※この作品はR-18です。

変態一級魔法使い   作:性癖を開示する魔法

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感想と評価いつもありがとうございます。
まさかのえっち二本立て。感想で要望の多かった2話登場の名無し魔族を使っています。
今後は話を進めつつ、ゼーリエ様のえちえち予知夢や淫紋解除で乱れるゼンゼちゃんを混ぜる予定です。本題の魔族とのエロも充実させたいですね?

※主人公以外のオリキャラに名前つけると殺されると思っていましたが、エロければいいと神の言葉を頂いたので特別に載せます。
※次回、原作魔族登場


北の街へ(ゼンゼ・名無し魔族)

 

 

 一級魔法使いは仕事が多い。

 北部における魔物の討伐や護衛、盗賊退治。

 魔族との闘争に身を置くほか、遠方での任務や魔法使い試験の監督にも当たるなど非常に様々な仕事にあたる。

 

 大魔法使いゼーリエを筆頭に、基本的には北部支部に在籍する精鋭達。

 突出した能力を持つ故に安寧を維持するため日々粉骨砕身しているのだ。

 

 特にゼーリエの弟子ともなれば彼女からの個人的な依頼(修行内容)も加わり……忙しさは二級や三級の時とは比較にならない。

 間に魔法の修練を挟むとなればもうちょっとしたブラック企業である。

 

 つまり、何が言いたいのかと言うと。

 三級の頃は仕事を選んでいたヴィクサーは、仕事の方から次々とやってくる一級魔法使いの生活に忙殺されてしまった。

 

 

 

 

 

 

「ゼンゼ……あの置物はなんだ?」

 

 任務で長期間北部支部を離れていた男、一級魔法使いゲナウ。

 館内を歩いていた彼はふと中庭を見た際に、奇妙なオブジェクトを見つけてしまう。

 

(木? あんな植物あったか……?)

 

 丁度中庭にゼンゼが居たので、彼は思わず尋ねてしまった。

 ぼんやりとそれを見ていたゼンゼは、心なしか冷たい表情でゲナウの質問に答える。

 

「あれは──ヴィクサーだ」

 

「は?」

 

 改めて観てみる。

 歪に捻れた樹木のような姿。

 よくよく観察すれば……若干は人の部位の面影のようにも見えなくもない。

 気味の悪い形、とてもゲナウの知るヴィクサーとは思えなかった。

 

「任務をサボり続けてゼーリエ様の怒りを買ったらしい。修行込みであんな姿にされたそうだ」

 

「……生きてるのか?」

 

「さぁ、どうだろうな」

 

 どうでも良さげに吐き捨てるゼンゼだったが、聞いてみたゲナウもそこまで心配はしていない。

 ここ数ヶ月でヴィクサーの不死身ぶりは殆どの一級魔法使いが知るところだ。

 

 戦士と同等に近接戦(肉盾)を熟せ、本人の固有魔法は一流の僧侶も及ばない速度と精度で傷を癒せる。

 あと謎に斥候技能が高い。

 

 魔法使いとしては言わずもがな。

 ヴィクサー手製の魔導書を徴収したゼーリエ曰く、傷を完全に治す魔法(ヴントハイルング)をまともに習得しようとすれば100年以上はかかるという。

 

 それと似たような魔法を個人で複数開発しているそうなのだから、優秀なのは分かる。

 

 一般魔法を使えない欠点を抜きにしても、ヤツは便利すぎた……。

 あらゆる現場──主に前線で引っ張りだこだった。

 ヴィクサーを酷使してから全体の死傷者が三割減ったと言えばその功績が分かるだろうか。

 

(前に任務で会った時はそのような男には見えなかったが……)

 

 ゲナウが見掛けた時は死にそうな顔で元気がなかった。話してみても特に変な人物とは思わなかった。

 人は一側面では語れないということだろうか。

 

「私はヴィクサーに話があるから此処で待っている。ゲナウも何か用があるのか」

 

「いや、少し気になっただけだ」

 

「そうか」

 

 相変わらず木になったヴィクサーを眺めるゼンゼ。

 ゲナウもこれ以上ここに居る理由は無いため、その場を後にした。

 

 …………。

 

「お〜ゲナウさんお久しぶり」

 

「ヴィクサーか、相変わらず怠そうだな。ゼンゼが中庭で待っていたぞ」

 

「マジ? すぐ行きますわ」

 

 途中でヴィクサー(・・・・・)とすれ違いながら。数歩歩いて、振り返る。

 

(────ん……?)

