変態一級魔法使い 作:性癖を開示する魔法
なんか月間一位になってました……こわ……間違いでは……?
早く原作魔族を滅茶苦茶にしたいのに展開が遅い本作。これには触手もストライキ。
なので今回、後半でエロマッサージ師ヴィクサーによる触手無しエロがございます。
※実は原作のように魔法名とか主人公名をドイツ語モチーフよりにしてます。気になる人は検索ゥ! ヴィクサーくんにピッタリの名前だァ……
第三次試験終了後。
何時もの部屋で王座のような椅子に座っていたゼーリエ。
手慰みに魔導書のひとつを読んでいた彼女は、弟子のひとりからの報告でそれを閉じる。
「ゼーリエ様、ヴィクサー殿が来られたそうです」
「そうか……なんか遅くないか?」
普通は一級魔法使いになった時点で直ぐに特権の授与がある。
しかし試験後のヴィクサーは「ちょっと用事が」と足早にその場から消えた後、行方を眩ませてから二週間ほど経って北部支部に来訪した。
「ええ、そうですね……」
何故か苦虫を噛み潰したような表情になる弟子。
「何かあったのか」
「えぇと、なんといえばいいのか」
暫く躊躇うも、意を決して弟子が言う。
「どうも……風俗街で彷徨いていた所をゼンゼ殿に見つかり、今日簀巻きで連れてこられたようです」
「………………そう」
とてもしょうもない理由だった。
もしかして特権の事を忘れているんじゃないかとゼーリエは思った。
舐めているのかあいつは。
(ゼンゼか)
新たに弟子となった彼女の事を考える。
正直……失望した。ゼーリエはゼンゼに魔法使いとして類い稀なる才を見た。
しかし
(ヴィクサー、貴様はそうならないことを願うぞ)
人の時代となって、魔法が複雑化していく中……ひとりだけ
第三次試験。あの時ゼーリエは、ヴィクサーがレルネンへ手を掛けるのを阻止した。
その際に彼は直ぐさま謝罪に出て、ゼーリエの足を舐めんばかりに頭を下げ続けたので……実際舐めてこようとしたので思わず足蹴にしつつ解放した。
あの時の眼差し──ゼーリエへ向けた目に宿っていた感情が、今でも胸に残る。
(奴は私を畏れていた……だが、他の者とは理由が違う)
ヴィクサーが遜り、頭を下げたのは──〝大魔法使い〟のゼーリエではない。
〝大陸魔法協会の長〟であるゼーリエを畏れていたのだ。
力に対する畏怖は微塵もない。
ただ権力だけに注視していた。
それどころか、勘違いでなければ……ゼーリエを〝女〟として見ていたのではないか。
超越者として神格化するような眼差しではない、ある種の本能的から来る性的な眼差し。
野心とは異なる強い欲望に突き動かされていると見た。
現に試験に託けて
本当に妙な男だ。
しかし、
思案していると、足音が近づいてくる。
(……と、来たか)
控えめなノックの音。
扉の向こうからはヴィクサーの魔力が。
「入れ」
「……失礼します」
部屋から出る弟子と入れ替わるようにして、黒いトレンチコートを着た男──ヴィクサーは変わらない様子で現れた。
その目はやはり……
(力を恐れていないか、面白い……)
視線はゼーリエの首元、胸、脚へと──膨大な魔力には見向きもしない。
千年以上、独り身で魔法を研鑽し続けた身だ。今更このような目で見られても感じることなどないが……ひとつ試したくなった。
「ヴィクサー。お前……私のことも狙っているな? ゼンゼのように」
「いえ、なんの事やら……ゼーリエ様のような御方を害するつもりなど──」
「──
ぶわりと、挑発するようにゼーリエは魔力でヴィクサーを威圧した。
僅かに彼は目を細めたが、依然、形だけ畏まったまま。
竦む様子のない所作に頬が吊り上がる。
それに、この男は魔力を意識した瞬間……
「おい、ヴィクサー……
「さて、どうでし「二度も言わせるな」…………魔力の事ですか、随分と──
「──はっ」
嗤う。
ゼーリエの魔力の揺らぎ、制限を見抜いている。やはり、分かっていた。
「
一瞬、言葉を繕うのを止め、歯に着せぬ言い草となったヴィクサー。
純粋に疑問だというような仕草だ。
見抜いたことに何ら感慨を抱いていない。自分の能力がどれだけ卓越しているかを、その価値を。
この男は分かってないのでは、とゼーリエは感じた。
同時に、こいつは自分に勝てないと思っていない。ゼーリエに対して打破するイメージが出来ているということも。
だからこそ、惜しい点がある。
「窮屈、窮屈か……私にはお前の方が随分と小さい枠に囚われているように見える」
「はあ……」
「私を見てどう思ったか言ってみろ」
