※この作品はR-18です。

リゼロ 転生者の男が加護を駆使して、救済を建前にヒロインたちを寝取る   作:[email protected]

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毎回お待たせして申し訳ありません。
プリシラ編の第二弾です。

エミリアとレムを従え、アラキアを味方につけ、アルとヤエを倒し、いよいよプリシラ本人に迫るオリ主。

プリシラファンが満足できるよう、未熟なりに頑張って執筆しました。
お楽しみいただけたら幸いです。


第23話『血染めの花嫁』を『救済』(プリシラ、ヤエ、アラキア、エミリア)

「ふあああ……くっ、はあ……ああ……ふぅ……あああああっ!」

 絶え間なく襲ってくる快楽に、ヤエの口からは、ヤエの意に反して艶やかな声が漏れ続ける。

 女のシノビとして、色香で相手を惑わす鍛錬もしているが、その経験が全く役に立たない程の暴力的な快楽。

 しかも、それを与えてくるのが人ですらない、得体のしれない触手とスライムとあっては、シノビの矜持に対するこだわりの薄いヤエでも屈辱と恥辱に歯噛みした。

「くっ……ああっ! ぐぅ……うああああ! あああああああっ!」

 むろんヤエの気持ちになどお構いなしで、触手はヤエの太ももを這い回り、ヤエの女の花弁や尻を責め立てた。スライムはヤエの形のよい乳房や腋を嬲っている。

 体さえ自由に動けば鋼糸で、いや、クナイ一本でも八つ裂きにできるのに、あの男に施された何かしらの『力』で、体は完全な金縛り状態でマナも使えず『流法』も肉体操作もままならない。しかも不自然に発情させられ、性的な快感と快楽に異常に敏感にさせられている。

「ふわあ……ああっ! ふあああああ! ……ふぅ…‥はあ……ああ……アル……さま……ああっ!」

 本来なら取るに足らない存在に体を好き放題に嬲られ、股間から愛液を垂れ流し、屈辱と恥辱に涙が滲みそうになる。

「……あ……はあ……ふう……ひぃ、くう……はあ……アル……さま……」

 それでもヤエは、まともに動かない上に快楽に蝕まれた体で、少しずつ地面を張って、凍結され氷像にされたアルに近づこうとする。

 その間も触手はヤエの膣内を好き放題に蹂躙してヤエの股間から愛液が流れ、スライムはヤエの乳房や腋を揉みしだくように、あるいは舐め回すように嬲った。

 そしてスライムの体液はヤエの体をより性的な興奮状態にして性的な刺激に敏感にする。

「……はあ……ああっ! ふあああああ! くうぅぅ……こんなのが……なんですか……あの時……あ、アルさまから味わった恐怖に比べたら……ひあっ! ふわあああああ!」

 必死に気を張って、それでも快楽は止まらず、口からは嬌声が上がり、体は快楽に震えて、愛液が流れ続ける。そんな無様な有様でもヤエはアルに向かって這い進む。

 まるでミミズのように、無様に、それでも少しずつ進む。

 アルに近づいてどうするのか、明確な考えがあるわけではない。それでも一つだけ確信してる事がある。

「……ふはあ……アル……さまは……負けません……くはあ……」

 アルにはなにやら果たさなければならない使命があるらしい。彼がそれを果たし、この世を去るのを見届けるのがヤエの望みだ。

 圧倒的な恐怖でヤエの心をへし折ったアル。あの恐ろしくて優しい化け物が満足して死ぬのを見届ける。だから――。

「――誰も、私のアル様には勝てません」

 ほんの一瞬だが、快楽を捻じ伏せてヤエは断言した。それがどんな感情からくる言葉なのか自分でもわからないまま――。

 

 プリシラは屋敷の大広間で侵入者を待ち構えていた。

 男たちが屋敷の外でアルやヤエと戦ってる間に、屋敷の使用人たちは避難させたのか、ここまで誰にも会う事はなかった。

 そこで自分も一緒に逃げないのがプリシラらしい気性だった。氷の中のアルが知れば頭を抱えただろうが。

 男は改めて今回の『救済』の標的と定めた女、プリシラを見やった

 輝くような美しい橙色の髪。周囲の全てを尊大に見下す紅色の瞳。芸術品のように人を惹きつける魅惑的な肢体。

 血のように赤い豪奢なドレスを纏い、その胸元は色香を強調するように肩から胸元までははだけており、クルシュやフレデリカをも上回る暴力的な巨乳が垣間見える。

「は。妾を前に獣欲を抱くのは男の性だ。故に、それだけならば、妾も咎める事はせぬ。せいぜい妾の美貌を胸の内に持ち帰り、己を慰めればよい」

 と、プリシラは男の内心を見透かしたかのように笑い、その口元を手にした扇で隠しつつ、

「だが、それ以上を望むのなら、その命で償う事になるぞ」

 と、表情を変えないまま、血も凍るような冷たい声で宣言した。

「そもそも偽りの顔で妾を観る事そのものが不敬だがな。それだけでも極刑に値する」

 男は『姿写しの加護』でナツキ・スバルの姿でいる。プリシラはそれが偽りの姿と一目で看破したのだ。

「ふん。それにしても珍妙よな。アルやあの凡愚と似たような色の魂。だが魂の形が決定的に違う。それに貴様は間違いなく、こちらの世界で生まれ育った人間であろう?」 

 プリシラは他人の魂が見える。それに加えて、鋭い洞察力の持ち主だった

「ふむ。察するに母上と同じ魂の転生か。『大瀑布』の向こう側の人間の転生者とはな。性根がケダモノでなければ、アルの代わりの道化として飼ってやる事も考慮したのだがな」

 アルが聞けば、「そりゃないぜ、姫さん」と嘆きそうな発言に、男は苦笑しつつも、改めてプリシラという女の危険性を肌で感じていた。

 ほんの数秒で、今まで誰にも見抜かれるどころか想像すらされなかった、男の素性にあっさりとたどり着いたのだ。

「ふん。それにしても無様な有様よな、半魔」

 と、プリシラが蔑みの視線を向けたのは、男の『隷属の加護』の『命令』で強制的に従わされているエミリアだ。

「よもや、自分の従僕の凡愚の真贋すら見抜けぬ程に阿呆というわけではなかろうが……ふん、なんらかの呪術か、それ以外の力か。なんにせよ精神に束縛を受けておるな」

「そ、そうなの。プリシラ、気を付けて……この人……スバルの格好をしてる人は……あなたの事も……うう……」

 エミリアは気力を振り絞って忠告の言葉を放つが、それも『隷属の加護』の束縛ですぐに途切れてしまう。

 だがプリシラは「ほう」と感嘆の声を漏らした。

「一瞬だが、精神支配に逆らったか。その束縛がどれ程のモノかは知らぬが、王城で大言壮語しながら中身は幼子に等しい小娘であった頃よりは多少はマシになったようであるな。もっとも、どうせ語るなら、そんなわかりきった事よりも、そこなケダモノの手の内の一つも語れと言いたいがな」

