アニメ世界移行能力をもった俺がアニメヒロインを犯りまくる。※リクエストも可 作:みなぽん
石神村の村長を決める御前試合の日は、本来ならば祭りのような熱気に包まれるはずだった。
しかし、その日だけは違った。
村人たちは中央広場に立つ異様な男を見つめ、不安そうにざわめいていた。
円光雄。
どこから現れたのか誰も知らない男だった。
豪奢な黒衣をまとい、自信に満ちた笑みを浮かべるその姿には、この村の誰とも違う不気味さがあった。
「優勝者には好きな褒美を与えるんだったな?」
試合開始前、光雄はコクヨウへ向かってそう言った。
コクヨウは眉をひそめた。
「無論だ。石神村の掟である」
「なら話は簡単だ」
光雄は巫女の席に座るルリを指差した。
「俺はあの娘を望む」
広場が静まり返った。
ルリの顔から血の気が引く。
コハクは即座に前へ出た。
「ハ! 貴様、何を言っている!」
「聞こえなかったか?」
光雄は薄く笑った。
「俺が優勝したら、ルリをもらうと言ったんだ」
コハクの拳が震えた。
ルリは巫女の席で小さく咳き込む。
「ごほっ……ごほっ……」
その姿を見たコハクの胸が締め付けられた。
幼い頃から見続けてきた光景だった。
姉はいつも苦しそうだった。
笑顔を浮かべていても、その身体は少しずつ病に蝕まれていた。
だからこそコハクは荒々しい娘を演じた。
だからこそ温泉を運び続けた。
全部、姉を生かしたかったからだ。
「姉様……」
コハクが駆け寄る。
ルリは苦しそうな呼吸の合間にも微笑んだ。
「大丈夫ですよ、コハク」
その優しい言葉が、かえって辛かった。
大丈夫ではない。
誰よりもコハクが知っている。
ルリの身体は限界に近づいていた。
それをまるで物のように要求する男。
コハクの胸に怒りが燃え上がった。
だが御前試合は始まった。
そして村人たちは絶望を知ることになる。
マグマが挑んだ。
一撃で倒された。
腕自慢の男たちも次々と吹き飛ばされる。
まるで大人と子供ほどの差だった。
光雄は汗一つかかない。
その圧倒的な力に、広場は恐怖に支配されていった。
やがて決勝。
立ち上がったのはクロムだった。
「クッソ……!」
彼は拳を握る。
ルリを見る。
彼女は不安そうな顔でこちらを見ていた。
幼い頃からずっと見てきた顔だった。
病弱だった彼女。
苦しそうに咳をしていた彼女。
それでも優しく笑ってくれた彼女。
クロムの科学も妖術も、全部ルリを助けたかったから始まった。
そのルリが今、怯えている。
ならば。
戦う理由は十分だった。
「ルリはモノじゃねえ!」
クロムは叫んだ。
「お前なんかに渡すかよ!」
村人たちから歓声が上がる。
ルリの瞳にも涙が浮かぶ。
「クロム……」
光雄は退屈そうに首を鳴らした。
「威勢だけはいいな」
試合開始。
クロムは準備していた閃光玉を投げた。
強烈な光。
普通なら目を潰されてもおかしくない。
だが。
光雄は微動だにしなかった。
「なっ!?」
次の瞬間。
衝撃。
クロムの体が宙を舞う。
地面を転がり、何度も跳ねた。
村人たちの悲鳴。
コハクの目が見開かれる。
「クロム!」
それでもクロムは立ち上がった。
口から血を流しながら。
足を震わせながら。
「まだだ……!」
ルリの瞳から涙が零れる。
どうして。
どうしてそこまで。
自分のために。
クロムはもう一度突撃した。
だが結果は同じだった。
拳が届く前に叩き伏せられる。
骨が軋む音がした。
ついにクロムは立ち上がれなくなった。
地面に伏したまま。
それでも視線だけはルリへ向いていた。
「ごめん……」
掠れた声。
「守れ……なかった……」
ルリは耐え切れなかった。
巫女としての品位も忘れ、駆け出す。
「クロム!」
彼女は倒れた幼馴染を抱き起こした。
涙が止まらない。
クロムもまた悔しそうに歯を食いしばっていた。
コハクはそんな二人を見て胸が締め付けられた。
