オレの召喚したブラック・マジシャン・ガールが知らないうちに他の男子に好き放題されていた話 作:田中白赤
10話登校日前編
みんなでプールに遊びに行ってから数日後。あの日は途中で眠っちまったんだよなあ。あの後に何があったかわからないけど、起きたらやけに慌てた様子のフトイと、着崩れたワンピース水着のマナがやけに周囲の注目を浴びてたなあ。ナンパ騒動で注目を浴びて、マナが可愛いのがバレてたのかもしれない。
世間はすっかり夏休みだというのに、ガッコーには登校日とかいうクソみたいな制度がある。
そんなわけで、オレたちガクセーは、今日は中学に向かう必要があるわけだ。ナイシンに関わるから学校は真面目に行けとかーちゃんに言われてるから、サボるわけにもいかない。
「ガッコウですか? わたしも行ってみたいです!」
「いや、今日はちょっとなあ……」
知らない人ばかりの公園とかプール騒ぎになりそうだし家で留守番させておこうと思ったのだが、マナがどうしてもオレの通っている学校を見てみたいと言って聞かなかった。
うちの中学は、あのデュエルキングが通っていた高校の制服と同じデザインのものを採用している。
何処でも見つかりそうなそれを探して着せれば、マナを学校に連れていくのも不可能ではないのかもしれない。オレはフトイに頼んで、一時的にでも良いから女子用の制服を入手出来ないか聞いてみた。
「まあ、問題ないですぞ」
「マジかよ、モテないのに女子の制服とか手に入るの?」
「世の中には、ブルセラとか中古とか安物とかいっぱいあるんですぞ」
「ふーん、闇を感じるからオレは詳しく知らなくていいや」
マナの制服姿を想像する。
金髪がうちの制服に似合うだろうなあ……。
いや、別に精霊だと知られるのはいいけど(相変わらずフトイもタカシも嫌がるけど)、知らない生徒がいて騒ぎになるのは嫌なんだよな。
帽子を外して貰って……。それでもダメかぁ……?
なら、髪もどうにかする必要があるのかな……。
髪の色を地味目な色に変えればどうだろうか。
だが、フトイの策略にオレは見事にハメられていた。
「ゆとらさん、着替え終わりました。どうですか?」
部屋の扉が開いて、マナが出てきた瞬間、オレの思考は完全に停止した。
フトイが貸してくれた制服は、明らかにサイズが違った。いや、違いすぎた。
本来なら清楚で上品なはずのピンクのブレザーは、マナの体に無理やり押し込まれたせいで、胸の部分がはち切れんばかりにパツパツに張っている。ボタンの隙間から、白い肌と柔らかな胸の谷間がくっきりと覗いていた。
それだけじゃない。丈が絶望的に足りていないのだ。
ブレザーの下から、マナの滑らかで白いお腹が完全に露出している。可愛らしいおへそが丸見えで、少し動くたびに下乳の輪郭まで見えそうだった。
さらに下半身のスカート。これも子供用なんじゃないかと思うくらい短い。歩くたびにプリーツが広がり、太ももの付け根どころか、青い下着のラインまでチラチラと見え隠れしている。むっちりとした白い太ももが、これでもかとオレの目に飛び込んでくる。
「なんか、すごく窮屈ですね。お腹もスースーしますし……」
マナは自分のへそを指でつつきながら、無邪気に首を傾げた。
フトイの野郎、絶対にわざとだ。自分の趣味を押し付けやがったに違いない。あとで殴る。いや、このとんでもなくえっちな姿を見せてくれたことには感謝すべきかもしれないが、とにかくオレの股間は一瞬で熱を持った。
ズボンの布地が、下半身がちょっぴり膨んでいくのがわかる。
「そ、そうだな。ちょっとサイズが合ってないかもな……」
「でも、ゆとらさんと同じ学校の服を着られて嬉しいです」
マナは嬉しそうに笑って、くるりとその場で回った。
遠心力で短いスカートがふわりと舞い上がり、青いパンツがもろに見えた。オレは思わず目を逸らしたが、脳裏にはその柔らかなお尻の丸みがしっかりと焼き付いてしまった。
こんな格好で外を歩かせるなんて正気の沙汰じゃない。だが、着替える服は他にないし、集会の時間は迫っている。