 エミリアの精神的な成長は認めつつも、そんなわかりきった情報に意味はないとプリシラは容赦のない評価をする。

「う……ごめんなさい……」

 プリシラの叱責に近い評価に、エミリアはシュンと肩を落とし、素直に謝罪した。

「ふむ。横の鬼の娘も同じような立場か」

 レムを一瞥し、最期にプリシラはアラキアを見据えた。

「姫様……!」

 アラキアはパタパタと尻尾を振り、今にもプリシラに駆け寄りたそうにしていたが、それは男が事前に念入りに止めておいた。

「それなりに懐かしい顔だな。アラキア、貴様、何をしにここに来た」

「姫様を、迎えに来た」

「ほう。」

 アラキアの返答に、プリシラは目を細めた。

「姫様、このままだと、死ぬ。だから、わたし、この人と一緒に、姫様を『救済』する」

「――戯けが」

 プリシラは先ほど男に向けた以上に冷たい視線と声をアラキアに返すと、扇を胸の谷間にしまい、代わりとばかりに何もない空間から赤い刀身の魔剣を出現させた。

 ――ヴォラキア皇族にしか扱えないとされる『陽剣』。この世界の全ての魔剣・聖剣の中でも五指に入る強力な魔剣だ。

 男が今までプリシラに手を出せなかった最大の原因であり、アラキアを味方に引き入れる必要があった理由でもある。

 持ち主の望むあらゆるモノを斬り、焼き尽くす、あの厄介な魔剣を男の『加護』で防げるのか自信が持てなかったのだ。

 確かに男が創造した『加護』はいずれも通常の『加護』の常識を覆すチートだが、そのチートがどこまで有効なのか、当然男自身にもわからなかった。

 例えば『鉄壁の加護』はヤエの鋼糸すら防げた。

 しかし、プリシラの『陽剣』を防げるのか? ラインハルトの『龍剣レイド』はどうなのか? レグルスの権能『小さな王』を使った攻撃は?

 むろん、試す気はない。たとえ失敗して命を落としても『不死鳥の加護』で蘇生は可能だが、ナツキ・スバルやアルデバランやラインハルトじゃあるまいし、死の苦しみや痛みを何度も体験したいとは絶対に思わない。前世の事故死だけで腹一杯なのだ。

 故に、ラインハルトに守護されたフェルトには手を出さなかったし、レグルスの妻もシルフィ以外には手を出していない。

 だが、アラキアは、その厄介なプリシラに対抗できる切り札に成り得る。

「……う……姫様……」

 しかし、プリシラの剣幕に、アラキアは犬耳と尻尾を垂れ下げ、気圧されかけていた。

「しっかりしろ、アラキア。事前に話し合ったはずだ。プリシラは――プリスカ様はすぐにはわかってくれないかもしれない。それでも彼女の命を守るためなら、力づくでも『救済』を行うと決めただろう! 欲しいモノは力で手に入れるのがヴォラキア流だろう! また姫様を失ってもいいのか!?」

「……う……うん。そう、だった。私は、姫様を、『救済』する。今度こそ、ずっと、姫様と、一緒にいる」 

 男の叱咤激励に、アラキアの片方しかない瞳に闘志が宿る。

「やれやれじゃな。妾どころか、兄上ですらない輩に飼いならされ、挙句に妾に牙をむくか」

 プリシラは呆れ果てたとばかりに首を左右に振った。そして乳姉妹であり、かつての腹心に向けるモノとしては、あまりに冷酷な光を宿した紅の瞳をアラキアに向ける。

「誰が貴様の飼い主か、その身で思い出させてやるぞ、アラキア!」

 プリシラの手にした『陽剣』から焔が放たれ、同時にアラキアが自らの体を炎の塊に化して突進した。

 一瞬で、広間を炎が満たした。

 

 エミリアが咄嗟に分厚い氷の壁を作って防御したおかげで、エミリア、男、レムの三人は無事だった。

 プリシラの『陽剣』の焔は彼女が望むモノしか燃やさないが、アラキアの炎はそんなに器用でも便利でもない。

 広間のあちこちに飛び火した炎が燃え広がり始めていた。

「た、大変!」

「問題、ない。姫様は、今日から、私たちと、暮らすから」

 そう律義に応じたのは、いつの間にかエミリアたちの近くに着地したアラキアだった。その頬からは一筋の流血があった。

 自らを炎の塊と化したアラキアには通常の物理攻撃は通じない。しかしプリシラの『陽剣』は例外だ。

「ふん。首を狙ったのだがな。妾の一撃を躱すとは、戦闘の腕だけは上がったようじゃな」

 プリシラは髪留めが壊れ、腰まで届く長い橙色の髪が背中一面に広がっている。

「姫様、ケガしたら、ごめん。でも、すぐに治せる人、いるから。姫様の命を、守るためだから」

 アラキアにはフェリスの事を教えてある。ルグニカ王国一の治療術師は対象が死んでさえいなければ、あるいは傷の原因が『加護』や権能による理外のモノでなければ必ず癒す。

 たとえ主であるクルシュを汚され、傷心していようと、彼には目の前で傷ついてる者を見捨てることはできない。故にプリシラは死にさえしなければ問題はない。

「笑止じゃな。この世界は妾に都合がいいようにできておる。妾の命が尽きる時は、妾が決める。貴様らごときが妾の命運を決めようなど烏滸がましい!」

 プリシラは「自分は絶対に死なない」等という夢物語は語らず、その上で男とアラキアの語る『救済』を不要と切って捨てた。「自分の死に時は自分で決める」と傲慢なまでの強い意思で断言する。

「……それでも、私は、姫様を失いたくない!」

 アラキアの周囲から数条の電撃がプリシラに向かって放たれる。

 プリシラはそれを驚異的な直感で回避し、あるいは『陽剣』で斬り払った。プリシラの剣裁きと『陽剣』の超常の力は「電撃を斬る」という理外をあっさりと実現する。

 だが、アラキアは休むことなく電撃を放ち続け、しかも放たれる電撃は数を増していった。さらにアラキアは自らの身を電光と化して、プリシラの隙を突き、その身に一撃を入れた。

 パリンと音を立てて、プリシラの首飾りが砕ける。

 一方のアラキアも肩から浅く出血していた。プリシラは、アラキアの一撃を受けながらも、反撃の『陽剣』の一撃をかすらせたのだ。

 直後にアラキアの起こした竜巻がプリシラを飲み込んだ。屋内で竜巻が発生するという通常ならあり得ない光景も、アラキアにとっては造作もない事だ。

 木の葉のように風の渦に翻弄された末にプリシラの体は床に叩きつけられた。

「プリシラ!」

 エミリアが思わず声を上げる。が――。

「半魔風情が、誰の心配をしておる?」

 プリシラは何事もなかったように身を起こした。

「ふん。我が夫たちからの貢ぎ物が三つも失われたか。もっとも妾を守って砕けたなら、我が夫たちも本望であろう」

 最初に砕けた髪留めを含め、プリシラの身代わりとなって砕けた装飾品は、いずれもプリシラの亡くなった夫たちが生前にプリシラに贈った品だった。

 ――『陽剣』と並んで厄介なプリシラの能力『魂婚術』。それは契約を結んだ相手とオド――マナの器である魂の力――をやり取りをできる。

 その応用でプリシラは夫たちが愛情を――それこそ魂の一部を込めるくらい真剣で真っ直ぐな愛を――込めて贈った品で自らを守ることができるのだ。

 その防御が『加護』に対しても有効なのか未知数だったのも、男が今までプリシラに手を出さなかった要因だった。

 プリシラ自身も凄腕の剣の使い手だが、それ以上に『陽剣』と『魂婚術』があまりにも危険すぎた。

 加えて、プリシラには、たとえばラムにとってのレムのような弱味もない。シュルトという美少年執事を猫可愛がりしてるが、だからといってシュルトをダシにすれば、レムを利用された時のラムのような隙を見せるとは思えない。

 故に、プリシラに対抗できるだけの戦闘力を持ち、プリシラに執着していて、精神的に染めやすいアラキアはまさに打ってつけの人材だった。

「私がいない間、姫様にまとわりついてた人たちなんて、どうでもいい」

 アラキアはどこか不貞腐れたようなムスッとした顔で言い捨てた。

「はっ。飼い犬が飼い主の夫に嫉妬か。そういえばアルめが以前に言っていたな。飼い主の夫は仕事で家を留守にすることが多い故に、飼い犬に低く扱われやすいと。もっとも貴様は平時から妾の傍におらなんだがな」