 

 

 

 

 

 

 一方、邪悪な木に変えられてしまったヴィクサーは嘆いていた。彼が木に変えられてからかれこれ一時間も経っている。

 

(ゼーリエちゃんも酷いよなあ〜俺頑張ってるのにさぁ)

 

 個人的に(趣味で)都市外での魔族捜索に当たっている彼の元には、基本的には伝書鳩による手紙を届ける魔法で様々な依頼が来る。

 何処にいても来るのだから嫌になるほど便利な魔法だ。

 

 最初は任意参加のものが殆どで無視していたが……次第に強制となり、最後にゼーリエからの直筆命令が添付されてくるとヴィクサーも渋々従うようになった。

 例の魔法(ヴントハイルング)が他人に同じ精度で使えると知られた以降は更に増えた。

 

 魔物を退治したり人を癒せば多くの人間に頼りにされ、ちょっとした英雄扱いされたこともある。

 だが、ヴィクサーの不満は募るばかり。

 

(だいたいよォ、人目が多すぎるせいで魔族を持ち帰る隙が殆どねぇ!)

 

 割と切実な悩みだった。

 遠出の任務では魔族の持ち運びが難しいからと新魔法すら開発し、例の棺の存在意義を抹消したのに……他人が傍から離れてくれなければ意味が無い。

 とことん邪魔される。

 

 貴重な回復役だからと戦う時は何時も他の魔法使いの目がある。

 一級魔法使いは皆お人好しか??

 そんなに大事なら人を肉盾にするのを止めろと言いたい。

 

 それに、せっかくヴィクサーが魔族を無力化しても他の者がさっさと殺してしまうので意味がなかった。

 北部は魔族ぶっ殺す精神の人間が多い。

 同伴者もよく組むゼンゼ以外は男。

 一級に限らず、全ての魔法使いがだ。

 実に華がない……ならば村娘を引っ掛けようとしても、一級魔法使いとしての品位がどうとかでゼンゼに妨害される始末。

 

 しかしヴィクサーはめげなかった。

 最初に偏ったマッチング内容に疑問を持った彼は、根気強く聞き込みを行い──なんとゼンゼの手回しとゼーリエの配慮によって、他の女魔法使いとヴィクサーが同じ任務につかないようにされていると判明。

 

 これは権力の濫用だ。

 ヴィクサーは激怒した。

 

 必ずやかの傲岸不遜な師匠と無自覚奴隷の同僚に復讐してやると誓った。

 ヴィクサーには女の心(ゼンゼの気持ち)が分からぬ、しかし……自身の不利益には人一倍敏感であった。

 そもそもゼンゼのせいで風俗は出禁になり、馴染みのガールズバーにも足を運べなくなった。彼は新しい出会いに飢えている。

 

 その機会を奪った上、人を酷使する邪悪共には天罰を下してやると──手始めに伝書鳩が来たそばから唐揚げにして食べることで依頼を黙殺し、一ヶ月ほど怠惰に過ごしたヴィクサー。

 

 久しく顔を出した北部支部でゼーリエに見つかり、今に至る。

 

『お前……いい加減にしろよ』

 

 夢の中では様々なシチュエーションでゼーリエを鳴かせていたことから、無意識に舐め腐っていた彼は……大魔法使いの本気を垣間見て木にされた。

 

 結果、ひと通りの多い中庭で見せしめにされている。

 動けない上に、危うく死にかけたので……応援(・・)を呼んで待っているところだ。

 

(お、来たか)

 

