトキにアナルを用いた行為の快楽を教え込んだのは、先生自身なのだから。
゛例えば、トキが掃除中に見つけた私の秘蔵本とか゛
「いりません」
きっぱりとトキは言う。先生はにやにやと笑っている。わざわざこの関係が始まるきっかけとなった本を引っ張り出してくる辺りが厭らしい。
本などよりちょうどいいものが目の前にあるというのに。
求めている言葉を言わなければ、ご褒美はあげない――そんな先生の意思を、ようやくトキは理解した。
「先生は意地悪ですね」
゛性欲処理はメイドの務め、そう初めのころに言ったのはトキだよ?゛
「これは業務外だと言わせていただきます。やらしいことを言わせるのはセクハラです」
゛そっか、セクハラかあ。じゃあエッチな事はできないから、ご褒美は美味しいお菓子で……゛
「駄目です。それは普通にいただきます」
゛いただいちゃうんだ゛
「先生の補佐をするために必要なことです」
確かに初め先生に身体を、お尻の穴を許した口実はそうだった。メイドとしての義務感と、先生への自覚の薄い好意、それから性への好奇心。
でもそれは最初だけの話だ。何度も先生にお尻を使われ、開発されていくうちにプラグを入れているだけで感じる身体になってしまった。そしてそれだけでは至れない快楽も知ってしまった。今ではもう先生に使ってもらえなければこの渇きを癒せないというのに。
先生が本をわざとらしく見せつけてくる。どうやら本気でトキにご褒美について言わせたいらしかった。
(仕方ないですね)
トキは大きく息を吐いて、それからゆっくりと言葉を紡ぐ。潤んだ瞳で上目遣いに先生を見ながら。
「先生、仕事が終わったらご褒美として……この先生専属メイドのアナルをいっぱい虐めてください……」
そうトキが言った途端、先生は変態的な笑みを顔に張り付けたままトキのアナルに埋まった尻尾を軽く引っ張った。
肛肉を一瞬だけ引きずられる感覚に、トキは「んっ!」と小さく喘いだ。期待した快楽はついぞ訪れない。身体の奥で炎が燻ぶるのを意識せずにはいられなかった。
゛……いいよ。いっぱいご褒美を上げる。だから今日は一日、それを着けたままでいるんだよ?゛
「……仰せのままに」
今のトキにとってはかなり悪辣な注文だった。しかし受ける他はなく。
何とか受け入れたところでようやく、先生の起床時刻を告げるアラームが鳴った。
■
昼食の時間を告げるチャイムが鳴る。
トキは朝と同じように、シャーレのキッチンに立っていた。唯一違う点を挙げるとすれば、バニーガール姿ではなくいつものメイド服を着用していること。
(先生にもばれたらまずいという理性はあるのですね……)
他の生徒に見られたら流石にまずいからと、上からメイド服を着るよう要求されたのだ。確かにその通りである。お尻に穴の開いたバニースーツなど、いかにもえっちなことをしているますと言わんばかりだ。
先生の変態性を思えば、あのまま作業をさせられると思っていたのだけれど。変な所で理性の働く人だ。しかし今、その理性的な判断にトキは感謝している。
「もう、濡れてますね……」
秘裂がたっぷりと愛液で潤っているのを感じる。きっと衣装の股布にはもうシミが出来ているだろう量で、それをスカートで隠せるのがありがたい。
先生にお尻を弄られるのが趣味となって以降、恥じらいと気持ちいいという感情はよくわかるようになった。
「はっ、う……」
動く度に腸内のアナルプラグの感触に腰が震える。開発されたトキのアナルは異物感をそのまま快感として受け取ってしまうようになっていた。
どうにか排泄しようといきめば、プラグの返しの部分に一層気持ちいい所をごりごりと刺激されてしまう。
しかしそんな状況でもご飯は作る。先生は放っておくと食費を切り詰めたり、あるいはコンビニ弁当ばかり買ったりなどと不健康な食生活を送りがちである。それを放置するのはメイドの名折れだ。
「先生、お昼ご飯です」
゛ありがとう……トキの分は?゛
「私は大丈夫です。お菓子を頂きましたから」
゛ずいぶん強引だったけどね……゛
今はお菓子以上の物を口にする気になれなかった。理由は色々あるけれど、正直それどころではないというのが一番大きい。
生徒用の机を前に、トキはしばし躊躇った。それから覚悟を決めて、たくさんの生徒が座ってきたオフィスチェアに腰を下ろす。
