アニメ世界移行能力をもった俺がアニメヒロインを犯りまくる。※リクエストも可 作:みなぽん
第一章:西の山の微睡み
山あいの町に、夏の終わりの風が吹き抜ける。西の山の麓、禁足地の境界にある古びた祠のそばで、三十木谷姉弟はいつものように過ごしていた。
「ダラさーん、今日も涼しいね」
黒髪を短く切り揃えたボーイッシュな少女、日向が、巨大な木の根元に腰を下ろして言った。その隣で、金髪碧眼の美しい弟、薫はスカートの裾を整えながら、ふわりと笑う。
「うん。お茶、冷めてない?」
彼らの視線の先には、人間にはありえない姿があった。屋を跨ぐほどの巨大な胴体。ぬめりと光る大蛇の下半身。そして、上半身から生える三対の腕。細められた四白眼と、耳まで裂けた口から覗く長い舌。「屋跨斑(やまたぎまだら)」と呼ばれる大妖である。
だが、その恐ろしい威容とは裏腹に、ダラさんと呼ばれた彼女は、困ったように眉を下げていた。
「……冷めてなどおらぬ。お前たち、また勝手に入ってきたな。祟るぞ」
口ではそう言いながら、その六本の手のうちの一つが、優しく日向の頭を撫で、もう一つが薫に冷やした麦茶の入った湯呑みを差し出す。押しに弱く、面倒見の良い彼女は、結局この姉弟に甘やかされているのだ。
「ありがとう、ダラさん」
薫は湯呑みを受け取ると、無邪気にダラさんの太い蛇の胴体に寄り添った。ひんやりとした鱗の感触が、夏の暑さに火照った肌に心地よい。
(ダラさんは、あったかいな……)
麦茶を啜りながら、薫はふと見上げる。巨大な体躯からは想像もつかないほど繊細な巫女服の胸元。豊満に膨らんだ双丘が、白い布地を押し上げている。六本の腕がそれぞれに動くたび、そのふくらみがわずかに揺れ、薫の視線を釘付けにした。
「どうした、薫。顔が赤いぞ。暑さで参ったか?」
ダラさんが裂けた口を心配そうに歪め、冷たい手で薫の頬に触れる。
「う、ううん……大丈夫」
その優しさと、触れた指先の冷たさに、薫の胸の奥がチクリと痛んだような、熱い疼きを感じた。まだ幼い彼の心に、名状しがたい感情が芽生え始めていた。
第二章:蛇身の揺籃
それから数日。薫はダラさんのことが頭から離れなかった。学校が終わると、すぐに西の山へ駆け上がる。
「ダラさん、今日も来たよ」
木陰でくねる大蛇の胴体に、薫は迷わず抱きついた。滑らかな鱗に頬を擦り付け、その奥にある体温を確かめるように身を委ねる。
「……またか。日向はどうした?」
「お姉ちゃんは部活。今日は僕と二人」
上目遣いに見上げる薫の、碧色の瞳が潤む。その可愛らしさに、ダラさんは弱かった。ため息を一つつき、六本の手のうち二本で薫を抱き上げ、自分の豊かな胸元に引き寄せる。
「わぁ……」
柔らかく、そして弾力のある感触が薫を包み込む。巫女服越しでも伝わってくる熟れた女の香り。薫の幼い股間が、ズクリと熱を帯びた。
「ダラさん……好き」
「うむ。私も、お前たちのことは……」
「違うの。男の子として、好きなの」
薫はダラさんの胸に顔を埋め、擦り付けた。布地越しに硬く尖った乳首を感じ、さらに下半身が熱くなる。
「……薫?」
戸惑うダラさんに、薫は懇願するように見つめ返した。
「僕、変になりそう。ダラさんに触りたい……いっぱい触らせて」
その純粋すぎる欲望に、ダラさんは言葉を失った。かつて祟り神として恐れられた大妖が、一人の幼な子の願いに翻弄される。
「……仕方のない子だ」