「ぶはっ! ダセェ! 油断してそれとか、んはッ! 派手にやられたな!? はははッ」

 

 随分と愉快げに腹を抱えながら──()が到着した。

 

 ──手先を殖やす魔法(アストツヴァイク)

 

 自力でゼーリエの魔法を解くよりも、二人(・・)でやれば早いという結論から分体を一人寄越したのだ。

 マニュアル操作なので扱いにくく、バレると更に仕事が増えそうで、褥以外で使いたくない魔法だったが……背に腹はかえられぬと決断した。

 

「おうゼンゼ、やってくれたな?」

 

「…………」

 

 中庭に来た方のヴィクサーは話し掛けるもゼンゼからは無視される。

 自分から近寄ってくるのに目は伏せ、話は無視する。

 なんとも素っ気ない。

 最近はいつもこれだ。

 人目のある場所ではよそよそしい態度を取るようになった。お陰で一部の職員からは仲が悪いと噂されているらしい。

 

 まぁいいかと、ひとまずヴィクサーは先に木になっている自分の方へ手を伸ばす。

 どうも魔法を阻害されて脱出に苦労しているらしいが──外側からなら問題無し。

 

 身体を触手に変える魔法(メタモルテンタクーア)

 

 擬態する魔法(ミミクリー)

 

 身体を触手に変える魔法(メタモルテンタクーア)、解除。

 

 樹木が触手に変わり、触手が人の形を模造する。

 その状態で触手化だけを解除すると何故か五体満足のヴィクサーが残るという……バグ技みたいな挙動で魔法を解いた。

 

「いや、肝が冷えたわ」「次から対策しとこう」

「「そうだな」」

 

 手先を殖やす魔法(アストツヴァイク)、解除。

 

 互いに手を合わせ、一人に戻る。

 

「相変わらず奇妙な魔法ばかり使うな」

 

「え? ああうん」

 

 恐らくまだガチ切れのゼーリエが居ると考え、話し掛けてきたゼンゼを軽くあしらいながら魔力探知……何時もの場所にいる。

 エルフの怒りは長い。こっち(現実)で機嫌を取るのも面倒だ。

 帰ろう。ヴィクサーは問題を先送りにした。

 明日やろうの精神は長命種だけの特権ではない……。

 

「待て、怠け者め」

 

 しかし、首と手足、胴体にまで長い髪が縛って来たため……物理的に足を止めざるをえなかった。

 きつく巻かれて首が締まる。

 

「おぇ……ゼンゼお前、ほんと…………ん、髪の香料変えた?」

 

「ぁ──、昨日買ったものだ。中央諸国の果実油を原料にしているらしい」

 

「良いんじゃない? 前より好きだな」

 

「そ、そうか……」

 

 いきなり首を絞められたがヴィクサーはそれよりも髪の香りが気になった。

 珍しい匂いだが、悪くない。

 ヴィクサーも身嗜みには気をつける身の上。

 俺もそろそろ香料変えるかな? なんて思いつつ。

 

 そう伝えると──はらりと拘束が解かれ、恥じらうようにゼンゼは身を竦めた。

 

「中央の果実油か、覚えとくわ──じゃあな」

 

「ああ。……いや待て」

 

 誤魔化せなかった。

 先程よりもキツく締め付けられるヴィクサー。

 

「あー、何か用? ゼーリエ様に見つかる前に、早めに頼むわ」

 

「さっきから君は……私にそんな態度を取っていていいのか」

 

 すると眉をきつく寄せたゼンゼが、鋭い視線を向けてくる。

 あ、これ面倒臭いモード(いつものやつ)だとヴィクサーは察した。怒りが治まるまで話が進まないやつだと。

 

 ゼンゼの怒りの原因。

 遡るのは特権授与からの数日後になる。ヴィクサーのあずかり知らぬところで、ゼンゼはゼーリエから第一次試験の全貌を知らされていた。

 要するに全部ヴィクサーが悪かった。

 翌日、知らずに顔を合わせた彼はゼンゼに一度殺され……自宅にまで押し掛けて来たので、ベッドへ引き込んで事なきを得たのだ。

 彼は正当防衛を盾にゼンゼを貪り、その身体に立場を教え込んだ。

 

