※この作品はR-18です。

雷電といっしょ (仮置き)   作:沿ドニプリン

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第1話

 

整備会格納庫の重厚な扉がゆっくりと開き、外気に混じった排気ガスの匂いが漂ってくる。プロメテウス号が長い空挺遠征からの疲労を物語るように、重々しく着陸する。係留装置に連結されて響く金属音を聞き届けた雷電は、壁にもたれてあくびしていた。肩ほどの長い髪が微風に揺れて内側の黄色いインナーカラーを覗かせる。彼女の赤紫の瞳はいつものようにとろんと半開きで、世間全般に対し関心が薄いようでもあり、単に寝たいだけのようでもあった。

 

「お疲れ様です代理人~、ようやく戻ってこられたんですね」

 

雷電の声は、抑揚のない平坦で気怠げな平常運転だった。飛行船から降りてきた代理人は白い制服に身を包み、両目を仮面で覆ったまま颯爽と歩み寄ってくる。数日間の遠征による疲労は隠せないものの、その足取りは力強かった。仮面の奥にある瞳が、雷電の姿を捉えた。

 

「久しぶり雷電、迎えに来てくれたの? ありがとう。変わりはない?」

「私はこう…ふわあ(あくび)…いつもと変わらずですよ~」

「そう見えるね、安心したよ」

 

代理人の声は仕事の緊張感をまだ纏っているが、迎えに来た雷電にいつも通り柔和に接する。二人は雑多な、遠征中のCityの話をしながら通路を歩いて代理人の執務室へと向かった。雷電は代理人の隣を歩くのが少し億劫だった。彼の歩幅が広く、自分のペースに合わせるのが面倒だからだ。それでも、彼の隣にいること自体は嫌ではなかった。歩くにつれて代理人の歩みも彼女に連れられて、ゆっくり歩みを進めた。

 

扉を開け、執務室に入るとそこには静寂と二人だけの空気が広がった。

 

「あれ…今日の副官は…」

「今週は極東の航空Dollsが担当ですよ、代理人の帰還日に偶々私の当番だったので~」

 

噓である。航空組の担当は事実だが、前日に零戦に頼んで譲ってもらったのである。

 

「そうだったんだ、すっかり忘れていたよ。」

 

代理人が書類机に向かおうとしたその時、雷電が彼の袖を引いた。言葉はもはやいらない、彼女の行動は単純明快に【昼寝の時間です】という合図だった。

 

「ちょっと、雷で……」

 

代理人が抗議の声を上げる間もなく、雷電は彼をソファへと引っ張り込んだ。彼女は先にソファに座り込み、そのまま代理人の手を引いて、自分の横に落とし込んだ。服越しに二人の体が密着する。

 

「帰ってすぐお仕事じゃ、皺が増えますよ」

「…本当は?」

「代理人独り占め…ふふふ~…」

 

雷電は満足げに目を閉じ、夢の世界へ入り込もうとした。Dollsであるが、代理人も久しく彼女の体温を感じ、柔らかく包み込むような安心感を受けた。

しかし、すぐ彼に眠気は訪れなかった。数週間、指揮官として緊張状態に置かれていた神経がまだ目覚めたままだ。心臓の鼓動が早く、視界の端で揺れる景色が鮮明だ。その視界のなかに、雷電の身体が飛び込んでくる。

彼女は深く呼吸をしていびきをかき、胸元を上下させている。セーラー襟の紺色ジャケットの下、純白のハイレグレオタードが彼女の豊満な曲線を持ち上げ強調していた。見慣れた彼女のHカップほどの胸の膨らみに、この時ばかりは特に目が行ってしまった。重力に従って横に流れながらも、その存在感は圧倒的だった。代理人の視線は、無意識のうちにその柔らかい山並みに吸い寄せられる。

 

さらに、彼女のタイツに包まれた両脚、ベルト装飾が肉感的に食い込む太ももにも目移りする。その太く、弾力ありそうな太ももが代理人の目の前に広がる。彼は喉が渇くのを覚えた。疲労下の良心と理性は自重を強いていたが、極限状態から解放された肉体は別の欲求を叫び始めていた。

 

『……労わりで撫でるくらいなら』

 

代理人は自分に言い聞かせた。同じく眠たい中で、疲れている彼女を労わるために少し触れるくらい許されるだろう。それは性的な意図というよりは、頭をわしわしと撫でるような癒やしの儀式のようなものだと、脳が都合のいい免罪符を刷り上げた。

 

彼は震える手を伸ばし、雷電の太ももにそっと触れた。タイツの滑らかな質感と、その下にある確かな肉感が指先から伝わってくる。代理人は息を呑み、さらに手を滑らせた。ムニムニと指が肉に沈み込む感触を味わう、柔らかすぎて指が溶けてしまいそう。太ももの表面、ベルトの食い込み具合、そのすべてが今の彼の脳髓にとっては、安心感と共に強烈な刺激足り得た。

