シスターはショタコンサキュバス 作:おねショタの波動
5
使い込まれた石造りの竈に薪をくべ、ユルヴィは手際よく火を起こす。パチパチとはぜる炎の明かりが、彼女の白磁の肌と、頭部の捻じれた角を赤く照らし出した。
孤児院の朝は早い。育ち盛りの胃袋を満たすためには、夜明けと共に麦粥を煮込み、硬い黒パンを切り分けなければならない。
大きな鉄鍋に水を張り、刻んだ野菜と干し肉を放り込む。木杓子でかき混ぜるたび、修道服の袖から覗くしなやかな腕の筋肉が微かに隆起した。
昨夜の甘い倦怠感が、まだ下腹部の奥に僅かな熱として残っている。
吸精という行為は、サキュバスにとって食事であると同時に、精神の安定剤でもある。濃厚な若者の生命力を直に味わったことで、今日のユルヴィはかつてないほど肌艶が良く、その動作一つ一つに無意識の妖艶さが滲み出ていた。
軋む足音が廊下から響き、厨房の古びた木の扉が控えめに押し開けられた。
「……おはようございます、ユルヴィ姉」
うつむき加減で入ってきたのは、昨夜の共犯者であるユウだった。
寝癖のついた頭に、まだ眠気の残る目をこすりながらも、彼は当番の仕事のために起きてきたのだ。しかしその視線は、決してユルヴィの胸元から上へと上がろうとはしなかった。
「おはよう、ユウくん。偉いですね、ちゃんと起きられて」
ユルヴィは手を止めず、振り返りもせずに柔らかな声で応じた。
その普段通りの聖母のような態度が、逆にユウの動揺を誘う。彼は薪の束を抱え直すと、ぎこちない足取りで竈の横へと移動した。
すれ違う瞬間、ユルヴィから漂う麝香の香りが彼の鼻腔をくすぐる。それは昨夜、彼が顔を埋め、自らの欲望を吐き出したあの柔肉の匂いそのものだった。
「あ、あの……昨日は、その」
「火の番をお願いできるかしら。火力が強すぎると、鍋の底が焦げてしまいますからね」
ユウの言葉を遮るように、ユルヴィは木杓子を鍋の縁で叩いて滴を落とした。
顔を覗き込むと、少年は耳の先まで真っ赤に染め上げている。
彼の中では、まだ昨夜の出来事が鮮烈な現実として渦巻いているのだろう。自分が犯した罪と、与えられた甘すぎる罰。その記憶が、彼の理性を今この瞬間もかき乱していることが手に取るように分かった。
ユルヴィは微かに口角を上げ、彼の耳元へと身を屈めた。
「秘密は、秘密のままで。……ね?」
囁きと共に、わざとらしく胸の谷間を彼の二の腕に押し当てる。
厚い修道服越しでも伝わる圧倒的な弾力と質量に、ユウの肩がビクンと跳ねた。
「ひゃ、ひゃいっ! 火の番します!」
裏返った声で答え、彼は逃げるように竈の前へとしゃがみ込んだ。
燃え盛る炎を見つめる彼の横顔は、熱気のせいだけではない赤みを帯びている。
そんな彼の愛らしい反応をおかずにして、ユルヴィは鼻歌交じりに朝食の準備を進めた。未成熟な雄を意のままに振り回す優越感。
これだから、孤児院の保母という仕事はやめられない。
自身の欲望が呟いた言葉の歪さに、ユルヴィは違和感を覚えなかった。
やがて日が昇り、子供たちが次々と食堂へと集まってくる。
騒がしい朝食の時間が始まり、そして終わる。
皿洗いを済ませたユルヴィが中庭の掃除に取り掛かろうとした時、表の門扉を叩く重たい音が響いた。
来客など珍しい辺境の教会だ。ユルヴィが箒を手にしたまま門へと向かうと、そこには見知った顔があった。
別の街から月に一度だけ巡回にやってくる、老齢の神父バルテルである。