 その時の記憶は奪っていない。

 二度もヴィクサーから処女を散らされたゼンゼは……実に面倒臭くなってしまった。

 

 ヴィクサーの中では終わった話を、何度も槍玉に上げては繰り返すのだから。

 

「人から大事なものを奪っておいて──!」

 

「分かった分かった! うんうん、俺が悪い! すまん、ごめん! 一旦落ち着こうか? ここじゃ人も多いし───それとも、此処で欲しいのか?」

 

「ちがっ、君は反省してない……! 適当なこと──」

 

 ぬるりと、ヴィクサーはゼンゼと距離を詰めて左脇腹に手を当てた。

 服越しに淡い魔力を感じるそこへ……緩やかに魔力を流す。

 ゼンゼの勢いが途端に萎んだ。ふにゃりと眉が垂れ下がり、切なげな表情になる。

 

「適当な、こと……」

 

「反省したからさぁ──俺の部屋、行こうか?」

 

 言葉は無かった。

 ただ、ゼンゼは俯いて小さく頷く。それが答えだ。

 

 

 ……

 

 …………

 

 ………………

 

 

 一級魔法使いの中には北部支部に私室を設けている者がいる。

 然るべき手続きを通すことで誰でも取得可能なもの。

 意外と使う者がいないのだが──ヴィクサーは最近になって部屋を取った。

 

 理由は、この通り。

 

 ───ジジジッ

 

「ふ……んっ……んぁ……あっ…あっ、あぁ……」

 

「あ〜ぁ、またこんなに大きくして……」

 

 一人分のベッド以外は特に私物のない殺風景なヴィクサーの私室。

 唯一の家具であるベッド上に足を投げ出したヴィクサーは、後ろからゼンゼを抱き抱えるようにして衣服の下に手を這わせていた。

 

 ゼンゼはヴィクサーの腕の中で背を丸めるようにして震えつつ……服の中で艶めかしく蠢く感触に声を蕩けさせていた。

 手の中からはバチバチと弾ける異音が止まずに鳴り続ける。

 

「つーかここまで大きくなるの早くない? 情けねぇなあ、もう完成させた方が楽じゃん……」

 

 ジジジッ……ジジ……ジッ……ジジジジ

 

「あっ──君の、せいっ……だ、ろう! それっに、ぜんぶ、なったら、ぁっ、あぁああ♡」

 

「ゼンゼちゃんがさっさと解除しておけば良かったのにさぁ──コレ(淫紋)を」

 

 今、ゼンゼの胎には三重になったハートのシンボルが輝いていた。

 最初は小さなコイン程度だった淫紋は──今では手のひらに収まらないサイズとなってゼンゼの肌を侵しているのだ。

 

 淫紋を刻む魔法(シャントマール)には段階がある。

 ゼンゼのレベルまで来ると、もはや他人の手では完全に解除することも出来なくなるほどに。

 

 今のゼンゼは三段階目だ。

 他人の手なら一段階目までは戻すことはできるが……最後の部分だけは自分の手で消さねばならない。それが罰則(ペナルティ)

 

 ちなみに淫紋は四段階目まであり、ここまで来ると術者に絶対服従となる。

 本来は簡単に解除できる魔法のため、完成した時の強制力は計り知れない。

 

 それを避けるためゼンゼは定期的にヴィクサーへ頼みに来ていた。

 素直に懇願出来ないため……毎回一次試験の話をダシにしようとしては私室へ連れ込まれる。

 周りには話せない、爛れた秘密。

 

 チリチリと魔力の摩擦を繰り返し、ヴィクサーの人差し指と中指が胎の上で弧を描く。

 甚振るようにゆっくりとした動きだ……それでいて、幾らゼンゼが身体を悶えさせようが全く離れない容赦の無さもある。

 

「ひぃ、ぁぁっ……あっ、あっ、ん……おぉぉっ……んぎッ! んぅ……!? 離ッ、せ……!」

 