「う~! うわあああああ!」

 事情があり、アラキア自身も一度は受け入れていた事とはいえ、自分の前から去った当人のプリシラにそう揶揄され、アラキアは普段は感情の乏しい瞳に涙を浮かべ、子供が泣き叫ぶような雄叫びを上げた。

 同時にプリシラの足元の地面が変化し、プリシラめがけて岩の柱が伸びる。プリシラは動じることなく、これを『陽剣』で切り払い、逆にアラキアに向かって突進した。

 アラキアは炎の矢を、水の塊を、電撃を、岩の柱を、何十、何百と放って迎撃しようとした。

 しかし、並の軍隊なら壊滅的な被害を受けるであろうソレをプリシラは『陽剣』で斬り払い、焔で包んだ。使い手が望んだ全てを斬り焼き尽くすとされる『陽剣』は、炎も水も電撃も岩も全てを等しく斬り、焔で焼き尽くす。

 だが、流石のプリシラと『陽剣』といえど、休みなく放たれ続けるアラキアの猛攻を全て防ぐことはできずに、何発かは被弾してしまう。

 プリシラの指輪が、首飾りが、生前に夫から贈られた装飾品が次々とプリシラの身代わりになって砕けていく。

「はああああああああっ!」

 しかしプリシラは、自分の身代わりとなる夫たちの贈り物であり遺品である品々の数が着実に減らされているにも関わらず、一切臆せずにアラキアとの間合いを詰める。

「うう~!」

 アラキアも先のプリシラの挑発の影響もあって引くという発想はない。元々頭を使って戦うタイプではないのだ。

 アラキアの起こした竜巻がプリシラを襲った。

「妾に対して二度同じ技を使うか。この痴れ者が!」

 アラキアの『陽剣』が風の渦さえも斬り払い、焔の中にかき消す。

「姫様! ――プリスカ様っ!」

「プリスカという名の女は死んだ。妾はプリシラ・バーリエルだ!」

 アラキアは至近距離から放った火球をプリシラの『陽剣』が両断する。直後に放たれた電撃がプリシラの胸を貫いたが、プリシラが怯まずに振るった『陽剣』の一撃がアラキアの胸元を切り裂いた。

「うう……」

 咄嗟に後ろに跳んだため致命傷となる程に深い傷ではないが、アラキアの胸元を隠していた布が裂け、豊かな乳房があらわになっていた。

 アラキアは胸を隠そうともせずにプリシラを睨み、傷口からの流血が豊満な双丘を濡らした。

 一方のプリシラは身代わりになった装飾品が砕けたが、それ以外は無傷で、『陽剣』を片手で構え、悠然とアラキアを見返している。

 

 戦いは一進一退だった。

 純粋な戦闘力ではアラキアの方が上だが、やはり『陽剣』と『魂婚術』は厄介だった。

 加えて、アラキアはまだ心に迷いを抱えている。アラキアが本気なら、最初の一撃でバーリエル邸全体が火の海になっていたはずだ。

 所詮は快楽による洗脳と話術による思考誘導だ。愛しのプリシラを相手に完全な全力を引き出せなくても無理はない。

(そろそろエミリアたちにも加勢させるか)

 そう考えた男だったが、そのエミリアに胸ぐらを掴まれた。

「おっ……?」

 男は驚きの声を漏らした。

 エミリアは『隷属の加護』で反抗を封じてる。加えて、『姿写しの加護』でスバルの姿と声になっている男には『魅了の加護』との相乗効果で、より反抗心が削られている。念には念をで、前日に手酷い陵辱で心を折った。

 実際、エミリアは男に危害を加えることはできないし、男の胸ぐらを掴んだだけでも『隷属の加護』の束縛のためか、苦しげに息を切らしてる。

「……お願い……もう、やめさせて……」

 それでもエミリアは声を振り絞った。

「あのアラキアって子、プリシラの事が、すごーく大好きなんでしょう? それなのにプリシラと戦わせるなんて……酷すぎる……! プリシラだって……あんな事を言ってるけど、本当はあの子と戦いたくないはずよ……」

 エミリアは紫紺の瞳に涙を浮かべながら、そう訴えてきた。

 プリシラが本当はアラキアと戦いたくないというのは意外な意見だが、確かに考えてみればプリシラがその気なら『陽剣』はかすり傷からでも相手の体に焔を宿し、全身を発火させられるはずだ。

 あの敵に対しては冷酷なプリシラと言えど、乳姉妹であるアラキアをできれば殺したくないと考えるくらいの情があるのだとしたら――。

「お願いだから……私に何をしてもいいから……あの二人の戦いをやめさせて……!」

 気力を振り絞って束縛に逆らい、そう悲痛に懇願するエミリア。だが、男にはそれが届くような慈悲の心はない。 

 男は、このままエミリアに「アラキアに加勢しろ」と非情な『命令』を下してやろうかと考えたが、『命令』に完全には支配されてない状態で手を出されても、下手をすればアラキアの足を引っ張りかねない。

「何をしてもいい……って、またこんな目に遭いたいわけですか?」

『……はあ……あああああ❤ ああっ❤ い、いや! ふあああああ❤ ダメ! スバル、助けて! ああああああああ❤❤』

 男が指を鳴らすと、『再現の加護』によって、先日の男に陵辱されて快楽に染まった声を上げてるエミリアの姿と声が浮かび上がった。それだけでなく――。

『――エミリアが好きだから、俺は君の力になりたいんだ』

 あの草原で、エミリアに想いを告白してくれたスバルの姿と声も映し出された。

「……あ……ああ……うあ……」

 スバルの真っ直ぐな告白と男に陵辱されて快楽に乱れる自分の姿を並べて見せられ、エミリアは蒼白になって言葉を失った。

『エミリアが誰になんと言われて、自分で自分をどう思っていようと、俺は君が好きだよ。大好きだ。超好きだ。ずっと隣にいたい。ずっと手を繋いでたい』

『ひあっ❤ あっ❤ ふあっ❤ うあああああ❤ い、いや! 嫌なのに! うひぃ……ああああ❤ ふわああああああ❤❤』

「……ああ……スバル……わたし……わたし……」

 スバルが懸命に想いを告げてくれた姿と堕ちた自分の姿の落差はエミリアの心を引き裂き、紫紺の瞳から涙をあふれさせた。

「酷いぜ、エミリア。あんなに何度も助けて、必死に想いを伝えたのに。俺じゃなくて他の男に抱かれて喜ぶなんて」

 そんなエミリアの耳元に、男はスバルの顔と声で残酷に囁く。

「ち、ちがうの、スバル……。わたしは……」

 エミリアは頭の中がグチャグチャになった。何故この男はスバルとエミリアの二人しか知らないはずの、あのスバルの告白を知っているのかと疑問に思う余裕もない。 

 男がスバルの姿と声を纏ってるだけだと理性では理解していても、本物のスバルに責められたように錯覚してしまいそうになる程にエミリアは混乱していた。

「何が違うんだ?」

 男が、スバルの顔と声で冷たく問う。

『君が自分の嫌いなところを十個言うなら、俺は君の好きなところを二千個言う。俺は君をそうやって、俺の『特別扱い』したいんだ』

「いや! ああっ❤ 嫌なのに! ダメなのに! ふわあああああ❤❤ あああああああああっ❤❤❤」

 スバルは想いのこもった告白を続け、その横でエミリアはスバル以外の男に犯され快楽に負けて淫らな姿と声を晒してる。

 スバルに貰った大切な思い出を自分自身の弱さと浅ましさが汚しているかのような後悔と自己嫌悪と絶望感にエミリアは白い肌をさらに蒼白にして言葉を失った。

 さらに男はエミリアの豊満な胸を服の上から揉みしだいた。

「いやあ! やめて!」

「なにがやめてだよ、エミリア。そんな気持ちよさそうな声を上げておいて」

「ちがう……気持ちよくなんて……ああっ! ふああああああ!」

 男の『寝技の加護』は服の上からでも女に快楽を感じさせるだけの性技を発揮する。 

 戦闘中なので、『発情の加護』は勘弁してやったが、『敏感の加護』はエミリアの性的な快楽を増幅した。それでなくても、一カ月以上の陵辱と調教を受け続けたエミリアの体は自分の意志と関係なしに男の愛撫に快楽を感じてしまう。

