変態一級魔法使い 作:性癖を開示する魔法
序盤は軽く行きます。
街中で一般人一人殺せば殺人犯だが、戦争で敵兵を千人殺せば英雄と呼ばれるように物事には時と場合というものがある。
とはいえ人を殺したいなどという酔狂な人間がいたとしてだ。
そう都合よく身近に争いがあり、尚且つ自身が相手を一方的に殺れるなんていう立場にあるなんてのはほぼない。
その点、俺ことヴィクサーはあまりにも幸運だった。
「ごめんなさい。もう人は殺さないわ」
眼前には女が全身を縛られた状態で吊り上げられている。すらりとした儚げな体躯に赤茶けた髪、そして──側頭部から生えた、角。
人ならざる証。
この女は人間ではなく魔族という生き物だそうだ。名前は知らん。
そして今まさに相手を縛り上げているのが俺の魔法。
触手は女魔族の両腕を頭の上で縛り上げながら、肌の上を執拗になぞり続ける。腋から臍、つま先まで。
上から下まで余すことなく丹念に這い回る触手に、しかし女魔族は棒読みの命乞いを垂れ流しながら訳が分からないといった様子で無機質な瞳を此方に向けている。
魔族という生き物に共通して命の危機はともかく、貞操の危機に対しては酷く鈍感で無知な傾向にある。こいつもそう。
だが、それも今日までの話だ。
「お願いします。生きる為には仕方なっ!? ん、うぅ……」
冷たい声色の中に甘い色が混じる。
服の下から裸体へ、包み込むように覆った触手の群れが小ぶりに実る双丘へむしゃぶりついた。
ブラシ状の細長い触手が蕾へ巻き付くように密着し、ぬちぬちとすり潰す音が衣服の裏で響く。
それまで無抵抗だった女魔族の動きが明らかに変わった。顔が俯き、四肢に力を込め身体を捻らせる。
魔力を練り上げ──
──じゅるるるるるっ
「ぉ……ほぉおォ……っ!」
胸の先を搾り上げるように吸い立てられて絶頂した。
身体を痙攣させながら魔力は霧散する。渦巻く快楽を逃すように両脚がピンと逸らされる。
だが責め手は途絶えない。
悶える躰を完璧に拘束しながら揉み潰すように乳を触手で食む。先端に吸い付きながら中では無数の細かい触手が蕾を磨き上げている。
こうしてただ愛撫しているだけではない──魔族は本当に鈍感なのでとある魔法を触手に
どんな不感症でも瞬く間に乱れさせるまでに持ち込める感度増幅の魔法。
相手の集中を乱すところから生半可な
未知の感覚に女魔族が翻弄されている間にも、 脚へ巻きついた触手によってゆっくりと両脚は開かれた。
彼女の知らぬ間に涙を流す陰唇へ、粘液を滴らせる肉の花を吸い付かせる。
接触した瞬間に気が付いたようだが、もう手遅れだ。
──にゅるり、ちゅぅぅぅうう!
「ひうっ♡、い、んあ、ふああぁっ!?」
「はは、気持ちいいか?