 彼女の両手は淫紋を除こうとするヴィクサーの腕にしがみついている。

 指が真っ白になるまで握りしめ、しかしなんの障害にもなれずに淡々と紋を削られていた。

 

 声を抑えきれずに喘ぎ声を上げ、何度も何度も離してくれと懇願するゼンゼ。

 

「ゼンゼちゃん何言ってんだか……今離したら、反動で淫紋が完成するかもしれないのにさあ」

 

「それもッ──ダメ……」

 

「はあ、我儘な女。そんなに嫌ならさぁ──」

 

 後ろから、ヴィクサーが耳元へ囁く。

 

前みたい(・・・)に、暴れなくしてからさっさとシてあげようか……?」

 

 ドクンッ──と破裂するように心臓が高鳴る。それ(・・)は……ゼンゼにとって最も恐るべき提案だった。

 彼女の全身が怯えすくみ、ポロポロと涙を零しながらも力なく首を横に振る。

 腕の力も抜けて、だらんと垂れ下がった。

 

 あれだけは、あれだけは絶対にやめてください、と。

 

 彼の提案──精神魔法による、完全脱力の強制だ。

 安易に頷いたゼンゼは、つま先から脳天まで一ミリたりとも動けず……一気に淫紋を剥ぎ取られた。

 瞬間的な快感が余りにも強く……終わらない余韻の快楽に呑まれ、無様に鳴かされ続けたのだ。

 

 解除が終わった後に挿入された時など、もう、堪えられず……頭がバカになるんじゃないかと錯覚した。

 あの時のゼンゼは、彼の手先で操られるだけのお人形だった。何時もの優しさもない、道具に手入れをするような扱い。

 

 だから絶対服従だけは嫌なのだ……もしも淫紋が完成したら、ゼンゼはああ(・・)なるという不穏な確信を抱いているから。

 

 ゼンゼはヴィクサーの中に何かしらの境界線があると察している。それを越えたら、終わりだとも。人権()を差し出してしまったら、終わる。

 だからこうして、身体を差し出して心だけは守っている……つもりだった。

 

「うん、良い子だね……」

 

「あっ、あぁ……んぁ……はぅ……ん」

 

 擽るようにパリパリと淫紋が剥がされていく。空気に魔力が溶ける度、ゼンゼの雌の部分が強く主張する。

 この時間が堪らなく好きだ。ずっとこのままがいい……心が掴まれていく……。

 

「そういえばさぁ」

 

「あっあっあっ♡ んあぁぁ──っ、な、んだ……?」

 

 ジジジッ──と魔力で剥離した淫紋の縁に指を掛けながらヴィクサーが尋ねる。裏側へ指が食い込んでくる、腰が浮く。

 

「なんか話があるって言ってたのはこれのことか?」

 

「あ───」

 

 忘れていた。

 惚ける脳がかろうじて記憶を掬いとった。

 そもそもゼンゼは別件で話があったからヴィクサーの所へ行ったのだ。

 

「ゼーリエ様から、っん、言伝が……ぁあ……ヴィクサー、手を、手を一旦止めてくれ……んっ、あっ♡」

 

「止めたら奴隷になっちゃうけどいいのか」

 

「待っ゛──て! それは止め、ひぁあっ、んぁあん♡♡」

 

 一生懸命首を横に振った。

 絶対服従に堕ちようとしている身体(ゼンゼ)と、瀬戸際で阻む理性(ゼンゼ)。心がふたつある。

 

 結局、ゼンゼは喘ぎの中で掠めるように必死に説明を続けた。

 ゼーリエも怒り過ぎたと少し後悔していること。実際、ゼンゼから見てもヴィクサーはかなり大変そうだった。

 魔力に余裕がある分、他の人間より休む時間が無かったのだから。

 

 とは言いつつ、一ヶ月無断で任務放棄をしていた事については不問にはしないとの事で……北側諸国の山間部にある街で、魔族の目撃情報があった件について調査を命じている。

 出られるなら、直ぐにでも。今動ける一級魔法使いはゼンゼとヴィクサーだけだ。

 