『ゆっくりでいいよ、エミリア。ゆっくりじっくりのんびりと、俺を好きになってくれたらいい。君の隣を歩きながら、君をメロメロにできるように頑張るから』

「……ああ……スバル……! ああっ! ふわああああああ!!」

 スバルの告白の映像を間近で見せられ、まるで本物のスバルに見られながら辱めを受けているようで、その惨めさと自己嫌悪に涙するエミリアに、容赦なく男の与える快楽が襲い掛かる。

「え、エミリア様……!」

 先日の手酷い陵辱による傷心が癒えておらず、『隷属の加護』に支配されて虚ろな様子でいたレムだったが、嬲られるエミリアに、虚ろな目のまま、それでも気遣わし気な視線と声を向ける。だが――。

「ふわああああああ! や、ああああああっ!」

 男は、レムの視線を媒介に『視姦の加護』を発動させ、さらにエミリアを快楽地獄に堕とした。

「ああああああああああっ!!」

 一際甲高い嬌声と共にエミリアの体がビクンと震えた。

「はは。服の上から胸を揉まれただけで絶頂したか。いやらしいなあ、エミリアたんは」

「ち、ちが……ああっ!」

「何が違うの? こんなにビショビショに濡らしておいて」

 男はエミリアの白いスカートの中の愛液で濡れた下着に触れる。

「ふっ……ああっ! やめ……ふああああ!」

「こんないやらしい女が今さら綺麗事を言っちゃダメだよ」

 男は濡れた下着越しにエミリアの股間を愛撫した。

「ふわあああああああ!」

「エミリアは何も考えずに、俺の言う事だけを聞いてればいいんだよ」

「そ、そんな事……」

 快楽と屈辱と恥辱で白い肌を紅潮させながら、それでも言い返そうとするエミリア。

『太陽に、星々に、世界に、誇りに――そして――父に、母に、二人にかけて誓います』

 そのエミリアの眼前に、今度はスバルの騎士叙勲――スバルが正式にエミリアの一の騎士になった際の誓いの儀式――の映像が浮かぶ。

『俺は君を守る。君の願いを叶える。――俺の名前は、ナツキ・スバル』

「スバ……」

 思わず映像の中のスバルに手を伸ばすエミリア。

『ふわっ、ああああ! いやあ! ふあああ!』

『いやあ! スバル……ああっ! ふああああ! くう……スバル、助けて……ああああ! わ、私……おかしくなっちゃうよ……スバルゥ……あああああ!』

『スバル……ああっ! ふあ……ああ……スバル……あああああ!』

『あああああ! ……スバル……スバルゥ……! いやあああああ!!』

『ああああ! スバル……あああああ! ……スバ……ル……ああっ!』

『ふあああああ❤❤ スバル、気持ちいいよ❤❤❤ スバル、大好きだよ❤❤❤』

 スバルの映像を覆いつくすように、今までエミリアが男に犯されてきた映像が、スバルの名を呼び、スバルに助けを求めながらも、男に犯されることに快楽を感じて乱れる姿が――そして男の化けた偽スバルに篭絡された映像が浮かび上がってきた。

「……う……あ……ああ……」

「エミリアたん。これ以上、俺を煩わせるなら、このエミリアたんの淫らな姿をキミの騎士である『本物』に見せてもいいんだぜ」

 紫紺の瞳からポロポロと涙を零して言葉を失うエミリアに、男はスバルの顔と声で本物のスバルが決して浮かべない冷たい笑みと言葉を向けた。

 

 アラキアの炎を宿した拳がプリシラの腹に突き刺さり、それをドレスに装飾した宝石の一つを身代わり凌いだプリシラの剣閃がアラキアの二の腕に傷を負わせた。

「うう……」

「まだ続けるか、アラキア。次に会う時は覚悟を決めておけと約束したはずだがな」

「姫様、死なせない。今度こそ、ずっと、一緒。毎日、一緒に、きもちよく、なる」

 いくらか傷を負い、心身に疲弊を浮かべながらも、アラキアは己の望みを諦める気はない。

 プリシラの方は体は無傷だが、その美しさを飾り立てていた装飾品の多くを失っていた。

「きもちよく、か。アラキア、貴様は妾にあのケダモノの慰み者になる日々を送れと?」

「? 慰み者、知らない。でも、きもち、いい。姫様、死なない。ずっと、一緒。それで、きもちよく、なる」

 プリシラの問いに、アラキアは眉をひそめながらも、己の希望を語った。

 まともな性知識も倫理観も持たず、プリスカの存在と戦いが全てだったアラキアは、男に犯され快楽を与えられ続ける日々に疑問を持っていない。 

 プリシラは小さくため息をついた。彼女が滅多に見せない後悔の感情が込められていた。

「アラキアよ、妾が最も嫌悪する在り方を三つ教えてやろう」

 プリシラは右手で『陽剣』を構えながら、空いている左手で指を三本立ててみせた。

「一つ目は、鳥籠の中の退屈な日々を良しとする者。与えられた平穏を、ただ貪るだけの毎日など、生きたまま屍になるに等しい」

 指を一本下す。

「二つ目は、自分で考える事をやめ、自らを木偶と化した輩。己で思考することを放棄した生き方など、もはや人の生とは言えぬ」

 二本目の指を下す。

「そして三つめは、自らは何も差し出さず、そのくせ、他人には餌を求める豚だ。『豚の欲望』が一番醜い」

 三つ目の指を処刑宣告の代わりとばかりに下ろす。

「今の貴様の在り方、そして貴様とあのケダモノが妾に強いようとしている在り方、いずれも妾の最も唾棄するモノだ。もはや語る事はない。堕落した駄犬を葬るのも、元の飼い主の責務と情けだ」

 手心を加えるのはここまでだとばかりに、『陽剣』の赤い刀身を焔が包む。

「いやあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 その時、悲痛な絶叫がプリシラの耳に届いた

「半魔……?」

 それがエミリアのモノだと察してプリシラは眉をひそめる。

 次の瞬間、炎が燃え広がり、灼熱と化していくバーリエル邸を極寒の地のような冷気が包んだ。

「なに……」

 そしてプリシラの周囲に一瞬で数十本の氷の矢が出現し包囲した。

 アラキアではない。彼女も驚きで目を丸くしてる。

 プリシラは舌打ちした。

「半魔め。何をされたか知らんが、完全に支配され、木偶に堕したか」

 プリシラの視線の先には、先ほどまでと違って虚ろな瞳になったエミリアの姿があった。

 エミリアが右手をプリシラに向けると、それが合図だったかのように、周囲の氷の矢が一斉にプリシラに降り注ぐ。

「舐めるでない! 己の意思を失った木偶に妾を討ち取れるか!」

 『陽剣』の刀身が、刀身から放たれる焔が、数十もの氷の矢を斬り、砕き、焼き尽くす。

「姫様!」

「ぐう!」

 プリシラがエミリアの放った氷の矢にかかりきにになってる間に距離を詰めたアラキアが近距離から放った電撃がプリシラを打ち抜いた。プリシラの耳飾りが身代わりとなって砕ける。