光雄はルリを踏みにじろうとしている。
勝者として中央に立った光雄は満足そうに笑った。
「これで権利は俺のものだな」
誰も反論できない。
力でねじ伏せられたからだ。
光雄はルリへ歩み寄る。
「来い」
ルリは震えていた。
だが逃げなかった。
逃げれば村に被害が及ぶかもしれない。
そんな優しさが彼女にはあった。
しかし。
その瞬間。
コハクが前に立った。
ルリを庇うように。
「ハ!」
怒りに満ちた碧眼が光雄を睨む。
「私は認めん」
「ほう?」
「何度でも立ちはだかる」
コハクは拳を握った。
「姉様は私の宝だ」
ルリが目を見開く。
幼い頃からずっと自分を守ろうとしてきた妹。
不器用で乱暴で。
けれど誰より優しい妹。
「コハク……」
「たとえ負けようと!」
コハクは叫んだ。
「姉様を想う心だけは絶対に負けん!」
広場に静寂が落ちた。
光雄ですら少しだけ眉を上げた。
その言葉には嘘がなかった。
命を懸けても守ろうとする覚悟があった。
そしてルリもまた涙を流しながら妹の手を握った。
「ありがとう……コハク」
姉妹の手は固く結ばれる。
恐怖の中でも。
絶望の中でも。
互いを想う気持ちだけは失われなかった。
「退けッ!」
コハクの怒号が広場に響き渡った。碧眼に烈火のごとき怒りを宿し、ルリを庇うように立ちはだかる。その小さな拳は震えていたが、決意の強さに満ちていた。
「何度でも言う! 姉様は私の宝だ! 貴様のような外道に渡すわけにはいかん!」
光雄は、まるで羽虫でも見るかのような冷めた目でコハクを見下ろした。
「……いい度胸だ」
次の瞬間、コハクの体は宙を舞っていた。
何が起きたのか誰の目にも映らなかった。ただ、重い衝撃音が響き、コハクは地面に叩きつけられていた。起き上がろうとするが、腹に深々とめり込んだ痛みに息ができない。それでも、爪を土に食い込ませて身を起こそうとする妹の姿に、ルリの心が引き裂かれた。
「コハク! もうやめて!」
「うるさい……! 私は……立ち上がる……ッ!」
コハクがよろめきながら拳を構える。しかし、光雄の手刀が容赦なく彼女の首筋を打ち抜いた。鈍い音とともにコハクの意識が刈り取られ、砂塵の中に倒れ伏す。
「コハクーッ!!」
ルリの悲痛な叫びが広場を震わせた。駆け寄ろうとするが、光雄の視線一つで足がすくむ。
「これで邪魔者はいなくなった」
光雄は倒れたコハクと、遠くで息を呑むクロム、そして絶望に沈む村人たちを見渡し、勝利を宣言した。
「俺の勝ちだ。巫女、来い」
ルリは震える足で立ち上がった。妹の無惨な姿に涙が止まらない。しかし、ここで逆らえば、あの男は村ごと焼き払うかもしれない。ルリは巫女としての誇りを胸に、ただ静かに頷いた。
「……分かりました」
◇
光雄に連れられてきたのは、村外れに突然現れた異様な漆黒の楼閣だった。
奥の部屋に通されたルリは、冷たい壁に背を預け、静かに目を閉じた。
(これが、私の運命なのですか……)
幼い頃から病に蝕まれ、いつ死ぬか分からない日々を送ってきた。コハクやクロムに守られ、ただ息をしているだけの存在。その自分が、村を守るための生贄になる。それもまた巫女の定めなら、受け入れるしかないと腹を決めた。
死ぬかもしれない。このか弱い身体では、男の暴力に耐えきれず、あっけなく壊れてしまうだろう。
ルリは覚悟を決めて、絹の衣の紐に手をかけた。
「……何をしている?」
唐突に光雄の声が響き、ルリはビクリと肩を震わせた。
彼は部屋の玉座のような椅子に深く腰掛け、ワインのような赤い酒を揺らしていた。
「な、何……とは。身を捧げるのでしょう? 早く済ませてください」
「お前は本当に馬鹿だな」
光雄は杯を置き、ゆっくりと立ち上がった。ルリは恐怖で目を伏せる。ついに来るのだと、全身を強張らせた。
しかし、降ってきたのは暴力ではなかった。
光雄の手が、ルリの胸に軽く触れる。
その瞬間――
(あ……っ?)
