※この作品はR-18です。

常識改変プロデューサーとアイドル   作:湯けむり桶

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放課後のレッスンルーム:綾瀬穂乃果の個人的な再指導

 事務所のレッスンルームには、スピーカーから流れる激しい重低音のビートと、それ以上に熱く、肌を刺すような二人の少女の熱気が充満していた。

 今日は工藤忍と綾瀬穂乃果、対照的な個性を持つ二人の合同ダンスレッスンの日だ。

 

 壁一面の大きな鏡の前で、穂乃果がしなやかに、かつダイナミックに身体を躍動させる。幼少期から厳格な環境で積み上げてきたバレエ仕込みの柔軟性が、現代的なアップテンポのダンスの中に、流麗で優雅なラインを描き出している。

 指先から爪先、髪の一房に至るまで、すべての動きに揺るぎない芯が通っているのは、彼女のたゆまぬ自己研鑽と、「完璧」を追い求めるストイックな意志の証だ。その身のこなしは、ダンスというよりは一篇の芸術作品を見ているかのような錯覚を抱かせる。

 

 その隣では、忍が全身から汗を飛び散らせながら、必死の形相でその背中に食らいついていた。

 

 「……っ、ふぅ、もう一回……ここ、リズムがズレた……!」

 

 彼女には穂乃果のような華麗な経歴も、天性の柔軟性もない。青森から「アイドルになる」というたった一つの夢だけを抱いて孤独に上京し、文字通り泥臭くゼロから積み上げてきた、真の努力の人だ。

 基礎練習の反復、ステップの一歩一歩に込める力加減、それらすべてに彼女の「絶対にここで終わらない」という泥臭くも尊い執念が宿っている。

 

 俺は鏡越しに、互いに高め合う二人の姿を見つめ、その目覚ましい成長ぶりに深く頷いた。洗練された才能と、それを追走する不屈の努力。異なる背景を持つ二人が一つのリズムの中で切磋琢磨する光景は、いつ見ても胸の奥を熱くさせるものがある。

 

 「はい、そこまで! 二人ともお疲れ様。一旦休憩にしよう。差し入れだ、しっかり水分と栄養を取ってくれ」

 

 レッスンの一区切りがついたところで、俺は用意していたスポーツドリンクとゼリー状の軽食を差し出した。

 

 「わあ、ありがとう、プロデューサーさん!ちょうど喉がカラカラで、砂漠みたいになってたんだっ♪」

 

 忍が顔を輝かせ、タオルで滴る汗を拭いながら駆け寄ってくる。その屈託のない笑顔は、先ほどまでの鬼気迫る表情とは打って変わって、年相応の少女の瑞々しさに溢れていた。

 

 「……ありがとうございます。喉の渇きを感じる直前……。完璧なタイミングですね」

 

 穂乃果も乱れた息を整えながら、控えめだが確かな信頼を込めた微笑みを浮かべた。彼女の額に浮かぶ汗すらも、どこか上品な真珠のように輝いて見える。

 

 「そういえばプロデューサーさん、アタシの実家の青森から、立派なリンゴが届いたの。後で事務所に持っていくから!蜜がいっぱい入ってて、噛むとジュワッて……すっごく美味しいんだよ!」

 

 忍が誇らしげに語る故郷の味の話に、激しい練習で張り詰めていた空気も、一気に柔らかく和やかなものへと変わっていった。

 

 その後、他のアイドルのスケジュール確認や細かな事務作業をすべて終え、完全に静まり返った夜の事務所を後にしようとした時だった。

 

 「……プロデューサーさん。少しだけ、お時間いいですか?」

 

 背後から呼び止められて振り向くと、そこにはレッスン着から私服に着替えた綾瀬穂乃果が立っていた。いつもは整然としている彼女の表情が、今夜は少しだけ硬く、その瞳には言いようのない葛藤の色が混じっている。

 

 「どうしたんだ、穂乃果。こんな時間に。何か悩み事か、それとも今日のレッスンで……」

 「あの……悩みというわけではないんですけど。今日のダンス、どうしても自分の中で納得がいかない箇所があって。今の私に足りないものが、何なのか……。もしよければ、個人的に、私の動きをもう一度見てもらえませんか」

 

 彼女の真剣、かつ切実な瞳が、俺の視線を強く射抜く。プロ意識の塊のような彼女が、わざわざ着替えた後にここまで食い下がるのだ。プロデューサーとして、これを見過ごすわけにはいかない。

 

 「自分で良ければ。わかった、もう一度レッスンルームに戻ろう」

 「……!ありがとうございます。わがままを言って、すみません」

 

 ぱっと表情を明るくした彼女は、弾むような足取りで更衣室へと再び向かっていった。

 

 誰もいなくなったレッスンルーム。緊急用の予備照明だけが頼りなく灯る、仄暗い静寂の中で待っていると、重厚な扉が静かに開いた。

 

 「お待たせしました、プロデューサーさん。……今日の合同レッスン中には、どうしても引き出せなかった……新しい私のイメージです。受け取ってください」

 

