FEエンゲージ イルシオンの希望【R-18版】 作:あじさいファン
第1部第6章-1「妖精の村へ・その3」における情事……というか夢。
ロビュスト砦へ逃げ延びた少年たちだったが、二百人もの避難民を抱え深刻な食糧難に直面する。
解決策として吟遊詩人ゼラの提案を受け、少年を含めて五人の精鋭は支援を求めて『妖精の村』へ向かうことになった。
出発を控えた砦の夜。極限状態の疲労と罪悪感に
絶望の中で悲しみを共有したアイビーと今から行われるのは……。
*****
天蓋ベッドに広がる紫の
眼前に晒されたアイビーの肢体は、少年が愛したオルテンシアのそれとは、あまりに似て非なるものだった。六つほど歳が離れていることもあるだろうが、まだ幼さを残していた妹に比べ、姉である彼女の身体は、豊潤なまでに完成された官能を宿している。
透き通るような白い肌は、陽光に
──オルテンシア様も、健やかに成長していれば、いつかこのような美しい姿になれていたのだろうか。
ふと過ぎった残酷な仮定が、少年の胸を裂く。
気を抜けば、今この瞬間にでも絶望の涙が決壊しそうだった。
アイビーは、そんな少年の傷口を塞ぐように、その硬い肩に細い腕を回した。壊れ物を扱うような、あるいは聖遺物を抱くような手つきで、彼を強く抱きしめる。
「……暖かいのね。本当なら今、貴方を抱きとめているのは私じゃなく、あの子だったはずなのに……」
アイビーの瞳からは、せき止めていた涙がとめどなく溢れ出し、少年の首筋を熱く濡らしていく。少年の胸に顔を埋める彼女からは、オルテンシアの快活な甘い果実の香りとは違う、冷涼でどこか
「殿下……」
「泣かないで、なんて……無理よね。あの子を
アイビーは少年の顔を両手で包み込むと、祈りを捧げるかのように唇を重ねた。少年はそれを拒絶しなかった。いや、拒絶できなかった。
オルテンシアの情熱的で、どこか悪戯めいたキスと比べて、アイビーのそれは驚くほどたどたどしい。それでも少年は、その未熟な接触に
第一王女の重い愛を、一滴も
「っ……はぁっ……」
唇が離れると、アイビーは銀の糸を引きながら、吐息に震えを混ぜて問いかけた。
「教えて……あの子は、貴方と二人きりの時、どんな風に過ごしていたの?」
鮮やかな赤の
それを
「……オルテンシア様は、いつも僕を困らせて……。その、意地悪をして、僕が困る顔を見て笑うのがお好きでした」
少年の告白に、アイビーは目を見開いた。品行方正を地で行く第一王女である彼女にとって、それは想像もつかない愛の形だったに違いない。
「いじめて、いたの……? あの子、そんな風に貴方を支配していたのね……」
だが、アイビーは納得したように細い溜息を吐いた。
侍従と第二王女という身分差。侍従である少年から積極的になれるはずもなく、主導権は常に、奔放な妹の側にあったのだ。
アイビーは自らの白い内腿をぎゅっと合わせ、恥辱と決意の混じった表情で少年を見つめる。
「なら……私もそうするわ。あの子の代わりを任された以上、貴方を同じようにいじめてあげなきゃ……。不慣れだけれど、覚悟して頂戴」
「あっ、アイビー、様っ」
アイビーの細い指が、吸い付くように少年の股間をまさぐった。悲しみで
「す……すみません……その」
「な、なんで謝るのかしら……。それにしても、その、結構……大きいのね。貴方、こんなに可愛らしい顔をしているのに……ここだけは、凄く凶悪よ……」
初めて目の当たりにする、猛々しく昂ぶった男の象徴。アイビーは頬を
「っ、あ……殿下……!」
「……こう、かしら? 痛かったら、遠慮なく言って……」
彼女の愛撫は、お世辞にも上手いとは言えなかった。力の入れ加減も分からず、ただひたすらに『妹がしていたはずのこと』をなぞろうと、必死に手を上下させる。
しかし、その指先の震えと、高潔な王女が自分を慰めているという背徳的な状況が、少年の理性をじわじわと削り取っていく。