しかし、今日の彼は一人ではなかった。その背後に、みすぼらしい衣服に身を包んだ一人の少年が隠れるように立っていた。
「おはようございます、バルテル神父様。今日は巡回の日ではありませんよね?」
「ああ、シスター・ユルヴィ。すまないが、急用でね」
バルテルは疲れたようにため息をつき、背後の少年の肩を前に押し出した。
年齢は十二、三歳といったところだろうか。
伸び放題の黒髪の隙間から覗く目は、野生の獣のように鋭く、そして冷え切っていた。頬には新しい擦り傷があり、衣服は泥と油で汚れている。
一目で、彼がどのような環境で生きてきたかが理解できた。大人の庇護を受けず、路地裏で泥水をすすって生きてきた子供特有の、絶望と敵意に満ちた眼差しだ。
「街の衛兵から引き取ってきた。パン屋で盗みを働いて捕まったらしい。身寄りがなく、教区の孤児院も今は満杯でね。……ここなら、まだ一人くらいは受け入れられるだろうか」
バルテルの言葉に、ユルヴィは静かに頷いた。
教会の懐は決して豊かではないが、子供一人を路頭に迷わせる選択肢は、彼女の中には存在しない。
「ええ、もちろん。歓迎しますよ」
ユルヴィは少年に向かって身を屈め、目線を合わせた。
金色の瞳が、彼を優しく包み込もうとする。
「初めまして。私はユルヴィ。今日からここが、あなたの家ですよ。名前はなんと言うのですか?」
少年は答えなかった。
ただ、彼女の頭部の角と、背中で小さく動く蝙蝠の翼を、忌々しげに睨みつけている。
人間にとって、魔物とは恐怖の対象であり、排除すべき敵だ。辺境の住人たちは長い時間をかけてユルヴィを受け入れてきたが、街から来たばかりのこの少年が警戒するのは当然の反応だった。
「……触るな、バケモノ」
低く、掠れた声が少年の喉から絞り出された。
彼はユルヴィが差し伸べた手を乱暴に払い除け、一歩後ずさる。
バルテルが咎めるように声を上げようとしたが、ユルヴィはそれを手で制した。
払われた手のひらには、微かな痛みが残っていた。
しかし、ユルヴィの心臓を打ち鳴らしたのは、怒りではなく、全く別の感情だった。
反抗。敵意。そして、その奥底に隠された強烈な孤独と飢餓感。
素直に懐いてくる子供も愛おしいが、このように世界を呪い、牙を剥く未熟な魂もまた、サキュバスの嗜虐心と母性を痛いほどに刺激するのだ。
ユルヴィは内心の昂ぶりを完璧なシスターの微笑みで隠蔽した。
無理に距離を詰めようとはせず、ゆっくりと立ち上がる。
「バケモノ、ですか。ええ、間違いではありませんね。私は人間ではありませんから」
穏やかに事実を肯定し、彼女は少年の全身を舐めるように観察した。
痩せこけた体躯。しかし、骨格はしっかりとしており、栄養を与えれば立派な体格に育つだろう。
手足は汚れにまみれているが、その下には若い生命力が脈打っている。
「でも、ここにはあなたを傷つける大人は一人もいません。安心してお腹いっぱいご飯を食べて、暖かいベッドで眠りなさい。……あなたのお名前は?」
再度問いかける。
少年はしばらく無言でユルヴィを睨み続けていたが、やがて諦めたように視線を逸らし、小さく呟いた。
「……レオン」
「レオンくんですね。いい名前です。さあ、中へ入りましょう。まずはその泥を落として、お湯で身体を清めなければなりませんね」
ユルヴィが背中を向け、教会の中へと案内しようとしたその時。
「おい」
レオンの冷たい声が、彼女の背中を呼び止めた。
