※この作品はR-18です。

FEエンゲージ イルシオンの希望【R-18版】   作:あじさいファン

1 / 7
プロローグ - これは果たして愛と呼べるのか
第1章-3・復讐心と王女 -オルテンシアの初めて-


 プロローグ第1章-3「復讐心と王女・後編」での情事。

 

 

 ハイアシンス王への復讐のため、血族を根絶やしにせんと王城へ潜り込んだ少年。オルテンシアの侍従となった彼は、幾度となく彼女の命を奪う機会を窺っていたが、その生い立ちを知るうちに決意は揺らいでいた。

 

 そんな折、学園入学が迫ったオルテンシアから部屋に呼び出され、「恋人になってほしい」と告白を受ける。すでに彼女へ恋慕を抱いていた少年は、復讐の対象にしようとしていた自分に愛を受け取る資格はないと涙をこぼす。

 

 だが、彼女は少年が刺客であったことをとうに知っていた。その上で、彼が決して人を殺せる人間ではないと信じ、今日まで傍に置き続けていたのだ。

 

 罰を受けたいのなら、あたしがお望み通りにしてあげる。

 イルシオン第二王女の初めてを奪いなさい。

 

 オルテンシアの切実な命令の下、二人の運命は静かに交わり始め──。

 

 

*****

 

 

 オルテンシアは一切の迷いなく、ドレスと下着を自らの身から剥ぎ取っていき、高貴な肢体を惜しげもなく少年に晒した。

 

 慎ましやかながらも、均整の取れた柔らかな曲線。冬の国にありながら、一点の曇りも無駄毛もない陶器のような肉体が少年を魅了する。互いの心臓の鼓動が重なって聞こえるほどに、狂おしい熱が密室を支配していった。

 

 少年にとって、それは見慣れているはずの身体だった。しかし、今のそれはあまりに眩しい。入浴の世話という義務の中で見るのとは、吸い込む空気の重ささえ違っていた。

 

「……お姉様みたいに豊かな身体じゃなくてごめんね」

 

 自嘲気味に呟くオルテンシアの姿がどこか可笑しく、少年は場違いにも微笑んでしまった。

 

 確かにアイビー王女は、同性ですら惑わすであろう魅惑的な肉体を持っている。

 

 一年の大半で雪の降るイルシオンにあって、あえて露出度の高い装いを選ぶ彼女に対し、寒くないのかと案じると同時に、目のやり場に困った記憶が蘇る。豊かな胸の膨らみや、きめ細やかな肌を晒す太腿は、嫌でも意識を絡め取っていくのだ。

 

 それに比べれば、眼前のオルテンシアの身体は起伏が少ない。しかし、そんな比較はどうでもよかった。少年にとっては、自分を確かに愛してくれている『一人の女の子』の身体であるという事実だけで、脳を焼くような興奮が沸き上がっていく。

 

「いつも脱がしてもらっているんだもの。今度はあたしが、彼氏くんの服を脱がしてあげるわね」

「えっ、あっ、オルテンシア様……っ!?」

 

 有無を言わさぬ手つきで、少年の服が剥かれていく。不慣れゆえのたどたどしさが、逆に生々しい感触となって少年の肌を撫でた。時間をかけ、侍従としての制服をすべて剥ぎ取り、最後の下着までもが床に落ちる。

 

「……わあ……♡」

 

 かつて父王と共に浴場にいた際に目にしたもの。

 それ以外で初めて直視する男性の象徴は、オルテンシアの知的好奇心を激しく突き動かした。

 

 実のところ、彼女は目の前の彼を「実は女の子なのではないか」と疑ったことさえある。あまりに華奢(きゃしゃ)で繊細な美貌。体力はあれど、筋肉はほとんどつかない肢体。女性の服を着せれば、声以外で彼を男だと断定できる者はいないだろう。

 

 しかし、天を仰ぐように直立する、その愛らしい顔立ちに見合わぬ雄の証を見れば、そんな疑念は霧散した。

 

 それは、今から行われる行為への期待で、律動するように震えている。直前まで自分を殺そうとしていた少年が、今や自分を求めて昂(たか)ぶっている──その事実に、オルテンシアは背徳的な歓喜を覚えた。

