【完結】KAYA、やはり許されません。~不知火カヤ90分コース無料券がメールボックスに届きました!~ 作:信頼できる語り手
矯正局の特殊収容施設で、カヤは自分の手を見詰めていた。
掌には星空がある。エンプロイと見に行った映画の主人公が言ったセリフだ。肌の血色をこう表現するセンスは詩的に感じる。直後に巨大ロボが出てきて余韻を壊されたが。
あなたの手には星がないじゃないですか、と揶揄ったら割りと本気で拳骨されたっけ。思い出したカヤが苦笑する。
「ガキはどっちですか、本当に……」
くだらないじゃれ合いばかりが頭に残っていた。何も自分の事は話さない人だった。
でも、きっと、それがエンプロイという男だったのだろうと、今になって考える。
「囚人番号1192番。面会だ」
「……はい?」
矯正局の看守に声を掛けられて、カヤは首を傾げた。自分と面会をしたがるような奇特な人物など、心当たりがない。
「誰でしょう……?」
面会室に向かって歩を進める。その時、嗅ぎ覚えのある匂いが鼻腔を擽った。
「面会室は禁煙です!」
「るせぇな。最新式の電子煙草だから匂いは残らねぇっつったろ」
歩幅が広がる。カヤは駆け出していた。
「それより、監原ミスズ局長ちゃんは何処いんの? オレ、あの子の見た目タイプでさぁ……。一緒に飯食いてぇんだけど」
「ここはそういうお店ではありません!」
「お堅いねぇ。オレの胸板くらいガッチガチだぜ。ほれ、見ろよ。ここ、エイリアンに撃たれた傷痕。一昨日までコイツを治す為に強制スリープモードだったんだぜ?」
武勇伝を嬉々として語る駄目な大人の顔は、今でもはっきりと思い浮かべられる。
「胸ポケットに特別製の手錠を入れてたおかげで、間一髪の致命傷回避よ。映画みてぇだろ? まあ、隣に入れてた塗料が破裂してエグい見た目になっちまったけどな」
面会室の扉を蹴り開けた。
「エンプロイ……っ!!」
「よぉ、ガキ。暇してんじゃねぇか?」
言いたい事は沢山ある。それでも、机の上に置かれたソレを見て、カヤは静かに着席した。
「あなたの助言、全然役に立ちませんでしたよ」
白の駒を手に取る。
「お前こそ、キヴォトスを支配してオレをヒモ生活させてくれるって約束はどうした?」
「そんな約束、してませんから。……d4」
奇跡は起こらず。だから、凡庸な人間の選択の結果だけがそこにあった。
「今度は負けませんよ」
「上等だ、ガキ。罰ゲームは何にする?」
「そうですね。では、私が勝ったら」
「お友達になりましょう。今度こそ、あなたの事を教えてください」
──
「あの……っ! 偽物ぉぉぉぉ!!」
エンプロイの用意した部屋に入るなり、カヤはベッドの上のスカルマンぬいぐるみをぼすぼす殴り始める。
「おいおい、どうした急に。オレのコネで仮釈放を手配しろなんて、お前らしくもない頼み事したと思ったら……ついに頭がイカれたか?」
「ついにって何ですか!? 私は、正常、です……っ! あの人達がおかしいの……っ!!」
一通り暴れたカヤがスンと平静を取り戻した。
「こほん……状況が変わりました。連邦生徒会長を名乗っている不届きな偽物がいます。これを放置するわけにはいきません」
「はぁ……? そういや、連邦生徒会長が帰ってきたとかって話題になってたな。あれ、偽物だったのか。相変わらず、火種が多いこって」
「……私の言葉を信じるのですか?」
カヤの目が見開かれる。
「あぁ? 疑う理由がねぇだろ」
「ですが、私が確認した範囲ではキヴォトスの住民は皆、あの女を連邦生徒会長だと認識しています。あなたもそうでしょう?」
「まあ、そうだな。で、それがどうした?」
エンプロイはコーヒーを淹れながら笑い飛ばした。
「ははっ、何の根拠もなけりゃ、お前が目標とする連邦生徒会長を貶めるような発言はしねぇ。その前提は全てに優先する。オレが見てきた不知火カヤならな」
「エンプロイ……」
「それでも不安なら報酬よこせ。クーデター計画は、FX部隊とジェネラルがしくじって失敗したんだって? 金額分の仕事はやり遂げるオレの有能さとありがたみが分かっただろ?」
「FX部隊ではなくFOX小隊ですが……あなたの狡賢さが頼もしいのは事実ですね。しかし、仮釈放中の私は自由に動かせるお金が少ないので、報酬を望むのであれば……」
カヤは思い切って言葉を続ける。
「か、体で払っても……良いですよ?」
久々に着た私服をスルリと肩まではだけて見せた。矯正局では囚人用の服が用意されており、デザインが野暮ったい。年頃の生徒には辛いものがあった。
「……溜まってんのか?」
「ちょっと! 女性からの誘いに対して、第一声がそれですか!?」
「お前、性欲強い癖に自分で慰めるのとか下手そうだもんな」
「つ、強くありませんし……」
カヤは弱々しく否定する。そういった話ができるほど仲の良い同世代がおらず、自分の性欲が一般的なのか判断できないのだ。
「もう! そんなに言うなら、エッチさせてあげませんから! 私は部屋に戻ります!」