 

「ん……」

 

雷電が小さく唸り、体を少し揺らした。代理人は心臓が止まるかと思って手を止めたが、彼女は寝返りを打っただけのようだった。その無防備な姿が、逆に彼の嗜虐心を煽った。代理人は大胆になり、太ももの内側を指でなぞり始めた。熱を帯びた肌の感触が、手のひらに焼き付く。

 

その時、夢中で太ももの感触を堪能していると、代理人の頭上から気怠げな、しかし確かな意志を感じる声が降ってきた。

 

「……代理人、起きてますよね?」

 

時が止まった。代理人の手は、雷電の太ももの最も柔らかい部分に置かれたままだ。彼はゆっくりと顔を上げ、そこには雷電の赤紫の瞳が、いつものジト目でしかし明らかに代理人を見据えていた。彼女を起こしてしまったのか、はたまた狸寝入りだったのか…。

 

「あ、いや、これは……ごめん雷電」

 

代理人は言葉に詰まった、言い訳なんてできるはずもない。雷電は呆れたように、しかし怒っている様子でもなく、小さくため息をついた。

 

「疲れていて、そっちのも溜まっているのはわかりますけど、変なことしないでくださいよ……ま、でも」

 

雷電の視線が、代理人の硬直した手と自分の太ももを往復した。そして、彼女は自分の胸元へと視線を移した。開いたジャケットの隙間から、白い肌と谷間がのぞいている。

 

「いまなら、言ってくれればこれくらい許してあげますよ」

 

雷電はそう言うと、代理人の手を自分の太ももから離し、自分の胸へと導いた。代理人は驚きに、仮面の内側で目を見開いたが、彼女の手は優しく逃がさないようにしっかりと彼の手首を捉えていた。代理人は震える指で、彼女の胸に沈めた。

服越しの感触だが、その弾力と重みは指先にはっきりと伝わってくる。Hカップほどのボリュームが手の中で溢れそうだった。代理人はためらいを捨て、しかし気遣って優しくその豊かな果実を鷲掴みにした。

 

「んっ……ぁ……」

 

甘い声が雷電から漏れ、背中をちょっと反らせた。代理人の手が動くたびに、彼女の胸は形を変えその柔らかさで抵抗し、そして従順に反応した。指が沈み込み、戻ろうとして、また沈み込む。その生々しい感触は、代理人の理性を完全に吹き飛ばした。彼は強く揉みしだき、その豊満さを思い出そうと貪欲になった。

 

「あ……ん、そこ……代理人……」

 

雷電の息遣いが少し乱れ、唇がわずかに開いた。彼女の反応が、代理人をさらに鼓舞する。下着で全容は分からない、しかし指先で微かに感じ取れる硬くなった乳首を探り当て、布越しに届く先端をつまむようにすると、雷電は小さく悲鳴に似た声を上げ、体をピクリと震わせた。

 

「っ、んっ……も、もっと……」

 

その無防備な懇願が、代理人の股間に直撃する。ズボンの下にある彼の陰茎が硬く膨れ上がっていく。木の根のように張ったその存在感は、隠しようもなく明らかだった。雷電の目線が自然とその部分に落ちる。

彼女は代理人の胸を揉む手を止めずに、下腹部の膨らみをじっと見つめた。そしてゆっくりと目を上げ、仮面の奥の代理人と視線を絡め合わせた。

 

「……はい、そこまでですよ」

 

雷電の声は、甘さ多めちょっと冷たさが同居した不思議な響きだった。彼女は代理人の手を胸からそっと離し、ソファの上で姿勢を直した。

 

「代理人も我慢大会ですね、夜までお預けです。」

「その割には積極的で驚いたよ…」

「今は二人きりですから、それに…前も言ったじゃありませんか、場所を改めるって」

「あの時もお触りついてだったような…」

「…待たされた奥さんが、旦那さんの感覚を求めちゃいけないんですか?」

眠気交じりながらも、明確に「恥じらい」の混ざるくぐもった声だった。

 

「うぐ…(かわいい)」

代理人は喉の奥でうめき声を漏らした。しかし、勃起して疼く陰茎をどうすることもできずに、ただ一旦落ち着くまで待つしかない。雷電はその苦悶する様子を眺めながら、悪戯っぽく微笑んだように見えて、またすぐに眠そうな顔に戻った。

 

「じゃあ今度は寝ます。おやすみなさい、代理人」

 

彼女はそう言って、代理人の肩に頭を預け、再びソファに深く座り込んだ。代理人はその寝顔を見つめ、残された熱と疼きを抱えながら、長い昼寝に加え、先送りした仕事を乗り切る運命を悟った。

 

(ん?今度…?最初から謀られていたのかな…)

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