座面に、兎の尻尾が当たる感触。
「ん゛ぅっ…………」
プラグが自分の体重で奥に押し込まれて、普段の涼やかな声とはかけ離れた低い呻き声が零れる。ちらりと先生を
トキにとって一番の誤算は、業務中椅子に座るとこのように一層強く性感を刺激されることだった。アナルプラグの存在感と腸壁の甘い刺激に気を取られてどうにも作業が進まない。そうこうしているうちに身体は自然と腰を浮かせて逃れようとする。するとその度に見咎めた先生が何かしら言いつけて席を立たせてくるのだ。そうなれば、またこの座る瞬間が訪れる。
そんなループをかれこれ五時間近く続けているのだ。身体を前戯でじっくり炙られ続けているようで、今すぐにでも先生に慰めて欲しくてたまらない。
゛トキ゛
「んあ゛っ……! はい、せんっせい……」
どうにも落ち着かずに足を擦り合わせて欲求を紛らわせているところへ、いつの間にか傍に立っていた先生がぐっと肩を押し込んできた。体重と先生の加えた力で強制的に腸壁を押し広げられ、獣性を剥き出した声が漏れる。感情のわかりにくいトキの目が確かに見開かれ、開いた口から食いしばった歯が良く見えた。
「先生、食事は……」
゛もう終わったよ゛
先生の机に置かれた皿は綺麗に
早く先生の仕事が終わって欲しい。早く先生にお尻の穴を弄って欲しい。この気持ちいいのに焦らされ続ける時間から解放されたい……それしか考えられなくなっていたのだ。
゛トキを見てたら我慢できなくなったから――゛
トキの思考を他所に先生はチャックを下ろし、ペニスを取り出した。ぼろりとまろび出たそれは赤黒く、アナルプラグよりも太い雄々しい肉竿を見せつけている。
゛口で一回抜いてほしいな゛
「……先生はズルいです」
゛メイドとご主人様の違いってやつだね゛
「私もイキたいです」
゛終業後までお預けかな。今イったらこの後が苦しいと思うよ゛
「むう……」
なんてひどい先生だろう。生徒がずっと我慢しているというのに、自分は恥ずかしげもなくイかせて欲しいと性器を突き付けてくるなんて。しかもまだしばらくこのまま焦らし続けるのだという。鬼畜の所業だ。
とはいえ先生の言う事ももっともで、もし今イってしまえばこの後長い時間放置されることを我慢できなくなってしまうに違いなかった。
゛ほら、咥えて゛
「……はい」
突き付けられた亀頭をしぶしぶ唇で湿らせ、それから口に含む。苦い我慢汁の味。形のいいカリ首を舌でなぞった。
「ちゅぷ、じゅぷっ……はむ、ちゅるっっ」
゛いいよ、トキ。口での奉仕も慣れてきたね゛
「先生への奉仕もメイドの仕事ですから……はむ、ちゅっ、っちゅぅ……」
昼休憩の時間は残り少ないため、あまり時間は掛けられない。他の生徒が何かの間違いで来て見られても事だ。先生の興奮を煽るための
「はぷっ、ぐちゅ、じゅ、んじゅっっっッ」
これまでの先生との交わりの中で磨いてきたテクニック。たった一人の主のために、その弱点も、動き方も、緩急も全て先生の反応を見ながら研究してきた。
その経験によると口でもてなす際、この人は亀頭を舌で圧迫されながら、肉竿を唇で扱かれるのが好きなようだった。頭を大きく前後させ、陰茎の根元に添えた指と口が当たるくらいまで深く肉竿を咥えこむ。多少の息苦しさは
そこから一気に精を吸い上げる心持ちで頭を引く。エラまで引いたらまた一気に咥えこむ。それを何度も繰り返す。
「じゅっ、じゅぷっ、っぶ、っちゅっぷっ」
゛ぐうっ……゛
先生はトキの下ろしたままの長い髪を軽く掴んで奉仕を受け入れていた。メイド服を着たけれど、シニヨンにまとめることはしなかった淡い金の髪。肉竿を擦られた先生の反応がいつもより良いのは、もしかしたらそのせいかもしれない。
およそ二分。たったそれだけの時間で、先生のペニスはトキの口の中でどうしようもなく脈打っていた。
゛トキ、射精るっ……!゛
「じゅぷっ、ちゅうぅぅぅ……っ!」
吐き出される熱い欲望をトキは一滴も残すまいと吸引する。メイドとしてお掃除は完璧に。手抜かりなどして、先生に不満を与えるつもりは一切なかった。
゛……ふう、これで午後もしっかり仕事ができそうだ゛
尿道の
残されたトキは何とも言えないジト目で見つめている。
「……先生」
゛どうしたの、トキ?゛
「今のわたしはウサギちゃんです、ぴょん」
゛着てるのはメイド服だけどね゛
