※この作品はR-18です。

ひつじ雲とうろこ雲   作:ummt

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あった方がお得じゃん。


大は小を兼ねるように

 

「なークラウスー……そろそろ疲れてきたー……」

 

 ホルガーは自動二輪車の速度を落とすとゆっくりとブレーキを踏み、ヘルメットごとゴーグルを頭から取り去ると青鹿毛の短い黒髪をパサパサと振った。

「後少しで薬品が有名な国に着く。それまで我慢しろよ。」

 と言ってはみたものの一度ぶう垂れたコイツの機嫌を取り持つのは難しいため、自分の自動二輪車から降りてヘルメットとゴーグルを外した。

 渓谷から吹き上げる涼やかな風はホルガーの黒髪と俺の芦毛色をした肩につく長さの白髪を揺らして通り抜けた。

「……ァア!!見ろよアレ!!白い煙だ……火災じゃない!!人が生活してるぞ!!」

 好奇心が旺盛で遠目が利く男が相棒みたいなポジションにいてくれると何かと便利だ。

 目敏く金品を見つけてくるし、何かあったら猪突猛進に突き進むから鉄砲玉……肉の囮になるからな。

 ただし、場を引っかき回してくれるのがたまにキズ。

「区から外れた国境間の民家か……どっちの国の国民かによるな。目指す国だと警備兵が手練れだから願わくば『大国に憧れた少国の民』だと助かるな。」

 重たい自動二輪車のハンドルを手押ししながらモクモクと目立つ狼煙を立てる住居、または庄屋に向かって足を進めた。

 

「エッ!?あの国では正規で買い物するつもりだったのかよ!?早く言えよなー!!あぶねー……普通に物盗りするつもりで次の備蓄掩体壕をスルーするつもりでいたわ。……盗らないと金がねえや。」

 

、、、

 

「すみません。ご在宅ですか?」

 

 煙を吐いていたのはドーム状のコンクリート造の巨大な窯が隣接する真四角のような構造をした建物だった。

 その隣には合金鋼で出来たガスか薬品のタンクが付随している。

 ……ついてるな。

 このサイズの窯は溶解炉等の機能があり、ガラスや鉄等を加工しているか、薬品工の下請け。

 つまり国から離れの地でも廃れていないということは国お抱えの町工場、何かしらの部品や製造に特化している可能性が高いわけだ。

 そして何より警備兵がいないことから大国の協力組織配下であったとしても緊急時に速やかに派遣が来ない、送る必要がない施設。

 他にも同じような工場があり、ここは保護の優先度が低い場所。

 非常事態に陥ったとしても替えがきく人員と技術しかないということだ。

 用いる技術や製造する鍛造物が丁度いい町工場、といったところか。

 

「はい?どちら様でしょうか。」

 


 

「すみません、旅人なのですが……道に迷ってしまって。」

 

 建屋から出てきたのは白衣を身につけて、長い栗毛をゆるく一つに結んだ20代の女性だった。

 やはり薬品を取り扱っている、化学薬品等は備蓄があればあるほどいいからな。

 とりあえずニコっと笑って道に置いた1台の自動二輪車を指差しすと照れくさそうなフリをして頭を掻いた。

「あらあら、旅人さんですか!この地に初めて訪れた旅人さんは2週間ぶりです!!」

 ……初見が2週間ぶりだとしたら、顔なじみは結構なペースで訪問があるのか。

 確かにこの国境は大国と小国を繋ぐルートの一つであり、渓谷を迂回せねばならないものの高低差が殆無く、大型自動四輪車が通れるよう最低限の道の慣らしと手入れはされている。

