相方が帰ってこねぇ…… 作:性癖を開示する者
セクハラ駄目絶対。……でもたまにならいいか?
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セクハラ? 知っている人からならまぁ……
少しの睡眠を経て、目覚めるなり後半は俺のことを考えず自分の性欲に任せて性行為をしてしまったと謝ってきたギデブ。俺としてはそっちの方が犯されている感じがして好きだったので許すどころか今度は首締めも追加でして欲しいと要求したいところだったが、ここで己の性癖を出すのはマズイと思うのでグッと堪えて形だけでもギデブを許し、俺達は現在部屋の掃除をしていた。
といっても俺は戦力外だ。一晩中ギデブの性欲を受け止め続けていたせいか足腰がまだ震えているのだ。それでも掃除に参加しようとしたのだが、生まれたばかりの小鹿みたいになっている俺を見かねたギデブに休めと言われてしまった。
姉やリリアは村の男達に一晩どころか丸一日、さらに穴2つを同時にヤられ続けても性行為が終われば元気に動いているのに……。
経験の差なのか、単純に俺が貧弱なのか、村人達の肉棒とギデブの肉棒の差なのかはわからないが正直に言えばかなり悔しい。姉だけが平気なら浄化者として身体能力は高いからと言い訳出来たのに、同じ祈手のリリアも平気だからなぁ。
一応回復魔法は使ったのだが、傷や状態異常は治ってもそれ以外には回復魔法は無力だ。だから足腰は疲労で震えているし、アナルにはまだギデブの肉棒が入っているような感触が残っている。
そんなエッチの余韻に浸りながら部屋の換気やあちこちに広がる精液を掃除するギデブを眺めることしばらく。掃除が終わったギデブが俺の方へやってきた。
「ブフフ、終わったぞ」
「では次はお風呂に行きましょうか」
「歩けるか?」
「休んだおかげでなんとか……ですね」
ギデブの手を借りてベッドから起き上がり、歩ける程度には足腰も回復していたのでエッチの前に脱いだ服を着直す。
どうせお風呂に入る時に脱ぐし……適当でいいか。
服を着てから前が閉じれば別にいいとボタンも適当につける。とりあえず肌が隠れれば良いので下着は無し。精液を拭き取った跡が残る姿見で一応全身を確認してみれば、男にレイプされた後みたいな姿になっていたが、気にせず身体についた精液や汗を流すためにギデブと共にこの屋敷のお風呂へ向かう。
そのまま問題なくお風呂にまで行ければ良かったのだが、この屋敷には俺達以外にも人がいる。しかも運が悪いことに通路を歩いている最中にドタバタと奥から足音が近付いてきた。通路には身を隠せることが出来る物は無く、1番近い部屋に飛び込もうにも間に合わない。俺達がどうしようと悩む間もなく、奥の通路から元気いっぱいの姉が姿を現した。
「おはよーレイホ! 今日も良い天気ですね‼︎ ギデブおじ様もおはようございます‼︎」
「おはよう、お姉ちゃん」
「ブフフ、おはよう。インラは朝から元気だな」
朝からテンションMAXで挨拶する姉に俺達も返事を返せば早速と言わんばかりに姉は俺の全身をジロジロと見てくる。その姉からの視線に俺は表情を変えずにはいたが、エッチが大好きな姉のことなので俺とギデブがエッチをしたことに気付いたのではないかと無意識に浮き出た冷や汗がたらりと頬を伝った。
「もー、レイホ。お世話になったギデブおじ様の家だからって、実家みたいなダラシない格好は駄目ですよ。……これでヨシ! じゃあ私は予定があるので外に行ってきます‼︎」
しかし俺の心配は杞憂だったようで、どうやら姉は俺の着崩した服が気になっただけのようだ。頬を膨らませながら姉らしい注意をした後に俺の服を軽く正してから姉は元気に外へと出かけていった。
……良かったぁ。バレたかと思った。休みの日や実家ではダラシない格好をしていたのがこんなところで役に立つとは思わなかったぞ。やはりダラダラ生活は必要だな。これからも休みの日はダラダラしよう。