 エミリアがさらに数十本の氷の矢を放ち、ほぼ同時にアラキアが数十発もの火炎球を放つ。

 氷と炎が飛び散り、衝撃でバリーエル邸全体が大きく振動し、爆炎と舞い散る氷の破片でプリシラの姿が見えなくなる。

「……死んだんじゃないのか……?」 

 男は思わず汗ジトになった。

 エミリアもアラキアも、あれでもプリシラを気遣って全力を出してない。あの二人が全力なら、バリーエル邸はとっくに崩壊して瓦礫の山になってる。

 しかし二人がかりの猛攻は、いくら二人が手心を加えていて、プリシラ自身も規格外とはいえ、命が心配になる激しさだった。

 しかし、そんな男の杞憂を吹き飛ばすように焔が走る。エミリアとアラキアはそれぞれ跳躍して焔から身をかわした。

 薄れゆく爆煙から姿を見せたプリシラは二本の足で立ち、右手に『陽剣』を構えていた。

 ただし左手の手の甲には火傷を負い、右足の太ももには氷の矢が刺さっていた。

「ようやく亡き旦那様方の愛も尽きたわけか」

「はっ。この程度の傷を負わせた程度で妾を見下すとは、不敬であろう」

 『魂婚術』の防御を使い切り、浅くない傷を負いながらも、プリシラは傷の痛みを感じさせない獰猛な笑みを浮かべ、闘志に燃える紅の瞳を男を男に向けると、片足が傷ついているにも関わらず、男に向かって突進した。

「レム、行け」

「うっ……」

 レムは顔を歪めたが、『隷属の加護』の束縛に加えて、先日の陵辱による傷心と先ほど見せられたエミリアの無残な姿が、『命令』に逆らう気概を奪っていた。

「エルヒューマ! うああああああああ!」

 レムの魔法による十数本の氷の矢、モーニングスターの鉄球が、立て続けにプリシラを襲う。

「わらわに迷いのある攻撃を向けるとは、無礼であろう!」

 プリシラは『陽剣』でそれらを薙ぎ払った。だが、そのために一瞬、足が止まったところに、エミリアの氷の矢が降り注ぐ。

「ふんっ!」

 プリシラは振り向きざまに『陽剣』を振るい迎撃するが、全ての氷の矢を落としきれず、落とし損ねた氷の矢に肩や足を射抜かれる。

「これしきのことで――」

「いや、これで終わりだよ」

 『縮地の加護』でプリシラの背後に空間転移した男は、傷を負って無防備になったプリシラの背中に触れ、『金縛りの加護』と『マナ封じの加護』を打ち込んだ。

 プリシラは即座に振り向きざまに『陽剣』を振るって、男の首を刎ねようとしたが、それを成す前に、打ち込まれた『加護』の効果により、『陽剣』を取り落として倒れ伏した。同時に『陽剣』の刀身から焔が消える。

「これだけ弱らせてもギリギリかよ……」

 プリシラが倒れる直前に、剣圧と焔の熱を肌で感じ、男は顔を軽く引きつらせた。

 改めて、トンデモナイ女だ。

「姫様!」

 アラキアが駆け寄ってきた。プリシラとの戦いであらわになった豊かな乳房が揺れ動いてるが、それを隠そうともしない。

「心配ない。動けなくしただけだ。アラキア、お前が運んでやれ」

「うん!」

 アラキアは大喜びして、宝物のように大切そうにプリシラの体を抱えた。

「……プリシラ……ううっ……」

「……うう……」

 エミリアは虚ろな瞳から涙を零し、レムも苦し気に呻いている。しかし『隷属の加護』の束縛には逆らえずにいる。

「さて、ヤエとアルも回収しないとな。誰かがアルの氷を溶かしたら厄介だし」

 そう考えながらも、男の視線はようやく捕えたプリシラの豊満な肉体に注がれていた。

 

「ふああああ! ああっ!

 触手はついにヤエの子宮にまで入り込み、好き放題に蹂躙した。

 女のシノビの宿命として、色香で男を惑わす鍛錬の際に初体験は済ませているが、さすがに得体のしれない触手に子宮を犯される日が来るとは思っていなかった。

 スライムもヤエの胸を好き勝手に嬲り続けてる。

 その屈辱と恥辱と快楽に涙の浮かんだ目で、ヤエは眼前の氷に包まれた主を見上げた。

「アル……さまぁ……。ふぅ……はあ……いつまで寝てるんですか~……? ああっ……うう……あ、アル様の……大事な奥方様が……ピンチ……なんですよ……」

 奥方様とはプリシラの事だ。ヤエの表向きの前の主であるライブの妻である事から、そう呼んでいるのだ。

「アル……さま……以前に……仰ってたじゃないですか……『主役は遅れて来るのがお約束』だとか……ふああああ……ふう……今が……その時じゃ……ないですか~? ここで……ああああっ! ……うう……ヒーロー……みたいに大活躍して……奥方様を惚れさせる……チャンスですよ……」

 快楽に蝕まれた荒い息で、喘ぎ声も混ざりながら、必死にアルに呼びかけた。非合理的で、らしくない行動なのを理解した上で。アルに教わった不可思議な言葉も織り交ぜて呼びかける。

「……アル……さ……ああああああああっ!」

 絶頂し、ヤエの股から大量の愛液が溢れ出す。地に伏した姿で、愛液で地面を濡らして。無様で、惨めで、それでも。

「……あ、アル……さま……」

 ヤエは自分を打ち負かした化け物に呼びかけ続けた。

「アンタ、存外に一途なんだな」

 頭上から、そんな揶揄するような声がかけられ、意識が闇に沈むまで――。

 

 

「くぅ……! ああっ! ふわあああああ!」

「ううん❤ ふわあ❤ きもち、いい❤」

 屈辱を噛み殺し、必死に望まぬ快楽に耐えてる者の苦し気な嬌声。そして対照的に快楽に染まった甘い声。二つの声を聞きながら、プリシラは目を開いた。

 どうやら体の自由を奪われた後、どこかに監禁されたらしい。『金縛りの加護』と『マナ封じの加護』のせいで満足に動けず、その上で天井から伸びた触手に両手を拘束されていた。

 その代わり、体に負っていた傷は全て完璧に治癒されている。

 プリシラが監禁されているのは殺風景な部屋で、目の前のベットの上では見知った顔が二人、見知らぬ男に犯されていた。厳密には顔は初めて見るが、魂が見えるプリシラには、アラキアたちを使ってプリシラを捕えた男と同一人物なのが一目でわかった。

 そして男に犯されてるのはヤエ。以前、プリシラに仕えていた女だ。使用人を辞め故郷に帰った――と、聞いてはいたが、その前後のアルの態度から、なにかあったのは察していた。