 古い地図帳ではただの大通りの迂回ルートとしてしか使い道は記されては居なかった。

 ……時代はかわるものだ。

 長居は出来はない。

「あの……ベルを借りることは出来ますか?」

 不安気な顔をして首を傾げると女性は頬を染めて室内に俺を招き入れた。

「はい!!もうそろそろ交換手が休息を取る時間帯ですからお早めに。」

 女性は奥に入っていったので、ペコリと頭を下げるとベル式電話交換機の受話器を上げる仕草をしながら袖に隠した小型のサバイバルナイフでビニールで被覆された銅線を壁から見えない位置で切って適当に束ねた。

「もしもし、まだだ、まだ待っててくれ。」

 ガチャンと受話器を置くとタイミングよく女性がトレイにティーカップとソーサー、ポットを乗せてトタトタと駆け寄ってきた。

「旅人さん!お疲れでしょう?これはショウチクニクサを煎じた特製のお茶なんです!!疲労回復、滋養強壮に効果テキメンなんです!!」

 ショウチクニクサ……?

 中毒物質と麻酔物質を保有する協共国間で取扱者が定められている指定魔化学研究植物に該当する。

 ……本当にラッキーだ。

 女性に採光窓以外の壁が本棚になっている応接室のような場所に案内されると、テーブルの上にティーカップセットと既製品のキャラメルがポンと二粒皿に置かれた。

「ありがたくいただきます……。このお茶、とても不思議な味ですね。ここではどのような研究をされているのですか?」

 すると女性は語る相手を探していたかのようにテーブルに乗り出して鼻息を荒くした。

 

「私たちは魔化学の博士号を持っているのですが、なかなかに珍しいことをしているのですよ!!いずれは商品化して自分の存在意義に悩む人々を救いたいのです!!」

 


 

「ショウチクニクサの酩酊感を抑えて痛みだけを緩和するように配合をした薬品サンプルを国に送っていまして……他にもありますが、それはあまり私は……」

 

 ……『私たち』ということは、他にも人間がいる。

 ホルガーが合図をしてこないことから外には居ない。

「へぇ……俺も少し魔化学を齧っていまして、論文を見せていただくことは可能でしょうか?」

 女性は此方を全く警戒せずに本棚の脇にある庶務机から分厚いバインダーを取り出して開いてみせた。

 ……なんてこった、ショウチクニクサよりも余程有意義な研究をしているじゃないか。

「すみません、このトワライゴウテンナンショウとハグサリニコチアナから抽出した薬品サンプルなどはあるのでしょうか?」

 首を傾げて尋ねると女性は困った顔をして頬をかいた。

「あるにはあるのですが、私の一存ではお見せすることは」

 ピュウィッっと指笛を吹くと樹を伝って採光窓からホルガーが窓ガラスの破片とともに室内に飛び込んできた。

「え?え?」

 状況が理解できていない女性にホルガーが伸し掛かって白衣の下のワンピースをビリビリと破き始めた。

「久しぶりのレ◯プ!!ワクワクするな!!クラウス!!」

 ……はぁ、今名前を呼ぶなよ。

 女性は完全に硬直しながら此方に助けを求める目を向けてくる。

「……ホルガー、名前を呼ぶなど言っただろうが……」 

 ホルガーに乱暴に下着をずらされて白い乳房と薄っすらと毛が生えた秘部を暴かれた女性は我を忘れたように叫び始めた。

「イヤアアアア!!助けて!!助け」

「うるせえぞ女。」

 ホルガーは顔中に血管を浮き上がらせて怒髪天を衝いたように回転式拳銃『フーガ』を女性の口に捩じ込んだ。

 女性は物分かりがよく、涙を流すと体の力を抜いてされるがままになることを選んだようだ。

 しばらくソファの上での強姦、ブラジャーとパンティをわざと着用したままの状態で無理やり犯されている女性を見ていたが、次第に飽きて資料を読み漁ることにした。

 是非ともこの書物類を備蓄塹壕……掩体壕に隠しおきたいな。

「お、お前ら……僕の彼女に何をしている!?」

 応接室の入り口に目をやると白衣を身に着けた茶髪の男性が立ち竦んでおり、手に持っていたガラス瓶をいくつか落としていた。

 

