???Side
「お母さん、早く早く!」
「はいはい、待っててね。」
どうも、アマテラスによってシンフォギアの世界に転生させてもらった朝比奈 勇斗だ。
今は赤城 勇斗って名前で赤城って家族の家で長男として暮らしている。
意識が戻った時は戸惑って泣いたが、今では健康的に育ち、空手道場で空手を学んでいる。
「勇斗、今日は空手の日か?」
「うん、そうだよ。」
「そうか。頑張ってて偉いな。」
この人は俺の父親である赤城 一馬だ。
「なら、今日の夕飯は勇斗の好きな物にするぞ!」
「本当!やったー!」
「もう、あなたったら……勇斗が調子に乗っちゃうでしょ?」
この優しそうな女性は俺の母親である赤城 美香、自慢の母さんだ。
「でも、勇斗には早く強くなってもらわないといけないからな。」
「そうだけど……勇斗が可哀想よ。」
「でも、館長さんに稽古をつけてもらうって……。」
「ああ……そうだな。まぁ、偶に俺も手伝ってやるよ。」
因みに母さんは昔武道を習っていたらしいので、偶に父さんと稽古をしている。
「ありがとう、お母さん!」
「もう!あなたったら!」
この2人はいつもラブラブで見ているこっちが恥ずかしくなる時がある……。
◆◆◆
シンフォギアの世界に転生してから俺は食べては鍛えて、食べては鍛えてを繰り返している。
「行ってきま~す!」
「気をつけるんだよ、勇斗」
俺は父さんの言葉に大きく手を振りながら、車を出て道場に向かう。
シンフォギアの世界に生まれて早十年。今や空手道場での修行は日常となりつつあるが、それだけじゃない。
毎日の鍛錬はもちろんのこと、その裏では自分独自のトレーニングメニューも組んで実践していた。
「(そろそろフィジカル面でも限界突破が必要かな……)」
道場に向かいながらそんなことを考える俺だったが、不意に耳に飛び込んできたのは誰かの悲鳴だった。
「キャァァァ!!」
咄嗟に声の方へ向かうと、そこには一人の女の子が倒れており、その周りには数人の不良たちが取り囲んでいた。
「おいおい嬢ちゃん、ちょっと顔貸してくれよ~」
「やめてっ……離して!」
女性は必死で抵抗しているものの、体格差もあり敵わなかった。
俺の心臓が跳ね上がった。普通なら警察や大人を呼ぶところだろう。しかし、この瞬間——何かが俺の中で弾けた。
「(やらなきゃならない。ここで立ち止まったらダメなんだ!)」
「おい!」
声を張り上げると不良たちが一斉にこっちを見る。
怯むことなく真正面から彼らを見据えた。
「何だてめぇ!?」
「その子から離れろ!」
一歩前に進むと同時に身構える。
ここで俺自身の実力も試される瞬間だと感じていたからだ。
「チッ……生意気だなこのガキ!」
一人目の不良が殴りかかってきた瞬間——反応速度と反射神経が勝負となる。
相手の拳筋を見極めた上で最小限で避ける動作——それは日々積み重ねてきた基礎訓練のお陰だった。
そして次第に連携攻撃が始まり、一人一人素早く捌いて転がしていく。
——カウンター技術。
——回避能力向上。
——緊張状態下での冷静さ維持。
全ての成果が出る機会だった。
次第に周囲からは拍手まで聞こえるようになる。
「こいつ……!?」
不良たちは明らかに戦意喪失していた。
そして最後には全員逃げ出した後——静寂だけ残された空間にぽつんと座り込む女の子。
肩で息をしながらも無事であることに安堵した。
「大丈夫か?」
少女は驚いた表情で俺を見る。
「助けてくれて……ありがとう……本当に……ありがとう」
その瞬間、胸中には少しだけ自信が湧き上がってくるような気がした。
そして改めて確信した——俺にはまだ出来ることたくさんあるんだ、と。
「怪我大丈夫?」
「うん、あ、私クリス。雪音 クリス」
「俺、赤城 勇斗。クリスちゃん、無事で良かったよ。」
こうしてまた新たな出会いとともに新たな決意を持つことができた一日になった。
これから先どんな困難があってもきっと乗り越えられるはず——そんな強い気持ちと共に道場への道を再び歩み始めた……。
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