それとギデブに付けられた噛み痕やキス痕を魔法でしっかり消しておいたのも良かったな。地味に俺からだと分かりにくい箇所に付けやがって……部屋から出る前に天眼で全身を見といて良かったわ本当に。気付かずに外や教会施設に出かけて多数の人に目撃されたら俺に関係がある男性は……みたいな感じに連想されていってもしかしたらギデブと俺はデキているみたいな噂が出るところだったぞ。
「ブフフ、危なかったな」
「ひゃっ⁉︎ ギデブ様⁉︎」
去っていった姉を見送り、安堵の息を俺が吐いたタイミングでギデブの大きな片手が俺の服の中に入り込んでお尻の肉を揉む。今はパンツを履いていないのでダイレクトにギデブの手の感触が届き、意識外からの接触だったため思わず声が漏れた。
恥ずかしい声を出させやがってと揉まれたままギデブを睨みつけるが、ギデブは俺ではなく姉が去っていった方向を見ており、額からは俺よりも冷や汗が出ている。
多分ギデブは俺よりも焦っていたのだろう。んで、姉がどこかに行ったから安心して無意識に俺のお尻を揉んだと。いや、もしかすると俺の身体のどこでも良かったから掴もうとして、偶然お尻を掴んだのか?
俺はギデブ本人じゃないし、相手の内心を読む魔法も魔眼も持っていないので真意は不明だが、まぁそれなら良いだろう。
揉みたきゃ勝手に揉んどけと好きに揉まれることしばらく。やっと我に返ったギデブはバッと俺から手を離して数歩後ろへ下がった。
「はぁ、後ろの穴とはいえ一晩繋がっていた仲です。誰もいないのなら今更お尻を揉まれた程度で怒りませんよ」
次にギデブが言うのは謝罪だろうと簡単に予想出来たので、その謝罪の前に許しどころかこの先誰もいないならセクハラしても良いと言っているようにも取れる言葉を俺は吐く。
日々仕事で遠回しな言い回しやら何やらを使ったり使われたりするギデブがそれに気付かないわけがなく、ハッとした表情を浮かべた後、無言で俺を見つめて視線で確認をしてくるが、俺は何もせずに1人で風呂場へ向かう。
しかし進む足は後ろから追いかけてきたギデブが抱きしめるように俺の両胸を揉んだことで止められてしまった。
「んっ……!」
「レイホ、また挿れても良いか?」
下乳を掬い上げるように握られ、ギデブの指が胸に沈み込むことで姉が正してくれた服と共に胸が変形する。
「またですか……。まぁどうせお風呂に入りますし、いいですよ」
俺の耳元で囁くようなギデブのお願い。既に俺のお尻にはズボン越しに勃起したギデブの肉棒が接触しており、ギデブの腰の動きに合わせてスリスリと擦り付けられている。
少し悩んだが、お風呂で綺麗にするのだからこれは夜にやった性行為の延長みたいなものだろうと許可すれば、ギデブは片手で器用に俺の寝巻きの下側を下ろした後、ズボンのジッパーを下ろして己の肉棒を露出させて俺のお尻に当てた。
このまま挿れるのかと思ったが、ギデブは俺のお尻から肉棒を離し、股に擦り付けるように肉棒を添えて腰を前後に動かし始める。ふむ、前戯で素股をするつもりか。
なんとなく察することが出来たので開いていた両脚をピッタリとくっつけてギデブの肉棒を内腿で挟む。
圧を与えられたギデブの肉棒だが、なんてこともないように俺の内腿の肉を押し除けて前後に動き続ける。その際に少し腰の動かし方を工夫しているのか、動くたびに肉棒のカリが俺の大陰唇を掻き分け、クリを擦っていく。
それが気持ち良く、ギデブが俺の胸を揉むついでに抱きしめてくれているので倒れることはないだろうと脱力して身を任せると、余分な力を抜いた分、感じやすくなるのか段々と身体が発情してきて自然と息が荒くなってきた。そんな俺をギデブは背後から確認しつつ、腰の動きを上げていく。
「ギデブ、様! そろそ、んっ! イキ……そうです‼︎」
「あぁ…! ワシもそろそろ出しそうだ……‼︎」
胸とクリから届けられる刺激に限界が近くなった俺は、俺の胸を揉むギデブの手首を掴んであと少しで絶頂する旨を伝えるが、絶頂が近いからかいつものような声は出ず、艶やかな声が俺の口から飛び出した。