身体の奥底から、灼熱のような熱が奔った。
長年、肺の奥にへばりついていた重く冷たい鉛のような感覚。呼吸のたびに突き刺さっていた鋭い痛み。それらが一瞬にして溶け出し、消え去っていく。
「ごほっ……あっ……」
思わず咳き込もうとしたが、いつもの苦しい発作は起きなかった。
代わりに、深く、深く息が吸い込めた。
澄んだ空気が、健全な肺の隅々まで満たされていく。
生まれて初めて感じるほどの、充足感。
「な、なんだか……身体が、熱い……」
ルリは驚いて自分の胸に手を当てた。あの常に付きまとっていた倦怠感も、関節の痛みも、微熱も、何もかもが消え失せている。
「治してやったよ」
光雄が見下ろして言った。
「へ……?」
「お前のその腐りかけた肺だ。俺に触れられたんだ、治って当然だろ。これで心置きなく抱ける」
呆気にとられるルリに、光雄は残酷なまでの優しさを含んだ声で囁いた。
「もう死ぬ心配はない。逃げることも、諦めることも許さない。健康な体になったお前に、俺を拒否する権利などないぞ」
「あ……待っ……」
ルリが後ずさる間もなく、光雄の逞しい腕がその華奢な腰を引き寄せた。
これまでとは違う、力強く、それでいて熱っぽい体温が伝わってくる。
「綺麗な肌だ……病で淀んでいた血の色が消え、こんなに白く輝いていたとは」
光雄の指先が、ルリの頬から首筋へと滑り落ちる。その指の動きに合わせて、ルリの身体に奇妙な痺れが走った。
「や、やめてください……!」
「拒むな。お前の体はもう、俺を求めている」
抵抗しようとするルリの手を容易く封じると、光雄は彼女の着物の襟首を掴んだ。逞しい腕が一閃し、ビリビリッという乾いた音と共に、巫女の純白の衣が肩から滑り落ちた。
露わになった白磁のような肌に、外の冷気が触れる。しかし、それ以上に光雄の熱気に肌が粟立った。
「ああっ……!」
ルリは慌てて胸元を隠そうとしたが、光雄はその両手首を片手で頭上に拘束した。
無防備に晒された乳房。病弱だったはずのそれは、驚くほど豊かに膨らんでおり、先端の淡い桜色の蕾が恥ずかしそうに震えていた。
「ほら見ろ。こんなに張り詰めている」
「いやっ……見ないで……!」
光雄の大きな掌が、ルリの乳房を鷲掴みにした。
咳き込むことしかできなかった細い身体が、これまで知らなかった強烈な刺激に跳ねる。
「んんっ……!? な、なに……これ……っ!」
ただの痛みではない。腰の奥からこみ上げる、甘く痺れるような感覚。
光雄の指が先端を摘み上げ、転がすように弄ぶたびに、ルリの喉から知らず知らずのうちに甘い吐息が漏れた。
「あっ……ああっ……変……変になりますっ……!」
「変なのはお前の体の方だ。ほら、こんなに感じているじゃないか」
光雄はもう片方の手をルリの太腿に滑り込ませた。
病に伏せっていた彼女の足は細かったが、そこには確かな弾力が戻っていた。内側の敏感な皮膚を愛撫され、ルリの背中が反り返る。
「やっ……そこは……っ!」
「俺がお前を救ってやったんだ。感謝の印を見せろ」
光雄は乱暴に、しかしどこか余裕を持ってルリの下肢を割り開いた。
秘められた花園は、すでに蜜を溢れさせ、熱く潤んでいた。健康を取り戻した彼女の体は、本能的に男を求めているのだ。
「いやぁっ……! お願い……許して……!」
「許す? 何をだ。お前はこれから『女』としての本当の喜びを知るんだよ」
光雄の猛った楔が、ルリの秘口に押し当てられた。
恐怖と未知の感覚に身を竦めるルリに構うことなく、光雄は一気に腰を沈めた。
「あぐっ……!!」