「偉い人、可愛いくて小さい、柔らかそう、裸足がエロい、膝に乗せて後ろから耳舐めたい、入るか心配、掴みやすそうな首、鳴き声を聴きたい。いい匂いがする──」
「えっ、いや、待て。もういい待て」
想定した答えと違った。
急に雰囲気を変えたヴィクサーは好色な眼差しからエスカレートし、熱く貪るような視線に変わり舐め回すように這わせてきた。
本当に触られているような感覚、ここまで来ると技術の域に近い。
胎の奥まで晒される錯覚に身を捩らせる。
容赦なく視姦する雰囲気に
思わず胡座から膝を閉じてしまう、調子が狂う。
(ちょっと怖い)
権力に弱いのか強いのか分からない人間だ。
本当は……法やしがらみに囚われなければ、今より遥かな高みへ行けるだろうと、そう発破を掛けんと考えていたゼーリエ。
しかしこの様子からその思想に手を出すのは何かヤバイのでは……と察して話を切り上げることにした。
決して怖かったからではない。
話を本題へと戻す。
「もういい。それで、お前はどんな魔法を望む?」
「ああ、特権の……」
目を伏せて沈思するヴィクサー。
いやらしい視線から解放されてゼーリエは少しだけ、胸を撫で下ろした。微かに息が荒かった。
そして、顔を上げた彼は澄んだ瞳で──
「"異種族を孕ませる魔法"か、"性転換させる魔法"。どちらか持っている方を、ひとつ」
「…………」
「ないの?」
「一応……聞いておくが……何のために?」
嗚呼ゼンゼはまだマシだったのか……こめかみを押さえて天井を仰ぐ。
そして、頭が痛くなる要求を求めてきたヴィクサーに意図を問うた。
するとヴィクサーは、牙を覗かせたような獰猛な笑みを浮かべる。
「それは勿論……魔族に使う為ですよ、ゼーリエ様。
俺は、魔族が全員女であればいいと常々思っていました。折角苦労して見つけてもですよ? 相手が男だったら時間の無駄じゃないですか。
だったら女にして捕まえてしまえばいい……人間相手に使う気はありませんが……」
「お前、魔族と──あの魔力はそういうことか。悪趣味だな」
(聞きたかったのは
ゼーリエ、悩む。
さらりと魔族監禁発言も出ている。
情報量が多すぎた。
実の所……異種族間の妊娠魔法と、性転換魔法はどちらも該当するものがひとつだけあった。
千年以上知識を蓄積してきた大魔法使いは伊達ではない。
ただ、両方とも魔族に対して使われた記録はなく、使い勝手が良いとも呼べない。
性転換はともかく異種族間の妊娠魔法を渡すのが怖すぎる。
大魔法使いゼーリエ、悠久の時を過ごした彼女は今初めて貞操の危機を自覚した。
無論、この男に負けるイメージは無いが……相手も同じだという事実がゼーリエの意思決定に重くのしかかる。
(ええい、ままよ)
否、特権は絶対だ。
ゼーリエは覚悟を決めた。
「ゼーリエ様?」
「──いや、両方ともある。どうする、異種族間の妊娠魔法は使い勝手が悪い。魔族に使用された記録もないぞ?」
ただ少しだけ躊躇いが拭いきれず、誘導する形になってしまったが。
「──ということは、エルフやドワーフには問題なく使えるんですね?」
なのにこの男は食い付いてくる。
ずい、と一歩踏み出してきたヴィクサーに思わず腰が引ける。
「う、うむ。そうだ」
「そうですか、そうですか──では性転換魔法をください」
知らず、肩の力が抜けた。
どうやら謎の危機感からは脱せたらしい。
相手が心変わりする前にと、ゼーリエは直ぐさま魔法の讓渡を行った。
「なら、これを読むといい」
ゼーリエの知識の結晶、そのものが本という形で具象化される。
本はヴィクサーの手に渡った。
特権の授与。本を読み終わり……受け取った魔法を脳裏で検めたヴィクサー。
彼は特に不満は無いようで恭しく頭を下げる。
「ん、なるほど……ゼーリエ様、ありがとうございます」
「待て、最後にひとつだけ言うことがある」
「何ですか」
そそくさと帰ろうとした男を止める。
「お前、私の弟子になれ」
多少、人格面で苦手意識を抱きはしたが……ゼーリエにとって有望な魔法使いを逃す理由にはならない。
魔法に愛着がありながらも手段として見ている、フランメとは異なるタイプの天才だ。
この男は魔法の高みへ辿り着ける素質があり、ゼーリエにはその領域へ連れていける直感があった。
だから、人間性には目を瞑って提案した。
「弟子……」
「何を悩む必要がある? お前には才能がある。未だかつて魔法使いが辿り着いたことの無い、遥かな高みへ行ける素質がな」
「興味無いかも……」
(──は?)