「おう、ムラムラが我慢できなくなったらハメてやるよ。その代わり、淫語でおねだりな」
「絶っ対……! 嫌、で、す!!」
数時間後。
「……挿入れてください」
「んー? 聴こえねぇなぁ」
「わ……私のセフレおまんこを……! あなたの……お、おちんぽで犯してください……!」
下着姿のカヤが内股を擦り合わせる。大人びたブラと紐で結んだショーツは、買い出しの際にエンプロイから押し付けられたものだ。
「良い格好してるぜ、エロガキ」
「あなたがこの下着を選んだのでしょう。居候の私は逆らえなかっただけです」
「クーデター起こした奴が何言ってやがる。お前が大人しく従うのなんてセックスの時くらいだろうが。おら、舌出せ」
「ちゅ……む……! にゃにを、ひゅるの、でひゅか……! ん、れろ……ぉ……」
カラオケのマイクにも似た陰茎を握らされたカヤは、文句を溢しながらも舌を伸ばして鋼の棒を磨く。舌先がちろちろと縦横無尽に裏筋を這い回った。
「ダブルピースしろ、ダブルピース」
「ぇ、ぁ……?」
言われるがままにポーズを取ると、パシャリと写真に撮られる。
「おっ、我ながら完璧な構図。モモトークのプロフ画像にするか?」
「するわけないでしょう! 今すぐ、削除してください!」
「ごはっ!?」
エンプロイの胸に激しい頭突きが入った。仮にもキヴォトスの生徒。小柄な文官タイプとはいえ、パワーはなかなかである。
「ぐ、痛ぇ……」
「あっ、ごめんなさ……」
「隙あり!」
エンプロイがカヤに組み付く。体格差を生かして押さえ付ければ、抵抗のしようがない。
「揉み揉み、と。……お前、ちょっと胸デカくなったか? 辛うじて掴めるサイズになってねぇ?」
「んっ……! 自分では分かりませんけど……」
「エロい事すると膨らむらしいぜ」
「バカみたいな迷信ですね。……いっ!?」
陰茎が膣口を摩擦し、カヤが反応した。
「少しはこちらの準備を待てないのですか?」
「何言ってやがる。足開いて尻突き出して、まんこパクパク見せ付けてんだろうが。誘いやがってよ、むっつり女」
「そ、そんな破廉恥な事はしてません!」
「じゃあ、無意識か? そういや、イッてる最中も毎回スゲぇもんな、お前」
「な、何の話ですか……?」
困惑するカヤの膣に陰茎が挿入される。
「ふぎゅ、ん……!」
「汗だくになりながら、恋人繋ぎ求めてくんだよ。媚びっ媚びの甘えた声でな」
「ぇ……嘘ですよね!? この私がそんな浅ましい醜態を晒すわけが……! あぁ……っ!!」
彼女の抗議の声が途切れ、数分の間、ベッドがギシギシと豪快に軋んだ。
「ぉ……ぉ……」
「何回イッた?」
「……に、2回……」
「よっしゃ、不知火カヤ元防衛室長のタブルピースフェラ写真をリンちゃんに送……」
「ご、5回! 5回です! 正直に言えば良いんでしょう、このクズ!!」
エンプロイはクツクツと笑う。
「おう、オレはクズな方の大人だぜぇ。会社からも謹慎処分食らってる。こんな風にならないように、精々頑張れや」
「……そう言っている割りに、楽しそうですね」
「まあ、今は仲間がいるからな」
屈託のない言葉に、カヤは気恥ずかしくなってそっぽを向いた。
「ホームレスのデカルトさん」
「そこは、私を挙げるべきでは……!?」
男女の取っ組み合いが始まる。最後まで締まらない2人だった。
エンプロイは缶コーヒーを傾けつつ、青い空を見上げる。このチープな味もたまには悪くない。ふと、ポケットの中が微動した。
「おっ、メールか」
別行動しているカヤからだろう。
『今夜、どうですか? お友達割り引き、してあげますよ』
つまり、夜のお誘い。直接的な言い回しをしないのが、何とも彼女らしかった。
『あなたの為に多忙なスケジュールを空けてあげました。感謝してくださいね』
『恩着せがましいが、了解。90分コースな』
『そう言えば、何故いつも90分なのですか?』
『お前、知らねぇのかよ』
懐から取り出した電子煙草を指で弾き、口でキャッチする。くだらない小技。エンプロイはこういう遊びが大好きだ。
「良作映画ってのは、90分以内にサクッと終わるもんなんだぜ」
──今日もキヴォトスの何処かに、一筋の煙が流れている。
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⏬次回作があるなら、どっちが良いですか?
①ふたなり淫紋結合部のキヴォトス破壊計画
~部長は「生徒同士のセックスは健康に良い」などと供述しており~
②推し生徒のリアル抱き枕で性欲を発散する先生の鑑
~いやぁ、まるで本物みたいな肌触りだなぁ~
次回作があるなら、どっちが良いですか?
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ふたなり淫紋結合部のキヴォトス破壊計画
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生徒のリアル抱き枕で性欲を発散する先生