 そもそもヤエは普通の使用人にしては腕が立ち過ぎていた。実力を隠し、多少の護身術が使える使用人を演じていたが、その程度で相手の本質を見落とすプリシラではない。

 そのヤエが今は普段の飄々とした態度など消し飛び、怒りと嫌悪と屈辱に満ちた顔で自分を犯す男を睨んでいる。

「ぐぅ……はあ……うぅ……ああっ! ふわああああああ!」

 男が抽送する度にヤエは望まぬ快楽に翻弄され、抑えきれずに嬌声を上げた。

「ふわあああ❤ ううう、ああああっ❤ きもち、いい❤❤」

 男に嬲られている、もう一人の女はアラキアだ。

 プリシラの乳姉妹である彼女は、男の体から伸びた数本の『腕』――『多腕の加護』で生み出された腕――でその幼い顔立ちとは裏腹に成熟した体を愛撫されていた。

「ふああああ❤ もっと❤ ああああああああっ❤❤」

 『腕』はアラキアの乳房、腋、太もも、尻、女の花弁を巧みに愛撫し、アラキアは快楽に顔を紅潮させている。

 そしてプリシラが視線を向けた直後に――。

「ふわああああああ! あああああああっ!!」

 ヤエは快楽に全身を震わせ、快楽に流されるままに喉の奥から嬌声を上げ、大量の愛液を垂れ流した。

「おいおい。シノビともあろう者が、男を手玉に取るどころか、この有様か?」

「は、ああああっ! うぅ……私に……ああっ! ぐぅ……な、なにをしたん……ですか……? ふああああああ!」

「プリシラ様が目を覚まされたんだよ」

 快楽の嵐に翻弄されているヤエに、男は冷たく笑いながら答えた。

 プリシラの視線を媒介に『視姦の加護』が発動し、それまで以上の快楽の嵐がヤエの体を蹂躙した。

「ふわああああ❤❤ すごいっ❤❤ ふわああああああ❤❤❤」

 アラキアの方も、鍛えられながらも艶めかしい体をくねらせ、蕩けた顔で快楽に染まった声を上げ、大量に垂れ流した愛液でベットのシーツを濡らした。

「そら、中に出してやるよ」

「ふわあああああああああ!!」

 男の欲望を流し込まれ、ヤエは絶頂し、体を大きくのけぞらせた。

「捕虜になって、犯されて、男を手玉に取るどころか逆にいいように嬲られて絶頂して、敵の子供を孕まされるってのは、シノビにとって、どのくらいの恥なんだ?」

「ぐっ……」 

 『魅了の加護』を使われてないヤエは素の屈辱と憎しみに満ちた眼差しを男に向けてくるが、男はそれを歪んだ愉悦に満ちた笑顔で見返した。

「ふわああああ❤ わたしにも、入れて❤」

「ははは。仕方ないな」

 男はヤエの体をベットの上に放り出すと、それまで『腕』に嬲らせていたアラキアの体にイチモツを挿入する。

「ふわあああああ❤❤ ひゃあああああ❤❤ ふわああああっ❤❤❤」

 憎しみで快楽に抗っていたヤエとは対照的に、アラキアは歓喜に満ちた嬌声を上げた。

「ふわああああ❤❤ ああっ❤❤ うはあああああ❤❤❤」

 蕩けた顔で、自分から腰を動かすアラキア。 

「そら、中に出すぞ」

「ふわあああああああ❤❤❤」

 熱い体液を体の中に流し込まれ、快楽と幸福感に満ちた嬌声を上げてベットの上に脱力するアラキア。

「――つまらぬ見世物よな」

 プリシラの退屈そうな声が響いた。

 顔見知りが犯され、これから自分も同じように辱められるという状況で、その顔には怯えの色はなく、紅の瞳は常と同じく尊大に周囲を見下ろしている。

「はは。これは、これは。プリシラ様を、お待たせしてしまうとは、失礼しました」

「は、貴様の行いは全てにおいて礼を欠いておるであろう。薬か、『加護』か、あるいは魔法か魔眼の類いかは知らぬが、妾に下らぬ細工をしおったな?」

「おや、なんのことで?」

「とぼけるでない。妾を己の体や精神の異常にも気づかぬ愚物と思うておるのか? 本来なら八つ裂きにしても飽き足らぬが、何故か一撃で首を刎ねるだけで済ませる温情をかけてやってもいい気持ちになっておる。他者の体を強引に発情させ、他者の精神に偽りの好意を植え付けたと言ところか」

 プリシラにはすでに『発情の加護』『敏感の加護』『魅了の加護』を使って、効果を発動させている。プリシラはそれをを正しく看破していた。

(てか、『魅了の加護』の効果があっても殺すことに変わりはないんだな)

「ふん。妾の美貌の虜になり、それを求めるのは男の性だ。しかし、このような無粋なやり方しかできぬとは、男としての格も器も知れるというもの」

「耳が痛いですね。でも真剣な想い込めて贈り物を贈り続けたのに、アンタを一度も抱けずに死んだアンタの夫たちみたいな結末は御免ですよ、『血染めの花嫁』さま」

 プリシラの侮蔑に、男も皮肉で返す。

 プリシラの8人の夫は誰一人プリシラと性交する事なく死んでいる。そのため8度も結婚していながら、プリシラは未だに処女であった。

 8人目の夫であるライブは、プリシラを王にして自分の傀儡にすることで、実質自分が王国の支配者になろうと企み、そのためにプリシラに精神を破壊す毒薬を盛ろうとしたゲスだったが、それ以外の7人の夫はプリシラを真剣に愛していた。だから彼らの贈り物は『魂婚術』の触媒になってプリシラを守護した。

「アンタの旦那さんたちもお気の毒に。せっかくアンタと結婚できたのに、一度もアンタを抱けないまま終わって、贈り物も全部砕けちまった」

「ケダモノらしい狭い視野と価値観よな。妾を愛し、妾の傍にあり、妾の在り方を間近に目と魂に焼き付けた。妾に捧げし貢ぎ物は、妾の美貌を飾り、さらには妾の身を守る盾となれた。コレに勝る幸福はあるまい」

 プリシラは亡き夫たちを嘲るでも蔑むでもなく、そう断じた。一度も体を交える事のなかった夫たちを、それでも幸せだったと言い切った。

 傲慢な考え方だ。だが実際にプリシラの夫たちはプリシラを愛して、プリシラと共にあり、尽くす事に幸せを感じていたのだろうか? あのアルデバランがそうであるように。

「……………」

「どうした? ケダモノらしく妾の体を貪るのではなかったのか? 無粋な上に他力本願の見苦しいやり口だったとはいえ、こうして妾を捕えたのだ。その権利はあるであろう。代価はいずれ命で支払ってもらうが、それまでせいぜい楽しむがよかろう」

 純潔の危機でありながら、それでもプリシラはいつもの傲慢で尊大な態度を崩さない。

「……ヤエ、少しプリシラ様の体をほぐしてやれ」

「……はあ? 誰があなたなんかの……うう……!」

 男の『命令』に、ヤエは一瞬反抗しようとしたが、しかしすぐに『隷属の加護』の束縛に逆らえなくなった。

「ふん。犯した女の精神を束縛する力か。半魔たちも、それで従えていたという訳か」

「話が早くて助かります。アラキア、お前も姫様を気持ちよくしてやれ。いつも俺がやってる事を姫様にやってやれ」

「うん。わたし、姫様を、きもちよく、する」

 『命令』に逆らえないヤエと命令するまでもなく嬉しそうなアラキアという対照的な二人がプリシラに迫る。

「ふん。妾の体に誰よりも早く触れる権利を得ながら、まずは他の者をけしかけるか」

 プリシラの顔に怯えはなく、むしろ男に対して露骨な嘲笑を向けた。

「貴様の力は姑息で卑劣だが強大でもある。それだけの力を持ちながら、ずいぶんと臆病なことよな。もっとも、そうでなければ『救済』などという戯言で己を誤魔化し、力のみで女を犯して従える無粋はせぬであろうよ。それ以外のやり方では女の心を掴むことなどできぬ、無抵抗の女が相手でなけば触れる事すら叶わぬ、そんな下衆が貴様の本性よ」