裂けるような痛みが走り、ルリの目から生理的な涙が溢れる。
しかし、その痛みさえも、健康になった体が受け止め、すぐに熱く溶かしていく。
「きついな……だが、いい締まりだ」
光雄が動き出す。
最初はゆっくりと、しかし次第に激しく、深く突き上げていく。
「あっ、あっ、ああっ! ダメ……壊れちゃうっ! おかしくなっちゃうぅっ!」
かつてのルリなら、この激しい衝撃に耐えられず、意識を失っていただろう。
しかし今のルリの体は違う。肺炎が癒え、血が巡り、細胞の一つ一つが活力に満ち溢れている。その健康的な肉体は、与えられる快楽を余すことなく吸収し、さらに深い愉悦を貪ろうとしていた。
「いや……こんなの……こんなのっ……!」
「素直になれ。お前の体は俺を求めている。ほら、もっと声を出せ!」
ドスッと最深部を突かれ、ルリの背中が弓なりに反った。
脳裏に白い光が弾ける。それは苦しみではなく、これまで彼女が知る由もなかった至高の歓喜だった。
「あぁぁぁっ! そこ……そこすごいっ……! コハク……クロム……助け……ああっ!」
幼馴染たちの名を呼びながらも、ルリの声は次第に甘く、淫らなものへと変わっていく。
病弱だった彼女は知らなかった。健康な体で感じる快楽が、これほどまでに人を狂わせるものだとは。
「あっ、あっ、来るっ……何か来るぅぅっ!!」
「イケッ! 俺の女になれ!」
光雄の咆哮と共に、ルリは絶頂の波に飲み込まれた。
全身の筋肉が痙攣し、熱い飛沫が脳内を駆け巡る。長い間閉ざされていた花が、太陽の熱を受けて乱暴に、しかし見事に咲き乱れるかのように。
「ああ……あぁぁ……っ!」
ガクガクと震えながら、ルリは光雄の広い胸に倒れ込んだ。
今の彼女には、涙を流して自分を案じてくれた妹や幼馴染のことなど、もうどうでもよかった。
ただ、自分を貫き、生きる喜びと女の悦びを教え込んでくれたこの男だけが、世界の全てになっていた。
「……光雄……様……」
愛おしそうに名を呼び、潤んだ瞳で見上げるルリ。
光雄は満足そうに口角を上げ、再び彼女の唇を奪った。
(夜の静寂が石神村を包み込む中、コハクは痛みに耐えながら身を起こした。体中が悲鳴を上げる。光雄に打ちのめされた傷がまだ癒えていない。それでも、彼女の碧眼は闘志を失っていなかった。)
「ぐっ……姉様……どこだ……」
(村人は皆、恐怖に震えて口を閉ざしている。だがコハクは諦めなかった。村外れに忽然と現れた漆黒の楼閣。
あそこに姉が囚われていると直感し、傷ついた身体を引きずって闇夜を駆けた。)
(楼閣に近づくと、どこからか声が聞こえる。それは苦しみではなく、むしろ……)
「あっ……ああっ……! 光雄さま……もっと……!」
(耳を疑った。あの姉の声? 信じられず、コハクは窓へと忍び寄った。そして、わずかに開いた鎧戸の隙間から中の光景を覗き込み――息を呑んだ。)
(そこには、見たこともない姉の姿があった。)
「はしたない格好だな、ルリ。自分から腰を振るとは」
「だって……っ、奥が……もっと欲しくて……」
(光雄が寝台に腰掛け、ルリがその上に馬乗りになっていた。それだけではない。ルリは後ろ向きに跨がり、自分から腰をくねらせて光雄の昂ぶりを深く呑み込んでいる。白く滑らかな背中がしっとりと汗に濡れ、豊かな尻が淫らに波打っていた。)
「んっ……あぁっ……! ここ……おかしくなっちゃう……っ」
「自分で動いておいて何を言う。もっと激しく揺らせ」
「はいぃっ……こう、ですか……?」