「俺は誰の施しも受けねぇ。アンタみたいなバケモノの世話になんか、絶対にならないからな」
それは虚勢であり、彼なりの防衛本能だった。
信じて裏切られるくらいなら、最初から誰も信じない。そうやって生き抜いてきたのだろう。
ユルヴィは振り返り、今度は満面の笑みを浮かべた。
慈愛に満ちた聖女の笑みではない。それは獲物を見つけた捕食者の、そして自らの愛で相手を縛り付けようとする魔性の女の笑みだった。
「ええ、構いませんよ。今はそう思っていても」
彼女は一歩踏み出し、レオンの横をすり抜けざまに、その汚れた頬を指先でそっと撫でた。
鋭利な爪が肌を滑る感触に、レオンがビクリと身を強張らせる。
「あなたがどれほど抗おうと……ここは、神の庭なのですから」
耳元で囁かれたその声は甘く、どこか恐ろしい雰囲気を孕んでいた。
レオンは言葉を失い、ただ息を呑むことしかできない。
彼が知る路地裏の暴力や飢えとは全く違う、もっと逃れられない何かが、自分の首に絡みついてくるような感覚。
バルテル神父は、二人の間に流れる不穏な空気に気づかないふりをして、そそくさと馬車へと戻っていった。
中庭から、無邪気な子供たちの笑い声が聞こえてくる。ユルヴィは修道服の裾を翻し、豊かな胸を揺らして歩き出した。
「さあ、おいでなさい、レオンくん。あなたもすぐに、この場所が好きになりますよ」
新しい玩具を手に入れた子供のように、ユルヴィの足取りは軽やかだった。
彼が完全に牙を抜かれ、自らの豊満な肉体に縋り付いて涙を流す日を想像するだけで、子宮の奥が熱く疼いて仕方がない。
神への祈りも忘れてしまうほどの、濃密で甘い日々が、また始まろうとしていた。
6
孤児院に新しい厄介者がやって来てから、一週間が経過していた。
レオンは依然として、誰にも心を開こうとはしなかった。与えられた食事は獣のように貪り食うが、他の子供たちと交わることはなく、常に壁に背を向けて周囲を睨みつけている。
特にユルヴィに対する態度は頑なだった。彼女が世話を焼こうと近づくたび、牙を剥く野良犬のように唸り声を上げ、一切の接触を拒絶した。
その日も、中庭の井戸端で小さな諍いが起きていた。
泥だらけになったレオンのシャツを洗濯しようと手を伸ばしたユルヴィの手を、彼が激しく叩き落としたのだ。
「触るなと言ってるだろうが。俺の物に気安く触るな、バケモノ」
乾いた音が響き、周囲で遊んでいた子供たちが息を呑んで動きを止める。
レオンの目は血走っており、緊張状態にあることが誰の目にも明らかだった。スラムで培われた生存本能が、彼に休息を許さないのだ。隙を見せれば奪われる。それが彼の世界の唯一の掟だった。
しかしユルヴィは表情一つ変えることなく、弾かれた手を静かに自らの胸元へと引き戻した。
怒りはない。むしろ、その拒絶の強さから立ち昇る未熟な反抗のエネルギーが、彼女の肌を心地よく粟立たせていた。
「服が汚れたままでは、神聖な礼拝堂には入れませんよ。それに、そのままでは風邪を引いてしまいます」
「ほっとけ。アンタに俺の何が分かる」
「ええ、分かりません。だからこそ、こうして触れて、知ろうとしているのです」
ユルヴィは柔らかな声で紡ぎ、一切の敵意を含まない金色の瞳でレオンを見下ろした。
そのあまりにも穏やかな反応が、レオンにとっては逆に不気味だった。殴り飛ばされ、罵倒される方がよほど理解できる。この女の底知れない受容の態度は、彼の防衛本能を別の意味で刺激し続けていた。