花開いた触手から伸びた管。女魔族の膣内を呆気なく姦通したそれは瞬く間に子宮口へ到達し、がっちりと食いつく。
このタイプの触手が持つ魔力を吸収する能力を十全に発揮しながらも、側面にあるコブを膣壁に擦らせ続け絶頂へ導く。
子宮から魔力を啜り上げられる感覚と膣壁から滲み出る快楽。虫のようだった女魔族の目は完全に焦点を失っており、表情は蕩け切っていた。
そんな彼女の
動きは啜るものからナカを突き上げるものに変わり、一往復毎に変形する触手が身体の反応からより強い快楽へ導く形状と動作を学習し、反芻する。
「おっ、ん、んぁっ、はあぁ、ひっ♡」
自然と女魔族の動きが抵抗するものから触手を誘うように腰を動かす仕草へ変わっているのを見抜き、確信する。
もう此処にいるのは人を喰らう恐ろしい怪物ではない。
触手に弄ばれるだけの雌。
玩具の出来上がりだ。
最後の仕上げに掛かろう。
──カァ
「っと、少し長居し過ぎたな」
頭上を回る鴉を見て時間を悟る。
昔からこの手の時間感覚は改善しない。これも前世の影響とやらか。
「ぁ……っ、んぁ……おおぉ!?」
「まぁいい、一緒に帰ろうか」
時間は見誤ったが問題はない。
上から縛っていた女体を斜めに包み込むように体勢を変え、それでいて四肢は呑み込んで完全に固定。
持ち込んできた私用の馬車の荷台へ触手毎放り込む。馬はいない。
触手を編んで作り上げた馬のような謎生物によって強引に行く。
帰るまで道を確認しながら仕上げを施すことにした。
相手は腐っても魔族なので、持ち帰って
「ん……んぅう……」
「楽しみだねぇ〜」
触手の隙間から除くほぼ人間と変わらない顔を眺めながら、俺はこの後のお楽しみを想像して自然と笑みが溢れた。
この世界で俺は最高の時と場合に恵まれた。
生まれた時からここではないどこかの世界の記憶が焼け付いて、しかし酷く限定的で使い物にならなかった『セイヘキ』とやらの衝動。
女を見れば襲わずには居られなくなるという抑えきれない悪癖、もはや呪いだった。
完全に性に目覚めた十五の時にはやらかして村を追放された。
自分でもおかしいと自覚するくらいには女体に対する執着が強く、野垂れ死ぬか性犯罪者として捕まるか……という前に魔法を覚えたことで人生が一気に化けた。
流れの魔法使いに哀れみからか救い上げられ、師事を受けられたのが第一の幸運。相手が男性だったのもある意味幸いだった。
そして俺自身に魔法の才能があったのが第二の幸運。
特に膨大な魔力と強烈なイメージ力の2つは魔法使いになる上でこの上ない武器となって俺に力を持たせた。
特に最初に作り上げた俺だけの魔法──
シンプルに早い速度と桁外れのパワー。無尽蔵の再生、増殖による手数、半自律的な稼働、各種付与魔法との併用による拡張性。
単純だがそれ故に対処の難しい魔法。
難点はキモイと言われることと女に嫌われること。デザインはいいと思うのに時代が俺のセンスに追いついて居ないようである。
自身の悪癖を解消できたのもこの魔法が出来た故だ。
そもそも俺が故郷で村八分にされた挙句村人総出でどつき回されて谷へ落とされ追放されたのは幼馴染の『人間』を襲ったからであって……この世界には何をしても良い『人権』の存在しない種族が居る。
それが魔族。
人を殺して喰らう奴らは台所のゴキブリのように蛇蝎の如く忌み嫌われており、殺せば拍手喝采。
元性犯罪者もプチ英雄になれる悪役の鑑のような連中である。
当時師匠を殺され、意趣返しに魔族を殺し返していた時に初めて女魔族に出会い、俺は気が付いた。
何をやっても咎められない美人だということに。
実際イケたし、何でもやれるという解放感はそれまで溜まっていた欲望の注ぎ先が出来たことで女の前でも正気に成れた。
半野生児生活から抜け出せて良いことづくしと正のスパイラルが始まる。
結果として男は殺し女は持ち帰って犯して飽きたら殺すという相手が魔族じゃなきゃ大悪党のムーブをライフサイクルに組み込んでいるが、俺は幸せだった。
やりたいことをやっているだけなのに周囲から持ち上げられ、味方が増える。勧められて取った魔法使いの資格は日課の魔族味見ツアーを回しているうちに今では三級。
多分男魔族のキルスコアが多大に貢献していると察する。
手慰みに自作の魔法(触手以外)を綴った魔導書を売ってみれば需要が爆発的にあったとかで人生数回分の貯金が溜まった。
なんか裏で伝説の魔導書とか呼ばれてるらしい、何それ知らん…こわ。
世間体に見ても成功者の部類に近付いた。
但し女からはうっすら避けられる。主に魔法のせいで。
だから俺は俺を知らない女がいる新天地を目指した。ついでに一級魔法使いになる為に。
行先は魔法都市オイサースト。数ヶ月後に一級魔法使い試験が始まる。
なんでも、大魔法使いからどんな魔法でも一つ貰えるらしいじゃないか。
【プロフィール開示】
名前:ヴィクサー
使用魔法:触手を操る魔法、ect...
※偏った用途の魔法を作るのが得意で、そしてこいつが作った魔法は割りと需要がある。