今、この男、なんと……?
「巫山戯ているのか?」
「高みって、いや純粋にやる気が出ない……ゼーリエ様、もっと無いんですか? なんか意欲が溢れるような言葉!」
それどころか舐めた発言まで。
一瞬殺してやろうか此奴と怒りが溢れかけたが……自制した。そして鑑みた。
(此奴はフランメじゃない。あくまで、魔法を手段として使うことを重きに置いている)
ゼーリエにはヴィクサーをやる気にさせる魔法の一言が既に思い浮かんでいた。
この男はある意味分かりやすい。
しかし、葛藤する。それを言ってしまって大丈夫なのかと。だが才能は惜しい。
……有望な魔法使いは確保すべきだ。
ゼーリエは決断した。
「お前が最高の魔法使いになる事が出来れば……ふ、そうだな、私を超える魔法使いにでもなれば、この身をモノにできるかもしれんぞ?」
──いつかはな、そう、ゼーリエは言おうとした。
世界が灰色に染まるまでは。
「へぇ、じゃあ弟子になります」
──
まさかの速攻。
手の早すぎる弟子にゼーリエは呆れた。
(阿呆か、この魔法が私に通用しないことなど既に──)
しかし、目の前にいたはずのヴィクサーが消えていることに気が付く。
そして布地の裏を得体の知れないものが這う違和感。肌に吸い付き、ちうちうと胸元を吸い食む生モノ。
固く掴まれている頸、熱いナニカが血脈を巡り、全身へ浸透し……胎の奥へ帰結する。
ぶるりと──悪寒が走る、これは。
「お前……」
「あ──もう動けるの? マジ?」
──停められていた。
ゼーリエはこの魔法が精神に働きかける停止魔法であることを知っている。
物質にすら精神を見出すという概念の働く、洗練した魔族に比類する高度なものだと。
しかし、ゼーリエは神話より伝わる最高峰の精神防御によりあらゆる精神干渉を防ぐことができる。
今、この瞬間までは。
「一週間も頑張ったのに十秒って──」
──
激しく迸る白条。
ヴィクサーの腰から上が完全に消滅した。
至近距離で器用に穿たれた魔法は彼の上半身だけを綺麗に消し飛ばす。
──バシュンッ!
ゼーリエの身体を這う不快な異物も弾けるように取り除かれる。
バタリと残された下半身が倒れ、空間に精彩が戻った。
「は───」
僅かに荒いゼーリエの息の音と、静寂だけが残る。
魔法を撃ったのはほぼ反射……千年以来の危機感と、微かな高揚から衝動で使った。
そして、彼が消される間際の台詞も覚えている。
(
あの手の魔法は嵌った時点で勝負が決する類いのものだ。
つまり、あの時ヴィクサーが一般攻撃魔法を使えていれば、魔法防御を貫通してゼーリエを殺せていた可能性がある。
自然に体が震える……この昂り、いつ以来か。
「……死んだフリは止めろ」
如何なる手腕かヴィクサーが下半身のみとなっても生きているのは分かった。魔力だ。
隠しているようだが、この距離でゼーリエを欺けるほどでは無い。
何度見てもこれだけは末恐ろしいと感じさせる魔法だ。呪いに近しい領域にある。
どうせ再生する……が、いつまで経っても起きてこない。加えて、姑息にも魔力をより隠蔽しようとしている。
何故そんなことをしてるか。保身だ。恐らく許しを得るまでこのままだろう。
これで本人なりに反省を示しているらしい、生きたまま死を以て償うとは。
理解したゼーリエは溜息を吐いた。
「今回のことは不問にしてやる……私も学ぶべきものがあったからな」
──
「あ゛ぁ──精進します」
ぬるりと、装備毎再生したヴィクサーが立ち上がる。慣れているのか、特に堪えた様子もない。
そして機会があればまた挑んで来る様子だった。普通なら、無駄なことか、不快だと一蹴する。
「ん──
ゼーリエは久方ぶりに己の肝を冷やした男の行動が不愉快ではなかった。
己へまともに挑む者すら、この数百年居なかったのだから。ただその結果がセクハラなのは勘弁して欲しいという思いもある。
しかし魔法を研鑽するものとしての自負が、受けて立たないという選択を省く。
ヴィクサーが部屋を去る。
去り際の表情は暗い。
渾身の一手だったのだろう、だが魔法の洗練に割いたのは一週間だという。
その短い期間でゼーリエの精神防御を抜いた。