「ふぅん、珍しいな。一級魔法使い二人だけでとは……他の魔法使いは動員しない、と」

 

「はっ……私は、近接戦が得意だ、ッ、ぁ、し……ヴィクサーもバランスよく戦え──いひぃ!? ……る! 適任だとゼーリエ様が……」

 

「ん……? じゃあ、俺だけで良くねェか」

 

 ぐり……と、ヴィクサーの五指がゼンゼの淫紋を囲うように添えられる。

 魔力で淫紋を一時的に浮かしながら……肌との隙間に指を滑り込ませた。

 この動き……身体が覚えている動作に、ゼンゼの喉が凍りつく。

 

「まっ、て──何を」

 

「"ゼンゼちゃんは体調が悪そうなので、俺一人で行ってきます"──ってゼーリエ様に伝えておくわ」

 

 その台詞がゼンゼを労るものではないことははっきりと分かった。

 なぜなら、もう知っている。

 

「というわけでゼンゼ──『動いちゃ駄目だよ』」

 

 心を侵す魔法(ルストヒュプノーゼ)

 

 ───ベリベリ……ッ!!

 

 繊細な魔力操作の技能を大いに無駄遣いした技──打ち消すのではなく、勢いよく淫紋を剥がす。

 ゼンゼの瞳が、裏返った。

 

「あぁぁぁっ……! お゛おっ、お゛おっ、おぉぉぉ───っ?! ─────!!」

 

 喉が潰れそうな程大きく低い声がゼンゼから流れ、次第に音も出ない状態でパクパクと空気に喘ぐような仕草を繰り返す。

 じゅくじゅくと淫紋を剥がされた痕から全身を侵すような淫虐の熱がゼンゼを溶かす。

 

 股の間は洪水のように愛液を垂れ流し、子宮が壊れるほど激しい快楽に突き上げられる。

 頭の中が真っ白になり、声無き絶叫だけが残った。

 

 

 

 

 

 

 

 

(あっ……)

 

 その後のことは、もう、覚えていない。

 気が付けば一糸まとわぬ姿だったゼンゼは、膣内に残る痺れから……またもや喰われた(・・・・)ことを知った。

 身体は清められており、服は丁寧に傍らで畳まれている。何時ものやり方だ……。

 

 もうヴィクサーは任務に出たのだろうと、ゼンゼは思った。あれはそういう人間だ。根本から自分勝手で、他人への配慮が無い。

 

(あんな男に……ッ)

 

 彼の私室で独り横になる。

 暫く身動ぎしつつ……ゼンゼの嫋やかな指が、残った淫紋へと当てられた。

 

(今度こそは……)

 

 今度こそは、今度は、どうなるのだろう。

 何を、されるのだろう。

 彼の匂いが残る枕へ顔を埋め、ゼンゼは魔力を走らせる。

 桃色の光と、甘い声がヴィクサーの私室に響く──。

 

 

 

 

 

 

⬛︎

 

 

 

 

 

 

 ヴィクサーが北の街へ辿り着いたのはゼンゼを躾け、ゼーリエと(一応)和解してから二週間だった。

 

 彼は本来なら一ヶ月掛かる道程を……無理矢理魔法で体力を戻し、常に全力疾走するという、馬鹿魔力と身体能力に任せた悪夢の移動方法で短縮していた。

 

 身体が鍛えられているのには一応の理由があった。鍛える本当の目的は異なるが。

 こんなことしてるから無駄に忙しくなるのだが、せっかちな本人は余り自覚していない。

 

 さて、ヴィクサーの性欲なら二週間でもデッドゾーン。しかし彼は新しい魔法によりその弱点を克服した。

 

 掲げた右手には、手のひらに収まるサイズの正六面体。

 箱型(・・)の物体が。熱く、掴めば柔らかい感触を手に返してくる。

 

 依頼人である街の長と話をして、宿屋を取ったヴィクサー。

 夜になり、彼はそれを部屋の中で解放した。

 