「それは世を忍ぶ仮の姿……というわけではないのですが、バニーとメイドの二つを備えているので最強のメイドです」
゛バニーがメイドに侵食されてる……゛
「メイドという最強の属性がバニーごときに負けるはずもありません。ピース」
゛……そう、かもね……?゛
「ですが先生はウサギちゃんな私を発情したままで放置しようとしています。メイドへよいではないかーよいではないかーと悪事を働くのがご主人様のスタンダードとは言え、このままでは私は年中発情期でぴょんぴょんするバニーに染まってしまいます」
゛今度はメイドがバニーに侵食されちゃうんだ……゛
「先生がそうあれと望むのであれば、バニーに染まるのもやぶさかではありません。しかし……」
先生の顔をちらちらと窺いながら言い淀む。先生の掴んでいた髪の先で、朱に染まった頬をくすぐりながら。そこには少女の隠しきれない恥じらいの色があった。
「それでもあまり待てをされると辛いです……今日はもっといたずら、してほしいです、ぴょん……」
先生は天井を仰ぎ、目を瞑る。
゛…………一時間早く仕事を終わらせるから!゛
「頑張ってください。私も、その、準備は万端に整えておきますから……」
休憩終了のチャイムが鳴る。
机に積まれた書類の山が姿を消したのは、先生が宣言した通り定刻の一時間前のことだった。
■
「先生、コーヒーをどうぞ」
゛ありがとう゛
夕日の差し込むシャーレの仮眠室。『入室禁止』の札を掛けて二人で閉じこもったその部屋には緊張した空気が流れていた。
これから情事に及ぶというのはもう二人ともわかっている。だというのにいつもより空気が湿り気を帯びているように感じられるのは、間違いなくトキの様子が原因だった。
何も喋らなければ完璧なメイドに見える彼女。いつも平然としたその振る舞いが、今ではその欠片も感じられない程に淫らで、あるいは娼婦のようだった。
既にトキは全ての準備を終え、バニー衣装を晒している。股布は愛液を吸って
先生は仕事の気分から切り替えようとコーヒーを口に含み……そして気付いた。味がいつもより妙に甘い。
゛トキ、これは?゛
「……いたずらです、ぴょん」
催淫剤を入れました、そうトキは白状した。
「私が先生を求めるくらい、先生にも求めて欲しくて……」
゛……悪いメイドだ゛
先生はコーヒーを一気に飲み干した。薬はかなりの即効性があるようで、身体は既に異様に
トキはそんな先生のケダモノじみた目に、じんわりと胸の内が温かくなるのを感じた。
(先生が夢中になってくれてる……)
トキはちゃんと知っている。
自分にとって先生はもうかけがえのない大切な人となっている――それはもう命に代えても守らなくてはならないと思える程に――ことを。そして同じだけの感情を先生にも抱いてほしいという、果てしなく欲張りな願望を抱いてしまっていることも。
極論、先生にとって自分は一人の生徒に過ぎないのだ。
このキヴォトスには先生の生徒が数多くいる。自分はその中で先生の一番にはきっとなれない。
メイドもC&Cの先輩達がいる。自分は最強のメイドを目指しているけれど、今はまだほど遠い。
それでも、自分だけが――自分だけが、先生に仕えているメイドなのだ。そして先生にこのような目を向けられるのも、やはり自分だけ。
性欲処理の仕事だなんて、子どもじみた理屈を振りかざしてでも勝ち取る価値のある立ち位置を今の自分は得ている。
それはきっと誰よりも幸せなことだ――そんなことを考えていたとき、先生がトキの兎尻尾を勢いよく引き抜いた。
「ん゛お゛ぉう゛っ……い゛っ!」
半日かけて身体に溜まっていた快楽が、栓を抜かれた風呂水のように肛門から抜け出たのではないか。そう思えるほどの激悦だった。あまりにも深い絶頂で自分が今どんな姿であるのか、先生が今何をしているのか。真っ白にトンだ頭ではそれさえわからない。
゛フーっ……。まだ引き抜いただけなのに、こんな
くの字に身体を曲げてイモムシのようにベッドの上で悶え続けているトキを横目に、先生は残った服も全て脱ぎ捨ててしまう。そしてあられもないトキの姿を目に焼き付けた。
青いバニーガール衣装の局部に開いた穴から、ぽっかりとピンクの口を開けたままの肛門が見えている。だらしなく涎を垂らしながら、ひくひくとこちらを誘っている。