驚くべき偉業だ。
精々励め──遠ざかる魔力を感じながら、ゼーリエは意識を手元の魔導書へと戻した。
「……取り敢えず、精神防御の修練は増やすか」
足元に迫る魔の手を躱す方法を積み立てながら。
そういえばゼンゼの件で話すのを忘れていたが……あれは後で本人に判断させようとも考えつつ、ゼーリエは服の裾をパタパタと煽った。
──身体が少し熱いな。
⬛︎
全く今日は厄日だった。
金髪美少女のゼーリエちゃんを手に入れる機会だったかもしれないのに、とヴィクサーは項垂れながら歩いている。
大魔法使いゼーリエ──千年以上を生きる神話の肩書きも、ヴィクサーにとっては欲情を煽るステータスのひとつ。
許しが出たので襲ってみたが……実際に触れた感触を反芻するたび、欲求がより強く、狂おしく高まる。
白く細かな首の掴み心地、滑らかな肌のハリ。
意外にも豊満だった双丘の柔らかさに、花のような香り……十秒という限られた時間だったが、
足りない。
千年以上を魔法で護られてきた彼女の肢体を、もっと、余すことなく、堪能したい。
あの傲岸不遜な超越者から、どんな鳴き声が聴けるだろうか? 快楽に溺れる時はどのように表情が崩れるのか……考え始めたらもう止まらなかった。
(もう少し時間があればなァ──ゼンゼの奴)
本来ならもう少し時間を掛ける。
満足いくレベルまで魔法を改善して特権授与に向かう予定だった。
しかし休憩に飲み歩いていたところを何故かゼンゼに捕捉され、聞く耳持たずに髪で縛られてから連行されたのだ。
故に不完全と悟りつつもワンチャン狙って攻めたわけだが。
案の定途中で催眠を解いてきた。
流石にラインを超えたと判断したので一度死んで詫びようとして……幸いにも、許された。
次からは
(だが、
思い通りに事が運べば、今日にでも。
今夜が楽しみだ……と、
……
…………
………………
「──きて」
「───きてください」
「起きてください。ゼーリエ様」
ゆっくりと意識が浮上する。
ゼーリエが目を覚ました時、何故か彼女は台座の上でうつ伏せになっていた。
見知らぬ密室、並べられた奇妙な道具の数々。
(なんだ、この状況は)
何時もの装いではなく、薄く露出の多い下着のみ──それも下半身だけであり、胸元は身体の下に敷かれた布へと押し付けている状態。
つまり、限りなく裸体に近い。
「良かった、眠ってしまわれたのかと」
しかも傍らに立っているのはヴィクサーだ。
彼もコートではなく、半袖の白衣を着て忙しなく働いている。
前後の分からない不可解な
(予知夢が発動したのか)
彼女が保有する魔法の中に、予知夢を見る魔法というものがある。
極めて低確率で発動する魔法でありながら、体験する未来の場所と期間も選べず、夢の中で思いどおりにもならないという不完全な魔法が。
奇妙な状況ではあるが、この魔法が発動していることは理解したゼーリエ。
一先ず夢が終わるまで待とうとした所……
ひた……
「──んっ!?」
背筋へと生温い液体が塗りこまれ、思わずゼーリエは身体を浮かせてしまう。そのまま指先を絡めるように背骨を沿って塗り広げられ……脇腹から腰へ。
弾力のある尻肉を両手で包み込むように揉み解し、円を描く。
内腿を指の腹で撫でながら、膝裏へと優しく手を下ろしてくる。その度に小さな痺れが身体を貫く。
「あ、くふ、っ──おい、何をッ、している」
「何って……
絶え間なく手を動かしながら、ヴィクサーは不思議そうに答えた。曰く、身体の疲れを取るための処置であると。
「久しぶりにゼーリエ様も身体を酷使されたそうですから、魔法で治すと言っても完璧にはいきませんでしょう。
偶にはこのように人の手で身体を解し、歪んだ筋骨を整えて置くことが大事です。
ご安心ください──俺はこの手の作業は
ヴィクサー曰く、人体には様々なツボがあり……それらを刺激することで日頃の疲れや不調を劇的に改善することが出来るという。
気持ちいいでしょう、と彼は言った。
「エルフの身体でやるのは初めてなので、こうして露出が広めになってしまうのはご容赦ください……」
(一体どんな未来を辿ればこうなる!?)