 手のひらに収める魔法(インベンタール)、解除。

 

 優しく放り上げたソレが、輪郭を膨らませ──ヒトの形を取る。否、戻る。

 跡には……白いワンピースを着た黒髪の少女が、ひたりと部屋の中で座り込んでいた。

 

「おはよう」

 

「ぁ、おはようございます。ご主人様……」

 

 額の傷跡は魔族の証。

 恭しく傅いた少女は、躾け込まれた仕草と言動を忠実に再現する。

 

 ニタリとヴィクサーは嗤った。

 忙しい中でも僅かに魔族を補充出来たので……彼は使い勝手のいい個体のひとつを持ち歩くようにしたのだ。

 その方が長い任務にも耐えられる。

 

「う……」

 

 ぼんやりとした魔族の少女。

 触手部屋からの限定的な解放。

 あの地獄から抜け出せて、外へ出たのに……その瞳にはヴィクサーしか映っていなかった。

 

 恐る恐ると身を寄せてきた少女を腕に抱き、震える柔らかい肢体を堪能しながらヴィクサーは寝床に身を置いた。

 彼は久しぶりの自由を噛み締め、目撃されたという魔族の情報を精査していく。

 

(長手の斧で武装した女の魔族……戦士タイプかな、楽しみだ……)

 

 無意識に腕に力が込められる。

 彼の中で小さくなった彼女は怯えるように震えて、

 

「ご主人様、欲しいです……」

 

 散々刻まれた快楽の兆しに呑まれ、懇願の「言葉」を奏でている。

 小さな手をヴィクサーの股間に添えて撫でながら……従順な姿を見せ付けるように、艶めかしく彼の腰上を跨ぐ。

 そして直立した怒張へひたりと己の秘部を吸い付かせた。

 

「気が早いなァ──」

 

「んっ……」

 

 くちゅり、くちゅりと。

 自分から求めてきた癖に、自ら挿入する気概の無い怖がりな少女を見て……ヴィクサーは大いに唆られる。

 

 一度凄まじい快楽で脳を灼けば殆どの魔族は快楽一辺倒になる。元々が人間への殺人衝動にも抗えない連中だ。

 

 ヴィクサーは精神魔法でその根源を彼への"性的な奉仕"に差し替えた。

 初めは性的という部分について理解しないが、それは身体に覚え込ませれば良い。

 

 よって、人の心は分からないが……ひたすら淫らに仕える性奴隷が出来上がる。

 

 そして。騎乗位を始めたというのに躊躇いがちな魔族の少女。

 少女の細い腰をヴィクサーの両手が掴んで、

 

「あ──っ」

 

「力を抜けよ、ツェネリー(・・・・)ちゃん」

 

 勢いよく──ごちゅん、と姦通する。

 微かに腰をあげようとした少女は、いきなりの挿入に意識が静止した。

 

 しっかり、奥まで、根元まで咥え込ませるように……子宮を押し潰してぐりぐりと回すように入り口を捏ね上げる。

 

 一瞬の間を置いて──ビグンッと小さな身体が仰け反った。僅かに抽送を繰り返しながら奥を重点的に耕せば面白いくらい跳ね回る。

 

 しかしヴィクサーの手で腰を掴まれている限り、少女は差し込まれた剛直で膣内を抉られ続ける。

 

「ほ゛ぉおッ───」

 

「ん〜いいねぇ」

 

 コリコリとした感覚を楽しみながら、ボルチオ最大の弱点である窪みを掘れば……だらんと脱力して少女は撓垂れ掛かった。

 

「──何休もうとしてんの?」

 

 触手を操る魔法(テンタケルフィック)

 心の声を暴く魔法(エントラルフェン)

 

「ぁあ……」『がんばる……』

 

 倒れないよう、身体を触手で支える。

 心の表層を暴かれる……と、心の中では言葉遣いがなっていない。後でお仕置きが決定した。

 