ダラさんは呟くと、残る四本の手と、長く太い尻尾を使って、薫を優しく包み込んだ。鱗の滑りと、六本の手のひらが、薫の服を脱がし、幼い肌を弄ぶ。
「んっ……あぁ……」
薫の小さなペニスが、ダラさんの指先に触れ、ビクンと反り返った。恐ろしい爪を持つ指が、信じられないほど繊細な動きで、先走りを滲ませる先端を撫で上げる。
「すごいな、薫。こんなに硬くなって」
「だって、ダラさんが……っあぁ!」
二本の手が白い双丘を揉みしだき、もう二本の手が脇や太ももを撫で回す。そして尻尾が、太ももの内側をぬめるように擦り上げた。四方から攻め立てられる圧倒的な愛撫に、薫は為す術もなかった。
「ダラさん、気持ちいい……っ」
「よい子だ。思い切って出すといい」
裂けた口から覗く長い舌が、薫の首筋を舐め上げた瞬間、薫は甲高い声を上げて達した。幼い精液が、ダラさんの手の中に吐き出される。
ハァハァと息を切らす薫の頭を撫で、ダラさんは優しく胸元へ導いた。
「お腹、空いたであろう?」
豊かに膨らんだ乳房が露わになる。
薫は夢中で乳首に吸い付き、甘い母乳を啜った。啜れば啜るほど、薫の股間は再び力を取り戻していく。
「んぅ……まだ、したい……」
上目遣いにねだる薫に、ダラさんは静かに目を細めた。蛇の下半身がくねり、秘部が露わになる。濡れそぼった女陰が、薫を誘うように収縮した。
「来るがよい、薫」
薫はダラさんの胴体に乗り上げ、幼いペニスをその奥へと沈めた。
「あっ、すごい……熱い……っ!」
きつく、そして深く飲み込まれる感覚。薫は本能のままに腰を振った。六本の手が背中を支え、尻尾がリズムに合わせて揺れる。
「はぁっ、あぁっ! ダラさん、ダラさん……!」
「深く……奥まで……うむ、いい子だ……」
圧倒的な包容力に抱かれ、薫は何度も幼い精を注ぎ込んだ。優しく、そして果てしない蛇身の淫欲に溺れていく。
第三章:昏き納屋の獣
その光景を、茂みの陰から見ていた影があった。日向だ。部活が早く終わり、薫を探しに来た彼女は、信じられない光景に息を呑んでいた。
(薫……ダラさんと……)
声も出せず、その場に立ち尽くす日向の背後に、ふいに男の声が降ってきた。
「ほほう、これはまた、傑作な光景じゃねえか」
振り返ると、薄汚れた作業着を着た、小太りの男が立っていた。
この村の者なら誰もが知る、忌避すべき人物――円光雄(まどかみつお)だった。
「な、何をして……!」
叫ぼうとした日向の肩を掴み、光雄はいやらしい笑みを浮かべた。
「シィー。いい子だから、こっちに来い。オジサンが楽しいこと教えてやるよ」
光雄の指が触れた途端、日向の身体に奇妙な感覚が走った。ゾクリとする嫌悪感と共に、身体の芯が熱くなり、下腹部が疼き始める。
「な、なんで……身体が……」
「オレ様の能力だ。どんな女も、こうやってチンポ狂いにしてやる」
光雄――それは、現代によみがえった悪鬼羅刹の如き男だった。村中の女を毒牙にかけ、孕ませることで領土を広げる邪法を操る。その邪悪な波動が、日向を蝕んでいた。
抵抗できぬまま、日向は近くの古い納屋へ引きずり込まれた。埃臭い床に押し倒され、制服を乱暴に剥ぎ取られる。鍛えられた健康的な肢体が、光雄の目の前に晒された。
「ヒュゥ、中坊のカラダでも、なかなか美味そうだなぁ」
光雄の脂ぎった手が、日向の柔らかな肌を這いまわる。嫌悪感と快楽が、津波のように押し寄せた。