訳が分からなかった。
弟子──それも己の身体を性的につけ狙う不徳の男にここまでの事を赦しているという状況が。
幾らゼーリエが男女の所作に鈍感とはいえ限度がある。
夢とはいえ、放置していい状態では無いと身動きを取ろうとした。
「おっと、ゼーリエ様、『動いちゃ駄目』ですよ」
「あ、ああ……」
(これは例の精神魔法? 想像より強力だな……自覚してすら逆らえんのか)
「では、お楽しみ下さい……」
ゼーリエの身体へオイルを塗り終えたヴィクサー。彼の手は腰へ添えられた。
ぐっ、ぐりぃ……っ
「……んっ、ふっ」
腰骨の内側へと指を沈められ、グリグリと強ばりを解されていくゼーリエ。
指先まで血が逆流するようなぴりぴりとした感覚に、息を押し殺しながらも確かな快感を覚える。
ゆっくりと、辛抱強く。
まるでエルフの時間感覚に合わせるような長い間刺激し続けたヴィクサーによって、ゼーリエは無意識に吐息を漏らす。
「どうですか、加減の方は?」
「悪く、んっ……悪くない」
それは良かったと笑いながら、ヴィクサーの手が滑る。次は臍の高さにある背骨から外側──命門から腎兪にかけてを指圧する。
「ここは気持ちよく感じる位置に個人差があります。ゼーリエ様が気持ちいいというところで止めますので、丁度良いところで合図をお願いしますね」
「──ぁあ」
ヴィクサーの両手親指が探るように動く。
徐々に深く、湯に浸るようだった気持ちよさが生まれ──段々と強まっていく。
僅かに圧して、浮かす。次は僅かに深く、そして浮かす。この繰り返し──
「そこ……そこが、いい」
丁度よい窪みに指が嵌り……くたりと、ゼーリエは体から力が抜けていくのを感じていた。
心地よい脱力感。鼓動が緩やかに、しかし強く高鳴るのを感じる。
本当に気持ちがよい。
弟子の思わぬ特技に、存外悪くないものだと内心で吐露した。
(暇な時に奴にやらせるのもいいか──?)
そう考える程には。
……服装はもう少しマシにしたいが。
「ゼーリエ様、気持ちいいですか?」
「あぁ……いい」
非常にゆっくりとした動きで、指先がゼーリエの腰肉へ食い込んでいく。
全身の繊維が此処を中心に波が立つような快感が迸る。
夢の中だと言うのに、気をつけなければ微睡みに堕ちてしまいかねない。
長く、長く拵えていく。
真っ白な背中が時折ピクリと痙攣した。
「そろそろかな」
ふと、ヴィクサーが呟いた。
整体補助の魔法を使います、と彼は前置きを宣言して──
──
──
──
「少し、刺激が強くなりますよ」
──ヴゥゥゥゥ……
ヒクッ、ヒクッ、ビクンッ……
「お゛ぉおっ──!?」
小刻みに振動する指先を見抜いた弱い点へ差し込み、震えと共に桃色の電流──絶頂誘発の稲妻を流し込んでいく。
と言っても本来の出力から比べれば静電気のようなもの。
少し気持ちいいかな? という程度か。
ただし、しっかりと解されたゼーリエの身体は抵抗するだけの反発が出来ず、あっさりと胎の奥へ浸透し……彼女の子宮を炙った。
悶えるように子宮周りの筋肉が痙攣するも、深く食いこんだ指先は獲物を離さない。
──ビクンッ、ビクビクビクッ♡
「くおお゛お゛ぉお……ぉ……っ、おぉ……」
(は、腹が灼ける……!?)
「ゼーリエ様はまだお身体が
抵抗したい。
背中を強くねじって指から解放されたい。
なのに……ゼーリエの身体は溶けたように脱力して、溢れんばかりの快楽を流し込まれ続ける。
なぜなら、『動いちゃ駄目』だから……。
(そうか、精神魔法……!)