薬の効果と元からの興奮で我慢の文字はとうに無い。横たわるトキの身体から白いハイソックスに覆われた片足を抱え上げ、欲しがりな下の口へ肉槍を突き入れることに何の躊躇いもあるはずがなかった。
「んひい゛う゛ぅゥっ!?」
゛ご褒美、まだ一個目だよ?゛
「あう゛っ、せんっせい、いきなり、はげしぃ、ですっ……ん゛っ!」
゛求めて欲しい、そうで、しょ!゛
「んん゛゛っ、くっうう゛!?」
ばちゅばちゅと淫らな水音が鳴る。一切の容赦なく嵐のような激しさで叩きつけられる快楽に、トキはもう翻弄されるがままだった。
゛トキのおっぱい、こっちの服だとよくわかるよねっ!゛
「ふっ、うう゛っ、あっ、あひゅっ! め、メイドふくの、ときはっ、っう、うごきやすいように、っおさえて、ますからっぁ……っ!」
「はうぅ゛っ、せん、せいっ! もっと、もんで、ください! もっと、ついて、くださいぃっ!」
゛言われずとも!゛
「んっ、ううっ、くっ、フーっ、ん゛ううっ! あっ、ああ、せんせい……!」
松葉崩しと呼ばれる体位に似たこの姿勢は、トキにとって初めての責められ方だった。
先生が腰を振る度に腸の
さらには背骨を真っ直ぐ押し込まれる衝撃に、腰の裏の辺りはもうどろどろに蕩けてしまっているようだった。
これまでいっぱい先生にお尻を開発されて、もうアナルの気持ちよさを忘れられないくらいにはまってしまっているというのに。
まだ知らないことがある。
「せんせいっ、わた、わたしはっ……あ゛っ! もう、せんせいにあなるをいじられっぇ、なければっんっ、だめなメイドになってっ、んふあぁ゛…………っ!」
゛そうだねっ! こんな、ご主人様にイケない薬を盛って、おねだりするような子になっちゃって……!゛
「は、い゛っ……ぃ゛! だから、だから、ずっとっ……!」
゛……っもう
「ん゛っ、フーうううウウ゛ウうう゛っ……!!!!」
トキが言い切る前に、その腸内に白濁の濁流が叩きこまれる。奥にまで届いた熱の塊にまた深い絶頂へと誘われ、ただ快楽を噛み締めて喘ぐことしかできない。何を言おうとしていたのかは、もう意識の彼方へと消えてしまっていた。
先生は絶頂の余韻にびくびくと震える形のよい眼前の桃尻を掴むと、射精が終わるのもそこそこにお尻を先生に向かって高く突き上げるような体勢へと転じさせた。そしてまた、肉棒で奥を突く。
「お゛っん゛うっっッっ!?」
゛まだまだっ!゛
「せんっせい゛っ? わたし、いま、イってっ、んくううぁ……っ゛!」
゛もっと、いっぱい欲しいってずっと言ってたのは、トキの方だよっ!゛
「んくっ!? あっ、ああ゛っ!? んあっ、いっ、んんう゛!」
際限なくベッドが
「はっ、ハっ、んん゛ふぅっ……! ハーっ、イ゛っ! あっ、イクのが、とまりま、せんっ……!!」
゛ご褒美いっぱい、もっとあげるからね゛
「あっ……はっ」
壊れてしまう、そんな予感。けれどそんなことはどうでもいいくらい気持ちよかった。
゛トキ、ピース忘れてるよ?゛
「ぴ、ぴーすっ、です、か、んくうっ」
゛そう。嬉しいならちゃんとしなきゃ、ね?゛
どうして今そんなものを求められているかなど、考える余裕なんてない。
ただ先生に求められたから。それだけで、絶えない抽送で与えられる快楽の電流に耐えて、震える手を持ち上げる理由になる。
そして先生にメイドとしての余裕を見せつけるのだ。
「せんっ、せい。みてますか、ぴーす、ぴー、イっ゛!!」
゛やっぱりだめ! トキは私のメイドだよ!゛
一層固くなった肉棒に言葉尻を刈り取られる。あまりにも理不尽ではないですか、と口に出すことはできない。それでも。
……それでも、欲しい言葉を言ってもらえた。そのことが嬉しくて、またベッドに顔を押し付けて啼くのだった。
■
トキが目覚めると、まだ空の月が眠る人々を見守っているような時間だった。
隣で安らかに眠る先生を見る。一切の欲望をトキにぶつけて、子どものように幸せそうな寝顔で夢の中に遊んでいるようだった。
互いに裸で、同じシーツに包まっている。ふと、ちょっとした悪戯が思い浮かんだ。
明日、ちょっとだけメイドをサボって起きずにいたら。このまま一緒に朝を迎えれば先生は驚くだろうか。
「……ぴょん」
小さく呟いて先生の意外と筋肉質な腕に抱き着く。
たまにはこの温かくてふわふわなベッドで、朝まで微睡んでしまうのもいいだろうと思った。