オレは自分の下半身の疼きを必死に誤魔化しながら、マナを連れて中学へ向かうことにした。
夏休みの校内は、朝早いだけあって拍子抜けするほど人がいなかった。
蝉の声だけがジリジリと響く中、オレたちは校庭を歩いていた。
「わあ、すごく広いです! 建物も大きくて、迷っちゃいそうですね」
マナは学校で見るものすべてが珍しいらしく、オレの少し前をはしゃぎながら歩いている。
その背中を追うオレの視線は、どうしても彼女の無防備な体に向かってしまう。
歩くたびに、小さなブレザーに収まりきらない胸がぷるん、ぷるんと上下に揺れる。その振動が伝わるたびに、隙間から見える谷間の影が深くなる。
そして、前を歩く彼女の背中越しに見える、短すぎるスカートの裾。足を前に出すたびに、太ももの裏側の柔らかな肉が揺れ、プリーツの隙間から白いお尻の端がちらりと顔を出す。
「ゆとらさん、あそこの校舎、すごく立派ですね!」
マナが急に振り返り、オレの方へ小走りで駆け寄ってくる。
走る振動で胸がさらに大きく揺れ、服が弾け飛ぶんじゃないかとヒヤヒヤした。彼女が目の前で立ち止まると、甘くていい匂いがふわりとオレの鼻腔をくすぐる。精霊の匂いなのか、シャンプーの匂いなのかわからないが、オレの脳を直接かき回すような匂いだ。
見下ろすと、露出した白いお腹と、くぼんだおへそが目の前にある。
手を伸ばせば、その柔らかな肌に触れることができる。
ズボンの中の小さなイチモツはちょこんと固くなり、我慢汁で下着がじっとりと濡れているのがわかった。
「……ゆとらさん? どうしたんですか、顔が赤いですけど。暑いですか?」
「あ、いや、なんでもない。ちょっと暑いだけだ」
「無理しないでくださいね」
マナは心配そうにオレの顔を覗き込む。
その無垢な緑色の瞳に見つめられると、オレの汚い欲望が全部見透かされているようで、胸の奥がチクりと痛んだ。
手を出したい。めちゃくちゃにしてしまいたい。
でも、マナはカードの精霊だ。人間じゃない。
今はこうして実体を持ってオレのそばにいるが、いつか突然カードの中に戻って、出て来ないかもしれない。オレがこの性欲をぶつけて彼女の体を汚せば、その瞬間に彼女はオレの前から消えてしまうような気がするのだ。
住む世界が違う。体の作りも、存在の在り方も違う。
精霊と人間は、どうやって関わればいいんだ。
学年集会が始まるまでまだ時間があったので、オレたちは誰もいない空き教室に入った。
何処にでもある教室。マナは一番奥の教壇まで駆けていった。
「ここで、ゆとらさんはお勉強してるんですね!」
マナは教壇に立ち、黒板を触ったり、教卓の周りをうろうろしたりしている。
オレは少し離れた席に座り、その様子をじっと見つめていた。
マナが黒板の上のほうに手を伸ばす。
その瞬間、短すぎるブレザーの裾がさらに上に持ち上がり、お腹だけでなく、青い下着のレースの部分までが丸見えになった。胸の膨らみが下から持ち上げられ、今にも下乳がこぼれ落ちそうになる。
ピンと張った背筋のライン、引き締まったウエスト、そしてむっちりとした太もも。
あまりにも無防備な光景だった。
「届かないですね……ゆとらさん、黒板の上のほうってどうやって字を書くんですか?」
マナが振り返って笑う。
オレは喉をゴクリと鳴らした。
股間の小さな張りは収まる気配がない。手は震えそうになるし、頭の中はエッチな妄想でいっぱいだった。
机の下で、自分の硬くなったイチモツをズボンの上からこっそりと握りしめる。少し擦るだけで、頭の奥が痺れるような快感が走る。
目の前には、ヘソ出しミニスカのえっちな服を着た、オレに無警戒な可愛い精霊。
誰もいない教室。
今なら、何をしても誰にも見られない。
「ゆとらさん?」
「……いや、背伸びするか、台に乗るんだよ」
オレは絞り出すような声で答えた。
オレは手を出すべきじゃない。
触れたら壊れてしまう。
彼女は人間じゃない。オレのこのドロドロした性欲を受け止めるための存在じゃない。
デュエルモンスターズの精霊だ。絶対に守らなくてはならない存在なのだ。オレが壊してはいけない。