「お、んふっ……ヴィク、サー……貴様、精神操作を、っあ──魔法を解け……これでは動け、んっ!?」
「いいえゼーリエ様……千年未使用の
──だから、『動いちゃ駄目』ですよ。
ゼーリエの懇願は通らなかった。
再度念押しするように催眠が重ねられる。
不穏な言葉と共に、ぐるりと指が円を描く。
渦を巻いて捩じ込まれる快楽流が、ゼーリエの固く閉ざされた子宮をこじ開けていく。
ひとつひとつ解される度に不感のヴェールを剥がれるエルフ。
感度の鈍かった身体の……健全な整体は、淫らな下準備へと蕩けてゆく。
いつの間にかヴィクサーの手はゼーリエの腰のくびれを挟んだ。
長い指先はへそ周りへ添えられ……両側から脇腹を揉みほぐす。
胎の奥にある子宮を揺らしながら。
細かな振動と快楽波動を伴う手つきは──肉体は生娘同然のゼーリエにとって、もう堪らない刺激だった。
「ふっ、ふはっ!? くふふひっ! あっ……ん、くっあははっ」
「擽ったいんですか、ゼーリエ様。よほど凝っているみたいですねぇ……」
喉が引き攣る。強烈なくすぐりにも似た手法により、ゼーリエは声を抑えることも出来ずに鳴かされた。
不遜で威厳ある彼女の印象とはかけ離れた姿。エルフの長い耳だけが必死にピクピクと跳ねて抵抗を示す。
鈴の音を転がしたような声とともに胎が脈動し、堰を切ったように痙攣する。
(あ゛あ゛あぁ──なんだ、これ……)
分からない。気持ちいいと擽ったいが複雑に折り重なり、ゼーリエは沸々とマグマのように煮える熱が集まっていくのを感じていた。
それが貯まっているのは胎の奥にある子宮。
長い間役目が訪れず、半ば意味を失っていた女の象徴は……悪魔の手によって瞬く間に目を覚まされ、鞭打たれていく。
次第に胎の痙攣が一定のリズムになった時──頃合いと見たヴィクサーは押し込むように揉みこんでいた動きから、左右前後の移動を加えた。
ぬりゅ……ぐにゅっ、くに、くにぃ、ぐりゅりゅっ
「んふひっ……ひぁ、あっ♡ んはあぁぁ──っ」
「早く起きてください、ゼーリエ様」
──ぷしゃっあ
一気に複雑した指の動きが、慣れきっていないゼーリエの胎を一際強く鳴かせた。
子宮からドロドロに垂れ流された快楽のコールタールがゼーリエの神経中枢を溶かし、だらしなく開かれた尿道から潮が吹き出す。
内腿がガクガクと震え、爪先が丸まり、快楽を逃そうと張った。
そのまま、数十秒間痙攣が与えられ……漸く喰らい付いていた両手が離される。
「───ぁっ!」
ゼーリエの身体が大きく跳ねた。
それが精一杯、仰け反ることは許されない。
「やっと起きましたか──おはようございます」
「ぁ、ぁっ──ぉお゛お゛……」
「あら、
薄笑いを浮かべて舌なめずりをするヴィクサーと、半ば放心状態で惚けるゼーリエ。
無理もない。無意識下で快楽への抵抗を封じられた状態で、女体を知り尽くした男の手と、その男が開発した女殺しの魔法によって強制的に子宮を
ゼーリエが蕩けている間、ヴィクサーは背中から首へ、肩までを丹念に解しながら待った。
身体を弄ったから良く分かる。ゼーリエの肉体は長く放置されすぎて、交尾に適した状態にはなっていない、と。
魔法で無理矢理通すのも可能だが、負担が大きい。
だから彼女の性感帯をひとつひとつ丁寧に捌きながら、メインディッシュを味わうための調理を行っていたのだ。
まあ、胎を躾け終えたのだからほぼ完了していると言ってもいいが。
この状況は彼にとって思わぬアクシデントだったが、悪くない──そう思っていた。
「お前……
枕へ顔を埋めたゼーリエから、横目に睨まれるまでは。
肩の付根を解しながらヴィクサーは首を傾げる。
「分かっている、とは?」
「惚けるな……この状況、予知夢の中だと知っているんっ、な……」
「ああ……そういうことでしたか」
ゼーリエの言葉でヴィクサーは漸く理解した。
彼の創った魔法の中に、