 

「……一応聞くわ。彼氏くんもはじめて?」

「……はい……っ」

 

 当然だった。復讐の刃を研ぐ日々に、そんな相手を用意する余裕など一度もなかった。多忙を極める侍従の職務と、宿舎での集団生活。自慰に耽(ふけ)る暇さえなかったのだ。

 

「ふふっ。まずはあたしがリードしてあげるわ。お姉さんに任せなさい」

 

 言い終わるが早いか、オルテンシアはその小さな手でペニスを掴み、ゆっくりと扱き上げた。少年の弱点を探るように、シュッ、シュッ、とリズミカルに。コツを掴むにつれ、その動きは次第に速度を増していく。

 

「ひぁ……っ、んぅっ……!」

 少年はまるで、少女のような高い声を漏らして喘いだ。その無防備な鳴き声に、オルテンシアは心を撃ち抜かれる。

 

「……可愛い……っ♡」

 こうなってしまっては、もう歯止めが効かない。「もっと声を出して」とねだるように、彼女は執拗に『彼氏くん』の熱を愛撫し続けた。彼女のストロークに同期するように、「あっ、あっ、あっ」と呼応する少年の声。

 

 この僅かな間に、オルテンシアの性的な指向は決定づけられた。

 

──可愛い彼氏くんを、自分の思うがままにいじめて、声を上げさせるのがたまらなく好きだ、と。

 

 少年の先端から溢れ出した先走りの露が、オルテンシアの手を濡らしていく。その液体がいかなるものか、彼女の興味は俄然、深まっていった。

 

「声、我慢しちゃだめよ?」

 少年の反応を待たず、オルテンシアはそこへ舌を這わせた。溢れ出る蜜を舐め回し、味わう。

 

 暴力的とも言える快感に、少年の意識は千切れそうだった。

「ひああっ! オルテンシア様、それ、ダメですっ、汚いですよぉっ!!」

 

 反応が大きくなるほどに、彼女の愉悦は深まっていく。意を決し、先端を、はむっと口内に含んだ。

 

 魔道書に記された文献を思い返し、尿道の中身を吸い上げるように、じゅるじゅると音を立てて啜(すす)り上げる。

 

 王女の口を犯しているという背徳感。なすがままにされ、男として情けない姿を晒している事実。それが、少年にとっては恐ろしいほどの潤滑油となり、快楽を増幅させていった。

 

「きもち、いいですっ……! 出ます、出ちゃいますっ、オルテンシア様ぁっ!」

 

 しかし、絶頂の間際で、オルテンシアはぷはっ、と口を離した。口内に残った僅かな余韻を味わってから、「ダメ♡」とあざとく、残酷に笑う。

 

「王女様を差し置いて、ひとりで気持ちよくなろうなんて、そうはいかないわ。さあ、ここからが本番よ。……あたしを、大人にしてくれる?」

 彼女は少年の隣に寝そべり、期待に満ちた眼差しで彼を射抜いた。

 

「せっかくのはじめてなんだもの。……中にくれなきゃ、承知しないわ。言ってる意味、わかるわよね?」

「中に……!?」

 

 あまりに無謀な強要に、少年は言葉を失った。

 

 その行為が孕(はら)む意味を、知らぬはずもない。もし子が成されてしまえば、自分はアイビー王女に焼き払われるのは自明であり、オルテンシア自身も父ハイアシンス王の怒りから無事では済まないかもしれない。

 

 破滅への危惧から硬直する少年に、オルテンシアは「もー」と膨れ面をして、彼の肩を強く揺すった。

 

「これは、あたしを殺そうとしてた彼氏くんへの『罰』! そうよね?……でも、こんなに気持ちよくちゃ、罰にならないかしら」

 

 悪戯っぽく笑いながら、オルテンシアは自分に覆い被さるよう少年に指示した。剥き出しの肌同士が触れ合い、互いの熱い動悸が伝わってくる。そのあまりの近さに、二人の呼吸は一段と激しくなった。

 

「……本当にいいんですか。僕なんかで」

「しつこいわね。そんなに何度も言わせたいの?」

 