(ルリは言われるままに、腰を大きく前後に動かし始めた。結合部からは卑猥な水音が響き、溢れた蜜が太腿を伝って光っている。コハクは目を覆いたかった。しかし、身体が凍りついたように動かない。)
(あの病弱だった姉が。咳き込むたびに自分が背中をさすっていた姉が。今、男の上で獣のように腰を振っている。)
「ああっ……すごい……奥に当たってる……っ」
「病が消えただけでこうも変わるとはな。お前の体は、ずっとこれを待っていたんだろう」
「はい……光雄さまが治してくれたから……あぁんっ……! だから、こんなに感じるんです……」
(コハクの拳が震える。怒りなのか、悲しみなのか、それとも別の感情なのか、自分でもわからない。)
(だって、姉様はあんなに嬉しそうだ。生まれて初めて見るような、蕩けた表情。苦しみから解放されて、心の底から快楽に浸っている。それが嬉しいはずなのに、胸が張り裂けそうに痛い。)
「もっと……もっとください……光雄さまの、全部……」
「ならば遠慮はせんぞ」
(光雄がルリの腰を掴み、下から激しく突き上げ始める。パンパンと肌が打ち合う音が速度を増し、ルリの口から甘い悲鳴が溢れ出した。)
「あっ、あっ、ああぁっ! 来る……また来ちゃうぅっ!」
「俺も出すぞ。お前の奥に、たっぷりとな」
「はい……! ください……! 私の中に……光雄さまのを……!」
(コハクは、自分の太腿が震えていることに気づいた。腹の奥がきゅうっと締め付けられる。これは何だ。姉が男に抱かれているのを見て、なぜ……。)
(いや、違う。わかっている。これは嫉妬だ。)
(幼い頃からずっと、自分だけの宝だった姉。守ると誓った姉。その姉が、今は自分の知らない表情で、知らない男の腕の中で喘いでいる。その事実が、胸を締め付けると同時に、なぜか身体の芯を熱くした。)
「あぁぁぁ―――っ!!」
(ルリが絶頂を迎えた瞬間、コハクの口からも熱い吐息が漏れた。自分の秘所が、じんわりと濡れているのを感じて、羞恥に顔が赤くなる。)
(光雄が最後の一突きを打ち込み、ルリの最奥で熱を迸らせた。ルリはビクビクと全身を痙攣させながら、完全に脱力して光雄の胸に倒れ込む。)
「はぁ……はぁ……光雄さま……」
「満足したか」
「はい……とても……」
(ルリは幸せそうに微笑み、光雄の首に腕を回して自ら口づけた。そのあまりに自然な仕草に、コハクは唇を噛みしめる。)
(これが、姉様の選んだ道なのか。あの男に身も心も捧げて、それで本当に幸せなのか。)
「……入ればいいわ、コハク」
その甘く囁くような声に、コハクは心臓が止まりかけた。
覗き見ていると思っていた秘密の時間。だが、ルリは最初から気づいていたのだ。病が癒え、感覚が研ぎ澄まされた今、妹の気配など見逃すはずもなかった。
ルリは光雄の広い胸に頬を預けたまま、潤んだ瞳を鎮戸の隙間へ向けた。その顔には、かつてのコハクが知る苦渋も弱弱しさもない。ただ、女としての至福に浸りきった、蕩けた表情があった。
「姉、様……?」
コハクが呆然と呟くと、ルリは裸のまま寝台から降り立った。
白磁のように輝く肌、豊かに実った乳房、そして太腿を伝う光雄の白濁した痕。本来なら目を覆うべき姉の無防備な姿なのに、なぜかコハクは目を逸らせなかった。
ルリは小鳥のような足取りで窓へ歩み寄り、鎧戸を内側から開け放った。
「見ていたのでしょう? ……全部」
「あ……っ」
逃げる間もなく、ルリの白い手がコハクの頬に触れた。冷たい夜風に晒されていたコハクの肌とは対照的に、ルリの手は火のように熱かった。
「姉様、離れて……! あんな男に、身体を差し出すなんて……!」
