戦記エロゲーの最強悪役貴族に転生したので暴虐のかぎりを尽くそうと思ったのに、なぜかヒロインたちに激重感情を抱かれるようになった 作:佐間野 隆紀
「んっ、んむぅっ……んんンっ……!」
はじめこそ激しく身を捩って拒絶の意思を示していたが、癇癪を起こした子どもをあやすようになんども優しく唇を食んでいるうちに、やがてその動きも大人しくなっていく。
「んふぅ、ちゅ……んぅ、ぁむ、ちぅ……」
やがて、鼻から漏れ出る吐息が熱を帯びはじめた。
互いの唇の柔らかさや唾液の匂いに酔いしれるように、俺たちはしばし無言で口づけを交わし続ける。
「ちゅむ、んっ……はぁ……」
「いい顔をするじゃないか」
いつしかすっかり頬を紅潮させ、蕩けきった顔でこちらを見つめるリリエラに俺はニヤリと口の端を歪ませる。
すると、彼女はますますその顔を朱に染め、言い訳でもするかのように目を背けながら言った。
「ち、ちがっ……これは薬のせいで……!」
「そうだ。薬のせいにして、今はこの快楽に身を委ねろ」
「や、やめろ……! だめっ、まって……んぅぅっ……!」
再び唇を奪い、今度は容赦なくその口の中に舌を捩じ込んでいく。
リリエラは驚いたようにその目を見開いていたが、先ほどのように拒絶することはなく、それどころか今度は躊躇いがちながらも自分のほうからそっと舌先を絡め合わせてきた。
「んンっ……れぅ、れぉ……れろれろ、れぇる……」
「やめろと言うわりには、いい反応をするじゃないか。舌を噛み切ってくれてもかまわんのだぞ?」
「ち、ちがう……これはぜんぶ、薬のせいなんだから……んれぅ……」
またしても言い訳じみたことを呟いているが、言葉とは裏腹に自ら唇を奪い取ってくると、無理やり俺の口腔に舌先を滑り込ませてくる。
どうやらリリエラは『薬を飲まされた』という理由を免罪符に快楽を受け入れる覚悟を決めたらしい。
狙いどおりの展開だ。
俺は別にリリエラの気持ちまで欲しいわけではなかった。快楽を受け入れ、それなしではどうしようもなくなるほど溺れてくれさえすればいい。
快楽によって支配され、しかし、いずれまた正しき道を思い出してアルトリウスのもとへと帰っていく。それこそが俺の思い描いているシナリオなのだ。
「あっ、くふぅ……!」
リリエラの柔らかな唇を味わいながら、再び下腹部へと手を伸ばしていく。
ボディースーツの薄い布地を引き裂いて無理やり秘部を露わにすると、ぷっくりとした肉厚な恥丘を指先でなぞり上げ、そのまま花弁の間に埋もれていたクリトリスを探り当てると、指先で転がすように優しく摩ってやる。
「んぁぁっ……や、やめて、くりくりしないでぇっ……!」
もどかしげに身を捩りながら、リリエラがその顔を俺の首筋に押しつけてきた。
後ろ手に拘束された両手が必死にベッドの上の寝具を握りしめている。
この場で解放してやろうかとも思ったが、もう少しこのまま愉しむのもそれはそれで面白そうだと俺の中の少し意地悪な部分が訴えかけていた。
「あ、あっ、だめっ……そんなとこまで……!」
ひとまず手枷を外すのはやめ、今度はスーツの胸の部分も引き裂いて乳房を露出させる。
プリンとした張りのある双丘の先端では真っ赤に充血した乳首が痛々しいほど固くそそり立っていて、俺は思わずそのしこった蕾にむしゃぶりついてしまう。
「だめっ、そこっ、ぺろぺろさられたらぁっ……!」
リリエラはベッドの上で水揚げされた魚のようにビクンビクンと跳ねまわっていた。
口に含んだ乳首を舌先で転がすほどに、指先でクリトリスを優しく愛撫するほどに、その体は面白いほどに反応を返してくれる。
「ひぅぅっ……! やだっ、なにかっ、きちゃう……!」
やがて、リリエラがガクガクと膝を震えさせ、太腿のあたりが小刻みに痙攣をはじめる。
絶頂が近いのだろう。俺は口の中で乳首を甘噛みしつつ、少し指先に力を込めてクリトリスへの圧を強めてやった。
瞬間、リリエラの体がことさらに激しく痙攣し、その口から甘やかな嬌声が漏れる。
「んぁぁ……! でちゃうっ……おしっこがでちゃうぅっ……!」
そして、いよいよ快楽の頂点に達したリリエラは、その体を弓なりに反らせながら激しく全身を震わせた。
陰唇から派手に潮が噴き出し、ビューッと弧を描きながら寝具の上に大小の染みを作っていく。
今までにも女性陣に潮を噴かせたことはあったはずだが、ここまで勢いがあったのは初めてかもしれない。
「あ、はぅ……こんなの……こんなこと……」
リリエラは力なくベッドに顔を埋めながら、羞恥と絶望の入り混じった色にその顔を染めながら涙を溢していた。
なんだか急にその姿がかわいそうに思えてきて、俺はテーブルの上から鍵を取ってくると、彼女の自由を奪っていた手足の拘束具を外してそっとその体を抱き寄せる。
逃げ出される危険性もないわけではなかったが、幸いにもリリエラにその兆候は見られなかった。
「なにを恥じらうことがある。快楽に狂う女ほど美しいものはない」
俺は小さく震えるリリエラの耳許に、そっと囁きかける。
「やめて……ボクは、美しくなんか……」