 プリシラは男の本質を正しく言い当てた。

 自覚のある事ではあったが、それでも若干嫌な気分にさせられた。

 加えて、その紅の瞳は未だに戦意も気概も失っていない。下手に近づいたら道連れに自爆されそうな怖さを感じる。

 『マナ封じの加護』を使った以上、もう『陽剣』を出すこともできないはずだが、それでも命と引き換えにしてでも敵を道連れにしかねない気迫がプリシラにはあった。

 いわばラムの上位互換だ。とても真っ先に自分で犯す気にはなれなかった。ある程度は弱らせてからでないと陵辱する気にもなれない。

「奥方様、失礼します」

 色仕掛けの鍛錬を受けているという事は、男を喜ばせ篭絡するすべはもちろん、女自身の体を昂らせる事についても学んだという事である

 ヤエは手慣れた様子でプリシラの巨乳を丁寧に丹念に揉みしだく。

「……ふう……はあ……なかなか良い手つきではないか、ヤエ」

 甘い吐息を吐きながらも、その顔からは不敵な笑みは消えないプリシラ。

「姫様、わたしも! わたしとも、きもちよく、なって!」

「アラキアか。貴様は今の状況に満足しているのか?」

 自分の体に飛びつき、太ももや女の花弁を愛撫してくるアラキアに、プリシラは冷たい目で問いかける。

「姫様――プリスカ様が、一緒。きもち、いい。良い事しか、ない」

 迷うことなく答え、プリシラの背中に頬ずりするアラキア。

 九神将の中で、アラキアだけは矜持も信念も野心も皇帝への忠誠心もない。あるのはプリスカへの忠誠と愛情だけだ。

「……はあ……ああ……アラキア、貴様には十年もの間、妾以外に拘るモノは何もなかったのか?」

 ヤエとアラキアの愛撫によって、プリシラの吐く吐息は甘さを増した。その紅の瞳は僅かに潤む。それは快楽だけでなく、プリシラが滅多に抱かない後悔の感情からだった

 アラキアが『精霊喰らい』であるが故に自我が薄いのも、そんな薄い自我を支える精神的な『柱』にプリシラを選んだのも知っていた。それでも十年もあれば、自分以外にも何かを得ると思っていたが、得たのはケダモノに与えられた快楽だけなのか。

「……セシルスに、勝ちたかった」

「なに?」

「でも、もう、いい。セシルス、嫌い。わたしの料理に、文句言うし。姫様と、一緒の方が、いい。姫様と一緒に、きもちよく、なりたい」

 一瞬だけ、嫌な奴を思い出したとばかりに顔をしかめたアラキアは、自分に言い聞かせるような言葉の後、プリシラに抱きついて、自分の豊かな双丘をプリシラの背中に押し付けた。

「……ふぅ……はああ……アラキア……そのセシルスとやらが……はあ……今の貴様を観たら、なんというのだ?」

「え?」

 プリシラとアラキアの会話の間も続けられるヤエの巧みな愛撫に、甘い喘ぎ声を漏らしつつも、プリシラはアラキアに問いかけた。

 アラキアの脳裏にセシルスの声がハッキリと聞こえた。

『おやおや、アーニャ。僕に勝つのは諦めるんですか? 志半ばで諦めて逃げ出すなんて、格好悪いですね。この世界の花形役者たる僕には及ばないまでも、アーニャもそれなりの役者だと思ってたんですが、とんだ勘違いでしたね。所詮はいつも卵焼きを半分しか焼かない女ですか。いいですよ、負け犬の端役はどこへなりと消えてください」

「わたしは、アーニャじゃない。逃げても、いない。言ってる事の、意味がわからない。文句があるなら、自分で作って。セシルス、死んで」

 顔を真っ赤にして、自分の頭の中のセシルスに言い返すアラキア。

「未練を残したまま、ここで快楽を貪るだけなのか? それで貴様は満足なのか?」

 ヤエに愛撫され続け、『発情の加護』と『敏感の加護』の効果もあって、プリシラの美しい肌は快楽で紅潮してる。

 それでもプリシラは真っ直ぐにアラキアを見据えで問いかけた。

「わ、わたしは……ああっ! ふわああああああ❤」

 アラキアが答える前に、男は背後からアラキアの豊満な乳房を揉みしだき、その快楽の虜にした。

「困りますね、プリシラ様。人の性奴隷に浮気を勧めないでくださいよ」

「ふああああ……あああああああっ❤」

 男の愛撫の快楽に顔と声を蕩けさせるアラキア。

 そんなアラキアを横に放り、男はヤエに下がるように『命令』した。

「ほう。やっと自ら妾と対峙する覚悟を決めたか」

 プリシラは陵辱を前にした虜囚の身でありながら、紅の瞳に闘志を燃やして不敵に笑った。

 

 いかにプリシラが鋼のようなメンタルと業火のような闘争心を持つ女であろうと、生身の人間である。

 『発情の加護』も『敏感の加護』も効果を発揮していたし、ヤエやアラキアの愛撫でも間違いなく感じてた。甘い吐息を吐き、股間も濡れていた。

 そして体が屈服すれば、精神もその影響を受けるものである。

 なので、男はなりふり構わずにプリシラの体を堕とす事に決めた。心をへし折るのは、その後だ。

 男は『多腕の加護』で数本の『腕』を出現させ、プリシラの巨乳、腋、太もも、尻、女の花弁を愛撫した。

「……ふあ……妾の体に触れる機会を得ながら……ふあああ……偽りの『腕』でとは……うぐぅ……ああっ! ……くふぅ……どこまでも臆病な男よな。今からでも自室に籠り……はあ……くはあ……妾を思い浮かべて、己を慰めるが分相応ではないのか?」

 『寝技の加護』まで使ってる『腕』の全身愛撫に、さすがのプリシラも快楽に顔を紅潮させ、喘ぎ声を漏らしている。が、その状態でもプリシラの紅の瞳は揺らがず、その美しい唇からは男を嘲る言葉が放たれる。

 男は無視して、ヤエとアラキアの視線を媒介に『視姦の加護』を発動した。 

「くはあっ……! ……ふあああ……なるほど……視線を媒介に快楽を強めるか……ふうぅぅ……そして屈辱と恥辱の姿を他者の目に晒して心を折る……くはあ……一石二鳥……という程に……上等な話ではないな……。……ふあああああ! ……ぐぅ……小賢しい下衆が……!」 

 プリシラの挑発には乗らない。他者の本質を正確に見抜いてくる女に口で勝てる自信が全くない。とにかくプリシラの体を堕とすことに専念する。

「……ふああ……ああああああっ!」 

 その甲斐あって、プリシラは絶頂に至り、艶やかな嬌声を上げて、股間から愛液を流した。

(よし、そろそろ……)

 念のために触手でプリシラの手足を厳重に拘束し、両足を広げさせて股間を晒させる。

「ああっ! ふはあ…‥‥! ……くふう……はっ」

 屈辱的な姿勢で、『腕』による愛撫を続けられ、嬌声を漏らしながらも、プリシラは男の臆病さを嗤った。

 無視して、男は己のイチモツでプリシラの処女膜を貫いた。

「ぐううぅぅ……!」

 さすがのプリシラも、その瞬間は痛みと屈辱と喪失感に美しい顔を歪めた。

 男は一気にプリシラを堕とすべく、激しく抽送した。

(うおっ! スゲー……!)