コハクは必死に抵抗しようとした。だが、ルリの次の言葉が、彼女の思考を完全に凍りつかせた。
「コハク。あなたも知りたいはずよ。私が、どうしてこんな風に生き生きとしているのか」
ルリはコハクの手を取り、自分の胸に導いた。
ドクン、ドクンと力強く脈打つ心臓の鼓動。かつては今にも止まりそうだった命の音が、今は猛然と響いている。
「光雄様がくれたの。ただ生きるだけじゃない……女として生きる喜びを、私に教えてくださったのよ」
ルリの瞳が、狂気じみた愛おしさで揺れている。
「あなただけ、知らないままにしておきたくないの。大好きなコハクに、この至福を味わってほしいのよ」
「な、何を言って……!」
ルリは返答の代わりに、コハクの頬を両手で包み込むと、その唇に自分の唇を重ねた。
「んっ……!?」
柔らかく、温かい姉の唇。それはコハクが何度も夢見た、憧憬の口づけだった。
だが、それは姉妹の親愛のキスではなかった。ルリの舌がコハクの唇を割って侵入し、口中を犯していく。光雄の味と、ルリ自身の甘い唾液が流し込まれてくる。
「んぅ……ふぅ……っ」
頭がくらくらする。大好きな姉にキスされているという事実と、その口づけがあまりに淫靡であるという矛盾が、コハクの脳内で激突する。腰の力が抜け、ルリの肩にすがりつくしかない。
「おいおい、俺の女が妹に手を出すとはな」
寝台で身を起こしていた光雄が、面白そうに声を上げた。
ルリは唇を離し、銀色の糸を引く艶めかしい表情でコハクを見つめた。
「光雄様……この子も、連れて行っていいですよね? 私の大切な宝物です。光雄様に抱かれる資格があります」
ルリの懇願に、光雄はニヤリと笑った。
「いいだろう。姉が妹に男を紹介するとは、いい度胸だ」
ルリはコハクの手を引き、抵抗する間も与えずに光雄の前に跪かせた。
目前に迫る、光雄の猛った男の象徴。さっきまでルリを貫いていたそれが、劣情を燃やして再び鎌首をもたげている。
「ひっ……!」
その大きさと異様さに、コハクは思わず顔を背ける。だが、ルリの白い手がコハクの顔を優しく、しかし力強く正面へと向けた。
「怖がらないで。コハク……あなたも、女になりたいでしょう?」
ルリは光雄の幹を愛おしそうに撫で上げながら、コハクの耳元で囁いた。
「この方に抱かれれば、あなたのその頑なな心も、身体も、全部溶かしてもらえるわ。さあ、口づけなさい」
姉に促され、コハクの視線はルリの手と光雄の男根に釘付けにされた。逃げなければならない。それは理性が告げる最後の警告だった。しかし、憧れの姉がこれほど熱っぽく請うている。しかも、その姉の顔は、これまで見たこともないほど美しく輝いている。
「姉様が……そう言うなら……」
コハクは震える手で光雄の幹に触れた。熱い。脈打つ血管の鼓動が掌に伝わってくる。
ルリは満足げに微笑むと、コハクの頭を押し、光雄の先端へと誘導した。
「んっ……」
生臭いような、雄の匂い。コハクは恐る恐る口を開け、その先端を含んだ。
口腔いっぱいに広がる異物感。喉の奥まで侵食されるような圧迫感。
「そう、いい子。……光雄様、コハクは初心者です。優しく……たっぷりと可愛がってあげてくださいね」
ルリは光雄の横に寄り添い、コハクの乱暴な粗い着物の紐に手をかけた。
するすると解かれ、コハクの日焼けした逞しい身体が露わになる。男勝りな性格其れ通りの、引き締まった健康的な肢体。
「ほぉ……これはこれで味があっていい」
光雄の大きな手が、コハクの胸の隆起を鷲掴みにした。
ルリのふっくらとした乳房とは違い、コハクのそれは小振りだが弾力がある。