 呆れたように笑うオルテンシアが、上に乗る少年の背に腕を回し、隙間なく密着させる。

 

「大好きよ。いつもお世話をしてくれて、ありがとう。ワガママを聞いてくれて、ありがとう……。これはね、ずっとあたしの傍にいてくれたことへのお礼なのよ」

 

 再び重なる唇。互いの唾液を分かち合い、味を確かめるように、長く、深く、貪り合った。

 

「……しよ? 彼氏くん」

 

 その甘い促しを合図に、少年はついに覚悟を決めた。オルテンシアの未知なる秘奥を求めて、昂ぶったペニスをゆっくりと、慎重に膣内へと割り込ませていく。

 

「んんっ──!」

「オルテンシア様っ!? 痛かったですか、すみませんっ!」

 

 結合部からは、鮮やかな朱が滲(にじ)んでいた。それは紛れもなく、少年が彼女の初めてを奪った証。

 

「気にしないで……彼氏くんと繋がれる悦びに比べたら、こんなの、大したことないわ……。さあ、動いて?」

「……仰せのままに」

 

 彼女の虚勢を愛おしく思いながら、少年はさらに深くへと侵入していく。

 

 内壁の吸い付くような熱。未知の快楽に脳を焼かれ、少年は「ひぃっ」と情けない嬌声を上げた。己のすべてが王女の狭い熱の中に包み込まれる感覚は、多幸感の極みだった。

 

「うれしい……♡」

 

 愛しさを爆発させているのはオルテンシアも同じだった。肉を裂く痛みよりも、今まさに愛されているという実感が、彼女の心を支配していた。

 

 余裕をなくした少年は、本能のままにぎこちなく腰を振る。

 洗練とは程遠い、初心者同士の拙いセックス。しかしその時間は、永遠に止まってほしいと願うほど、甘美で濃密なものだった。

 

 二人の喘ぎ声が重なり合い、密室の空気を震わせる。先に限界を迎えたのは、受ける側のオルテンシアだった。

 

「きもちいいよぉ……びりびりするっ。頭がおかしくなりそう……♡」

「オルテンシア様……! 僕も、もう、限界ですっ!」

 

 腰を振る速度が早まり、少年の中から溢れ出そうとする熱い奔流(ほんりゅう)。それを受け入れる準備は、王女の身体の中で、すでにとろりと整っていた。

 

「きて……♡ あたしの可愛い、彼氏くん……っ♡」

 

 ほどなくして、二人は絶叫しながら絶頂を迎えた。もし廊下に侍従やアイビーがいれば、間違いなく聞き咎められるであろう、隠し立てのない叫び。

 

 けれど二人は、そんなことすら気に留めなかった。人生最初のセックスを魂に刻みつけるため、快楽の細部までを味わい尽くす。

 

 長い禁欲の果てに解き放たれた少年の精液は、濃厚かつ圧倒的な量だった。ペニスを引き抜くと、それはどろりと膣口から溢れ出し、純白のシーツを無残に、けれど美しく汚した。

 

「はぁ……はぁ……あはっ、あったかいね……♡」

 

 オルテンシアの表情は、慈愛に満ちた幸福そのものだった。少年の胸を焼いていた昏い復讐心など、二人の愛の熱にあてられ、最初からなかったかのように消失してしまっていた。

 

「ご、ご、ごめんなさい……オルテンシア様……あ、あまりにも、不敬な……」

 行為の果て。オルテンシアの膣口から溢れ、柔らかな内腿を汚していく己の子種を直視し、少年は戦慄した。

 

 イルシオン王家の血を継ぐ彼女の聖域を侵し、その最奥にまで「異物」を注ぎ込んでしまったことへの、抗いがたい恐怖。しかし、そんな彼の狼狽を、オルテンシアは愛欲に濡れた瞳で愉しげに見つめた。

 

「不敬? あたしの命令通りに、中までいっぱい汚してくれたことが?」

 

 オルテンシアはわざとらしく頬を膨らませてみせる。主(あるじ)である彼女がそれを「望んだ」と言い切ってしまえば、一介の侍従に拒む権利などない。

 