それを聞いたギデブはさらに腰の動きを上げ、射精準備を整える。そして数秒後に腰を強く俺に打ちつけて射精。同時に俺も我慢を解けば、すぐさま全身に快感が駆け巡り、身体が無意識に弓なりに反った。
しばらくしてから絶頂の快感が収まり、弓なりに反っていた力が抜けて今度は床に崩れ落ちそうになる。だがそれはギデブが抱きしめてくれているので大丈夫だった。
絶頂で乱れた息を整えようとギデブから胸を揉まれながらも身を任せる。だけどこれが前戯なのだということを絶頂したことで俺はすっかりと忘れていた。
胸を揉むのをやめたギデブは俺を羽交い締めにし、そのまま前傾姿勢へ。当然捕まっている俺も前傾姿勢になり、突然の姿勢変更に俺が戸惑う前にアナルへギデブの肉棒が当てられた。
「あっ、ンギィ⁉︎」
ここでようやく俺はアナルセックスのことを思い出したが、その頃には既にギデブの肉棒は俺のアナルを通って中へ入り込んでいた。巨根肉棒によってほぼ一晩中攻められ続けた俺の肛門はまだ回復途中だったのか、多少の抵抗をした程度であっさりと降伏してギデブの肉棒を通したようだ。
「ブフフ、さて、風呂に向かうとするか」
「まさかこのままで、ですか?」
挿入しても動くことはなく、俺の呼吸が落ち着いたタイミングでギデブは直立に戻り、前傾姿勢のままの俺の両手首を掴んで拘束したまま風呂場に向かうことを俺に伝えた。それに対しての俺の質問には腰を俺のお尻に打ちつけることで答えてくれた。
つまりそういうことなのだろう。プレイの一環と理解した俺は絶頂によってまだ少し震える脚に喝を入れ、ギデブが腰を打ちつけてくるタイミングで一歩ずつ踏み出し、時々中に出されながらもゆっくりとお風呂場へ向かうのだった。
◆
掴まれた手首とアナルへ挿入された肉棒で身体を支えられ、床に倒れることも許されず何度も中に出されながら向かったお風呂の脱衣場でさらに数回出されたところでエッチは終了。後は自分の身体を泡立て、それをギデブに擦り付けてギデブの身体を洗ったりしながら身体についた精液や汗を洗い流し、さっぱりしてから遅い朝食を済ませて仕事のために教会へ向かうギデブを屋敷の玄関で見送った大体1時間後。俺はギデブを追うようにホリフェンの教会へやって来ていた。理由はギデブにお昼ご飯の弁当を届けるためだ。
俺と姉が屋敷に滞在するこの時期にはお世話になるからと俺からいつも用意していたのだが、今回は初のアナル挿入ということもあってエッチに夢中になってしまって用意するのをすっかり忘れていた。ギデブも俺とエッチしたことで頭がいっぱいになっていたのか俺の手作り弁当が無いことに気付かないまま教会へ出勤していった。
弁当が無くてもギデブは自分で何とかするとは思うが、いつも用意しているのを忘れたからと作らないままでいるのは何だかなぁと思ったため、屋敷のソファでゴロゴロするのを中断してせっせと弁当を作ってきたわけだ。
ギデブが働いている場所は一般開放されていない教会関係者しか入れない場所だし警備の人もいるが、俺は教会関係者なので問題はない。しかも教会のお偉いさんであるギデブと神殺しの姉のおかげなのか、色んな人にあの人達の関係者だからとオマケ感覚で顔を覚えられているので擬態系の魔法がかかっていないかをチェックされる以外は顔パスで通れることが多い。
そんなわけでパパッとチェックを通り抜けてギデブの職場に到着。書類に囲まれているギデブへ弁当を渡し、軽く話してからささっと退散した。あまり長居して仕事を滞らせるわけにはいかないからな。
ついでに初めてギデブが仕事をしている姿を見たが、なんか思っていたよりもキリッとして書類にサインしてたな。エロゲー世界に似合わない真面目さだった。
天眼で机の下を透視しても隠れている女性はいなかった。エロゲーで書類仕事をするなら女性を机の下に隠して肉棒をしゃぶらせるのがお約束ではないのか?