 現れた穂乃果の姿に、俺は喉の奥が詰まるのを感じ、言葉を失った。

そこにあったのは、先ほどまで目にしていた清楚な練習着でも、品の良い私服でもない。

 

 黒と紫を基調とした、あまりにも大胆で挑発的なカットの衣装。それはまるで闇夜に溶け込み、獲物を狙う「クロネコ」をモチーフにしたかのような、官能的かつ攻撃的なデザインだった。

 そして彼女の両手には、もふもふとした大きな猫の手のグローブ。

 冷徹なまでに鋭い眼差しと、黒い布地の隙間から溢れ出すような白い肌のコントラストが、夜のレッスンルームを一瞬にして妖しい熱気で支配していく。

 

 「……綾瀬穂乃果、参ります……にゃん。……プロデューサーさん、私から一秒たりとも、目を離さないでくださいね?」

 

 吐息混じりにそう告げると、彼女は野性的で、それでいてバレエの矜持を失わない優雅な動きで、俺の目の前で「黒猫」としてのダンスを踊り始めた。

 

 猫特有のしなやかさと、俊敏な捕食者の本能を意識した、チアダンスをベースとした躍動。その動きは、極限まで鍛え上げられた体幹と柔軟性があってこそ成せる芸術的なもので、思わず息を呑み、見惚れるほどの完成度だった。

 しかし、視線を釘付けにさせるその扇情的な踊りには、踊り手の純粋な熱意とは裏腹に、どこか決定的な「違和感」が混じっていた。

 

 その正体は、彼女がリズムの最高潮に合わせて、スッと片足を高く天に向けて蹴り上げた瞬間に露わとなった。

 足を上げた付け根――本来ならば衣装の布が厳格に秘部を覆っているはずの場所に、故意に施された切れ目があったのだ。遮るもののない彼女の神聖な場所が、冷たい照明の下で無防備に、そして濡れた光を帯びて晒される。

 

 穂乃果は俺の激しい動揺を敏感に察知すると、獲物を追い詰めたように妖しく目を細め、さらにダンスを過熱させていく。

 優雅なステップを踏みながらも、時折わざとらしく足を耳元まで高く上げ、あるいは俺の目の前でしゃがんで後ろを向き、大胆に脚を開いてみせる。挑発的なパフォーマンスが続くにつれ、彼女の秘部は物理的な摩擦と心理的な興奮によって、次第に艶やかな熱を持ち始めた。静かな室内に、彼女の荒くなった熱い呼吸が、反響して大きく聞こえてくる。

 

 やがて、彼女は自身の限界に挑むかのように、一本の足で揺るぎなく立ち、もう一方を真上の天井へと掲げる完璧な「I字バランス」の姿勢をとった。その極限の状態のまま、重力に従って開かれた秘部を、彼女は空いた方の猫の手を脱ぎ捨てた指先で、自ら左右に大きく広げた。潤んだ、熱い視線が俺を射抜く。

 

 「……プロデューサーさん、これが私の、本当の……魂の納得です……受け止めて……にゃん」

 

 その壊れそうなほど美しい誘いに抗えるはずもなく、俺は自身のモノを露わにし、彼女の溢れんばかりに濡れた熱源へと添えた。穂乃果のねだるような、潤ませた瞳が俺を捉える。俺は意を決し、その狭く、熱く拍動する中へと一気に侵入した。

 

 「――っ、あ、あぁ……っ! 芯まで、熱いものが……入って、きます……っ!」

 

 穂乃果は俺の首に腕を回し、I字バランスの体勢を維持したまま、俺を深く、どこまでも深く受け入れた。残った猫の手の感触が俺の背中で蠢き、彼女は内で激しく脈打つ俺の熱を噛みしめるように全身を細かく震わせる。

 

 次第に動きは獣のような激しさを増し、ぶつかり合う生々しい肉の音と、重なり合う狂おしい吐息が、レッスンルームの大きな鏡を白く曇らせていく。穂乃果は俺に必死に抱きつくように、その指先に力を込めた。優雅な黒猫は、今や一人の愛を乞う一途な女として、本能のままに激しく腰を揺らし続けている。

 

 やがて抗えない限界が訪れ、穂乃果はこれまでの人生で出したこともないような、妖艶で掠れた絶叫を上げて果てた。俺もまた、彼女の最奥にある柔らかい壁に、溜まりに溜まった熱い奔流を余すことなく解き放った。

 

 しばらくの間、二人は折り重なったまま、静まり返った室内で互いの心音を重ね合わせていた。やがて荒い息が少しずつ落ち着くと、穂乃果は俺の胸に顔を埋めたまま、闇夜に潜む猫のような妖しい微笑を浮かべて、耳元で囁いた。

 

 「……ふふ。なんだか、何が足りなかったのか、わかったような気がします……にゃん。一人では、このステップは完成しなかったんですね」

 

 そう言って俺の首筋を優しく甘噛みする彼女の瞳には、プロフェッショナルとしての確固たる自信と、一人の女としての深い充足感が、溶け合うように同居していた。

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