「あっ……!」
口に物を含んだまま、コハクの喉から驚きの声が漏れる。
光雄の指が、コハクの淡い蕾を容赦なく捏ね回す。ルリにキスされた余韻と、男の荒々しい愛撫。二重の刺激に、コハクの太腿の間がじわりと熱くなった。
「んぅ……ふぅ……っ」
口の中の男を奉仕しながら、コハクの意識は胸と下半身の快感へと落ちていく。
自分が何をしているのかわからない。ただ、姉が喜んでいることが嬉しい。そして、この圧倒的な男に支配されることが、自分の身体を灼熱の快楽へと引きずり込んでいくことを感じていた。
「十分だ」
光雄がコハクの頭を離させ、押し倒した。
背中が冷たいシーツに触れる。見上げると、恍惚としたルリの顔と、征服者の笑みを浮かべる光雄の顔があった。
「お姉様……っ」
コハクが助けを求めるように手を伸ばすと、ルリはその手を握り返し、指を絡ませた。
「大丈夫、コハク。私がついているから」
ルリはコハクの耳元に唇を寄せ、甘く囁きながら、自ら光雄の男根をコハクの秘裂に導いた。
「初めては少し痛いかもしれないけれど……その先には、天国が待っているわ」
「あ……ああ……っ!」
光雄の先端が、コハクの処女の扉を押し開ける。
激痛が走り、コハクはルリの手を強く握りしめた。ルリは痛ましそうにしながらも、コハクの額の汗を丁寧に拭い取る。
「っ……! ぐっ……うぅ……!」
「いい子、いい子……すぐに気持ちよくなるから」
光雄は一気に腰を沈めた。処女の証が破れ、鮮血がシーツに滲む。
コハクは痛みに身をよじるが、光雄は容赦なく動き始めた。
「あぐっ……あっ、ああっ! 痛い……姉様、痛いよぉっ!」
「コハク……!」
ルリは涙を流す妹に口づけた。
それは痛みを分かち合うかのような、姉妹の深い口づけ。互いの唾液が混ざり合い、コハクの痛みがいつしか熱く溶け出していく。
「んぅ……ふぅ……っ!」
痛みが薄れ、代わりに腹の底から湧き上がる疼きがコハクを支配し始める。
ルリと舌を絡ませながら、コハクの腰が無意識に光雄の動きに合わせて動き出した。
「んっ! そこ……そこ、なんか……おかしいっ!」
「ほら、もう感じているじゃないか。お前の体も素直だな」
光雄がコハクの足を大きく開かせ、さらに深く突き上げる。
先端が子宮口を打つたびに、白い光が脳裏で弾けた。
「ああっ! 姉様……見て……! 私……女になっちゃう……! 光雄さまに……めちゃくちゃにされて……!」
「ええ、コハク。私の可愛い妹。光雄様に抱かれて、一緒に女になりましょう」
ルリはコハクの乳房に顔を埋め、先端を舌で転がした。
姉に愛撫されながら、圧倒的な男に貫かれる。背徳的な三人の交わり。コハクの最後の理性が崩壊した。
「あっ! ああぁぁっ! 来る! 来るぅぅっ!」
「イケッ! 俺のモノになれ!」
光雄が断末魔のように吼え、コハクの最奥で熱を迸らせた。
同時にコハクの全身が痙攣し、これまで経験したことのないような激しい絶頂に達した。
「あぁぁ……光雄、さま……姉様……っ!」
コハクはだらしなく口を開け、瞳孔を開いたまま白濁した天を仰いだ。
荒い息遣いの中、コハクの碧眼からは、かつての反抗的な光が完全に消え失せていた。そこにあるのは、ルリと同じように、男に屈服し快楽に溺れた、牝の蕩けた瞳だけだった。
ルリは汗ばむ妹の髪を優しく撫でながら、満足げに光雄に微笑みかけた。
「ありがとうございます、光雄様。……これで、私たちは永遠に、一緒ですね」
漆黒の楼閣には、二人の女の甘い吐息と、一人の男の満足げな笑い声がいつまでも響き続けていた。