真面目に仕事をしている人に対してなんてことを考えているんだと思われそうだけど……天眼の透視で他の部屋を見たらさぁ、服装や服につけた装飾からギデブと同格と思われる男どもが……うん、性の喜びに浸っているんだもん。
机の下の女性に肉棒をしゃぶらせながら仕事をしている人もいるし、仕事を投げ出して仕事部屋に何故かある大きなベッドの中で数人の女性とセックスしてるお爺さんもいる。なんなら亀甲縛りをされている女性へ鞭打ちしている人もいる。……この教会は大丈夫なのか?
「おっと」
「あっ、すみません。不注意でした」
「いやいや、問題ないよ……って、レイホ?」
そんな風に周りの覗き見をしながら歩いていたからか、曲がり角から出てきた男に直前まで気付かず危うくぶつかりそうになる。この世界はエロゲーなので、もしこのままぶつかってしまったとしたら男から難癖をつけられて無人の部屋に連れ去られ、たっぷりとセクハラされた後に合体される可能性がある。
いやー危ない危ないと自分の不注意を反省していると、ぶつかりかけた目の前の男から知っている声が聞こえた。
「トコンでしたか。久しぶりですね」
「あぁ、久しぶり。会えて嬉しいよ」
視線を男の顔に向けると、そこにはイケメンの笑顔があった。その男の名はトコンハーベ。愛称はトコン。俺の実家のすぐ近くに家がある、所謂幼馴染というものだ。
「どうだろう、久しぶりに会えたことだし少し話さないか?」
「いいですよ。立ち話はなんですし、近くのベンチに座りましょうか」
「そうしようか、じゃあ手をどうぞ?」
どうせ帰ってもギデブが用意してくれた高級菓子をゴロゴロダラダラしながら食べるくらいしかすることがないので、チャラっとしたイケメンスマイルのままお喋りをしようと言うトコンのお誘いに俺は頷く。
するとトコンは俺の前に自分の手の平を差し出してきた。どういう意味だと一瞬悩んだが、そういえば今の俺は魔眼殺しという名の眼帯をつけている。だから移動の補助をするために手を出してくれたのだろう。
補助がなくても大丈夫だとは彼も知っているはずなのだが、どうして俺が眼帯をつけていると男達はみんな手や腕を差し出してくるのだろうか? まぁあわよくばセクハラ出来ないかと思っているんだろう。ギデブやトコン以外の手を差し出してきた男達はみんな俺が見えてないと勘違いしているのか無遠慮に俺の胸を見ているし。
とはいえ親切心で差し出してくれるのなら断る理由もないし甘えさせてもらおう。トコンの手を取り、無意識にその手に腕を絡めて胸を押し付ける。するとトコンはビクリと驚いたように身体を硬直させた。
……やっちまった。完全にギデブと同じノリで腕を絡めて身体をくっ付けてしまった。でもここで離れたらかえって不自然になるからこのままいくしかない。
「ん゛ッん゛‼︎ レイホ、君はいつも他人に支えられる時はこうやっているのかい?」
「……いや、少し前に支えてくれた人がこうした方が支えやすいと教えてくれたのでこうしています。迷惑でしたか?」
「迷惑……ではないけど、そうだね、親しい人以外にはあまりこのやり方はおすすめしないかな」
「なら今回はトコンなので大丈夫ですね」
「ちょっ⁉︎」
幼馴染だからなのか、少し危機感を感じていそうな声音でトコンが俺の胸押し付け密着はいつもやっているのかと聞いてきたので、最近やり始めたと嘘を吐く。ついでにトコンなら大丈夫だとさらに密着してやれば、トコンは慌てるような声を出した。
これで誤魔化すことが出来れば最高なんだけど……どうだ? 幼馴染属性の女性から胸を押し付けられるのは嬉しいだろう?