それは対象にあらかじめ仕掛けておき、夢の中に己の精神を投影することでその夢の内容を淫らに書き換えるという代物。
同じタイミングで寝ていれば夢魔のように相手の夢の中に侵入することが出来る。
そう、ヴィクサーは……現実では多くの魔法使いが在籍する北部支部にてゼーリエを手篭めにするのは困難と判断し、夢の中で調教をしようとこの魔法を掛けたのだ。
あの静止の世界で。
とりあえず触手部屋に入れて散々鳴かせた後に千年物の蜜壷を味わおうと考えていたのに……何故かヴィクサーは知らない部屋でゼーリエをマッサージしていた。
ここでは現実で保身を掛けている時と同じ、控えめな魔法や行動しか取れず……切り替えてエロマッサージでゼーリエの子宮から開発していたのである。どうやら少しずつ行為を過激には出来るらしい。
つまり、
「ゼーリエ様、これは事故です」
「事故だと……?」
ヴィクサーは説明した。
自身の魔法の中に他人の夢へ干渉するものがあると。そしてその魔法を使ってゼーリエを打倒するため、彼女の(性的な)弱点を探ろうとしていたことを。
結果、ヴィクサー自身もよく分からない状態に陥っていると。嘘に嘘を重ねて彼は説明し切った。
「そういうことか……」
初めてのボルチオ絶頂に判断力を溶かされていたゼーリエ。
普通なら違和感増し増しの弁明に、夢の中という曖昧な状態も相まってすんなり受け入れてしまう。
ゼーリエの首筋から肩にかけて断続的な指圧をかけながらヴィクサーは困惑顔を維持する。
「この夢、何時になったら終わるんですかね……」
「知らん……お前の魔法でどうにかならんのか」
「無理ですね……というわけで、ゼーリエ様」
先に謝っておきますと言いながらヴィクサーは背中へ手を回した。
「何がだ……っぁ!?」
「申し訳ありません」
ぬるりと、背中越しにヴィクサーの掌が柔らかな乳房の形を変え、硬くなった乳首を指先で転がしていく。
豊満なゼーリエの胸を支えながら、揉みこんでいく。
むにゅぅうう……くり、くり……
「んあっ!? ヴィクサー! ふざけるなよっ……んっ……ぁぁあ゛」
「すみません。ゼーリエ様、この夢は俺の自由に出来るものではないようです」
特定のシチュエーションを熟すように体が勝手に動くのだとヴィクサーは嘯いた。もちろん嘘である。
包み込むように覆いながら、蕾の先端まで搾り出すように往復する手つき。まるで家畜の乳搾りのような淫靡な動きにゼーリエの肩がわななく。
──にゅぅうううう♡♡
「ぁっ──なら、せめて魔法をっ、ん、あぁっ……私に掛けているのを解け、ぁっ溶け、溶ける……!」
「ゼーリエ様、どうやら魔法を使う権利すらこの俺には許されていないようです……存分に溶けてくださいね……」
親指と人差し指がゼーリエの先端を摘み、くりくりと螺を捻るように擦る。
耳の先まで真っ赤に染め上げたゼーリエを見下ろしながら──ヴィクサーは魔法を使った。
ぴゅるっ、ぴゅるるるっ♡♡
「ぉお!? あッ、い、くぅぅぅ……で、出るッ──なんだ、これはっ、んぁ♡♡」
胸が熱い。先端に掛けて熱湯が噴き出すような錯覚と共に、ゼーリエは絶頂と母乳の放出を同時体験させられた。
対象の魔力を液化して放出させる、射乳魔法。
乳首を絞られる度にぴゅるぴゅると魔力を垂れ流す快楽に、ゼーリエが悶絶する。
「へぇこれは使えるのか……ごほん、ゼーリエ様、ごろんとしますねぇ〜」
「ぁ?」
完全に脱力した肩に手をかけ、小柄な彼女を裏返す。
仰向けになったゼーリエは……完全に胸をさらけ出していた。
戸惑っているうちにゼーリエの目元へ何処からか出てきた布地を重ね、視界を閉ざす。
「じゃあ──イタダキマス」
そしてヴィクサーはゼーリエの上に跨り、彼女の片胸、その先端に口付けを交わす──
ちぅぅううううっ──
「ひぁあああっ! んぁ♡ なにぎゃ──ぁっ! あっ、ぁぁんっ」
無防備な少女の身体から、容赦なく啜り上げるヴィクサー。ゼーリエは手を動かすことも出来ず、ひたすら魔力を飲み干され続ける。
