俺以外の男子が滅んだら、逆レイプやおねだりエッチの毎日が始まった 作:荒井アライ
俺たちは行為が終わって、しばらくベッドで体を休ませていた。イッた回数は俺の方が多かったのだが、唯は俺にイかされてからしばらく熱に浮かされているようだった。
唯に求められるままにしばらく裸で抱き合っていると、唯は時間経過と共にまともな思考を取り戻していったようで、恥ずかしがるように俺の胸から離れた。
そして、その感情を隠すように会話を見つけようとして、唯は俺を見つめながら口を開いた。
「えっと、お兄ちゃん、もう大丈夫?」
「ああ。ありがとうな。おかげですっきりだよ」
「そ、そっちじゃなくて、こっちの話」
唯は俺の胸にそっと手を当てながら言葉を続けた。
「初体験、上書きできた?」
「ああ。妹とのイチャイチャえっちを初体験として覚えておくようにするよ」
「じゃあ、兄妹で初めてを捧げあっちゃったってことになるね」
唯はそう言うと、恥ずかしそうに瞳を揺らしながらそんな言葉を口にした。そんな唯の態度が可愛らしく、俺はそっと唯の頭を撫でた。
「んっ」
唯は俺に撫でられると嬉しそうに目を細めた。しばらくそうしていたが、やがて甘えるような口調で唯は言葉を続けた。
「あのっ、また、してあげてもいいからさ。イチャイチャしたくなったら、私としてくれてもいいから」
「そうだな。たぶん、またすぐにしたくなる気がするよ」
「本当? えへへっ、約束だよ」
唯は俺の言葉を受けとると、嬉しそうに口元を緩めた。
昨日と今日で何人もの女の子とえっちをしてきたが、唯とのえっちは他の子とは違っていた。
兄妹としての相性の良さからくる気持ち良さというのもある。ただ、それ以上に心が満たされるような気がした。
たぶん、俺はこれから色んな女の子に犯されることになるのだろう。そして、いつかは心が摩耗してしまうと思う。
そんなときに、こんなふうに唯とイチャイチャするえっちができれば、俺はまだこの世界で頑張っていけそうな気がする。
それが禁忌だと分かっていても、俺たちはもうお互いをなしには生きられないかもしれない。
そんなことを本気で思ってしまうくらい、俺たちの初体験は熱い思い出となったのだった。
「日野君! 昨日休んでたけど大丈夫だった?」
「日野、もう体調良くなった?」
「あ、ああ。ありがとう。大丈夫みたいだ」
そして翌日。俺は妹の唯とのえっちで衝撃的な初体験を塗り替えることに成功して、何事もないように学校に通っていた。
俺が教室に入るなり注目を集めて、一日休んだだけだというのに春香と楓は俺の席まで駆け寄ってきてくれた。
その優しさに当てられて、俺は安心するように笑みを浮かべようとした。
『あのね、女の子にも性欲ってあるんだよ。……お兄さん、最近学校でもすごいモテてるんじゃないの?』
『お兄さんのクラスメイトも、お兄さんのこと犯したくてずっとムラムラしてたんだろうね。ずっと、犯してやりたいて思いながらお兄さんのこと、見てたと思うよ』
しかし、以前に俺を犯した少女が言っていた言葉を思い出して、俺は緩めようとしていた口をそっと元に戻してしまった。
二人の心配そうな顔の裏には、そんな下心があるのだろうか。
俺が学校に来ただけで喜んでくれているクラスメイトも、いつも一緒にご飯を食べている二人も俺を見てムラムラとしているのだろうか。
そう思うと、自然と駆け寄ってきてくれた二人とも距離を取ってしまった。がたっと音を立てた椅子の音が教室に響き、二人を拒否してしまったかのような反応をしてしまっていた。
「え? 日野君?」
「日野? どうしたの?」
「あ、いや、何でもないんだ……ごめん」
可愛い女の子が俺を見てムラムラとしている。そんなエロマンガみたいな状況は当然嬉しく思うべきだし、泣いて喜ぶべき所かもしれない。
それでも、急に襲われた一昨日のことを思い出すと自然と体がすくんでしまった。
「あっ、先生来たな。ほら、戻った方がいいんじゃないか?」
「え、うん」
「……分かった」
丁度良いタイミングで先生が教室入ってきてくれて、なんとか誤魔化すことができたみたいだった。
その日、俺は心ここにあらずの状態で授業を受けた。一昨日までと同じはずの教室がいつもと違って見えて、俺はなんとも言えない居づらさを感じていた。
「日野君、一緒に帰ろっ!」
「あ、えっと……今日はごめんな。あんまり体調良くないみたいだからさ」
そして、放課後。俺は明るい笑顔を向けてくれていた春香から顔を背けて、逃げるように鞄を持って教室を後にしようとした。
「まって」
しかし、俺が席を立つ前にそっと楓に俺の手首を掴まれてしまった。
優しく子猫などを捕まえるような力加減。本当に嫌なら振り払えと言った意味すら含まれているような力加減だった。
「日野、私たちから逃げようとしてない?」
「いや、そんなことはないんだけど……」
「嘘。お昼の時も口数少なかったし、絶対避けてる」
確かに、お昼ご飯を一緒に食べてるときは口数が少なくなってしまった。それに気を遣うようなに春香がぎこちなくなって、話をしている時間の方が少なくなってしまっていた。
俺が言葉を口にできないでいると、楓はその疑惑が確信に変わったのか少しだけ寂しそうな顔をした。
「話すのが難しくても、理由くらいは教えて欲しい」
それは問いただすような言い方ではなく、懇願するような声だった。いつも凛としていて動じないような楓が声を揺らしている気がして、俺ははっとなって楓の方に視線を向けた。
久しぶりに目が合った気がする。そんなことを考えていると、楓は俺の心情を読んだように口元を緩めた。
「なんと、今なら帰りにハンバーガーを奢る特典付き。……春香が」
「私?! い、いいよ。日野君が話してくれるならハンバーガーくらい奢るし!」
急に話を振られて驚きながらも、春香はそのノリに乗った後に小さく笑みを浮かべた。
そうか。何も全て抱え込む必要はないのかもしれない。
「少し嫌な話になるかもしれないけど、話を聞いてもらってもいいか?」
俺は二日ぶりに会う友人に、情けないような笑みを向けた。その笑みを受けて、二人は嬉しそうに目を細めた。