「んっ……や、やめ……っ」
必死に抵抗しようとするが、光雄の力強い手はびくともしない。どころか、触れられた部分から更なる熱が湧き上がり、日向の思考を鈍らせる。
「もっと可愛い声で泣いてくれよぉ」
光雄の荒々しい唇が、日向の形の良い乳房に吸い付いた。チュパッチュパッと音を立てて激しく吸われ、もう片方は指先でグリグリと捏ね回される。
「あっ、んんっ! や、やめ……そんなとこ、だめぇ……!」
乳首を歯で甘噛みされ、日向の背中が仰け反った。同時に、光雄のゴツゴツとした指が日向の割れ目に滑り込み、既に溢れていた蜜を塗り込めるように弄ぶ。
「もうトロットロじゃねぇか。おら、ここも感じるんだろ?」
ヌルッ、ヌルッと入口を撫でていた指が、不意に膣の中へと挿入された。
異物の侵入に、日向の全身が硬直する。
「ひっ! あぁああ!!」
初めて味わう、体内を掻き混ぜられる感覚。痛みと快感がない交ぜになり、日向は悲鳴を上げた。
「狭ぇな。処女か。最高だぜぇ」
光雄は嬉々として指を増やし、日向の中を執拗に蹂躙する。奥の壁を押されると、電流のような刺激が脳天に響いた。
「そこ、だめぇ! んゃぁっ!」
嫌がる素振りを見せても、身体は正直だった。光雄の指が動くたび、新たな蜜が溢れ出し、納屋の床に水溜まりを作っていく。日向の喘ぎ声も、次第に艶っぽいものへと変わっていった。
「そろそろ頃合いだな」
光雄は日向の中から指を引き抜くと、自らのベルトを外し始めた。ボロン、と飛び出したのは、禍々しいばかりの剛直だった。血管が浮き上がり、凶器としか思えない形状をしている。醜悪な見た目なのに、なぜか目が離せない。
「これが欲しいんだろ?」
光雄は日向の両脚を持ち上げ、濡れそぼった花弁に怒張の先端を宛がった。焼けつくような熱を感じ、日向は怯えた声を上げる。
「や、やだ……それだけは……許してぇ……!」
「バーカ。ここまで来て逃げられるわけねぇだろ」
ズブッ……
ゆっくりと、だが確実に、光雄の肉棒が日向の秘所を押し広げていく。
「いっ……たぁい! 痛いぃい!!」
ブチブチと膜が破れる感触と共に、灼熱の楔が日向の最奥へと到達した。あまりの痛みに、日向の目尻から涙が零れ落ちる。
「キッツキツの名器だぜぇ。こりゃ楽しめそうだ」
光雄は苦悶する日向の顔を眺めながら、ゆっくりと抽送を開始した。ギチギチと締め付ける肉襞を、カリ首が容赦なく刮ぎ取る。
「あっ、あっ! 痛い、痛いぃ……!」
最初の衝撃が過ぎ去った後も、貫かれるたびに鋭い痛みが走った。
しかし、光雄が巧みに腰を使い、時折胸やクリトリスを刺激すると、痛みの中に別の感覚が芽生えてくる。
「んっ……くぅん……はぁ……」
日向の口から漏れる喘ぎ声に、甘さが混じり始めた。
「感じてきたな? いい子だ」
光雄は日向の両腕を掴み、膝立ちにさせてバックから突き上げる体勢に移行した。より深く、根本まで叩きつけられる感触に、日向は思わず喉を逸らせる。
「深い……っ! 奥、当たってる……っ!」
パンパンと肌同士がぶつかる音が納屋に響き渡る。光雄の荒々しいピストン運動に、日向の身体は打ち震えた。嫌悪感よりも、圧倒的な快楽の方が勝ってきている。自分が汚されているのに、どうしようもなく気持ち良かった。
「あぁ、ダメだ。出る……全部中に注いでやるからな!」
光雄の腰使いが激しくなり、日向の中でペニスが一段と大きくなった。
ドプッドプッドプッ!!!