レオンは舌打ちをすると、汚れたシャツを握りしめたまま踵を返し、修道院の薄暗い廊下へと逃げるように姿を消した。
残されたユルヴィは、赤くなった手の甲をそっと別の手で包み込んだ。
鋭い痛みが、彼女の奥底で眠る暗い情動に油を注ぐ。
(……なんて可愛らしい威嚇。あの尖った牙がへし折れて、私の腕の中で泣きじゃくる日が待ち遠しいわ)
子供たちに心配させないよう聖母の笑みを浮かべ直しながら、ユルヴィはゆっくりと井戸の水を汲み上げ始めた。
彼女には無限の時間が、そして途方もない忍耐力がある。彼が自らひざまずくその瞬間まで、何度でも慈愛という名の蜘蛛の糸を吐き出し続けるだけだ。
その夜。厚い雲が月を隠し、辺境の教会は静寂という重い毛布に包まれていた。
誰もが安らかな眠りについているはずの時間帯。男子寮の薄暗い廊下を、音もなく歩く影があった。
レオンである。
彼は眠れずにいた。清潔すぎるベッド、空腹を訴えない胃袋、そして何より、自分を害そうとしない大人たち。この環境のすべてが不気味で、神経が逆撫でされていた。
警戒を解くことは死を意味する。そう叩き込まれてきた肉体は、夜の暗闇の中でこそ覚醒を促した。
冷たい石畳の感触を裸足の裏に感じながら、彼はあてもなく修道院の中を彷徨っていた。
闇に紛れて建物の構造を把握し、いざという時の逃走経路を確保しておく。それは彼なりの防衛手段だった。
ふと、廊下の奥から微かな物音が漏れ聞こえてきた。
足が止まる。
息を潜め、音の出所に意識を集中させる。
古い木の扉の向こう側からだ。誰かの部屋。確か、ユウとかいう少し年上の気弱そうな少年の部屋だったはずだ。
クチャリ、という湿った水音。それに混じって、押し殺したような熱い息遣いが聞こえてくる。
喧嘩か、それとも誰かが襲われているのか。
レオンは壁に背を預けながら、音を立てないよう慎重に扉へと近づいた。
立て付けの悪い扉には、僅かな隙間が開いていた。そこから部屋の中の薄明かりが、一本の線となって暗い廊下に伸びている。
レオンはその隙間にゆっくりと片目を寄せた。
視界に飛び込んできた光景に、彼の思考は一瞬にして凍りついた。
部屋の粗末なベッドの上。
そこには、昼間の聖女の仮面を脱ぎ捨てたユルヴィの姿があった。
そして彼女の腰に、ユウがすがりつくように抱きついていた。
ユウは泣き出しそうな顔でユルヴィの修道服のスカートを握りしめ、自らの下半身を彼女の豊かな太腿に狂ったように押し当てて摩擦している。
ズボンは半ばずり下がり、布越しでも異常なほどに膨れ上がっているのが分かった。発情した犬そのものの、浅ましくも切実な姿だった。
「……んっ、ユウくん。焦ってはいけません。そんなに擦りつけたら、服が汚れてしまいますよ」
ユルヴィの声は、昼間の穏やかさとはまるで違う、粘り気を帯びた甘い毒だった。
彼女はユウの背中に手を回し、優しく撫でながらも、その行為を決定的なところまでは許さない。自らの肉体を壁にして、彼の欲望を受け止めつつ焦らしているのだ。
「ユルヴィ姉……お願い……頭、おかしくなりそうで……っ」
「苦しいのですね。可哀想に。……でも、私は神に仕える身。迷える子羊の導き手であっても、娼婦ではありません。あなたが何を望んでいるのか、きちんと言葉にしてもらわなければ、救いの手は差し伸べられませんよ」
ユルヴィはユウの顎を指先で持ち上げ、潤んだ金の瞳で彼を覗き込んだ。