オレはズボンの上から自分の欲望を強く握りつぶすように押さえつけ、ただじっと、マナの美しい姿を目に焼き付けた。
決して交わることのない平行線のまま、オレはこの悲しい欲情を一人で処理するしかないのだ。
マナは何も知らずに、また無邪気な笑顔をオレに向けていた。
空き教室の時計が、集会の開始時間が迫っていることを知らせていた。
オレは小さくため息をついた。
このままマナを連れて人がいる教室に行くわけにはいかない。先生は学年の生徒を把握しているだろうし、こんなパツパツで露出度の高い、ヘソ出しミニスカの制服を着た女の子を連れていけば、絶対に目立って面倒なことになる。
どうしたものかと考えていると、フトイからメッセージが来ていたのを思い出した。
『今日の集会はサボるでござる。オタク部の部室でカードの整理をしているので、ヒマなら来るですぞ』
通称オタク部。正式名称はよく知らないが、アニメやゲーム、そしてデュエルが好きなむさ苦しい連中が集まっている部活だ。
フトイがサボるというのなら、昼までの間、マナを預けておけるかもしれない。
「マナ、ちょっと別の場所に行こう。オレ、学年集会に出て、教室で宿題出さなきゃならないから、その間だけフトイのところで待っててくれるか?」
「はい! フトイさんのところですね。わかりました」
マナは無邪気に頷いた。
オレたちは空き教室を出て、部室棟へと向かった。
廊下を歩くたびに、マナの胸が狭いブレザーの中で上下に激しく揺れる。ボタンがちぎれんばかりに引っ張られ、その隙間から深い谷間がくっきりと見えていた。そして、歩幅を合わせるために小走りになるたび、短すぎるプリーツスカートがふわりと捲れ上がり、青い下着のレースがチラチラと覗く。
そんな淫らな格好で歩いているのに、マナ自身にはまったく羞恥心がない。精霊だからなのか、ただ無防備なだけなのか。
オレは股間に溜まった熱を持て余しながら、そそくさとオタク部の部室の前にたどり着いた。
扉を開けると、むわっとした熱気と、男だけの独特な汗の匂いが鼻をついた。
狭い部室の中には、フトイの他にも三人の部員がいた。パイプ椅子に座り、机の上に広げたカードやゲーム機をいじっていた彼らは、扉が開いた瞬間にこちらを振り向いた。
「あ、遊取くん。集会をサボってこっちに来……」
部員の言葉が途中で止まった。
いや、部員だけではない。部室にいたフトイ以外のオタク全員の視線が、オレの後ろからひょっこりと顔を出したマナに釘付けになっていた。
「こ、こんにちは……」
マナが少し緊張した様子で挨拶をして、一歩前に出る。
蛍光灯の白い光の下で、彼女の着ているサイズ違いの制服がさらに扇情的に照らし出された。
はち切れそうな胸のふくらみ。ブレザーの裾から完全に露出した、滑らかで白いお腹と可愛いおへそ。そして、太ももの付け根まで丸出しになった極小のミニスカート。
部室の空気が、一瞬で凍りついたように静まり返った。
直後、ゴクリと誰かが生唾を飲み込む音が、静かな部屋に響いた。
「ふ、フトイくん……この、とんでもなくエッチな女の子は、いったい……?」
「み、見ろよあの胸……服が破けそうだぞ……」
「お腹丸出しじゃん……すげえ、肌真っ白……」
「ギャルかな、でもオタクにやさしそう……」
オタクたちが、信じられないものを見るような目でマナの体をなめ回している。
フトイは自分の用意した服が、想像以上に淫らな効果を発揮しているのを見て、メガネを押し上げながらニチャリと笑った。
「紹介するでござる。彼女は遊取殿の……カノジョのマナ殿ですな」
「カノジョ? マジ?」
「まあまあ、細かいことはいいでござるよ。それより遊取殿、どうしたんですかな?」
オレは部員たちのいやらしい視線からマナを隠すように、少し前に出た。
「あのさ、みんなサボるっていうならさ、集会が終わるまで、マナをここで預かってくれないか? 教室には連れていけないし」
「ほう……拙者たちに、マナ殿を預けると?」
フトイの奥にある目が、いやらしく光った。