ジッと眼帯越しにトコンを見つめれば、彼は視線を迷わせた後、俺をくっ付けたまま歩き出した。どうやらここで何か言って俺を離れさせるよりかくっつけたままの方を選んだようだ。やはり彼も男だな。
歩いた先のベンチに2人揃って座ったタイミングで俺はトコンから身体を離す。その際に惜しむような声がトコンから漏れたが、敢えて聞こえていないフリをする。別にくっ付いといてもいいけど、それで変に勘違いされるのも嫌だしな。すまんな、イケメン細マッチョは俺の守備範囲外なんだ。
そんなことを考えつつ、俺はトコンと最近あったことなどを話し合う。センゼンの村のことや孤児院でのことを俺が話せば、トコンは聖騎士としての訓練のことや街のパトロールで対処した珍事件などをお返しで話してくる。
その中に少し前に女性と性行為をしながら疾風王と自称する男が走っていたので捕まえるために追いかけたという話には少しヒヤッとしたが、疾風王はキチンと逃げ切ったようで、奴が抱きかかえていた女性が俺の姉というのはバレずに済んだようだ。……っていうか現役の聖騎士相手に女性を抱きかかえたまま逃げ切るって何よ? 本当に足が速いんだな疾風王とやらは。
トコンも逃げられるとは思ってなかったようで、この話をしている時は悔しそうな顔をしていたが、どこか楽しそうな感情も見え隠れしていた。そんなトコンの横顔を俺はジッと眺める。
聖騎士というものは大半が下半身でモノを考える男達で構成されており、シスターへ守ってやるのだからと性行為を要求する者達で溢れている。そのためシスターからは嫌われていることが多い。
俺と姉が見習いだった時には、そんなシスター達を指や舌のテクニックで蕩けさせ、巨根で突いて堕とすのが聖騎士の腕の見せ所なんて言っていた馬鹿な聖騎士*1がいたし、周囲の聖騎士達もそれに対して嫌悪するような反応を出す者は少なかった。つまり大抵の聖騎士はその考えに共感しているのだろう。
そのせいで聖騎士は基本的にシスターから嫌われているのだが、情報を集めてみたところ意外にもトコンは彼女達から嫌われている感じがない。それどころか良い人と言うシスターの方が多かった。単純にイケメンという見た目バフもあるのだろうが、他の聖騎士と違って対面中に性欲を顔や肉棒に出さないのがシスター達からは高得点のようだ。寧ろそれだけでシスターから高得点を出せる聖騎士というものを嘆くべきなのでは?