大量の精液が、日向の最奥めがけて解き放たれた。
「ひぁぁああああ!!!」
胎内を満たされる感覚と共に、日向の頭は真っ白になった。
ガクガクと痙攣しながら、光雄の精をその子宮に受け止めた。ドロリとした白濁が太ももを伝い、床に落ちる。果ての果てまで犯された日向は、虚ろな目で天井を見つめていた。
第四章:蛇神の逆鱗
西の山に、底冷えするような風が吹き荒れた。
ダラさんの四白眼が、細められて見開かれた。
「……日向?」
薫との情事の余韻に浸っていたダラさんは、突如として感じた悪しき気配に顔を上げた。生ぬるい、脂ぎった、禍々しい気配。それが、西の山の禁足地の境界に触れている。
「薫、ここでお待ち。決して動くなよ」
薫を木陰に残し、ダラさんは巨体を翻して疾風の如く駆けた。屋を跨ぐ胴体が草木を薙ぎ倒し、一直線に気配の元へと向かう。
納屋の前に到着した時、ダラさんは息を呑んだ。
扉が開け放たれたそこには、精液まみれのまま呆然と座り込む日向の姿があった。白濁にまみれ、ぐったりとした四肢。心なしか腹部が僅かに膨らんでいる。その前に、情事の余韻を楽しむような顔で、円光雄が立っていた。
「……貴様」
ダラさんの声が、静かに、だが確かな殺意を伴って響いた。
「おやおや、気づいちゃったか。なんだ、腹の長いネーチャンも仲間に入れてほしかったのか?こいつは男みたいな姿してるがオマンコはいい使い心地だったぜ」
光雄は挑発的に笑った。だが、ダラさんは応じない。
六臂が一斉に広がり、尾が威嚇するように地面を叩いた。その四白眼から、理性の光が消え失せていく。かつて集落を恐怖に陥れた祟り神の顔が、そこにあった。
「我が領域を侵し、日向を穢したか……許さぬ」
ダラさんの口から、蛇の如き摩擦音が漏れた。空間が歪むほどの霊圧が迸る。光雄は一瞬、本能的な恐怖を覚えた。
だが、それも一瞬のこと。
「へっ、何だ威勢がいいな。だがよ、オレの力は絶対だ」
光雄が印を結ぶと、空中に禍々しい呪符が浮かび上がった。それは、かつてこの地を支配していた悪鬼の術。光雄は、その末裔だったのだ。
「縛!」
ドス黒い鎖が空中から実体化し、ダラさんに襲いかかった。
「ぬうっ!?」
抵抗しようとしたダラさんだったが、呪符の力は強大だった。六本の腕が背後にねじ上げられ、動きを封じられる。さらに、巨体の自由も奪い、冷たい地面に押さえつけた。
「ぐっ……あぁ……!」
身動きが取れなくなったダラさんを見下ろし、光雄は下卑た笑い声を上げた。
「ハハハ! さすがは大妖だ、いい気味だぜ。さっそく楽しませてもらうとするか」
光雄はダラさんの巨体に跨り、巫女服を乱暴に引き裂いた。
「貴様……やめ……!」
「うるせぇ! お前もオレの女だ!」
豊満な胸が露わになると、光雄は夢中で吸い付いた。
「んっ……くぅ……!」
抵抗しようと身をよじるが、鎖の力は強い。強引に乳首を吸われ、甘噛みされる。
「美味いな……赤ん坊みたいだ」
光雄の左手が、ダラさんの下半身へと伸びる。人間離れした光沢を放つ鱗の合間を縫って、蛇の秘部へと指を滑り込ませた。
「ひっ……!」
ダラさんの身体が跳ねた。蛇の身体に男を迎え入れたことなど、生まれてこの方なかった。その圧倒的な未知の感覚に、ダラさんの思考が混乱していく。
「なかなかイイ感触だな。人間より締りがいい」
指を増やし、かき回す。粘液が溢れ、濡れた音が響く。
「やめ……やめろ……! あぁ……はぁ……」
必死に抵抗する声に、甘い響きが混じり始めた。光雄の指先が秘部の奥にある敏感な突起を見つけ出し、執拗に弄ぶ。
「そこは……ダメ……! ああっ!」
プシュッと潮を吹きながら、ダラさんは声を上げてしまった。巨体が痙攣し、絶頂したのだ。
「ハハッ! さすがは蛇だ、締まりが強い」
光雄は舌なめずりをすると、すでに勃起した自身のモノを取り出した。人間とは思えない太さと長さを持つそれを、ダラさんの濡れそぼった秘部に当てがう。