彼女の魔力は膨大だ。それこそ一晩中吸われても尽きないほどに。
今回の処刑方法が決まった。
「あむっ……ん、いいですね、美味しい魔力だ……ゼーリエ様、『動いてもいい』ですよ? 『魔法は使わないでください』」
「ぉお゛おおおおッ──はなっ、離せ゛!! ヴィクサーッ!! 離せ゛えええ!!」
「んむっ、美味しぃ〜」
ぢうぅぅううう♡♡
ゼーリエは即座に両手でヴィクサーの頭を掴んだ。しかし、普段から魔法を中心に生きている彼女の身体は……素の力では常人以下に過ぎない。
対して、戦士に匹敵する肉体を持つヴィクサー。
彼に覆いかぶされ、足をばたつかせようが身体を捩じらせようが上から押さえ続けられてしまう。
念願の反り上げも、抱き締められては逃げ場がない。
幾ら力を込めようが微動だにしなかった。
じゅるじゅると吸われる快楽に脳を焼かれる中……情けなく腰をヘコヘコさせ、雌の非力さをアピールすることしかできていない。
胸を啜られ、潮を吹いては腰を震わせる。
ヴィクサーも交互に口付けを切り替え、ゼーリエに常に新鮮な快楽を注ぎ続けた。
「美味しいなァ? ゼーリエ
もう、何も分からない。
ゼーリエの意識が、段々と遠くなっていく。
「ぉ─────」
「──ぷぁ、あ、え!? 終わり? もう!?」
夢の幕引きはヴィクサーも察知した。
だらんと気を失ったゼーリエを抱えながら、完全不燃といわんばかりに絶句している。
「チィ……だらしねぇなァ」
仕方がないと彼はゼーリエの額に指を当てる。心を犯し、記憶を解きほぐし──この夢の中からバレると不味い項目を引き出す。
ズルリ、と。ゼーリエの額より、子宮の調教、無様絶頂、強制搾乳などを形にしていく。
手にしたのは硝子で出来た柘榴だった。
「夢の中で使うのは初めてだが……案外機能するな?」
とりあえず懐に入れておく。
起きた時に手元にあるかは分からないが……。
「では、お休みなさいませ、ゼーリエ様」
最後に軽く髪を撫でながら──ヴィクサーの意識も途絶えた。
ゆっくりと、瞼を開ける。
微睡みから覚めたゼーリエは不可解な表情で起き上がった。
「……久々の予知夢だったが、なんだアレは」
予知夢を見る魔法は欠陥と言っていいほど使い勝手が悪い。しかし今回は極めつけだった。
「あいつにあんな特技があったとはな……」
夢の中の恥ずかしい姿と……丹念に解された記憶を掘り起こす。
女好き? の魔法使いヴィクサー。
彼の手はまるで精密な機械のように動き、ゼーリエ自身も自覚していなかった疲れさえ取り除いた。
その技の冴えは、夢だったというのに凄まじい。ゼーリエは軽く肩を回してみる。
「……軽い」
本当に
血行の流れも良く、これ程目覚めが良いのは初めてかもしれない。
あの男、整体師に転職した方がいいんじゃないか──なんて冗談でも思うほどだ。
弟子の以外な才能に、妙に感心させられながら……
「いつかやらせてみるのも悪くないかもな……」
もう少しあの性格が改善すればと、
そんな
【魔法紹介】※原作の魔法を除く
・急にパワーアップした魔法。一週間修行した結果、ゼーリエ様を十秒停めることが出来た。多分次は対策される。エッチ用
・人間バイブになる魔法。最大出力は岩を砕く。エッチ用。
・何となく弱いところが分かる魔法。エッチ用
・強制絶頂魔法。出力調整可、雷速、遠距離対応。最大出力を喰らうと死ぬ。エッチ用
・インキュバスみたいな魔法。ゼーリエ様の予知夢を見る魔法と衝突事故を起こして変なことになった。エッチ用。あれは果たして未来に起こり得る事なのか……?
ゼーリエ様の予知夢をエッチに染めて、全ルートを攻略するために生まれた魔法。
|⬛︎⬛︎⬛︎魔法?
・なんか死んで詫びようとしていたヴィクサーくん……死さえも世間体の前には紙切れ同然、命が軽すぎる。
今回、記憶魔法で取り出されたのは柘榴です。柘榴は多産の象徴とされているらしいです。