他の部員たちも、息を荒くしてマナの方を食い入るように見つめている。彼らの視線は、マナのパツパツの胸の谷間や、露出したおへそ、そしてスカートから伸びるむっちりとした太ももにねっとりと絡みついていた。
「ゆとらさん、皆さんもデュエルをするんですか?」
マナがオレの背中から顔を出し、オタクたちに向かってにっこりと微笑んだ。
その瞬間、彼女の体が少し傾き、短すぎるスカートの裾が持ち上がった。青いパンツのクロッチ部分が、部員たちの目の前でほんの一瞬だけあらわになった。
「うおっ……!」
「見えた……今、青い小さいのが……!」
「かわいい!」
「きれい!」
マナは褒められていると感じたのか、恥ずかしそうに目を細めた。
オタクたちが一斉に身を乗り出す。彼らの股間が、ズボンの上からでもわかるほどに膨らみ始めているのが見えた。
オレの頭の中に、強烈な背徳感と不安が入り混じった感情が渦巻いた。
こんな発情した男たちの真ん中に、この無防備な精霊を置いていって大丈夫なのか。
間違いなく、オレがいなくなった瞬間に、彼らはあの手この手でマナの体をじろじろと見たり、あわよくば触れようとしたりするだろう。
カードの精霊という存在。オレのカノジョ云々を信じているかどうかは別として、目の前にいるのは、圧倒的にエロチックな体の一人の女の子なのだから。
……でもまあ、フトイにしろオタクらにしろ、女の子と触れ合いたいだけだろうし、大丈夫かな。
ここで本当に手を出せるような奴らなら、彼女だって出来てるだろうし。
「構わないでござるよ。マナ殿の相手なら、拙者たちが責任を持って引き受けますぞ」
フトイのメガネが、薄暗い光を放つ。
「ゆとらさん、行ってらっしゃい! わたし、ここで皆さんとカードのお話をしながら待ってますね」
マナは何も知らないまま、無邪気に手を振った。
その手が上がるたびに、胸が大きく揺れ、服の隙間から下乳の白い丸みがちらりと見えた。オタクたちの喉が鳴る音が、また聞こえた。
まあ、コイツらが女子と話す機会なんてないだろうし、たまには良い機会かもな。
フトイならマナのことを守ってくれるだろうし、オタク部の潤いになるかもしれない。
「じゃあ、マナのことヨロシク頼むぜ!」
オレは大きな声でそう言うと、マナに背を向けた。早くいかないと、ナイシンがどうなるか分からない。
「遊取殿、安心して集会に行ってくるでござるよ。ふひひ……」
相変わらず怪しい、フトイのいやらしい笑い声と、部員たちの荒い息遣いが背中に刺さる。
オレは扉の取っ手を握った。
「あの、マナちゃんって言うの? すっごい服だね、ちょっと回ってみてよ」
「え? こうですか?」
「うおお……パンツ丸見えじゃん!」
「ちょっとそのカード取ってあげるから、前かがみになってみて……」
扉の隙間から、オタクたちの下卑た声と、マナの明るい声が聞こえてくる。
なんつーフルスロットルだ。あんまりセクハラ? が酷いならフトイが止めてくれるだろうけど、ちょっと悔しいな……。
オレは後ろ髪を惹かれながら、部室の扉をゆっくりと閉めた。
ギィ、という扉の音が響き、マナの姿がオレの視界から完全に消えた。
扉の向こう側で、あの無防備な格好をしたマナが、女慣れしていないオタクたちに囲まれている。
これから数時間、オレのいないあの狭い部室で、彼女がどんな目で見られるんだろう。
まさか、あいつらマナに片想いしたりしないよな……?
想像するだけで嫉妬しそうだった。
けれど、オレにはどうすることもできない。オレにもマナにも、それぞれの生き方があるのだから。
マナを守らなければならないが、あまりオレに縛り付けるのも良くない……はずだ。マナがしたいというなら、それを出来るだけ叶えてやりたい。
オレはマナがオタクと仲良くなり過ぎないように祈りながら、逃げるようにして部室棟の廊下を歩き出した。
耳の奥には、オタクたちの興奮した声が、ねっとりとこびりついて、いつまでも離れなかった。
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