「奥まで突き上げてやるよ!」
ヌルッ、という音とともに、光雄の肉棒がダラさんの中へと侵入した。
「ぐああああっ!!」
絶叫が響く。最初はただの苦痛のみだった。
しかし、光雄が激しく腰を振り始めると、徐々に異なる感覚が湧き上がってくる。
「おおっ! すげぇ締りだ! これだよ、これ!」
ガンガンガンガン! と容赦ないピストンがダラさんを貫く。
「あっ、あぁ……ああっ! 奥が……奥が壊れるぅ……!」
巨体を持て余す快感が、ダラさんの理性を削り取っていく。祟り神の顔は崩れ、だらしなく口を開け、長い舌を垂らした痴態を晒し始めた。
「すごい……すごいですぅ……! おおきい……おおきすぎますぅ……!」
「どうだ? これが男の味だ! もっと喘げ!」
六本の腕が鎖に擦れ、白い肌に赤い跡が残る。尻尾が地面をバタバタと叩き、土埃を巻き上げる。ダラさんは完全に、光雄のテクニックに堕とされていた。
「あぁっ! ああっ! そこ……そこを……もっと……!」
自ら腰を振り、求めるようになっていた。絶頂を迎えるたびに、体内の肉棒を締め付け、さらに深く迎え入れようとする。
「いいぞ! 出すぞ! くらえ!」
光雄は奥深くまで沈めると、大量の精液を注ぎ込んだ。
「ああぁぁああ!!」
子宮を直接叩かれる感覚に、ダラさんは白目を剥いて絶頂した。蛇の胴体が波打ち、大量の愛液と精液が混じり合って溢れ出した。
果てしない快楽の海に沈んでいくダラさん。
だが、その瞳の奥では、微かな怒りの炎が燃え続けていた。
(日向……必ず助けてやる……!)
納屋の片隅で、事の成り行きを見守る日向の瞳と、ダラさんの四白眼がかすかに交錯した。
**第五章:逆鱗の咆哮**
「ダラさん……ダラさんっ!」
日向の叫びが、納屋にこだました。
光雄の陵辱に沈みかけていたダラさんの四白眼が、その声にピクリと反応する。日向は、精液に汚れた身体を引きずりながら、ダラさんに向かって必死に声を振り絞っていた。
「ダラさん! 負けないで! お願い、立って!!」
涙でぐしゃぐしゃになった顔で、それでも日向は叫び続ける。
「私が……私が弱いから……でも、ダラさんは違う! ダラさんは私と薫を守ってくれるって、そう言ったじゃない! 私たちのダラさんでしょ!?」
「ひ、なた……」
掠れた声がダラさんの喉から漏れた。
その瞬間、納屋の空気が一変した。
ダラさんの身体の奥底から、封印されていた何かが、ドロリと溢れ出す。
(そうだ……私は……私は、守ると誓ったのだ……あの子たちを……)
日向と薫と過ごした日々が、脳裏を駆け巡る。お茶を飲み、笑い合い、時に怒り、それでも決して彼らを拒まなかった日々。かつて妹巫女として、姉に裏切られ四肢を奪われ殺された時とは違う。今度こそ、守り抜くのだ。
「うるせぇな! 邪魔すんじゃねぇ!」
日向を黙らせようと光雄が振り返った一瞬の隙。
「ぬうううッ!!」
ダラさんの全身から、目に見えぬ霊力の波動が爆発した。縛めていた黒い鎖が、まるでガラスのように砕け散る。六本の腕が自由を取り戻し、蛇の下半身が怒りに震えながら鎌首をもたげた。
「な、なにぃ!? そんなバカな!」
光雄は仰天し、後退った。彼の能力は確かに強大だが、それは人間に対してのものだ。一度理性を失いかけた怪異が、人間の少女の声援ひとつで、自らの呪縛を自力で破壊するなど、想定外だった。
ダラさんは立ち上がった。巫女服は破れ、身体中に光雄がつけた汚辱の痕が残っている。だが、その四白眼は、もはや獲物を狙う蛇のように冷たく、光雄だけを捉えていた。
「貴様は……我が子を穢し、我が身を辱めた。万死に値する」
六本の手の爪が、ギラリと伸びる。尾が、空気を裂く音を響かせた。
「お、オレに触れたらどうなるか……」
焦る光雄が再び呪符を展開しようとしたが、遅かった。
「問答無用!」
ズシャアッ!