しかし話す時のトコンの立ち位置が毎回近いし、離れてもさりげなく距離を詰めてくるのが嫌というシスターも多かった。それに対しては俺にも原因があると思うのでごめんと言うしかない。
俺とトコンは幼馴染だ。家が近いということもあり、幼い頃はよく遊んだ。ちなみに幼い頃の俺は男みたいな短髪だったし、服装もシャツとズボンの男スタイルで、なんなら口調や価値観も滅茶苦茶男寄りだった。
そんなスタイルの俺だったので、トコンは初対面時に俺を男と勘違いしたらしく、男友達として俺を扱っていたわけだ。そして俺もトコンが勘違いしているとは全く気付かず、男友達は気楽で良いわ〜と虫網を片手に持ちながら肩を組んだりしてよく触れ合っていた。
成長期を迎えたことで俺が女バレしてもその関係を変えなかった結果、トコンの持っていた女性との距離感は見事に破壊されたわけだ。というか彼の女性の基準が1番近くに居続けた昔の俺にいつの間にかなっていた。
だから他の女性と話す時も俺と話す時みたいな友達距離にトコンは無意識で立つので距離が近いと思われるのだろう。しかしシスターからの評価が高い理由である性欲を全く出さないというのは俺にも何故かはわからない。
まぁトコンの自制心が性欲よりも強いというだけだろうけど。あまり深く考える必要はない。昔に一度俺が着替えていると気付かずに俺に用事があったトコンが部屋に入ってきてしまい、結果として俺の裸を見てしまった時はしっかりと勃起していたから男色家ではないだろうし。
「──ホ? レイホ? 聞こえてる?」
「はい、ちゃんと聞こえてますよ」
あの時のトコンは慌てて部屋から出て行ったが、別にトコンにだったら幼馴染補正で見抜き程度なら許可してやったのにな。今でもトコンが欲しいのなら手ブラをした写真や全裸写真ならタダであげてもいいぞ。あらかじめ来るとわかっていたので後でオナニーする際のオカズになるかもと仕込んでいた魔石で録画した定点カメラによる俺とギデブの夜のアナルセックス動画は……金額次第かな? なんて思考を別の方向へ飛ばして考えていたのがいけなかったのか、いつの間にかトコンが覗き込むようにして俺の顔を見ていた。
久しぶりの幼馴染との会話中に思考を飛ばすのは駄目だなと反省しつつ、改めて聞く姿勢を整えてトコンの顔を見つめれば、トコンは少し顔を赤くした後、口を開く。
そうやってお喋りを再開してからしばらくが経った頃、トコンは今思い出したかのような表情で、とある話を持ち出した。
「そういえば、今日の朝にすれ違ったギデブ様の様子が変だったんだ」
「変……ですか?」
「うん、何というか……気迫が違う、みたいな? 女の子のレイホに伝わるか分からないけど、ギデブ様は雄になった……ような?」
「なんですかそれ?」
「言葉にしたいんだけど、適切な言葉が出てこないんだ」
何とかギデブの変化を言葉にしようとするトコン。しかし言葉を選んでいる様子なので何を言いたいのか余計に分かりにくい。
でも言いたいことは大体わかった。ようするにギデブが女とセックスをして童貞を捨ててまた1つ男の階段を登ったような気配を纏っていたからびっくりしたってことを俺に伝えたいのだろう。だけどトコンは異性である俺の前ではセックスなんて言いたくないってとこか? 子供の頃は意味も分からずにセックスセックスと連呼し、酔っ払いの見知らぬおっさんの動きを真似して交尾ごっこと言いながら服越しとはいえ俺の腰を掴んで後ろから自分の腰を何度もパンパンしてきた癖に。
そのネタでおちょくってやろうかと焦ったく言葉を探すトコンの姿を見ながら思いもしたが、過去にそのネタを出した際に転げまくって恥ずかしがるトコンの姿を思い出したので喉元まで出ていたおちょくるための言葉を俺は呑み込んだ。流石にここで恥ずかしさからトコンが転がれば彼が築き上げてきた様々なものが砕け散りそうだし。
