戦記エロゲーの最強悪役貴族に転生したので暴虐のかぎりを尽くそうと思ったのに、なぜかヒロインたちに激重感情を抱かれるようになった 作:佐間野 隆紀
その後、戦後処理や今後の対応の協議を行なうためにオスタルガに立ち寄ることとなった俺は、領主によって用意された迎賓館の一室でさっそくリリエラに対する『後始末』をはじめていた。
「ぼ、ボクをどうするつもり?」
鎧を外され、後ろ手に両腕を拘束された状態でベッドの上に放り出されたリリエラは、怒りとも不安ともつかない表情でこちらを見上げている。
鎧の下にはピッタリとはりつくボディスーツのようなものしか身につけていなかったようで、パッと見ではセパレートの水着を着ているようにしか見えないその姿はなかなかに扇状的だ。
この部屋に連れてきた時点ではとくに抵抗するような素振りも見せていなかったが、その態度からするに、ひょっとしたらまだ自分がなにをされようとしているのか理解できていないのかもしれない。
「しれたことを。捕虜になった女がされることなど、決まっている」
俺は敢えて不敵な笑みを浮かべると、豪華な装飾の施されたテーブルの上に置かれた小瓶を手に取り、指先でその蓋を弾き飛ばす。
中には琥珀色をした透明な液体が入っており、少し嗅ぐだけで脳を侵食されていくような独特の香りを漂わせていた。
「な、なんだよ、それ」
「今回は少し余興を用意した」
小瓶を片手にベッドへと歩み寄ると、リリエラが焦ったようにその場で身動ぎする。
しかし、その足首には動きを制約するための重い鉄輪がつけられており、踏ん張りの効かない柔らかなベッドの上ではただただその場で足を滑らせることしかできなかった。
「この薬は飲まされたものの精神を蝕む。さて、おまえはどこまで耐えられるかな?」
「なっ……や、やめろっ……!」
俺は必死に逃げ出そうとするリリエラの顎を掴むと、その口を無理やり押し広げて小瓶の中身を一気に流し込んでやった。
「ゲホッ、ェホッ……!」
その場でリリエラが激しく噎せ返り、吐き出された薬瓶がベッドの上に染みを作る。
おそらくは口に含んだだけでほとんど飲めてはいないだろう。
だが、それでも問題はなかった。
「この薬を作った者によれば、口に含んだだけでもそれなりに効果が出るという話だが……」
俺が言うと、リリエラはなにかに気づいたようにハッと息を呑む。
「そ、そんなこと……」
焦ったようにそう告げるが、その顔が少し紅潮しかけていることにはすぐに気がついた。
そう。俺が飲ませたのは、たとえ口に含んだだけでも耐性がなければ一瞬で効果が出る、それほどまでに強烈な――酒だった。
薬ではない。強烈にアルコール度数が高いものであるということを除けば、ただの酒である。
もちろん、アルコールに弱い体質であれば粘膜吸収だけでも酔いがまわることもあるだろうが、リリエラの体質がどうかまではさすがに分からなかった。
とはいえ、体温が上がったり少し頭がフラつく程度の変化はあるのではないかと思う。それだけでも効果としては十分だ。
今は『自分は薬を飲まされた』と思い込ませるだけでいい。
「ふむ。試してみるか」
俺はベッドに上がると、なんとか逃げ出そうと藻掻くリリエラの体に覆いかぶさり、おもむろにその秘部へと手をのばした。
「やめっ……! あっ、はぁぅ……!」
さすがにまだ濡れてはいなかったが、リリエラの口からは甘い吐息混じりの声が漏れる。
「よい声を出すではないか」
「こ、これはちがっ……んっ、あぁぁっ……!」
「どうやらさっそく効いてきたらしいな」
さらにスーツの上から乳房を優しく撫でてやると、くすぐったげに身をよじらせながらその体を震わせた。
薬を飲まされ、そのせいで本当ならそんなつもりはないのに感じてしまう――そう思い込ませるのが俺の作戦だった。
もちろん、本来のシナリオとは異なる流れである。
もともとの展開では実際に洗脳用の媚薬を服用させられ、正気を保てなくなるまでグズグズに犯されることになっていた。