「え?……レ◯プだけど?」

 


 

「は?な……は?」

 

 絶句している男が持っていたガラス瓶には『トワライゴウテンナンショウ』『ハグサリニコチアナ』とラベルに書いてあった。

 ……どこまでついてるんだ。

「おい、お前。そのガラス瓶を渡せ。さもなくばこの場でお前も女も撃ち殺す。」 

 そう言って威嚇射撃を一発天井に撃つと照明器具がガシャンと音を立てて男の目の前に降ってきた。

「お願い……言う通りにして……ただの強盗……殺人まではしないから……」

 随分とまあ魔化学者にありがちな楽観主義者で希望的観測だな。

 つい先日、いや数年前は魔化学などはただのオカルトか空想で化学と科学を蔑ろにする馬鹿の化学、邪魔の化学として『魔化学』とされていたから致し方ないか。

「わ……わかった……命だけは助けてくれ……来月結婚するんだ……だから見逃してくれ……」

 おっと、貴重な情報をどうも。

 直立不動のまま一歩も動けないでいる男に近づいて薬品の瓶を奪い取った。

 ──トワライゴウテンナンショウ

 これは有毒であり強い痺れや痛みを生じる一方で栄養価が高く薬効が望めるが、特に注目するべきは雌雄偽異株であり性転換をする魔化的植物だということだ。

 そして先程の論文が正しければこれに加えてツキグマノミ科の雄性先熟を掛け合わせた薬品サンプルを作り出したとされている。

 つまり、簡単に言ってしまえば『性別を変える』薬液ということだ。

「おい、……これを飲め。」

 ただ恋人がレ◯プされているのを呆然と眺めている男にガラス瓶を渡した。

「え?……は、え?あ……僕は結婚を」

 回転式拳銃『オーバード』の銃口を男の喉元に突きつけた。

「今直ぐお前の息子を潰してもいいんだぞ?なあ……」

 男は目を瞑って苦悶の表情を浮かべると苦渋の決断をした。

 ゴクリ、と薬液を飲み込むと男はプルプルと震え始めた。

「次はこれを飲め。……半分だけな。」

 ──ハグサリニコチアナ

 これも有毒かつ煙草の原材料になる代物だが、これは最も捕食者誘導性魔化的植物揮発性物質を多量に分泌する。

 言い換えれば『他者に状態を知らせる』つまり『思考の共有』を可能とする。

 これも協共国間の条約で無闇な抽出を禁じられていたはずだ。

 そして論文では『現段階では服用量の多いものが母体となり、子に思考を伝搬する』とされている。

 

「おい、ホルガー。一旦腰を振るのを止めろ。一緒に薬液を飲むぞ。」

 


 

「安心しろ、今から俺が先に飲むから。」

 

 訝しげに此方を見るホルガーを横目に男が飲んだ余りを口に含んだ。

 苦々しい味以外に特に悪臭等はなく体調に変化もない。

 そして息を荒くして乱れた衣服と裸体を晒したままの女性の口にも薬液を流し込み、残りをホルガーに渡した。

「大丈夫なのかよコレ……」

 ホルガーは鼻をつまみながら最後の薬液を飲み込むとハァとため息をついた。

「ホルガー、男の◯ンポをよーく見とけよ。」

 震えて直立したままの男のベルトをカチャカチャと外して下着と共にズボンを一気に下におろし、シャツのボタンを外してやって貧相な身体を曝け出させる。

「マジか!?◯ンポが短小になってってる!?」

 いや、それは元からじゃないかな。

「おい、お前。自分の玉と竿を持ち上げてケツ穴を見せてみろ。」

 "いやだ……お◯んこの割れ目が出来たのを悟られる……"