「まさか、これ一回きりで終わりなんて思ってないわよね?」

 熱を帯びた指先が、少年の陰嚢(いんのう)を執拗に、ねっとりと愛撫し始める。

 

 多忙を極める侍従の仕事で発散する暇がなく、ずっしりと重みを増したその袋は、今は射精直後の過敏な弱点と化していた。彼女にそこを握られ、転がされるたびに、脳を焼くようなしびれる刺激が背筋を駆け上がる。

 

 一度果てて萎(しぼ)みかけていた少年のペニスが、彼女の無慈悲な愛撫によって、再び血管を浮かせ、猛り狂うように反り返り始めた。

 

「あは。この子、正直ね。まだあたしの中をかき回したいんだって。いいわよ。何度でも、あたしの中に吐き出していいから♡」

「オ、オルテンシア様……っ!」

 

 少年の理性は「妊娠させてしまったら取り返しがつかない」と警鐘を鳴らし続けていた。だが、それ以上に彼女を愛したい、その熱い肉の壁に包まれていたいという本能が、彼を泥沼のような快楽へと引きずり込んでいく。

 

「い、痛くないのですか。そ、その……初めてを奪ったばかりなのに」

「馬鹿ねー。本にも書いてあったわ。何度もして、どんどん気持ちよくなっていくんだって」

 ベッドに仰向けになった少年に、オルテンシアは淫らな所作で跨り直した。そのまま、呼吸を奪うように深く、深く舌を絡ませる。

 

 少年はもはや抵抗しなかった。彼女の唾液と混じり合い、その甘い香りに巻かれていると、頭が真っ白に塗りつぶされていく。

 

 執着に満ちた接吻(キス)が解かれたとき、二人の唇の間には銀の糸が太く引いていた。

 

「あたしがあなたを殺してあげる。……あたし専用の『彼氏くん』として、ここで生まれ変わりなさい。ね?」

「……オルテンシア様……」

 

 微笑む彼女の瞳には、少年に自分を殺させないという確信と、彼をあらゆる意味で屈服させたいという、サディスティックな支配欲が宿っていた。

 

「今度はあたしが上で動いてあげる。いい? 出そうになっても、絶対に抜いちゃダメだからね」

 オルテンシアは少年の先端を、自身の色づいた割れ目に押し当て、ゆっくりと、その肉の楔(くさび)を飲み込んでいった。

 

「っ……あ、ぁっ、あぁ……っ!」

 

 一度の行為で開かれた彼女の産道は、吸い付くような熱さで少年の最深部までを強欲に迎える。

 

「あうっ……♡ はぁっ、はぁっ、ああっ……あたしが上で腰を振るの、全然違う……彼氏くんの、そこ……ヤバいよぉ……♡」

 

 少年の硬い先端が、彼女の秘めたる急所をこれでもかと抉る。オルテンシアは瞳を潤ませ、しがみつくように少年の肩に指を立てて、ぎこちなくも執拗に腰を使い始めた。

 

「大好き……♡ 学園にっ、連れて行きたくなっちゃう、くらい……♡」

 

 逃がさない。自分だけの所有物にする。その執念が、初心なはずの彼女を、本能だけで男を狂わせる淫乱な魔女へと変えていく。

 

「だ、だめっ! オルテンシア様、だめですっ! また、中に……っ! だめ、だめ、だめだめ……っ! ああっ、ああっ!」

 

 彼が身を捩(よじ)り、理性の残骸で懇願するたびに、オルテンシアはお腹の中を熱くさせた。彼を壊したい、自分がいなければ生きていけない体にしてしまいたい。

 

「だーめ。気持ちよくなる瞬間は……一緒じゃなきゃ。ね?」

 彼女は彼の射精の波が頂点に達する寸前で、意地悪く腰の動きを止める。絶頂の寸前で焦らされ、少年は喘ぎながら、もはや彼女の導くままに首を縦に振るしかなかった。

 

 じっくりと彼が快楽に狂うのを眺めた後、オルテンシアはふたたび、残酷で甘美なピストンを再開する。

 

 そうして何度も限界を超えさせ、王女としての尊厳をかなぐり捨てて彼を求める。二人だけの甘美な時間は、生々しい肉の音と共に深まっていった……。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。