一閃。ダラさんの右の一本の腕が、光雄の右手首を捕らえ、骨ごと握り潰した。
「ギャアアアア!!」
悲痛な叫びを上げる光雄の足を、今度は尾が薙ぎ払う。バランスを崩した巨体に、ダラさんは六本の腕全てを使って組み付いた。
「まずは、この汚らわしい腕だ」
光雄の霊力で体の自由を奪おうとした右手が、メリメリと音を立てて引き裂かれる。
「や、やめ……!」
「次に、我が子を穢したこれを」
ダラさんの爪が、光雄の股間を掴んだ。
「ヒッ……!」
「我が領域で万引きとは、いい度胸だな」
グチャリ、という生々しい音と共に、光雄の男根が握り潰された。あまりの激痛に、光雄は白目を剥いて泡を吹く。
「最後に……その罪深き命だ」
ダラさんは大きく裂けた口を開け、光雄の頭部に噛み付いた。そのまま、蛇の如く顎を外し、光雄の上半身を丸呑みにしようとする。骨が砕け、肉が千切れる無惨な音が納屋に響き渡った。
「ぐ……ぐげぇ……」
薄れゆく意識の中、光雄は見た。ダラさんの背後に立つ、無数の怨霊の姿を。それは、これまで光雄が弄び、捨ててきた女たちの残留思念だった。
「お前……ごとき……が…」
それだけ言い残し、円光雄の身体はダラさんの腹の中へと消えていった。
静寂が訪れる。
血まみれでボロボロのダラさんは、ゆっくりと振り返り、日向の方へと歩み寄った。蛇の腹はわずかに蠢き、まだ完全に消化されていない光雄の存在を示している。
「日向……すまなかった。私が……不甲斐ないばかりに……」
「ダラさん……!」
日向はボロボロと涙をこぼしながら、ダラさんの血に濡れた身体に縋り付いた。
「ダラさんこそ、血だらけじゃない……腕も、変な方向に曲がってる……!」
確かに、無理やり鎖を破壊した代償で、ダラさんの六本の腕のうち二本は折れ、鱗は剥がれ、白い肌には無数の裂傷が走っていた。それでもダラさんは、無事な腕で日向を優しく抱きしめる。
「この程度、すぐに治る。それよりも……お前の心の傷は……」
「私は大丈夫……! だって、ダラさんが助けてくれたから……」
日向は涙を拭い、力強く笑った。
そこへ、言いつけを破って駆けつけてきた薫の声が響く。
「日向! ダラさん!!」
薫は惨状を見て一瞬ひるんだが、すぐに二人のもとへ駆け寄り、その小さな体で二人を抱きしめた。
「ひどい……ひどすぎるよぉ……! ダラさん、日向……」
「泣くな、薫。もう終わったことだ」
ダラさんは壊れ物を扱うように、二人の頭を撫でた。
山の端が白み始め、夜明けが近づいていた。全てを浄化するかのような朝の光が、傷ついた彼らを優しく包み込む。
「……帰ろう。我が祠へ。二人とも、よく休まねばならぬ」
ダラさんは、折れた腕を庇いながらも、尾で器用に日向を抱え、もう一本の腕で薫を抱き寄せた。
日向はその温もりの中で、静かに目を閉じる。薫もまた、ダラさんの鱗に頬を寄せた。
(守れた……今度こそ……)
妹巫女だった頃の無念を胸に、ダラさんは静かに西の山の頂へと還っていった。彼女の腹の中では、最後の悪しき気配が完全に消え去り、新たな朝が始まろうとしていた。
「ダラさん、ありがとう」
日向の小さな呟きが、静かな山に溶けていった。ダラさんの四白眼が、優しく細められる。裂けた口元に、確かな笑みが浮かんでいた。