「いや、おまえは美しい。他の誰がなんと言おうと、おまえは強く気高く美しい女だ」
「だめ……そんなふう言われたら、ボク……」
「薬のせいにしてかまわんのだぞ」
「そう……これは、ぜんぶ薬のせい……薬のせいなんだから……」
リリエラが俺の腕の中で身じろぎし、その顔をこちらに向けてくる。
涙に濡れるその瞳に吸い込まれるように、気づけば俺は優しくその唇を奪っていた。
「んぅ……ちゅ、ぁむ……んんっ、れぅ……」
甘い吐息を漏らしながら、リリエラがその腕を躊躇いがちに俺の体へと伸ばしてくる。
彼女の心が何処にあるのかは分からない。ただ、なにかを求めるようにそっと俺の体にまわされた彼女の腕は、その力の弱さに反して二度と離れることのないような奇妙な感覚を抱かせた。
「あの変な薬のせいで、ボクは……ん、ちゅ……」
譫言のように繰り返しながら、いつぞやと同じように今度はリリエラのほうから何度も何度も唇を重ねてくる。
そうしているうちに、徐々に俺の頭もリリエラという一人の美しい少女のことしか考えられなくなってくる。
「俺の女になれ」
気づけば、再びそんなことを口にしていた。
「俺とともに来い。そうすれば、捕虜としたおまえの兵も無事に解放することを約束しよう。悪い条件ではないと思うが?」
慌てて、あくまでも交渉であることをほのめかす。
今回は実際に洗脳こそしないだけで、基本的には本来のシナリオどおり快楽によっての支配が目的だ。
リリエラの心まで欲しいわけじゃない。今まではそのあたりの匙加減がうまくいかなかったせいで、結果的に不測の事態ばかり招くことになってしまった。
今度こそは、大きくシナリオを破綻させずに——。
「……そうだね。一度は捨てた命だ。今さら惜しむことなんて……」
しかし、そんな俺の胸のうちを知ってか知らずか、こちらを見つめるリリエラの顔つきが明らかに変わる。
そのままスルリと俺の首に腕をまわしてくると、頭ごと抱き込むかのようにガッツリと唇を重ねてきた。
「——ッ!?」
「ちゅむ……れる、れぅれろ……」
ねっとりと口腔に滑り込んでくる舌はまるでツガイを求めるかの如く俺の舌を絡め取っていき、そのあまりな甘やかな感触に一瞬にして脳髄が蕩けそうになる。
「ぁむ、ちゅ、ちゅる……んんっ、はぁ……」
「どうした、急に欲しがるじゃないか」
うっとりとした様子で熱い吐息を漏らすリリエラに、なんとかイェルバウトの仮面で平静を装いながら告げる。
「キミが言ったんだろ。今は快楽に身を委ねろって」
そう応じるリリエラの瞳には、それまでにはなかったはずの強い情念が宿っているようにも感じられた。
どうやらいろんな意味で腹を括ってしまったらしいが、少しマズい状況かもしれない。
この調子でリリエラのほうから攻め続けられると、いずれ俺のほうがのっぴきならないことになる。
「なるほど、潔いことだ。褒美をやらねばな」
そこで俺は再び反転攻勢に出ることにした。
リリエラの体を無理やりベッドの上に押しつけると、再びその秘部に手をのばし、じゅくじゅくに濡れた花弁の谷間に指を差し入れる。
「んぁぁぁっ……! ま、まって、そこはっ……!」
そのまま指先を膣口にちゅぷりと埋め、おへそ側の少しザラついた部分を指の腹で優しく押し上げてやった。
「はぅぅっ……! だめっ、またおしっこがでちゃうっ……!」
リリエラがビクンビクンと全身を身悶えさせながら、すがりつくように俺の体へと腕を巻きつけてくる。
密着した素肌から彼女の体温を感じ取りながら、俺は敢えて甘くその耳許に囁きかける。
「何度でも出すがいい。俺の前で我慢をするな」
「だめっ! でちゃうっ! でちゃうっ! んぁぁぁ―――――ッ!」
やがて、リリエラは足の指先までピーンとのばしながら体をそり返らせると、先ほどよりもさらに勢いよくその秘部から潮を噴出させた。
ビュッビュッと放物線を描きながら放たれた潮が寝具の上に新しい染みを作る。
もはや足許は彼女の迸らせた潮でぐしょぐしょになっていた。寝る前に一度、寝具の交換をさせる必要があるかもしれない。
「はぁ……はぁ……だめ……こんなの……」
思うさまイキ潮を撒き散らしたリリエラは、放心したようにその身を小刻みに震わせていた。
しかし、その何処か虚ろに見える瞳は何故かしっかりと俺をとらえていて、震える指先が俺の腕を掴んでくる。
「ねぇ、さっき、我慢するなって言ったよね……」
「ああ」
リリエラの言葉に、俺はただ短く応じた。
「だったら、もう焦らすのはやめて」
「ほう。であれば、どうして欲しいか自分で言うのだな」
「くっ……」
にべもなく突き返す俺に、リリエラは何処か悔しげに唇を噛む。
もっとも、別に煽っているわけではなかった。本当に彼女がなんのことを言っているのか理解できていなかったのだ。
俺だってなんでもかんでも分かるわけじゃない。むしろ女心には疎いほうだとすら思う。
この期に及んで焦らすなんて、俺にそんなつもりは——。
「ボクを……」
しかし、そんなことを暢気に考えている俺は、おそらくただの間抜けだった。
「ボクを、キミのオンナにして……」