圧倒的な支配者の視線。それでいて、相手を溶かしてしまうほどの深い慈愛。
隙間から覗いているレオンでさえ、その声の魔力に背筋がゾクッと震えた。
「さあ、言いなさい。私に、どうして欲しいのですか?」
促され、ユウは恥辱に顔を歪めながらも、もはや理性を保つことはできなかった。
彼は一度だけ激しく喘ぐと、掠れた声で告白した。
「……おっぱいで、して……。ユルヴィ姉の、大きなおっぱいで、僕の……挟んで、欲しい……っ」
孤児の住む男子寮に響くには、あまりにも直接的で卑猥な懇願。
レオンは息を呑んだ。昼間、あれほど威厳と優しさを振り撒いていたシスターが、裏では孤児の少年にこんな破廉恥な言葉を言わせている。
信じられない光景だった。
「ふふ……よく言えましたね。素直な子は、神様も私も大好きですよ」
ユルヴィは満足げに微笑み、ユウの頭を子供をあやすように優しく撫でた。
そして、おもむろに自らの修道服の襟元に手をかけた。
一切の躊躇いなく、分厚い布地が左右に開かれる。
レオンの目が限界まで見開かれた。
下着など着けていなかった。布の戒めから解き放たれた二つの巨大な脂肪の塊が、ボヨンという幻聴が聞こえそうなほどの勢いで空中に弾み出たのだ。
青白い月明かりに照らされたそれは、現実の質量を無視しているかのような暴力的な大きさだった。白く透き通った肌には薄っすらと青い血管が走り、先端は熟れた果実のように鬱血して赤黒く立ち上がっている。
動くたびにたぷん、たぷんと波打つその肉の山は、一目見ただけで少年の精神を狂わせるに十分な魔性を秘めていた。
「さあ、いらっしゃい。……あなたの好きなように、使っていいのですよ」
ユルヴィが両腕を広げると、ユウはもはや何の躊躇いもなく、ズボンを完全に下ろしてその肉の峡谷へと飛び込んだ。
ユルヴィは自らの胸を両手で下から掬い上げるように持ち上げ、ユウの猛りを二つの巨大な乳房の間に挟み込んだ。
「ああっ……! あ、あぁ……っ!」
肉と肉が完全に密着した瞬間、ユウの喉から獣のような叫びが漏れた。
ユルヴィは手際よく胸を寄せ、肉の圧力を調整しながら、腰を前後に振るユウの動きに合わせて奉仕を始めた。
むにゅ、ちゅぷ、ぐちゅり、と。下品な水音が部屋に響き渡る。
百二十五センチの胸囲がもたらす圧倒的な包容力と摩擦。それは単なる物理刺激を超え、サキュバスとしての魔力が込められた快楽装置だった。
「んっ……♡ あら、ユウくん、今日はとても元気ですね。私の胸の奥まで、火傷しそうなくらい熱い……♡」
「ゆ、ユルヴィ姉っ、あ、そこ、すごい、すごいっ!」
「いいですよ……もっと私の奥深くまで、押し当てて……んっ♡」
ユルヴィの甘い嬌声が、部屋の空気をピンク色に染め上げていく。
彼女は時折、挟み込んだユウの先端が顔を出すと、そこに自らの舌を這わせ、チロチロと舐め上げた。
その光景を、レオンはただ呆然と見つめ続けていた。
視線を逸らさなければならない。こんなものを見つかっては殺されるかもしれない。理性がそう警告しているのに、身体が石のように固まって動かない。
嫌悪感と恐怖。しかしそれ以上に、下半身の奥底から込み上げてくる熱烈な興奮が、彼をその場に縫い付けていた。
女という存在を知らないスラムの少年の中枢神経に、ユルヴィの規格外の肉体と淫らな行為は、あまりにも強烈な毒として染み込んでいく。
「あ、だめ、ユルヴィ姉、もう、出るっ、出ちゃうっ!」