「と、とにかくギデブ様の様子が変わったのはわかってもらえたと思うけど、レイホは何か思い当たることはないかな?」
「んー、特に無いですね。いつも通りのギデブ様でしたよ? まぁ、夜な夜な何かなされている可能性はありますが、その時間帯は私も寝ているからわかりませんね」
「……もしかしてレイホが寝ているうちにギデブ様に何かされていたりしない? その、胸を……揉まれていたり……とか?」
「はぁ、あり得ませんね。ギデブ様は恩人ですが、それ以前に異性ですのでキチンとセクハラの警戒はしています。それと私が寝ている時はいつも部屋に結界を展開しているので誰も入ってこれませんよ」
「……そうなんだ。良かったぁ。ギデブ様みたいな上の階級の人は気に入った女性がいたら手を出すって噂が出ていたから心配してたんだ」
ギデブがどうおかしいのかを言葉にするのを諦めたトコンは同じ屋敷にいる俺にギデブの変化に心当たりがないかと聞いてきた。
心当たりがあるかないかといえば、当然ある。というか絶対俺との夜通しアナルセックスが原因だろう。あの時のギデブは滅茶苦茶興奮していたし、朝に教会へ行く前も満ち足りた顔をしていたからな。
トコンは俺がギデブにセクハラをされていないかを心配しているようだが、既にセクハラどころか肉棒を挿入されて繋がったし、何度も中に精液を注がれている。
その光景が脳裏を過ぎり、未だにギデブの肉棒が入っている感触がするアナルがヒクつくが何とか無視する。ここで露骨な反応をしてしまえばトコンが察してしまう可能性があるからだ。
あとトコン。その噂話は多分本当だぞ。透視で見た限りギデブ以外のお偉いさんは現在進行形で弱みか金かそれ以外の何かを使ったか分からないけど部屋に呼び込んだ女性にがっしりと組みついて濃厚孕まセックス中だ。ギデブだけは今も真面目に書類仕事をしているけど……彼のお気に入りは俺だし、昨夜に手を出されたから……うん。
俺がギデブを警戒していると知ったからか、少し安心した様子で世間話に戻るトコン。そんな彼の横顔を見ながら俺も彼とのお喋りに戻るのだった。
◆
姉が寝室へ行った後に今夜もどうだとギデブに誘われたので無慈悲に断ったところ、これから死ぬのかと聞きたくなるほどの絶望顔でギデブが落ち込むから妥協案で一緒にお風呂に入った翌日。俺は再び教会へやってきていた。
今回は本当に行く予定なんてなかったのだが、俺に会いたいから呼んで欲しいと聖女本人から頼まれていたことをギデブがお風呂中に俺の胸を揉みながら伝えてきたのだ。
彼女が俺に会いたい理由なんてさっぱり分からなかったため、ギデブと仲良く首を傾げていたのだが、最終的には姉経由で何か俺の話を聞いて興味が出たのでは? と結論が出た。
頼んできた姿から強制力は無さそうなので嫌なら無視しても良いとギデブは言ってくれたが、前世でいう社長ポジションの人に呼ばれて断れる勇気が俺にはない。そのためサッサと終わらせようという気分で訪れたわけだ。
てなわけで偶然近くにいた教会の聖騎士に用件を伝え、聖女のもとまで案内してもらう……つもりだったのに話しかけたら物置部屋に押し込まれてしまい、鮮やかな動きで物置部屋にあった縄を使って俺の腕を拘束。床に押し倒した俺の胸を揉んだあと、気持ち悪い笑みで聖騎士の男は自分の肉棒を露出させ、俺の胸の谷間に挿入してきたので数回だけピストンさせてあげてから魔眼で叩き潰した。
その後は縄を魔眼で解き、気絶させた聖騎士の男を全裸に剥いてから彼が履いていたパンツを彼の頭に被せ、適当な場所に亀甲縛りで拘束しておく。そして近くに人が通れば起動して音が鳴るように魔法をセットしてから物置部屋を出た。
