常識改変プロデューサーとアイドル 作:湯けむり桶
地方での番組収録を終え、俺が運転する車は夜の高速道路を滑るように走っていた。
助手席には、20歳という立派な成人でありながら、その愛らしい容姿ゆえに「リトル・レディ」と称される日下部若葉が座っている。
「ふふ、今日のロケも大成功でしたね。プロデューサーさん、お疲れ様です」
「ああ、若葉もな。いい仕事だったぞ」
他愛もない会話が続く中、窓の外に煌々と光るネオン……中世の城を模した、いわゆるラブホテルが見えてきた。
すると若葉は、いたずらっぽく、しかし艶然とした(つもりの)笑みを浮かべて俺の方を向いた。
「プロデューサーさん。仕事は終わりましたし……ここからは、大人の時間、にしませんか?」
彼女が指差したのは、その城の入り口だった。
「……しようがないお姉さんだな。わかった、少し休憩していこう」
俺が車を高速から降ろし進路を建物へと向けると、彼女は
「わぁ、話がわかるプロデューサーさんは素敵です!」
と上機嫌で胸を張った。
しかし、受付の前で、無情な声が響いた。
「……申し訳ございません。当ホテルでは、保護者同伴であってもお子様のご利用はご遠慮いただいておりまして……」
「お、お子様!? 違います! 私は20歳、立派な大人です! ほら、免許証だって!」
若葉は必死に身分証を提示したが、受付の担当者は困惑した声で言い放つ。
「あー……お客様、こういった悪質な偽造はちょっと……。お帰りください」
「ぎ、偽造じゃないですぅ!!」
結局、俺たちは城で門前払いを食らってしまった。
駐車場に戻る道すがら、若葉はぷんぷんしながら顔を真っ赤にして地団駄を踏んでいた。
「信じられません! なんでいつもこうなんですか! 私はプロデューサーさんの『お姉さん』なのに!」
「まあまあ、見た目が見た目だから一方的に拒否されるんだ、悔しいだろうが仕方ないんだ。さあ、帰ろう」
だが、若葉の気が済むはずもなかった。
若葉が車を人通りのない路肩に停めさせた瞬間、彼女はシートベルトを外して俺の膝の上にしがみついてきた。
「……もう、我慢できません。建物に入れないなら、ここで『大人』を証明してみせます!」
彼女は俺のシャツのボタンを震える手で外し、その小さな、しかし熱い唇で俺の肌を執拗に求め始めた。
「プロデューサーさん……見ててください。子供にはできないこと、いっぱいしてあげますから……っ」
若葉は俺のモノを強引に引き出すと、その小柄な身体を必死に使い、文字通り俺を「貪る」ように動き始めた。
狭い車内、街灯の光が時折差し込む中で、彼女は必死に艶めかしい吐息を漏らし、腰を振り、自分が年上の女性であることを肉体で刻み込もうとする。
「あ、んっ……ふぅ……っ! どうですか……っ、若葉の……っ、大人の包容力……っ!!」
実際には俺に抱えられ、翻弄されているようにしか見えないその姿が、逆に背徳的な愛らしさを際立たせていた。
だが、若葉の瞳は本気だった。子供扱いされた悔しさを快楽で塗り潰すように、彼女は自ら俺の首に腕を回し、熱い吐息を耳元で漏らす。
「は、あぁぁ……っ! もっと、奥まで……。お姉さんを……めちゃくちゃにして、いいんですよ……っ?」
俺はそんな「背伸びをしたお姉さん」の全てを受け止めるべく、彼女の狭い最奥へと深く、深く自らを沈めていった。
若葉の身体が大きく跳ね、絶頂の波が彼女を飲み込む。
「……んんっ、あ、あぁぁぁ……っ! プロデューサー、さん……だい、すき……っ」
窓が白く曇る中、若葉は俺の胸でぐったりとしながらも、勝利を確信したような幸せな笑みを浮かべていた。
行為を終え、乱れた衣服を整えて再び車を走らせると、若葉は先ほどまでの悔しさが嘘のように、上機嫌で語り始めた。
「……ふふんっ。どうでしたか、プロデューサーさん? 私の、あの大人のテクニック……。やっぱり、年上の女性にリードされるのって、悪くないでしょう?」
彼女は助手席で少しだけ乱れた髪を指で梳きながら、誇らしげに胸を張る。その表情は、まるで大仕事をやり遂げたベテランのそれだが、実際には頬に赤みが残り、瞳はまだ潤んだままだ。
「あのお店の人に教えてあげたいくらいです。こんなにプロデューサーさんをメロメロにさせちゃう『お姉さん』を子供扱いするなんて、見る目がないですねって!」
「ああ、そうだな。若葉は最高のお姉さんだったよ」
俺が少し茶化すように応えると、彼女は満足げに何度も頷いた。
「そうですとも! 私、お姉さんですから♪ 次回はもっと、プロデューサーさんが腰を抜かしちゃうような大人のリード、勉強しておきますからね! ……あ、でも、あんまり激しいのは……私もちょっと、恥ずかしい、かも……」
最後は少しだけ本来の可愛らしさが顔を出したが、彼女は自分の「勝利」を確信したまま、事務所に着くまでずっと、いかに自分がお姉さんらしく振る舞えたかを饒舌に語り続けていた。