???Side
2017年8月9日、俺、朝比奈 勇斗は死んだ。
学校からの帰り道、突然の交通事故、居眠り運転をされてそのまま轢かれた。
あぁ、俺は死んだのだと悟った。16歳という短い時間だったなぁと感じたが、学校ではいつも1人だったし、家にも誰もいないから別に悲しくなかった。
そして次に目を覚ますと一面真っ白の空間にいた。
「ここはどこだ?」
疑問に思っていると俺の正面の空間が光だしある者が出現した。それは人の形をしていたがとても神々しい雰囲気をまとっていた。俺はその人に女神ではないのかと思っていると向こうから話しかけてきた。
「残念ながら私は女神ではありません」
どうやら心の中を読み取られているらしい・・・なら遠慮なく尋ねるか。
「えっとあんたは?神じゃないなら何なんだ?」
「私は管理者、名をアマテラスと言います。」
「管理者……?」
俺は唖然として目の前の存在を見つめた。アマテラスと名乗ったその人物――いや、「存在」と表現するべきだろうか――は優雅な微笑みを浮かべている。神々しくも人間味を感じさせるその姿には不思議な魅力があった。
「そう、世界を管理し維持する存在です」
アマテラスは静かに言った。
「あなたの魂は今、私の管理下にあるのです」
「ちょっと待ってくれよ! 俺、本当に死んだのか?」
アマテラスは少しだけ悲しそうな顔をしてうなずいた。
「はい。あなたはあの事故で命を落としました。しかし通常とは異なる状況なのです」
「どういうことだ?」
「実は近年、多くの若者たちが同様の不幸な事故や病気で亡くなるケースが増えています。その中でも特に才能豊かな若者たちにはもう一度チャンスを与えることに決めました」
「チャンス?」
「新しい世界へ生まれ変わり、新たな人生を歩むチャンスです。それがあなたにも与えられる権利です」
驚きと共に胸が高鳴る感覚が襲ってきた。
これが異世界転生ってやつか!? でもやっぱり俺にはまだ信じられない部分もある。
「その……新しい世界ってのは一体どんな世界なんだ?」
アマテラスは穏やかな笑みを崩さず答えた。
「魔法や冒険、それぞれ異なる文化と風土がある幻想的な世界です。あなたには特別な能力やスキルも授けられますので安心してください。」
興奮と共に現実感が薄れていく。
まるで夢物語の中にいるような錯覚だった。それでも胸騒ぎだけではなく期待感もあった。
「俺……行くべきなのか?」
アマテラスは静かに頷く。
「あなたには、その権利があります。そしてあなたの望みは全て叶えましょう。」
「それなら、俺にスピリットをくれ。」
「スピリットとは、デジモンフロンティアのスピリットですか?」
「あぁ、特にアグニモンとヴリトラモンのスピリットが欲しい。頼めるか?」
「なるほど。特典希望はデジモンフロンティアのスピリット……アグニモンとヴリトラモンですね」
アマテラスは一瞬考え込んだ後、再び微笑んだ。
「ふむ。それくらいの望みならば叶えて差し上げましょう。他にも何か希望はありませんか?」
俺は少し考えてから口を開いた。
「正直、強力な力を得たいという気持ちもあるけど、それ以上に自分の身を守れるようになりたい。この世界で生き延びるために必要な知識や技術も欲しいんだ」
アマテラスは深く頷いた。
「分かりました。それではまずあなた自身の適応力を高めましょう。新たな身体は選べませんが、十分なポテンシャルを持った体をご用意します。さらに必要な知識やスキルも自動的に習得できるように設定しておきます」
「本当か?ありがとう!」
心の中で感謝しながら次々と湧いてくる疑問について聞いてみることにした。
「ところで俺以外にも異世界へ送られる人間はいるのか?また、そこでの使命とかあるのか?」
「いい質問ですね。現在多くの人々が送られていますが、全員が特別な使命を持っているわけではありません。ただし一部には特定任務を持つ方もいらっしゃいますが……。あなたの場合特別な役割はありませんので自由に生きていけば大丈夫でしょう。」
「そうなのか。あ、あと、転生する世界ってどこなんだ?」
「シンフォギアという世界をご存知でしょうか、そこですよ。」
「えっ?シンフォギア?」
アマテラスの言葉に耳を疑った。
「お前まさか本当にあれなのか……?」
頭の中で様々な記憶が駆け巡った。アニメーション作品である『戦姫絶唱シンフォギア』―聖遺物と共に戦うヒロインたち―その映像が脳裏によみがえってくる。
果たしてそれが現実になるなんて……確かに憧れもあったけれど……。
「ええ。あの美しい歌声で奇跡を起こす物語ですね」
アマテラスは涼しげな笑みを浮かべる。それはまさに自信満々といった表情だ。
「……ちょっと待て。じゃあ俺もあんなふうに戦う羽目に?」
急激に不安になってきた。今まで普通の学生生活を送っていた自分が、いきなりバトルシーンに巻き込まれると想像するとゾッとする。
それでも心の奥底では少しずつワクワクしている自分もいた。
「ご心配なく。」
アマテラスは片手を軽く振って続けた。
「あなたの力は特別ですからね。もちろん基本的には普通の人間として生活できますし、無理して戦闘しなくても構いませんよ。」
「そっか……なら鍛えたりとか出来る空間とかも用意できるか?」
俺は試しに願望混じりで聞いてみた。自分でも無茶苦茶言っている自覚はあるものの、本音だからしょうがない。
「もちろん可能です。あなた専用訓練施設も作れますし、その場合時間加速装置などもあります」
あっさり回答された!
「よし決まり!お願いします!!」
即答するしかなかった。
こんな好条件断れる理由などどこにもあり得ないわけだし?
「承りました。他には?」
最後まで親切に対応してくれるこの管理者様には本当に感謝しかない。
「いやこれ以上欲張らないことにするよ。本当に助かった!!!」
すると突然視界全体が輝き始めることになった!
「それではよい旅路を祈っていますよ。」
次第に意識が遠退いていった――。
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