やがて、ユウの腰の動きが限界の速度に達した。
彼の身体が弓なりに反り、全身の筋肉が痙攣を始める。
「ええ、出して……。私のおっぱいの奥に、全部、吐き出して……っ♡」
ユルヴィが胸の圧力をさらに強めた瞬間、ユウは絶叫と共に、自らの限界を突破した。
ドクン、ドクンと白濁した生命の奔流が、ユルヴィの二つの肉の山の奥深くへと放たれる。
通常であれば顔や腹に飛散するであろうそれは、余りにも深すぎる谷間に阻まれ、すべてが彼女の胸の奥底で受け止められた。
「んぁ……っ♡ あつい……♡」
ユルヴィは恍惚とした表情で目を細め、熱い精気を皮膚から直接吸収する快感に身をよじらせた。
射精を終え、魂が抜けたようにユルヴィの胸に倒れ込むユウ。
その頭を優しく撫でながら、ユルヴィはゆっくりと身体を離した。
圧迫から解放された二つの胸が、ぷるんと元の形に戻る。
しかし、その間には、大量の白濁液がべっとりと絡みついていた。
ユルヴィは意地悪な笑みを浮かべると、わざと両の胸を左右に大きく開いた。
ねっとりとした白い糸が、右乳と左乳の間に何本も架かる。
それは月の光を反射し、淫らなザーメンブリッジとなって暗闇に浮かび上がった。
その瞬間だった。
ユルヴィの金色の瞳が、ゆっくりと扉の隙間へと向けられた。
視線が、完璧に交差した。
レオンの心臓が早鐘を打つ。
見つかった。確実に、彼女はここを見ている。
ユルヴィの瞳は獲物を射抜く蛇のように冷酷で、それでいて、狂おしいほどの誘惑に満ちていた。
彼女はザーメンブリッジを見せつけたまま、隙間の向こう側にいるレオンに向かって、唇の端を吊り上げて妖艶に微笑んだ。
(見ていたのですね、私の新しい小鳥さん)
声は聞こえない。しかし、その表情がすべてを物語っていた。
レオンは喉の奥で悲鳴を噛み殺し、弾かれたように扉から離れた。
もつれる足で暗い廊下を駆け抜け、自室のベッドへと飛び込む。
毛布を頭から被り、ガタガタと震える身体を抱え込んだ。
脳裏に焼き付いて離れない、あの暴力的なまでの肉の揺れと、白い糸。そして、自分を見据えた捕食者の笑み。
恐怖で涙が滲む。しかし、シーツに擦れる彼の下半身は、経験したことのない熱を帯びて硬く勃ち上がっていた。
一方、残された部屋の中。
廊下に逃げ去る小さな足音を聞き届けながら、ユルヴィは胸の間の白濁を指ですくい取り、自らの唇へと運んだ。
ちゅぷ、と淫らな音を立ててそれを味わう。
「……ふふ」
新たな獲物が、確実に自らの張った蜘蛛の巣に絡め取られようとしている。その実感に、子宮の奥が甘く疼いた。
背中を丸め、余韻の中で荒い息を吐いていたユウが、ゆっくりと顔を上げた。
彼はレオンの存在など微塵も気付いていない。ただ、目前にある極上の肉の器に、再び完全に魅了されていた。
「ユルヴィ、姉……」
「あら、どうしたの? まだ足りませんか?」
「うん……ごめんなさい、また、おかしくなってきちゃった……もう一回、して……」
一度味わった快楽の沼から、彼はもはや抜け出すことなどできない。
恥を捨て、情けない声でもう一度とねだる少年の頭を、ユルヴィは愛おしそうに胸に抱き寄せた。
「欲張りな子ですね。……ええ、いいですよ。今度は、もっと激しく搾ってあげますからね」
ユルヴィは艶然と笑い、再び巨大な肉の峡谷で少年の猛りを受け入れた。
夜はまだ深い。果てしない快楽の宴は、狂気を孕んだまま明け方まで続くのだった。