そして、そのまま完全に心と体を支配されたリリエラは、エルザとはまた違った形でイェルバウトの配下に加わることになるのだ。
といっても、彼女の場合は他のキャラクターたちとは違い、NTRルートに入ったからといって必ずしも悲劇的な結末を迎えるわけではない。
状況によっては敵対したまま戦死してしまうケースもあるが、物語中盤において再び戦場で相見えた際、プレイヤーの行動次第では仲間として救い出すことも可能だった。
しかも、その場合は通常ルートのときよりもエッチシーンが濃密になる特殊なカップルエンドを迎えることもできるという特別仕様まで用意されていたりする。
そもそものデザインからして全キャラクターの中でも上位の可愛らしさであり、エロシーンの総数もエルザなみに多かったりと、そういった方面でも優遇されているキャラクターなのだ。
俺個人としても最推しに近いキャラであるため、エッチなことはしたいと思う反面、あまり酷い目に合わせたくはなかった。
そこで思いついたのが、今回の『思い込ませ作戦』である。
この方法ならば、本来のNTRルートらしい流れを維持した上でじっくりとリリエラの心と体を攻略していくことができる。
まさに妙案と言えるだろう。
これまでの他のヒロインたちと異なり、リリエラはたとえイェルバウトに心酔させてしまったとしてもシナリオの流れを大きく変えることはないという安心感もあった。
今回ばかりは俺も心ゆくまで楽しませてもらうことにしよう。
「体が熱くなってきただろう? どうして欲しいか言ってみろ」
「ぼ、ボクに触るな……この拘束を解け……!」
耳許に囁きかけながら、あくまでも反抗的な態度を崩さないリリエラの体を優しくなぞる。
ボディスーツに包まれた形のいい乳房の頂点では、すでにコリコリにしこった乳首がその薄い生地をテントのように押し上げていた。
「口の利きかたを知らんらしいな。だが、今は許そう。そのほうが楽しめるというものだ」
「んぁぁっ……や、やめろ、そんなとこっ……!」
秘部に触れていた指先でそのスリットを撫で上げ、谷間に指先を埋めるように少し力を込めると、ぐじゅっと内側から蜜が染み出してくるのを感じる。
(……もう濡れてきてる……やっぱりこの体は発情フェロモンでも出てんのか……?)
思わずそんなことを考えてしまった。
あるいは、リリエラの『怪しい薬を飲まされた』という思い込みが早くも体の反応に現れているのかもしれない。
「なかなか強情な女だ。だが、それでこそわざわざ殺さずに連れてきた甲斐もあるというものよ」
いずれにせよ、それならそれで好都合ではあった。早くも体が堕ちはじめているのなら、次はその心を攻めてやるとしよう。
「ど、どういう意味……?」
「おまえのような強く美しい女は、あのような小僧より俺の下にいることこそが相応しい」
「う、うつく……!?」
ひとまずはこれまでどおりイェルバウトっぽくオレサマ感全開で出足を窺ってみるが、なんだかさっそくいつもと反応が違うような気がする。
これまでも常套句として見た目を褒めることは欠かしていなかったと思うが、それにしたってここまで露骨に反応を返されることはなかったはずだ。
(意外と見た目に自信がないタイプだったり……?)
リリエラはどう見ても完全無欠の美少女だが、本人がどう思っているかなんて分からない。
アルトリウスも女性の見た目をストレートに褒めるタイプではないし、ゲーム上でもそういった発言があるのはゲーム終盤の告白シーンなどに入ってからがほとんどだ。
可憐な見た目に反してボーイッシュな性格の持ち主でもあるし、意外と褒められ慣れていないという側面はあるのかもしれない。
「そうだ。おまえには命を捨てて友を護ろうとする心の強さも俺を愉しませるだけの力の強さもある。そして、なにより美しい。腐っても戦獅子ラーズ卿の血族よ」
少し気をよくした俺は、そのまま一気にリリエラの内面へと踏み込んでみることにした。
「えっ……!? お祖父さまを知ってるの……!?」
意外な人物の名に驚きを隠せぬように、リリエラはその大きな瞳を見開いてみせた。