 そもそも二週間の間、ひたすら魔族の少女(ツェネリー)はヴィクサーの欲望を受け止め続けていた。ほぼ毎日。

 調律された心はそれに幸福感しか抱かないが、身体はもうくたくただ。

 

 限界を超えているのに無意識に身体がヴィクサーを求める。発情する。

 意志では止められない欲求。

 本能を書き換えられた魔族は、ヴィクサーの欲望のままに貪られるしか道はない。

 

 大抵の魔族は一人でヴィクサーとの交尾を受け止めきることが出来ないので……最後には人形になってしまうのが何時ものこと。

 

 触手で脇を支えられたまま──自分で動けない、情けない奴隷を罰するように激しく深い抽送が繰り返される。

 殆どコキ下ろすオナホールのような扱いをされ……子宮の奥底からドロドロの愛が溢れる。

 

 ごちゅん♡ ごちゅん♡ ごちゅんっ♡♡

 

「お゛っ──あ゛ぁ……んひぐッ、ひぐっ! ぁぁあぁぁ……♡♡」『好きぃ、好き、すき、もっと、もっと』

 

「くく、なら受け止めろよ……射精()すぞ」

 

 ──ごちゅんッ!

 

「ぁ──あぁっ!?」『ひあっ』

 

 真っ直ぐに歪んだ好意に、ヴィクサーの昂りが共鳴する。一際強く、肉棒が突き上げられ……子宮の口へと食い込んだ先に熱い奔流を流し込む。

 

 一滴足りとも零すことは許さないと、ゾクゾクと背筋を震わせる少女の矮躯を抱き締めながら、びゅぅうう……びゅるるぅっ……と送り続けた。

 

 注ぎ込んだ後、このまま体勢を変えて騎乗位から身体の下へと入れ替わる。

 

「ぁっ」『……』

 

 ずるりと肉茎を抜いた。

 その小さな体に入っていたのが信じられない長さで、まだまだ満足していないそれを少女の小さな唇に当てる。

 

「はむっ……」

 

 彼女は散々躾けられた通りに、反射的に咥え込んだ。

 小さな舌がちろちろと亀頭を舐めまわし、先端に吸い付いてからはちゅぅうう、と残り汁を啜ろうとする。

 

 思わず喉奥まで突き込もうとする欲求を、ヴィクサーは抑えた。

 

「まだ夜は長い……」

 

 散々使ったせいでこの魔族(ツェネリー)も本調子ではない。

 故に、今夜はじっくりと煮込むような扱いで躾けることとした。

 

 暗い部屋の中で、少女の影が男に呑まれていく。

 

 明日に備えた英気を養うための贄は、その役割を従順に果たし続けた。




【魔法紹介】
手先を殖やす魔法(アストツヴァイク)
・分裂魔法。竿役が複数人に増える。マニュアル操作なので戦闘で使うのは辛いらしい。えっちは無意識にできるからセーフだとか。

手のひらに収める魔法(インベンタール)
・女の子をボックス化する魔法。イメージは獄門疆。身体の一部分を表面に露出することが出来るので、クリボックスにもオナホールにもなる。

心の声を暴く魔法(エントラルフェン)
・久々に登場した魔法。そもそもこいつの使い道は素直じゃない魔族ちゃん達の本音を聞いて愉悦するため。魔族の場合は敢えて本人の心理描写を省いている時があります。アイツら人の心がないんで、分かりにくい。

※魔族ちゃんの名前はツェネリー。二つ名は虚泳です。多分みんな忘れてるけど死角を作る魔法の本来の持ち主です。

※需要はゼロだけど描きたいからヴィクサーくんのイメージを描いてみました。これに時間かかったせいで更新遅かった。すまない、男を描くのは苦手なのだ……割と雑なので閲覧注意です。もう二度と描かない。

ヴィクサーくん:https://img.syosetu.org/img/user/v2/9819/267/246403.jpeg
エロ同人とかにある目なしバージョン:https://img.syosetu.org/img/user/v2/9857/719/246404.jpeg

私は目なしの方がエロ同人っぽくて好きですね。
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