柔らかな掌が、亀頭の周囲を不器用になぞる。シュッ、シュッと湿った音を立ててストロークが繰り返されるたび、長く禁欲を強いられていた少年の先端から、透明な我慢汁が滝のように溢れ出した。
「はぁっ、ぁっ、やあっ……」
抗いきれない快感に、女の子のような高い喘ぎ声を漏らしてしまう少年。
それを見たアイビーは、得心したように微笑んだ。妹がこの少年を離したがらなかった理由を、その
自分の拙い奉仕が、彼をここまで乱れさせる。その事実に、アイビーの中の、女としての本能が微かな昂揚を覚える。
彼女は少年をベッドに押し倒すと、完全に仰向けにさせた。怒張しきったペニスが、天井を仰いで猛々しく脈打っている。
アイビーは膝をつき、両手で彼の根元をしっかりと握りしめた。溢れ出た粘り気のある雫を、長い指で亀頭の穴へと塗り拡げる。それだけで少年は腰を浮かせ、シーツを指で掻きむしった。
「見て、貴方のここ……こんなに熱くて、ビクビクと震えているわ。私の指が、そんなに気持ちいいの?」
意地悪な問いかけと共に、彼女は握る力を強めた。不慣れな愛撫ゆえの、少し強すぎる圧迫。それがかえって、少年の感覚を鋭敏に狂わせる。彼女の指が裏筋の敏感な部分を執拗に擦り上げると、少年は「あっ、ひ、あぁっ!」と声を上げ、白目を剥きかけた。
一定のリズムでしごきながら、アイビーはさらに踏み込んだ質問を投げかける。
「あ、あの子は……く、口でも、してたの、かしら?」
「す、すみません……っ、あ……」
その謝罪は、何よりの肯定だった。王族の口を不浄なるモノで穢したという事実に、侍従としての倫理観が反応したのだろう。
この奥手な少年が、自らオルテンシアの口に押し付けたとは考えにくい。やはり、あの天真爛漫な妹が、自ら率先して口での奉仕に
想い人をいじめながら愛する方法。妹が辿ったであろう愛の軌跡を、アイビーは迷いなく追随することに決めた。気恥ずかしさに心臓が破裂しそうだったが、彼女の決意は揺るがない。
「ア、アイビー殿下……!?」
「……その、ええと。な、舐めなさい。これは、王女命令よ」
アイビーは少年の顔の上に跨がり、自らの秘部を突きつけた。在りし日のオルテンシアも、そうやって不遜に微笑み、王女命令だと称して舌での奉仕を強要していたのだ。高飛車だった第二王女とは違い、今にも泣き出しそうなほど真っ赤な顔をした第一王女の命令。だが、その必死な姿は、かえって少年の独占欲を激しくくすぐった。
アイビーは、少年の口元に自らの潤んだ
「んむっ……!?」
「あ……ん……っ! これ、は……恥ずかしい、わ……」
初めて経験する、粘膜同士が触れ合う異様な感覚。アイビーは身悶えしながら、少年の頭を自らの股間へと強く引き寄せた。少年が逃げ場を失い、彼女の
同時に、彼女もまた少年の先端をその小さな口の中へと招き入れた。喉の奥を突くような質量に、彼女は「んぐっ、ふぅっ……」と、不慣れに喉を鳴らして応える。
アイビーの口内は、驚くほど熱く、狭い。彼女は必死に舌を使い、亀頭の縁をなぞり、吸い上げた。
「んっ、んんんっ、んんーっ!」
そんな少年の悶える様が、アイビーの情欲を掻き立てる。
じゅる、じゅるるっ、じゅる……。
喉を鳴らし、快楽に溺れながら、先端から溢れ出る熱い我慢汁を
その瞬間、彼女の脳裏には妹への裏切りという鋭い痛みと、それを遥かに凌駕する『妹の欠片』に触れているという狂おしいほどの多幸感が広がった。
初体験の彼女にとって、それはあまりに過激で、酸欠に陥るような狂った悦楽。
少年の猛々しい楔を必死に喉の奥で受け止め、舌を絡ませるたび、高潔な王女の仮面が剥がれ落ちていく。妹が愛した感触、妹が愛した匂い、そして妹が愛した絶頂の予感。二人の意識は、激しい快楽の波の中で溶け合い、底知れぬ絶望の深淵へとゆっくりと沈んでいった。