聖騎士を頼れば同じ目に遭いそうなので、反省した俺はシスターに聖女から呼ばれた旨を伝えて案内してもらうことに。そのシスターさんは真面目だったので俺の名前や所属などを聞いた後にしっかりと聖女にも俺を呼んだかどうかを聞きに行ったので少し時間はかかったが、俺は無事に聖女と面会することが出来た。
しかし俺はこの面会を後悔することになる。こうなるなら断っておけば良かったと。
互いに挨拶を行い、少し世間話をしてから護衛の騎士や世話係の侍女を部屋から退出させた聖女オルタチ。部屋に俺と彼女だけになってからオルタチは俺に見せつけるように自分の胸の谷間からとある魔石を取り出した。
彼女が取り出した魔石から俺は視線を外せない。見覚えのある魔石に焦る俺の感情に反応したのか額からは冷や汗がダラダラと垂れてくるが、それを拭う余裕もない。
「既に察してくれたようですが、今日レイホさんを呼んだのは他でもない、この……あなたの手で映像が改竄された魔石のことです」
ちなみに教会へ送る魔石の映像データの改竄はバレたら罰せられる。その罰の重さは改竄する前の映像の内容や、どれだけ本当の映像から改竄したかによって変わる。つまりモンスターとバトルファックし、途中からはただただモンスターとの交尾と出産を繰り返す姉の映像を華麗に剣で戦っているだけの映像に改竄した俺はお終いです。
お姉ちゃん、俺は一足先に男達の便所刑になりそうです。多分連帯責任でお姉ちゃんも便器にされるでしょうが、あなたは絶対に喜ぶと思うので俺は謝りません。……いや、本当にそうなるのなら罪人になろうが無理矢理脱出して俺はオークを探しに行くけどさ。それが失敗したらせめて汚っさんかデブに俺の処女を貫いてほしい。
とりあえず今は脱出が最優先。魔眼を全眼解放、出力最大。相手は実力が未知数の聖女オルタチだけど、オークに捧げる俺の処女がかかっているんだ。手加減はしないぞ。
行くぞ聖女ちゃん‼︎ オークに処女を捧げたい俺の想いの強さを受け止めてみろォ‼︎‼︎
「お待ちください。私はあなたを罪に問うつもりはありませんよ?」
……はぇ???
トコンハーベ
レイホの幼馴染で幼い頃からレイホと遊んでいた男。まだまだ女ということに馴染んでいないレイホの男の子ムーブに振り回されつつも、それが心地良いとどこかで思っていた。
レイホが女の子と知ってからは彼女を守りたいと思い、剣を取る。そしてレイホがシスターとして教会に入ると伝えてきた日に、聖騎士としてついて行くことを決めた。そのためギデブがレイホやインラの後ろ盾になった時は気が気じゃなかった。
レイホを守るために聖騎士になったのに、レイホ自身にセンゼンの村に聖騎士はいらないと言われた時は悲しかったが、それ以上に納得が強かった。周りの男達はみんな下半身で考える男ばかりだったからだ。
なら自分だけは誠実であろうとこの日から貞操帯をつけて活動を始める。
可能なら将来はレイホの夫として隣に立ちたいが、レイホの己を見つめる視線から多分無理だろうなと思っている。でも2番目でも構わないから隣に立って共に歩みたい。
ちなみに初めての精通はまだ女バレしていないレイホと交尾ごっこをした時。レイホの柔らかい腰の肉や、腰を打ちつけるたびに漂う女の子の香りに何でこんなにドキドキしているんだと困惑しながらも射精した。
あとレイホからの好感度は幼馴染補正で守備範囲外にもかかわらず普通に高いので、今でも真剣に頼めばフェラやパイズリはしてくれるし、レイホが処女を喪失していれば生ハメックスも許可してくれる。なんならセフレにもなってくれるが、トコンはそのことに気付いていない。