 今までレムやエミリアを始めとした幾人もの美少女、それにリーシアのような人妻、ヤエのようなシノビの女も犯してきた男でも、プリシラの体から返ってくる快楽には興奮と驚きを覚えた。

「くっ、はああ……!」

 情欲と興奮と支配欲に突き動かされ、男はプリシラを犯し続けた。イチモツでプリシラの膣内を力一杯突きまくった。 

「ふあああああ! く、は、ああああっ! ふぅぅぅ……ああああああっ!!」

 プリシラは、『発情の加護』、『敏感の加護』、『視姦の加護』に蝕まれ、『寝技の加護』を持つ男に『多腕の加護』の腕で全身を嬲られ、激しく犯されて、その身は処女を喪失したばかりとは思えない程の快楽に震え、股間から愛液を垂れ流している。

 だが、それでもプリシラは不敵に笑っていた。

「ふっ……どうした? もう終わりか? それとも妾の高貴なる身に触れ、身の程を思い出したか?」

「……………!」

 男はプリシラの体を抱き寄せると、それまで以上に激しく抽送した。

 『絶倫の加護』で衰えを知らないイチモツで、プリシラの膣内の性的に弱い部分を『寝技の加護』で的確に突く。

「ふあああああ! はあ、あああああっ! ふわあああああああ!!」

 プリシラの巨乳が淫らに揺れ動き、橙色の髪が震える。

「そら、中に出すぞ」

「くう……ふわああああああ!!」 

 子宮に男の欲望を流し込まれ、プリシラは絶頂した。股間から精液と愛液が混ざりあって流れ落ちる。

「は、いい姿だな、『血染めの花嫁』。その熟れた体に女の悦びを知ることもなく、命を落とす運命から『救済』してやったんだ。せいぜい感謝しろよ」

「ふっ」

 男の言葉を、プリシラは鼻で笑った。

「快楽と己の命以外には価値あるモノを何も持たぬケダモノらしい言い草よな。己以外を何も愛せぬくせに快楽という餌だけは欲しいと鳴く豚のごとしか。心が折れて泣き叫び、あるいは快楽の虜になった女でなければ侍らせることもできぬ臆病者が、滑稽な事よ」

 純潔を散らされ、犯され、中に出されても、プリシラは壮絶な笑みを浮かべた。体を汚されてもなお、矜持は失わないとばかりに、傲慢なまでの自信に溢れた目が男を見下して嘲笑している。

「この……!」

 男はカッとなり、さらにプリシラの体を犯した。

 快楽と支配欲を叩きつけるように、イチモツを激しく抽送した。

「ふあああああ! く、うう……ふあああああ! ああああああっ!!」

 男に突かれる度に、プリシラは快楽の嬌声を上げた。

 美しい顔を快楽で蕩けさせ唇から嬌声を上げるプリシラ。だが、その紅の瞳は男を見下し嘲っている。

「くっ……!」

 男はムキになって、さらに激しく――。

「う~! わたしも! わたしも、姫様と、きもちよく、なる!」

 そこに横手からアラキアが飛びついてきた。

「うわっ」

 驚いてプリシラから離れる男。

 アラキアには『隷属の加護』を使っての『命令』を下してなかったのを思い出した。厳密には『男に危害を加えない』『男の言葉に逆らわない』という『命令』はしていたが、それ以外の行動の束縛を入れてなかった。アラキアがあまりにも扱いやすい味方だったから注意を怠っていた。

 だが、おかげで頭が冷えた。

(俺がプリシラを支配するのが目的なのに、危うく精神的な主導権をプリシラに握られかけてた)

 プリシラの体がもたらす快楽とプリシラの挑発に我を忘れかけてた。

 男が指を鳴らすと、天井から赤いスライムがプリシラとアラキア、ついでにヤエの体に降り注いだ。

「なに、これ?」

「くっ……また……」

「ふん。どうした? また臆病風に吹かれたのか?」

 アラキアが戸惑い、ヤエが嫌悪感と屈辱に顔を歪め、プリシラが嘲笑を浮かべる。

「否定はしませんよ。やはりアンタは一筋縄じゃ行かない。たっぷり時間をかけて、じっくり調教する事にしました」

 男がそう告げると、スライムは三人の美女を嬲り始めた。

 プリシラの巨乳にまとわりついて揉みしだき、ヤエの女の花弁に入り込み、アラキアの尻を這い回る。

「くっ……はあ……この……! ふわあああ!」

「ひゃん! なに、これ? ふあ……でも、これも、きもち、いいかも……」

「ふん……。……妾の肌に……このような……ふう……下等生物を這わせた代償は……はあ……高くつくぞ」

 顔に嫌悪を浮かべながらも嬌声を抑えきれないヤエ。

 戸惑いながらも快楽に身を浸すアラキア。

 そしてプリシラは甘い吐息を漏らしながらも、紅の瞳に殺意を浮かべた。

 

 ――数時間後。

 

「ふわああああ! ……く……ぐぅ……ああああああっ! ひぃ、ああああああ!」

「ふああああ❤ きもち、いい❤ ふあああああ❤」

 スライムに加えて、触手にも全身を嬲られ、嬌声を上げるヤエとアラキア。

 快楽と屈辱や嫌悪感がせめぎ合ってるヤエと快楽の虜になってるアラキアで対照的な姿だった。

「く、はあ、あああああっ! くぅ……ふあああああああ!」

 男に背後から貫かれ、激しく抽送され、プリシラは美しい肢体と巨乳を揺らして嬌声を上げている。

「く、あああああああ! ふあああああ! ああああああっ!!」

 スライムの体液の効果で、さらに性的な興奮と感度が増し、その上で触手やスライムも使い、何時間もかけて調教されたプリシラの体は絶頂を繰り返した。

 そして背後からの陵辱なら、プリシラの瞳を、男の全てを見透かして嘲るような、あの紅の瞳を観ずに済む。 

「ふあああああああ! ああああああああっ!!」

 もう何度目かわからない中出しをされ、プリシラの体がくずおれそうになる。それを『多腕の加護』の『腕』で支えて、さらに犯し続けた。

「うあああああ! はあっ! ああっ! ふわあああああああ!!」

 乱暴に、それでいて『寝技の加護』による性技は健在のまま、プリシラの室内と子宮を突きまくった。

「くああああああ! ふああああああ! ああああああああっ!!」

 男の陵辱はプリシラが意識を失うまで続いた。

 

「くぅ……はあ……ああ……ふあああ…‥‥アル……さま……」

「ふあああ……❤ ……ああ……姫様……プリスカ様ぁ……❤❤」

 プリシラが意識を失う頃には、ヤエやアラキアも目の焦点を失っており、うわ言のように嬌声を漏らし、心に刻まれた者の名前を呼んでいる。

「……………」

 プリシラに対する愛情と忠誠心は変わらねど、快楽の虜になってるアラキアはともかく、ヤエはまだ本当の意味では心が折れていない。

 そして、それはプリシラも同じだと男は直感していた。

 あれだけ犯して、屈辱と快楽を味合わせても、プリシラは一度も許しを請う事も、完全には快楽に飲み込まれることもなかった。

「――はっ、上等だ」

 誰よりも苛烈で誇り高く、全てを見透かし傲慢に見下ろす。想い人がいないからこそ逆に弱味もない。

 そんな女が自分に屈服したら、それはどれだけの痛快な快楽をもたらすか。

 男は意識を失ったプリシラの顔を覗き込んだ。あれだけの嬌声を上げ続けながら、安らかな寝顔だ。自分の乱れた顔など男には見せないと言わんばかりに。

「その忌々しい紅の瞳が俺に媚びる日が楽しみですよ、プリシラ様」

 『血染めの花嫁』と呼ばれた孤高の女の命も心も『救済』してやると、男は醜悪な笑みを浮かべた。 




第23話終了です。
最期まで読んでくれて、ありがとうございます。

ようやくプリシラまで到達しました
とんでもなく長くなってしまって、本当に申し訳ありません。

個人的な拘りで、18禁二次創作でも、可能な限りは、自分の中の原作のキャラのイメージを崩さないように書いてます。
なので、プリシラは恐ろしく手強かったです。
とても一般的な『わからせ系』のようにはいかず、悪戦苦闘するハメになりました。

色々と不出来なところがあったと思いますが、読者のみなさんに楽しんでいただけたなら幸いです。

しばらくはプリシラ編を続けていくつもりです。
よろしければ、次回以降もお楽しみください。

それにしても、プリシラ、アラキア、ヤエと、ヴォラキア帝国は難儀な女性キャラが多いですね。
タンザやマデリンも難儀な女性キャラだし……。
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