「あっ! アイビー……様っ! で、出ます! ごめんなさ……ひゃああっ!」
「んんんんーっ!?」
やがて、極限まで高まった圧力が一気に弾ける。
少年はアイビーの口内で激しく果て、彼女はその全てを、一滴も零さぬよう喉の奥で受け止めた。ドクドクと注ぎ込まれる生命の
「はぁっ、はぁっ……あ、あぁ……」
一度目の絶頂の余韻に浸る間もなく、アイビーは口元に白く付着した濁りを指で拭い、それを自ら舐めとると、少年の上に座り直した。彼女の処女の
「はぁ……はぁ……あ、アイビー様……ごめんなさい、そんなものを、飲ませてしまって……!」
少年は肩で息をしながら、申し訳なさに顔を伏せた。王族の口を、自らの不浄な体液で汚してしまったという侍従としての罪悪感が、絶頂の余韻を上書きしていく。
「ううん、意外と……美味しかったわ。さあ、次は、あの子が欲しがったものを、私にくれるかしら」
アイビーは紅潮した顔に、どこか挑戦的な、それでいて酷く虚ろな微笑を浮かべた。
彼女にとって、今の行為は単なる不潔な快楽ではなかった。妹がかつて味わい、愛したその味を自らの体内に取り込むことで、死んだオルテンシアとの境界線を曖昧にしようとする、切実な儀式でもあったのだ。
アイビーは自らの手で、熱を帯びた少年のモノを自身の中心へと導いた。
指先に触れる、ドクドクと脈打つ少年の質量。それを自分の身体が、今から受け入れ、裂かれる。
恐怖がないわけではなかった。しかし、それ以上に『妹の身代わりを完遂する』という強迫観念に似た義務感が、彼女の腰を震わせていた。
震える指先で先端を
「オルテンシア……許して頂戴ね……」
アイビーは覚悟を決めたように、ゆっくりと腰を下ろしていく。
未だ未知の質量を受け入れたことのない
「あ……ぐ、ぅっ……! あ、あぁ……っ!」
清らかな壁が裂ける痛みに、アイビーは仰け反り、少年の胸を強く
初めての結合。
肉が引き裂かれる激痛と共に、彼女の中で何かが決定的に壊れ、同時に、亡き妹との境界線が溶けて消えていくような背徳的な充足感が彼女を満たしていく。
一突きごとに、膣内が少年のモノを締め上げ、絡みつく。少年が突き上げるたびに、アイビーの髪が乱れ、彼女の瞳からは再び大粒の涙が零れ落ちる。
痛みはいつしか、脳を焼くような強烈な快楽へと反転していた。自分を貫く少年の質量が、まるで亡き妹からの呪いであり、祝福であるかのように感じられた。
「オルテンシア……私、今……貴方の彼氏くんと、繋がっているわ……。ごめんなさい……ごめんなさい! 痛いけれど……とっても、気持ちいいの……っ!」
アイビーは狂おしいほどに腰を振り、自分を貫く少年の質量を、貪欲なまでに受け入れていく。少年のモノが膣内を無理やり押し広げ、彼女の内壁を容赦なく擦り上げて、アイビーの脳を焼いた。
……果てのない行為の最中、少年の視界に、サイドテーブルに置かれたオルテンシアの愛用のリボンが飛び込んできた。それを見た瞬間、
「オルテンシア様……っ、どうして……! どうして僕を置いて、逝かれてしまったんですか……!」
少年はアイビーと性交をしたまま、子供のように声を上げて泣き崩れた。絶頂へと向かう腰の動きは止められぬまま、その
「オルテンシア……ごめん、ごめんなさい……本当に……弱い姉で、ごめんなさい、オルテンシア……」
アイビーもまた、自身の身体を貫いている少年の熱を、子宮の奥底で受け止めながら、妹の名前を呼んで泣きじゃくる。
「ううっ、彼氏、くん……。もう一度、して……? あの子の分まで、私を、もっと滅茶苦茶にして……っ! 私が、あの子の代わりを、全部……っ!」
二人は涙で顔を濡らし、互いの唾液と汗を混ぜ合わせながら、再び狂ったように身体を激しく求め合った。
悲しみ、怒り、そして抗えない性愛。
出口のない迷宮へとさらに深く足を踏み入れ、互いの存在を塗り潰し合うように、二人は夜の闇へと沈んで──