 男が思考したように、男性器の裏には尻肉が変形して新たな秘裂をゆっくりと作り出していっている。

 性転換の始まり、がん細胞が自然発生し組織を侵食するように、男の体には女性器が作られ始めたのだ。

 そして、男の思考は女性と俺、ホルガーに伝搬……つまりテレパシーのように電気信号として共有されている。

「スゲー!!◯ンコってこうやって出来るのか……!!」

 いや、後天的だから通常ではない。

 一応この薬では膣と卵管なしの形だけの小さい子宮が内臓の隙間に形成されるはずだ。

 "そんな……明日は配達員のあの子と婚前最後のセックスをする予定だったのに……"

 その瞬間、女性が起き上がって絶叫した。

「あ、あなたあの配達員と浮気してたの!?……私だけを愛してるって言ったじゃない!!」

 すごいな、命のやり取りをしているのに簡単に男女の痴情のもつれ、修羅場になってしまった。 

 "だってお前マグロなんだもん、◯ンコが臭くてク◯ニするのが正直キツイ"

 女性は顔を真っ赤にして飛びかかろうとするのをホルガーが抱きかかえて止めた。

「女……◯ンコの臭いはちゃんと洗えば消えるから……」

 ホルガーが憐れみを向けるのはなかなかに珍しい。

 

「死ね!!死ね!!浮気男なんて死んじまえ!!」

 


 

「お前、こっちに来い。」

 

 すっかり腰回りと胸に肉がつき背が縮んで喉仏が小さくなった男を手招きする。

 "エッチなことをされるのか……?僕が……?"

 お望みなら仕方がない。

「俺が竿を扱いてやるから、お前は出来立てホヤホヤの◯ンコでオナニーしろよ。」

 そう言っておもむろに本来の長さより短くなった?竿を手で扱いてやると簡単に射精した。

「あっ……僕は彼女を守るために……いっ」

 "やぁん……男にお◯んぽゴシゴシ手コキされるの気持ちぃ……"

 あまりの矛盾した発言と思考に思わず吹き出してしまうと、ホルガーは真顔で男の◯ンポを凝視していた。

「これがメス堕ちってやつか……ヤベェな……」

 少々定義が異なると思うが。

 男はそのまま恥丘を指でなぞりながら胸を揉み始めた。

「う……彼女のため……だ……」

 "ああん……女の身体の快感やばいぃっ……お◯んこに指突っ込んでるだけで気持ちぃ……いくぅ……"

 男のすね毛が生えた足には愛液もどきが垂れ流れ、マン肉はヒクヒクと動いた。

 更には◯ンポまで再び勃起して我慢汁なのか先走り汁なのかザーメンなのか分からない透明な汁が鈴口から滴っている。

「……最低、あなた……男として終わりよ。」

 女性はソファの背もたれに肘をつけながら婚約者の痴態を冷ややかな目で見つめていた。

「だ、大丈夫だよ……打ち消す薬液を開発しているから……」

 "君の書いた論文に着想を得て、既に国に僕の名前で提出済みだから"

 女性がまた身を乗り出そうとするのをホルガーが制止した。

「じゃあ結婚を控えていると言うことで……お前ら、まぐわえ。」

 パンッと手を叩くと二人はポカンと口を開いた。

「嫌よこんな浮気男となんて!!」

「今の状態でまともなセックスなんかできない!!」

 "男にお◯んこ掘られたらどんな感じかな……"

 仕方なく再び威嚇射撃をテーブルに撃ち込んだ。

「俺がやれって言ってるんだけど?」

 女性と男は途端に今の状況を再確認したらしく、男はソファから立ち上がるホルガーに頭を下げながら座面に女性を押し倒した。

「命のためだ……愛してるよ」

 "どうにかして僕だけ生かして貰えないかな……そうだ、肉便器にして貰えればいいんだ……"

 女性は婚約者のあまりの無様さに嗚咽を漏らし始めた。

「酷い……あなただけを信じて……処女を捧げて貞淑に生きてきたのに……裏切りだわ……こんなのって……」

 

「ご愁傷さま。」

 


 

「い、挿れるね……。」

 

 男は何とか屹立させた肉棒を女性の秘部に挿入し始めた。

 女性のほうは何も言わずソファの布地をただ見ている。

 直ぐに竿全体が膣内に沈み込むと、男はヘコヘコと腰を動かし始めた。

「はぁ……あ……」

 "やっぱりお◯んぽより、お◯んこの方が気持ちいいな……"

 とうとう女性は手のひらで顔を覆って泣きじゃくり始めてしまった。

「もう嫌……死んでしまいたい……」

「そうかよ。」

 パスッという音がするとホルガーが女性の脳天を回転式拳銃『ロンドソナタ』で貫いていた。

 ホルガーが頼みを聞いてやるとは珍しい。

 朝方には雨が降るだろう。

「な……死……死」

 "死……死んだなら研究成果は自分の功績にすり替えられる"

 情けなさ過ぎて俺まで泣きたくなってくる。

「オイ男……ケツを突き出せ……」

 耳を疑った。

 他人の男性器に間違っても手を触れるなんて最悪最低の大事故だと豪語していたあのホルガーが……?

 寝取られ男を加えて輪姦して寝取りを愉悦する時ですら男の下半身に断固として触れたがらなかったホルガーが……?

 人も変わるものだ……。

「はい……分かりました……」

 "女の身体で最高の感度を体感できる……"

 男は女性の亡骸と向かい合ったソファの上に乗ってズボンを下げ、白衣を背中まで捲り上げながら腰を突きだした。

「ハァ……」

 ホルガーは場所を移動して男の背後に位置取ると萎えた肉棒を手淫による自慰で扱きながら何とか勃起させると出来たばかりの秘裂にズブズブと挿入を始めた。

「ああっおっ……なにこれ……すごっ……」

 "あぁん……こんなに気持ちぃなら早く服薬すればよかったぁ……"

 俺は座るスペースが床に限られているため、またしても胡座をかき頬杖をしながらホルガーと後天的ふたなり、というかよくわからない状態の者との情事を見守った。

「け……研究……そぅ」

 "クリ◯リスはどこ!?あんっ……ナカが熱っついよぉ……"

 男は四つん這いになりながら器用に右肘で体重をささえながら片手で陰核を探して陰嚢の裏のあたりを弄った。

「うぅ……ああっ……あああん……」

 "クリ◯リスがない!?……どこ……!?どこ……!?"

 この生死に関わる状況であるから男が馬鹿になったのか元からなのかは分からないが、この薬品サンプルは卵管等の生殖機能を完全に再現できるものではなく、秘裂と膣、そして擬似的な子宮を作り出すに留まっており、性的快感を擬似再現するだけの代物で陰核や膣壁、肉襞等の完全再現は不可能だ。

 

「今は時期じゃないし、栗とリスは居ないよ。」

 


 

「クラウス……なんか滾る話、してくれない?」

 

 ホルガーが抽挿を渋りだしたので思考を巡らせる。

「あ!そうだ。次の国では認可が降りた場合にtransfurが許されてるんだ。実験大国でもあるからね。ケモノ化はもちろんのこと状態変化で固形化液状化、更にはシュリンカーに機械化もできるらしいよ。」

 ……まあ、軍事と医療または研究用、もしくは裁判による実刑に係る措置等の国の許可証に加えて魔化学研究の研究会所属の証明と、協共国間認定資格と膨大な使用用途に関する説明資料の提出に係る申請と、最終的な協共国間最高議定議事監督所の受理がないと無理……実質無理ゲーなんだけど。

「マジで!?オレ人間の女がハーピィにtransfurするのを生で見るの夢だったんだ……!!いいよな……腕がひしゃげて翼になって、足が鳥脚になっていくのを嘴が生えた口で泣き叫ぶ女……卵を排卵してしまい咽び鳴く女……」

 ちょっと特殊性癖過ぎて何言ってるか分からないな。

 ホルガーはすっかり元気を取り戻して血管を浮き上がらせながら膨張し反り勃った肉棒でバチュンッと偽◯ンコを突き上げた。

「お゙ほっ……奥を貫かれてりゅ……」

 "お◯んぽシコシコしてお◯んこと同時にイきたい……"

 すっかり女としての快感を得ることしか頭にない男は、自分の陰茎をシュッシュッと上下に擦りながら尻を突きだして、より深い場所を貫かれるのを強請るように腰を振った。

「なんか◯ンコがガキみたいに小さくて心配だったけど……遠慮しなくていいな。」

 ホルガーは男の腰を掴むとパンパンパンとピストン運動を速めていく。

「おっおっおっあっあっあっあっ」

 "イくぅ……女の快感ヤバいぃ……癖になりそう……"

 そして一気に勢いをつけてパチュンと貫くとバヂャ……と何かが抉れる音がした。

「お……ひ……ぎ……」

 "痛い……子宮が破れ……た……"

 そりゃそうだろう。

 出来たばかりの薄い臓器、しかも内臓の間に割り込むように生じた後付の部位だ。

 本来の機能がない偽生殖器は伸縮性が無く、小さく薄い。

 差し貫けば子宮口を文字通りぶち抜いて内臓まで貫通する。

「うわ……うんこ臭……どうせだしケツ穴も掘るか。」

 ホルガーは血がベッタリと亀頭についた竿をズブズブと尻穴に無理やり捩じ込んで腰を激しく前後に振った。

「ぎぃ……痛ィ……死ぬ……痛」

 "死にたくない……痛い……死……や'

 ホルガーが腸に向けて射精すると抽挿により大腸が破れたのか尻穴からは汚物の薄まった液体と共に出血し始め、男はみるみるうちに身体が白くなり身体の硬直が始まった。

 

「あぶねー!!本当の女じゃなくてよかったー!!ケツ穴◯ンコの膣痙攣もキツくない!!」

 


 

「ホルガー、俺は薬品類よりまず先に書物類を次のエリアにある備蓄掩体壕に運び入れるから待ってろ。距離はそう遠くないし。何か取ってくる備品はないか?」

 

 ホルガーにしては意気消沈しているようで、女の亡骸を指でなぞっている。

「ハァ……やっぱり恋人はいらねーな……」 

 項垂れている肩をポンと叩いてティーカップを指差した。

「これはショウチクニクサのお茶。……滋養強壮薬らしいですよ。」

 それを聞くとホルガーはため息をついて皿の上のキャラメルを口に含んで呟いた。

 

『オレはお茶より甘いキャラメルの方が好き!!』

 


 

「singing in the sleet〜♪over the hail〜♪」

 

 俺の予報通り、資料収集も粗方終えた朝方を迎えると朝焼け空が燃えるような色に変わって通り雨が降り注いだ。

 それを見るとホルガーは待ちかねていたように外に出て、また服がずぶ濡れになることもお構いなしに木の枝に掴まったり飛び跳ねながら歌い出した。

「お前、その歌好きだよな。」

 呼びかけにも耳を貸さずにまるで相手がいるように、社交ダンスでいうペアが居ない舞踊であるシャドウを踊っているかのようだ。

「オレは雨が大好きだから!!」

 答えになってないんだよな。

「風邪を引くから、気が済んだらシャワーを浴びて着替えろよ。」

 ホルガーは笑顔で波紋が消えては現れる水溜りの上でクルクルと回りながら見えない何かの手を取ってステップを踏んだ。

 コイツのことはよく知らないし知ろうとも思わないが、不思議な感性を持っている奴だなとしみじみ思う。

 素直な餓鬼だ。

 

「オーケー!!」

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